ベルが七つの大罪と戦っていたのは間違っているだろうか   作:寝心地

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第50話

冷たい沈黙が世界を支配する。フィルヴィスは絶望した様な表情でレフィーヤを見るがレフィーヤは記憶を探っているが目の前の人物に心当たりが全くない、当然だろう。彼女の記憶はベルの【消えゆく彼岸】によってその部分を完全に消されているのだから。

 

『だから情など捨てろと言ったのだ』

 

何処からか声が聞こえ同じ様な画面と外套の人物が何処からか現れ画面を外す。その顔はフィルヴィスと全く同じ顔をしておりフィルヴィスと異なり邪悪な笑みを浮かべていた。

 

『醜態だな、ディオニュソス様の計画を何一つ遂行できず助けようとしたエルフには名前は愚か存在すら忘れられている。本当にお前は何時も何時も醜態を晒す、あの時もそうだ』

 

「ッ!!止めろ!!」

 

悪い顔を浮かべるフィルヴィスの片割れはもう片方の静止も無視して語り始める。全ての元凶は6年前、【27階層の悪夢】と呼ばれる事件から、彼女はその時も精霊の分身と接触しており仲間と共に無残に殺された。そしてその後怪人として蘇り何度も何度も自身を殺した。

 

だが結果はレフィーヤの前にある通り、死は彼女に齎されなかった。

 

そんな壊れた彼女にディオニュソスが囁いた。

 

【他の人類もお前と同じ存在にしてしまおう】と、フィルヴィスにとっての救済は深い深い闇の中で悪魔によって齎された。

 

「なのにお前は、私を忘れたと言うのか?私の心に光を差しておきながら…………」

 

「………………………………え?」

 

レフィーヤの目から一筋の涙が零れるそれがどんな事を意味するのかレフィーヤ自身にも分からない、しかし

 

「茶番は終わったな、もう心残りもあるまい、これでディオニュソス様の計画を煩わせる事は無くなった。愚かな私、最初から道など決まっていただろうに。始めるぞ、殺し合いを、私の未練と共にお前達を大地に還す」

 

2人のフィルヴィスが互いの手を取る。

 

「レフィーヤ、ディオニュソス様より早くお前に出会えていたら」

 

最後にフィルヴィスはそんな言葉を残して。

 

「『【終わる幻想、還る魂、引き裂けぬ貴方】【エインセル】』」

 

唱えられた解呪式が解き放たれフィルヴィスの真の姿が現れる。

 


 

同時刻 第六部隊

 

『リド、攻撃はベルに任せ精霊の妨害に部隊を回せ』

 

通信機からフィンの的確な指示が飛ぶ、しかしリドは愚か誰一人としてその場から動く者は居らずリドが言葉を返す。

 

「フィンっち、そりゃあ意味無いぜ」

 

リドの視線の先には紫色の光の帯の様な物を複数突き刺し自傷する精霊と

 

「フゥ、焦って魔神化しなくてもこの手があったな。だから僕は皆みたいになれないんだろうな」

 

両腕から光の双弓を展開するベルの姿があった。




明日と明後日は此方の投稿はお休みします。
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