降り注ぐ照明が眩しい、その光を1つの影が侵食するのだ。
「じゃあ、お注射しますね~」
「わかりました……じゃないわ! え、なんなんですか?」
身体検査って麻酔使う? もっとこう、身長測ったりとか、レントゲン撮ったりとか、麻酔って……人体解剖する気満々じゃん!
「ふざけんな、こんなの聞いてないぞ」
「まあまあ、暴れない暴れない、えい!」
暴れる僕を押さえ、
ダメだ……
目が開けて、眠たくなってきた……
痛覚だけじゃ、ないのね……
私の名前は
こんな気持ち初めて♡
メスをとり、
ググ!
急にメスが入らなくなった。それどころか
「押し戻されてる? 再生能力が発動したのね!」
意識がない状態でも発動するなんて
ああ、ゾクゾクする♡
夏でもないのに私の下着は、ぐっしょりと濡れてしまった。
もっとメスで体を切りつけたい気持ちを押し殺し、別の方法を考える。まさか、気絶している状態でも能力が発動するとは、正直驚いた……
「そうだ、指を切り離そう。ノコギリ持ってきて!」
私は助手に医療用ノコギリを持ってこさせ、それを使い
「なるほどね、さすがにプラナリアみたいに、切れば切るほど増えていくわけじゃないのね。」
少しがっかりした……
もし増えるのなら実験用として、マウスのように増やせたのに……
「先生、倫理観忘れてないですよね」
助手が私の考えていることを見抜き、心配してきた。
「大丈夫よ。安心して! どうやら増えないらしいから」
「それって、増えるのならやるつもりだったことですよね」
「さ、時間がないわ、次行くわよ」
助手の質問を完全無視し
私は次に進めていこうと思ったのだが……
「ん、なんだ~」
実験体、利賀翔《とがしょう》が目覚めたのだ!
「起きるまでまだまだ時間があったはずなのに、ここまでか……」
私の至福の時間が……終りの鐘が鳴ってしまったようだ。