個性:ブロリーmad   作:ハーメルンのブロリスト

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なげぇ。


さぁ、最終ラウンド始めっか

「「「「「!?」」」」」

 

黒いモヤが保管室内に現れる。そしてそこから出てきた金属が鞭のように楓丸らに襲い掛かる。

 

「うわぁ!?」

 

「なんだぁ!?」

 

「皆!」

 

咄嗟に反応した楓丸と、楓丸に掴まれた透とメリッサ、緑谷、焦凍は避けるがそれ以外の面々は拘束される。

 

「おい焦凍、あれ見覚えしかなくないか?」

 

「ああ、USJの時のワープ個性…………!ヴィラン連合も来てんのか!」

 

モヤから出てきたのは先ほどブロリーに倒された筈のウォルフラム。だが、その瞳には光がない。自我を失っていて誰かに操られているように見えた。

 

『例の装置はどこだい?』

 

「こ、こちらに………!」

 

サムはデヴィットからケースを奪うとウォルフラム(?)にあっさりと渡してしまう。

 

「ど、どういう事だ…………ヴィランは偽者じゃ…………」

 

『哀れだねぇ、デヴィット・シールド。ヴィランが偽者であると信じて、長年使えていた助手に裏切られていたとも気づかず。何も知らない方が幸せだったかな?』

 

「さ、サム……………まさか…………!」

 

「だ、騙したのはあなたですよ。手に入れる筈だった名誉、名声、全てあっさりとなくなった………………せめてお金ぐらいもらわないと割りに合わない…………!」

 

助手の裏切りに何も言えなくなるデヴィット。自身がしでかした事の重大さがさらに圧し掛かって来るのを実感していた。

 

『約束の謝礼だ。受け取ってくれ』

 

ウォルフラム(?)は懐から拳銃を取り出して発砲された弾が肩に命中する。

 

「な、なぜ…………約束が違う!」

 

『ヴィランがすんなり約束を守ると思っていたのかい?愚かな博士の助手はもっと愚かだねぇ』

 

嘲るようにそう呟くウォルフラム(?)。今度は命を奪うつもりで胸に狙いを定めて引き金を引こうとしたその時、緑色の気弾を防ごうとウォルフラム(?)は金属操作で壁を作る。背後に回り込んだ緑谷が拳を振るうがガードされるが、その衝撃でウォルフラム(?)はサムから距離を取らされる。間髪入れず氷壁が迫るがウォルフラム(?)は『筋力増強』の個性で粉々に破壊する。

 

『流石は雄英生だ。………丁度いい、この装置のデモンストレーションをしてみようか』

 

「あの装置を付けさせるな!絶対ヤバそう!」

 

楓丸がそう叫ぶと同時に緑谷が再度フルカウルで行動に移す。

 

「スマーッシュ!!」

 

弾丸の如く素早く移動しながらワン・フォー・オールの力を纏った拳でウォルフラム(?)に殴り掛かるが、金属の壁に阻まれてお返しとばかりに天井から鉄柱が襲い掛かる。

 

「グッ…………!」

 

「緑谷!」

 

焦凍が氷の壁を形成して緑谷を守る。楓丸も迫りくる鉄柱を舞空術で掻い潜りウォルフラムに接近する。

 

『流石は体育祭優勝者。だが、この攻撃は避けて良いのかな?』

 

「!」

 

ウォルフラム(?)は敢えて楓丸ではなく拘束されているクラスメイト達の方に鉄柱を向かわせる。楓丸は舌打ちしつつ瞬間移動するとバリアを張って鉄柱から守る。

 

『守るものが多くて大変だね、ヒーローって奴は』

 

そう嘲笑するとウォルフラム(?)は装置を自身の頭に身に着ける。その瞬間、地面や天井を突き破って伸びてきた鉄のコードやパイプ、屋上にあったヘリ等々──────触れてないのにも関わらず様々な金属がウォルフラムの身体に集まって形をなしていく。

 

「あぁ…………とんでもないものを発明してくれたな。そりゃ封印もされますわ」

 

苦笑いしながら呟く楓丸。視線の先は超巨大ロボが自分達を見下ろしていた。

 

「博士、何か緊急停止プログラムとかありませんか!?…………博士!?」

 

緑谷が博士のいた方を振り向くが、そこに博士の姿はなかった。

 

「竜崎君、轟君、博士がいない!」

 

「ダニィ!?」

 

「一体どこに……………!?」

 

『彼なら僕が貰っていくよ。ここのお土産にね』

 

巨大ロボの手が開くとそこには気絶したデヴィットがコードで拘束されていた。

 

