竜崎side
「俺らが組まされた意図は何となく分かってるよな」
「ああ」
「…………………」
我々は第4戦という事で他の皆が頑張っている間に俺は轟と八百万を作戦会議に誘って今に至る。ちなみに、八百万は友人枠とまではまだ行かんけどそこそこ話す仲だ。ブロリーmadは面白いとは思うが下品なのは苦手との事。下品と言えば心当たりしかない、親父ィとか親父ィとか親父ィとか。
「3人とも個性が強すぎる……………強すぎるんですよ……………!」
「ブリーフの言う通り。『創造』、『半冷半燃』、そして『ブロリーmad』………………何だろうな最後の場違い感」
「トランクスだ!」
まぁこれはしゃーない。さて、この試験のルールとしては先生にこのハンドカフスを掛けるか、誰かしらが脱出する事でクリアとなる。
「楓丸、一応俺もプランを考えてた。相澤先生を視認したら俺と楓丸で引きつけて足止め、その隙に八百万が脱出ゲートに行く。あと常時個性を発動させ続けて視られてないか確認する。シンプルだがどうだ?」
「俺も同じような事は考えてた。ネックなのは足止めする際は高確率で無個性状態になる事だな。無個性状態だと相澤先生が有利。USJでの戦闘を見た限りあの人スピードタイプだからな視界から外れるのも一苦労。だから捕まえるのなんてさらに難易度高くなるから論外だな」
「ああ」
ロボット血祭りと思っていたのが仇になった。こんな事なら無個性状態でも戦える武器とか科学者に作成依頼しておきゃ良かったわ。如意棒とか、ガンマ1号・2号が使ってた光線銃とか。
「個性が使えない前提で考えると、足止め程度は出来るように八百万にスタンガンとか警棒、拳銃とか作って貰って装備するか。ま、作戦通りすんなり行くとは考えずに柔軟に対応していきますか」
「ああ。八百万、試験開始したらさっき楓丸が言った武器類を作ってくれ」
「……………………」
「…………八百万?」
「!」
轟の声掛けにも反応せず、俺が声かけて漸く八百万は反応した。
「どうかしたか?」
「っ………………………いえ、何でも無いですわ。武器類の作成ですわよね?承知しました」
「…………………。そ、じゃ頼んだぜ」
『轟、竜崎、八百万グループ、演習試験開始』
そんな訳で俺らの番になった。さーて、早速逃げるんだぁ……………。
「ナイフ×2、ハンドガン×2(催眠弾)、スタンガン、スモークグレネード………………まぁ、さっきChatG〇Tで使い方習ったし大丈夫だな(能天気)。焦凍は親父ィからそこら辺の扱い方は習ってたり?」
「いや、初めてだ。まぁ、ぶっつけ本番でやるしかないな。それより楓丸、打ち合わせ通り個性を発動させ続けるのを忘れるなよ」
「おっと、了解」
俺は気を一定のレベルでキープ、轟は右側を常に発動させ続けている。で、八百万は…………………マトリョーシカ?
