「あ! お帰りなさいトガさん…ほかの方たちは?」
ミナさんが不安げな顔で質問してくる。
「それは……」
言葉が出てこない……
なんて説明すればいいのか……
「そのことについては、私が皆さんに説明します。」
「あの~どちら様ですか?」
「申し遅れました。私は世界樹対策課のハイノメユミと申します。」
周りの空気がざわつく……
「おいおい、世界樹対策課ってなんだよ。てか、あんた政府の人間か? どうも見えないが…」
一人の男性が、彼女に対して問いかけた。まあ、こんな厳ついマスクを着けていたらそう思っても仕方がない。彼女もこの反応に慣れているのか、特に気にすることもなく説明し始めた。
「まず、他の方たちですが、皆さんお亡くなりになられました。」
!!?
い、いきなりすぎないか!?
みんな鳩が豆鉄砲を食ったようになってるぞ!
まあ、ぼくも事件の記憶がなくなって、彼女からそう聞かされた時は同じ反応をしたけど。
「な!何があったんだ! ただの暴漢とかじゃないのか?」
「そうだ、警官と自衛官もいたんだろ?」
「はい、人間相手なら対応できたでしょう。しかし、相手が化け物だと話が変わってきます。」
その言葉を放った瞬間、皆二度目の豆鉄砲を食らってしまい、ポカーンと固まってしまった。
「ばけもの?」
「はい、巨大樹、世界樹とも言いますね、それから発生した生物。我々はこの生物を、ゼノと呼んでいます。」
ハイノメの説明が終わった後は、悲惨なものだった。暴れだす者、泣きじゃくる者、少しずつ復興が進んでいた最中に、わけのわからない問題が増えたんだ。仕方がない……。ああ、一昨日から続いたこの事件、人間の仕業ならどれだけよかったことだろう……。いや、そしたらぼくは生きてないかもしれないんだよな……
触手の化け物に殺された後、ハイノメと会い、彼女は僕の身体のことについて説明してくれた。
「あなたはおそらく感染したのよ。」
「感染?」
「ええ、そして上手く適応できた。ここ最近、あなたみたいな能力者が増え始めているの。私たちはその人たちを
「ざ……ぶ?」
「そう! ザブ! まあ、能力者《のうりょくしゃ》って呼んで構わないわ。あなたや私のように、まったく見た目に変化がないのはラッキーなのよ♡」
「はあ……ん? あんたも能力者なのか?」
「ええ、まあ呼び方は能力者でも新人類でも何でもいいけど……。あと、あんたじゃない、私の名前はハイノメユミ、ハイノメさんって呼びなさい」
なんか、偉そうだな、たぶん年下のくせに……
まあ気持ちを押し殺して、話を進めないと
「ぼくみたいに蘇ったりするのか? というか死なない身体? になるのか?」
「
「あること?」
「まあ、近いうちに知ることになるでしょう。これから長い付き合いになるわけだし。」
「長い付き合い? まだあって間もないのに結婚だなんて……」
「違うわ!」
下らないノリに乗ってくれた。意外といい人なのかもしれない。
「あなたはこれから世界樹対策課に入ってもらう。拒否権はないわ!」
「なに!?」
「そして私の後輩になるの!」
マスク越しでもわかるほど彼女は意地悪そうな顔をしているのだろう。
こうして、僕は強制的に再就職先が決まってしまった。