「こちらが現場になります」
「本当にここで合っているのですか? 事件はつい最近ですよね」
不審に思った僕は、
「ええ、ここで間違いないですよ。警察の方にもお伝えしています」
「死体は綺麗って言ったでしょ。現場はここであっているわ。でも、ここまで何もないとはね……予想外だった。よし、目撃者がいましたよね。その方と会わせて頂けますか?」
「はあ、ですが目撃者の子は、かなり心に傷を負っていて」
「子? もしかして子供なのですか」
「はい、確か10歳くらいの女の子でしたね」
これは厄介だ。まさか目撃者が子供だったとは……
「関係ありません、案内してください!」
もちろんこの女には関係ないことだ。
区画の端の場所に、当事者の女の子と、母親のように側で守っている保護者の女性がいた。目撃者の女の子の名前は、
「あ、
僕は彼女の頭の位置まで腰を下ろし、小学校の先生の様に優しく問いかけた。しかし、反応はなかった……。どうやら相当心に傷を負っているらしい……
「すみません、この子人見知りで、それに今回の件で心に傷を負ってしまっているんです。何か知りたいことがあれば、私が彼女に代わってお伝えします」
「もしかして、
「はい、この子私には心を開いてくれるようなので」
これは助かった。僕にはカウンセリング能力はないし、隣の研究者がその心得を持ち合わせているわけがない。
「失礼ですが
今まで珍しく静かにしていた
「特に関係はありません。この事件があった後、私たちは会ったのです」
「なるほど……この子の両親は?」
「いません、災害で亡くしています。なのでこの子は独りぼっちで」
「ありがとうございます。では、事件当日に何があったのか
僕たちは彼女から、事件当日の
事件の日、
可哀そうに……
でも、
犯人の顔は見ることは出来なかったが、男性で身長は170㎝程の普通体系のようだ。後ろ姿しか見れなかったので、それ以上の事はわからないらしい。
丁度一致するが、あの人が犯人だとは思えない。とにかく、平均的な男性を探していけばいいことがわかった。これだけでも大きな進展だ。
「ご協力感謝します。それでは私たちはこれで」
事件の聴取が終わり、僕は
もしかしてカウンセリングでもしていたのだろうか?
「いや~ん、
違ったようだ。またヤバい女が発動していただけのようだ。少しでも、この女もまともなとこあるんだな、と信じた僕が馬鹿だった。
「そうだ、お姉さんとデートしようか!」
そういって、
「ちょっと待ってください! この子は心に傷を負ってるんですよ!」
その通り、無理やり連れていくのは可哀想だ。
一体、彼女は何を考えているのやら……