C.T.B 揺り籠から戦場まで ―老人徴兵制の未来。武器は阿波踊り!?― 作:電機羊
【時代】2136年(送信側)
【送信枠】sideA(比較的安全)
【位置】GPS:取得不能(妨害)
【ノードID】補足:CTB施行後の世界の変容について
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(送信開始)
[sideA]
―世代間摩擦と社会適合について―
【徴兵制国家:韓国/イスラエル/ロシアほか】
徴兵国として、比較的スムーズかつ早期に従来の軍を解体し、高齢者へとバトンを引き継いだ。
* 韓国:歴史的にも、儒教や律令制に代表されるようにルールを重んじる国家だった。年配者への敬意と階層主義を保ったまま移行が進んだ。
* イスラエル:もともと年配者ほど戦争・情報網・戦闘術に精通しており、世代間の“国防”ギャップが比較的小さかった。
* ロシア:強力な中央集権国家であり、「命令への服従のみが唯一の安全保障」というスローガンのもと実行した。
他の徴兵制国家も概ねこの3タイプに収束していく。
【徴兵制のない国:日本/EU(一部)/米国などの民主国家】
EU・米国・日本は、まずは労働のAIオートメーション化を進め、高齢者の再就職先を減らし雇用の流れを国軍への入隊へ向けた。次に入隊後の魅力的な社会的優遇と、退役後の多様な税控除・厚遇サービスを用意。これにより志願者は増え続けた。
我が国・日本では、施行初期こそインテリ壮年層と一部大手メディアの連日の批判、反発があったものの、社会に「敬老と敬礼」というスローガンが根付くにつれ反対論は徐々に減少し、反政府運動やテロも沈静化した。そしてゆるやかに国を守る多くの高齢者は尊敬される立場となっていった。
当事者の老人たちもまた、
「おじいちゃんが国を守ってくれている。」
「おじいちゃんのおかげで大学に行ける。」
(従軍者家族は学費免除)
というかわいい孫や家族からの尊敬と感謝の念、
そして自分達が国を守っているという誇りと名誉を持って全力で仕事に勤めた。
そこにはもうC.T.B法以前の、
我儘で、
散漫で、
卑屈で、
自信も金もない、
誰にも必要とされていない
かつての老人達の姿はなかった。
施行から十数年、
このシステムは広く世界に浸透し、
ついに新時代の幕が開けた。
(送信終了まであと1分)
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[sideB]
(Jun)「70年後の世界…君はどう思っただろうか?
これが悪夢の始まりだった。
…僕は心底この時代の政治家を恨んだ。
なんて浅はかなんだと。
だけどその後に科学のシンギュラリティが起こって
情報を過去に送る"逆遡(ぎゃくそ)送信デバイス"ができて、これで世界を救えるんじゃないかと考えたんだ。
残念だけど未来と現在の僕達はお互いにコミュニケーションが取れない。
今でも過去と未来は双方向性じゃない。
過去は『データの総数』で表せるけど、未来は『予測と確率』の世界という別のアプローチがいるんだ。
それらは同じとも…
いや、僕は科学者じゃないしね。その説明はやめておく。
まぁ例えると高い所(未来)から低い所(過去)へ情報を垂れ…
(……通信品質低下)
(パケットロス率:48%)
(再送要求中……)
Next Packet: 人間交差点・課長 前田吾郎
Est. Time: Unkonwn
(接続待機中……)