「マトリョーシカに何か思い入れでもあるんすか?」
「………………私が幼い頃に個性の練習で良く作っていた思い出の品ですの。今なら何も考えずに創り続けられますわ」
へー、と呟いているとそれよりも、と八百万が続ける。
「…………流石ですわね、お2人とも」
「何が」
「んん?」
「相澤先生への対策を考え着くのもそうですが、お2人はベストを即決できる判断力。それが突出していると日頃から感じていましたわ」
「何だよ照れるじゃねぇか(上機嫌)」
「普通だろ」
焦凍のその反応だと単純に嬉しかった俺が恥ずかしくなるんだが……………。
「普通……………轟さんとは同じ推薦入学者でスタートは同じだった筈なのに、実技において私は特筆すべき結果を残せていません。竜崎さんはスタートは違えどあっと言う間に実績を残して私の何歩も前を進んでいます………………」
「………………」
薄々感じてたがやはりそうか。初めての演習試験みたいな自信満々な雰囲気が消えている。
「ダメだねー、八百万」
「っ…………そう、ですわね……………知識だけあっても実技が」
「あー、違う違う。そうやって弱い部分を見せちゃうとこよ」
「え…………?」
まるで虚をつかれたような表情だ。まるで、じゃなくて実際に突かれたんだろうけど。
「…………八百万、マトリョーシカは」
「!」
「シュワット!?」
焦凍に言われて能天気な俺も漸く気づいた。 先手を取られたか。ハンドガン二丁を手に持つと同時にスカウターが信号を発する。
「上!」
「この場合は回避優先だ、先手取られたんだからな」
捕縛布でぶら下がっていた相澤先生にハンドガンの引き金を引くが催涙弾は当たらず。やっぱ付け焼刃では無理があるか。だがやるっきゃねぇ。
「八百万、行け!」
「もたもたしてるんじゃないぞ!」
「!」
いきなりの事で混乱していた八百万も走り出す。さて、問題はここから何分稼げるかだが。
「…………そういうアレか、なら好都合」
「っ………………!」
「焦凍!?」
先に狙われたのは焦凍。俺が援護する間もなく一瞬で拘束されて空中に固定される。早っ。催涙弾をぶっ放すがことごとく回避される。
「どの道攻撃的なお前らから捕まえる予定だったからな」
「ですよねー!」
催涙弾を打ち尽くして銃を先生に向けてぶん投げるが弾かれるがその隙に警棒とスタンガンに持ち変える。
「…………個性が使えない状態で戦う想定を事前にしてたか。それ自体は正しいが使い慣れてない武器で倒せるかが問題だな」
「じゃ、試してみます?」
「当然だ」
そう答えると同時に俺も相澤先生も一気に距離を詰める。飛んでくる捕縛布を搔い潜りながら警棒を振るうが相澤先生のナイフに阻まれる。暫く鍔迫り合いしていたがお互い一旦距離を取ろうと後ろにジャンプした時にグイッと引っ張られてバランスを崩す。
「(足に捕縛布!?鍔迫り合いしてる時に付けられたか!)」
「ナイフに集中し過ぎだ。慣れない武器を使うのに集中して視野が狭まっている」
「確かに。しかし先生、俺にこの布が絡みあーう☆しているなら………………こうする!」
「!」
俺は足の捕縛布を思いっきり引っ張って相澤先生を俺の方に引き寄せる。俺の方に飛んでくる相澤先生を尻目にスタンガンをバチバチさせる。
「(勝った!第2期、完!)」
「(個性が使えなくても戦闘センスは大したもんだ……………だが)」
相澤先生懐からどこかで見たことがあるものを取り出した。あれは……………八百万に作って貰った催涙弾入りのハンドガン!?
「おぎゃあ!(…………そうかアレ焦凍の!いつのまにパクリ―してやがった!)」
咄嗟に目を手で覆おうとしたが数コンマ遅く片目に催涙剤による痛みが走る。さらに俺がバチバチさせていたスタンガンを相澤先生は俺の首元に押し付けられて痺れステータスの俺はノックダウンさせられる。
「クソッたれェェェェェェェ……………!!」
「まぁ付け焼刃にしては戦えていた方だ。もう少し早く無力化できると思っていたが以外に時間が掛かった」
「楓丸!……………クソッ、こんな拘束燃やすか氷結でッ!?」
「竜崎だけじゃ可哀想だからこれで公平だな。あと念のため」
うわっ、焦凍にも催涙弾と布越しにスタンガンでビリビリさせやがった。さらに地面にまきびし。クズがぁ……………。
「策としては悪いとは思わんが、随分お前らに負担の偏っているな。大方、お前ら2人の考えた策なんだろうが……………八百万とちゃんと話はしたのか?」
そう問いだけ残すと相澤先生は八百万の方へ向かっていた。この俺が地面に釘付け……………クズロットなんて『無様なもんだ』とか絶対言っている。地獄に行ってこぉんな最低な気分は味わえんぞぉ。
