ベルが七つの大罪と戦っていたのは間違っているだろうか   作:寝心地

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第56話

フィンに呼ばれた後、ベルは中庭に腰を下ろし空を見上げていた。

 

「何してるの?」

 

そこにアイズが現れ視界がアイズの顔で塞がれる。アイズはベルの真後ろに腰を下ろすとベルの頭を自身の膝に乗せる。

 

「終わったね」

 

「……………………」

 

アイズはベルに目を合わせずそう言いベルは何も言わずアイズを見ている。

 

「リヴィラであの人に会った所から始まって、24階層、59階層、クノッソスにこの前の決戦、全部終わった」

 

「………………………………まだです」

 

「え?」

 

晴れやかそうに言うアイズにベルはそう言いアイズはぽかんとした顔を浮かべる。

 

「まだ、全部が終わった訳じゃない。僕と貴方にとって」

 

「………………………………そうだね」

 

2人が思い浮かべるのは共通の存在。アイズの父を母を奪ったアイズにとっての怨敵。

 

「ベル」

 

「はい」

 

二人の心は既に決まっていた。

 

「……………………一緒に戦ってくれる?」

 

「勿論です。皆で一緒に戦いましょう。フィンさんもリヴェリアさんもガレスさんも、勿論他の皆とも一緒に」

 

「………………………………そうだね」

 

【信頼】と言う言葉を覚えたアイズはベルの言葉を否定しなかった。『皆で力を合わせて勝つ』『離れていても想いは繋がっている』それがアイズが今回の戦いで学んだ事だから。

 


 

「と言うわけで、【隻眼の黒龍】討伐を手伝って欲しい」

 

フィンの部屋に来たアイズは三幹部の前でそう言いフィンは天を仰ぎガレスは豪快に笑いリヴェリアはアイズの頭を叩く。

 

「痛い」

 

「全くこのバカ娘は、我々はまだ傷が癒えていない者もいるのだぞ?それを黒龍の討伐など出来るか」

 

「別に今すぐとは言わないのに…………」

 

「それでもだ!!」

 

親子漫才をやっている前でフィンは1つため息を吐きアイズに説明を始める。

 

「アイズ、君も知っての通り【隻眼の黒龍】は嘗ての最強【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】をもってしても倒せなかった相手だ。当時の最高峰はLv9、彼らの戦力の最低値にはLv6や7が無数にいた。僕らは漸くその足元に及ぶ程度だ。はっきり言って勝算はほぼ無い」

 

「ほぼって事はちょっとはあるの?」

 

「可能性は…………ある」

 

「ベルか」

 

フィンの言葉にリヴェリアが最も可能性のある人物の名前を口にする。

 

「ああ、リヴェリアとガレスもベルから聞いているだろうけどベルの力の1つ【太陽(サンシャイン)】その力は時間経過と共に力が増し正午にピークに達する力。今まではその強すぎる力故に全力で使う事は無かったが…………或いはあの力なら」

 

その時、扉が思いっきり開きティオナとティオネが入ってくる。

 

「ねぇねぇ、レフィーヤの頭見た!?思いっきり短くなってる!!」

 

「そんな事言いに来たんじゃないでしょバカティオナ!!」

 

「そうだった!!ねぇ皆はベル見てない?一緒にダンジョンに誘うつもりだったのに何処にも居ないんだけど」

 

『ッ!!』

 

先の話をしていた事もあり4人は嫌な事を思い浮かべた。

 

名前も無き森の中、久々にフル装備で歩いていた。彼の進む先にあるのは人々が見捨てた大地、そしてそこに住む人類の悲願の最後の一匹。

 

ベルはその悲願に向かって歩みを進めた。




最終回まで後ちょい
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