真っ黒な組織の裏切り者を片付ける的な存在にTSしてなった   作:しょうげきは

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二話:会合

翌日。

俺はあの方のメッセージを受け、昨日の場所へ向かった。

扉を開くと、空のテーブルの中央に一人漆黒の高級そうなスーツを着て立っていた。

視線が俺へと向けられる。

 

「おや、来ましたか」

「はい」

 

あの方は不気味な微笑みを浮かべながら俺に近づいてくる。

 

「さて、今日は大事な会合です。護衛として付いてきてもらいますね」

 

目の前に立ったあの方のプレッシャーは凄い。

だが俺はそれが欲しかった。比例して気分が高鳴る。

 

「承知しました」

 

悟られないように、表情を動かさないまま返事をした。

 

「さて行こうか」

 

あの方がスーツを煌めかせながら、パチンと指を鳴らす。

次の瞬間には俺達は絨毯が敷かれた長い廊下に立っていた。

まぁ見慣れているので俺達は粛々とその廊下を進むだけだ。

やがて広い空間に出た。

そこには先ほどよりも一層大きく豪華なテーブルが中央にドンと設置されている。

幾つかの椅子には、既に座っている者がいた。

 

「ガハハッ!ようQさんよ!まだしぶとく生きてたんだな!」

 

そのうちの一人、あちこちに古傷のある半裸の大男があの方に向かって叫ぶ。

 

「あなたよりかは真面目に生きているのでね」

 

あの方が微笑みながら言うと、大男は大きく口を開けてガハハ!と豪快に笑った。

 

「面白れぇな!この俺にそこまで堂々と啖呵切れるやつは中々いないぜ」

「その恰好をしているのによく見つかりませんよね、やつらに」

 

はぁと溜息を吐きながらあの方が椅子に座ったので、他と同じようにその斜め後ろに立つ。

 

「それにしても、今日は部下は連れてきていないんですか?」

「ああ?あいつらか。今俺らは色々あってなぁ。余裕ねぇんだわ」

「ああ、そうでしたね。今やつらと戦っているんでしたね」

「知ってんのか。流石は情報で裏世界の頂点に立っているだけはあるな、ガハハ」

 

大男が不敵な笑みを浮かべる。

やつら……それは恐らく対異能組織のことだ。

異能は勿論犯罪の温床になったが、国もただ指を加えていたわけではない。

警察の中に、異能だけを持ち、異能を持つ犯罪者を取り締まる組織が作られたのだ。

 

「私のところまで火が飛ばないようにしてくださいね本当に」

「善処はしてやろう!ガハハハッ!」

 

広い空間に豪快な笑い声が響く。

すると、あの方の向かいに座っていた一人が煩わしいそうに眉を顰めた。

 

「五月蠅い。クマは体だけでなく五月蠅さも鬱陶しい」

 

黒を基調としたゴスロリの衣装を纏った少女だった。

だがその小さな体躯からは、恐ろしいほどのプレッシャーが溢れていた。

傍に立つ部下らしきメンツは、二十代くらいの澄まし顔の女性。

 

「きょきょきょ。元気な証拠じゃなだけじゃて。五月蠅いのは変わらんが」

 

ガラガラの声でそう言ったのは、不気味な真っ黒いローブを纏った老婆。

外見だけで怪しいことこの上ない。

何人かいる部下も全員ローブを纏っている。

 

「ガハハハッ!俺に喧嘩売ってんのか?」

 

瞬間、浴びるだけで失神しそうなほどのプレッシャーが周囲を襲う。

俺は雰囲気を出すために、サッとあの方の傍で戦闘態勢を取る。

 

……いい。粛々とやっている感がある。

 

そしてこの場面で次に来ると言えば……

予想通り、あの方が手で俺を制した。

 

「やつらといざこざになっている貴方が何を言っているんですか」

 

あの方が溜息を付くと、大男は笑いながらプレッシャーを引っ込めた。

 

「ガハハハッ!冗談だ!」

 

大男が腕を組みながら豪快に笑っている。

 

すると、コツコツと廊下から足音が聞こえてきた。

 

「おや、主催者が遅刻とは。マナーがなっていないですね」

 

やがて現れたのは、一人の男。

ピエロの仮面を付けた細い体躯だったが、その身からは圧倒的なオーラが滾っていた。

 

「すまないな。遅れてしまい」

「いえいえ、あなたも大変ですね。日本最大の武闘派組織、ファイティクスのリーダーのピエロさん?」

「やめてくれ。ピエロというあだ名は嫌いだ」

 

ピエロが低い声を出しながら、椅子に座る。

その部下らしいメイドの女性が、指を振り一枚の紙を各々のテーブルの上に出現させた。

 

「それでは今日はこのメンバーで会議をしようか」

「では、集まったメンバーを改めてご紹介します」

 

メイドの女性が声を張り上げる。

 

「玄理会の首領、ウォーリー様」

大男が豪快にガハハと笑う。

 

「フォーム首領、Q様」

俺の隣のあの方が軽く会釈する。

 

「ハイザー首領、イマン様」

ゴスロリの少女が鼻を鳴らす。

 

「公正救世会始祖、白田様」

黒ローブの老婆がキョキョと甲高い笑い声をあげる。

 

「そして最後に、ファイティクス首領、ピエロ様となります」

 

この場に、日本の裏社会を蠢く数々の黒組織が集結した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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