心の中では某大佐のごとく『目が、目がァァァァ!』だったが口には出さずに暫く無言の時間が続くが、その沈黙を破ったのは焦凍だった。
「……そういや八百万、何か言いたげだったな。楓丸は気づいてたか?」
「………………まぁ。ただ、本人が自信なさげだったんで別に聞く気にはなんなかったが。それに俺らの策のがベストだと思ってたし。まぁ、後悔してももう遅い。こうなった以上、何もかもおしまいだぁ」
「……………………いや、まだそうとも限らない」
どういうこっちゃと聞こうとした矢先、足音が聞こえてくる。片目で見ると八百万がこちらに来ていた。てか、コスチュームがやっぱスケベ過ぎません?大人になったらパラガスの股間が迫りくるような気がする。まだ思うように動かないが取り合えず立ち上がる。
「轟さん!?竜崎さん!?」
「まだ生きてたか(振り切った……………いや、違うか。何だかんだ甘いな…………)」
「オイ、相澤先生来てるぞ!」
「(轟さんを助ける!?それとも竜崎さんと脱出!?でも竜崎さんは負傷されていて……………どうしたら………………!)」
「…………八百万、ちょっと」
「え?……………痛っ!?」
俺はおでこにデコピンする。勿論加減はしましたよ、本気でやったら病院送りだからね。
「考えがあんだろ?俺らの策は失敗したも同然。なら次はお前だ」
「でも……………お2人の策が通用しなかったのに私の何て『ごちゃごちゃ言うな!早くしないとぶっ殺すぞ、緑谷を!』何故緑谷さん!?」
モニタリングしてた緑谷『僕!?』
「ヒーローってのは誰かを守る立場だろ?なのに、そんなうじうじしてどーすんの。もっと自信満々の強気でいろっての」
「…………そう言われましても私には」
「自信がないと?……………………だったらせめて今は虚勢でも纏え。自身が無くても自信があるように見せろ。強気さを演じろ。
「虚勢を………纏う………………」
「話済んだ?」
空気を読まず相澤先生が上から奇襲して来る。同然個性は使えない。まだダメージの取れない体でスタンガンを拾った時だった。
「……………お2人とも、目を閉じて!!」
「…おっけい!」
次の瞬間、破裂音と共に閃光が辺りを覆う。目を閉じていても何となく分かった。少しして目を開けると相澤先生は家屋の屋根に後退していて八百万が焦凍を静かに降ろしていた。
「あります!お2人とも、私ありますの!相澤先生に勝利するとっておきのオペレーションが!!ほんとは始めから考えてましたの!!」
「まーったく、だったら最初から言えっての。で、プランは?」
「先ずは私についてきてください!」
との事なので走る。走りながら八百万の指示を聞く。
「私のプランを行うには一旦視界から外れませんと!お2人とも、先ほど渡した
「………………そういうことね!」
俺と焦凍は残っていたスモークグレネードのピンを抜いて上に投げる。煙幕で追撃して来る相澤先生が見えなくなった瞬間に焦凍が最大出力の大氷壁を形成。これで個性が使えるようになった。
「焦凍、ほれ仙豆」
「助かる」
おー、生き返った。やはり仙豆…………仙豆は全てを解決する……………!そんな事を考えている間に八百万は創造中だった。…………取り合えず見ないでおこう。生成過程が何かムラムラします()
「相澤先生の武器…………?」
「素材や製造工程が分らないので全く同じものは作れませんが、その代わりにある素材を織り込んだものです。住宅街である以上、被害は最小限に。加えてあの捕縛武器による素早く捉え辛い動き…………それを踏まえた上で私の考えはこうです────────」
八百万が話してくれる策に耳を傾ける。……………………俺達が捨てた選択肢でプランを考えていたとは。しかも成功確率も俺らのより高い。恐れ入った。ブレーンとして優秀だ。
「勝負は一瞬………………よろしいですか?」
「ああ、文句なしだ」
「オフコース」
================
相澤が3人が出てくるのを待っていた。というのも、脱出ゲートは自身の背後。下手に追撃するよりも出方を伺うのが合理的と判断したからだ。
「(……………来たか)」
曲がり角から出てくる人影が2つ。布を被っていた。
「(俺の個性対策と誰なのかを分からなくするためか。だが)デメリットの方がでかいだろソレ」
「って!!」
相澤は背後に回り込むと捕縛布で拘束。片方の布から聞こえてきたのは頭をぶつけた轟の声。もう片方の布がめくれると見えたのはマネキンを持って屈んでいた八百万と『創造』で作ったカタパルト。カタパルトには何かが射出準備万端で置いてあった。
「(あの布、何かあるな………!)」
相澤は嫌な予感がして後ろへ大きくジャンプして距離を取ろうとする。だが、八百万はその対策は既にしていた。もし射程距離から逃れようとした場合は───────
「竜崎さん!」
「どこへ行くんだぁ?」
「!」
地面を突き破って飛び出して来た竜崎が後ろから羽交い絞めに。さらに手に持っていた布を相澤に被せる。
「これで動けないし個性は消せまい!安心してやったれ、八百万!」
「はい!」
八百万はカタパルトで布を射出。相澤は見えていないので何されてるのかさっぱりだが作戦は進んでいく。
「轟さん!地を這う炎熱を!」
指示を受けた轟が左で炎熱を放出。すると射出された布が変形していき──────相澤と楓丸を纏めて拘束する。チェックメイトである。
「…………大したもんじゃないか。何されてるか見えないが」
竜崎side
ハンドカフスを掛け終えて勝ち確になった所で轟の気を辿って瞬間移動で脱出する。
「こんなにすんなり行くとはな……八百万の方がこういうのは適任だったな」
「ねー。今回は八百万がMVPだわ。ニチノール合金とか初耳だったな。ありがとナス!」
「………いえ、お礼を言うのは私の方です。竜崎さんの言葉のお陰で一歩踏み出せましたから」
「いやぁ、別にそんな事あるね()」
「そこは謙虚に引くとこだぞ」
相澤先生に何か言われたがトランクスルー。そんな訳で演習会場を後にする。折角だから飲み物でも飲もうという事で代表して轟が自販機へ。その間、俺は八百万と話していた。
「改めて竜崎さん、試験の時はありがとうございました。体育祭以来失っていた自信を取り戻せましたわ」
「そうかい、そりゃ何よりだ。………………八百万、さっき言った事忘れんなよ。世の中、弱みを見せれば付け込んでくる奴が沢山いるからな。そういった意味でも虚勢でも強気に振舞うようにしろよ」
「ええ、肝に銘じておきますが………………前々から思っていましたが竜崎さんは本当に私と同い年なんですの?物凄く大人びていますのでもしかしたら人生2週目………………何て言うのは冗談ですが」
「(君のように勘のいい子供は嫌いじゃない)………………ま、色々と経験してきたからな。良かったら色々と聞かせてやる。良い紅茶でも探しといてくれよ?」
「分かりましたわ!………………それと、私の事はヤオモモで良いですわよ。親しい友人からはそう呼んで貰えればと」
…………何か急速に距離を詰めてきてる。アレか、八百万の中で俺の株が急騰したのか。俺としてはそこまで大したアドバイスをした覚えは無いが……………………まぁ、たまにポンコツなとこも面白いし良い子だからヨシ!是非とも仲良くしておこ。
「じゃあ、俺も下の名前で呼んでくれていいよッ☆」
「分かりましたわ、竜崎さ……………楓丸さん」
まぁいきなり変えるのってむずいよねー、なんて思っていると肩を叩かれる。後ろにいたのはクズロット。あとトランクス。
「何か用か?」
「いや、さっきの戦いで無様に倒れてたのを笑いに来ただけだぞ」
あ?(微キレ気味)
「てかそれよりも思ったんだけどよ。おめぇの雄英での女友達は殆どプリプリだけど(意味深)…………楓丸はおっぱいがでかい子が好みなんか?」
「僕もそう思います。………………というかお前、何か勘違いしてるんじゃないか?この伝説の超イケメン天才存在そのものが凄い宇宙最強のトランクスよりモテるなんて勘違いしやがって……………!」
「「……………………」」
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「わりぃ、どれにすれば良いか迷っ」
「グワァァァァァァァァァァァァァ!!」
「アアアアアアアアア───!!」
帰ってきた焦凍が見たのはニチノール合金の捕縛布で拘束されながら大量のスタンガンで電流を流されている悟空とウザンクスの姿であった。
「…………これどういう状況だ?」
「セクハラ野郎とウザいイケメンを調教しているだけ」
「折角良い雰囲気だったのに水を差されたので制裁しただけですわ」
「……………そうか」
この後、相澤先生から『うるさい(要約)』と言われるまで調教してた。
続く…………
トランクス「し、焦凍さん!助けてください!トランクスルーが楓丸がパラガスから借りた試作コントローラーで封じられ『そうだ、これ飲み物な』『サンキュー』『ありがとうございます』ハアッ☆」
投降頻度ですが
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毎週1話確実に投稿でいいぞぉ!
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完成次第投稿しロットォォォォ!!