「パパ!」

 

メリッサが悲痛な声をあげるが無慈悲にもデヴィットの姿は手から内部に取り込まれて見えなくなる。

 

「楓丸、お前の最大火力なら倒せるか?」

 

「星も破壊できんだから当然。だが、問題は博士。中にいられては出来ぬぅ!」

 

「だったら助けよう!」

 

焦凍、楓丸、緑谷がそれぞれ構える。そんな彼らをヴォルフラム(?)が煽る。

 

『ははっ、どんなに改心しようと彼は罪を犯した犯罪者。気にせず僕を倒してしまえば良いのに』

 

「うるさい!ヒーローはそうするんだ!困ってる人を助ける!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『その意気だ、緑谷少年!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな声と共に弾丸のごとく飛び出してきた何かが急上昇し止まる。無くなった天井から見上げるとそこに居たのは世界で1番頼りになる存在。

 

「オールマイト!」

 

「遅いー、です」

 

緑谷が嬉しそうに呟き、楓丸は口を尖らせて文句を垂れるがニヤリと笑う。オールマイトは着地すると金属を引きちぎって縛られていた八百万らを解放する。

 

「クズがぁ……………まだ生きていたのか」

 

「何だこのロボットどっから現れた!?」

 

「チッ、ポンコツロボットなんぞにモタモタしやがって。それでもヒーロー志望か!」

 

「全く、腹減ったってのに…………おめぇちょっとしつけぇぞ」

 

続けてブロリー、パラガス、ベジータ、悟空も現れた。

 

「あれ、虫けらと悟飯は?」

 

「彼等には市街地エリアの防衛を頼んである!」

 

楓丸の問いにオールマイトが答える。確かにピッコロは仙豆係のヒーラー枠で、万が一に備えて潜在能力を持つ悟飯を防衛戦力とするのは正しいだろう。

 

?「俺も防衛に当たっている事を忘れちゃいませんかってんだ!」

 

『来たか、オールマイト。随分遅かったじゃないか。そのせいで君の親友は僕のものになってしまったよ』

 

「オールマイト!デヴィット博士があのロボットの内部にいるんです!」

 

「Shit!私の親友を返すんだ!」

 

緑谷が状況を伝えるとオールマイトは拳を握りしめてそう叫ぶ。

 

『返して欲しければ僕を倒せばいい。尤も、死体で良ければの話だけど、ね!』

 

巨大ロボから無数の鉄柱が飛び出してくる。楓丸やブロリーら、焦凍が気弾や氷結で対処し、八百万は生成した盾を他の皆に渡して自衛させていく。

 

「チッ、数がバカ多いな。オールマイト」

 

「任された、竜崎少年!『テキサススマーッシュ!』」

 

打ち漏らした鉄柱をオールマイトも渾身の力で拳を打ち込む。衝撃波が広がるが、鉄柱は破壊はされずに残っていた。

 

「なに!?グハッ!」

 

「オールマイト!」

 

驚いた隙にオールマイトは別の鉄柱に吹き飛ばされる。緑谷が駆け寄るとオールマイトの身体からは蒸気が出ていた。

 

「(やっぱり時間制限…………もう限界なんだ……!)ッ!?」

 

「緑谷少年!」

 

気を取られていた緑谷が左右から迫る鉄柱に気付いて潰されないように両手で止める。

 

「緑谷君!今救けにッ!?」

 

「緑谷…………!」

 

飯田、焦凍も助けに行こうするが鉄柱がそんな隙を与えてくれない。

 

「おいおい、嘘だろ…………さっきの話は本当だったのかよぉ!?」

 

峰田の悲痛な叫びに皆は思い出す、オールマイトの個性が消えかかっていると言っていたデヴィットの話を。その場の空気が絶望に呑まれそうになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何を寝言言っている!不貞腐れている暇があったら戦え!」

 

「ええ、そうですわ!私達はヒーローの卵!弱気になっては相手の思うつぼですわ!(せめて虚勢だけでも、ですわよね楓丸さん…………!)」

 

楓丸、八百万の叫びに皆もハッとする。絶望して下を向いてる場合では無いのだ。ヒーローの卵であるならすべきはもう目の前にある。

 

楓丸は大量の気弾を散弾銃の如く放って一掃すると八百万のそばに戻る。

 

「ヤオモモ、先ずデヴィット博士を無傷で奪還したい。取り戻さえすれば俺やブロリーらも全力を出せる。そこでだ」

 

「ええ、既に方法は考えています。恐らく楓丸さんと考える事は同じですわ。ただ、その隙を与えてくれるかどうか…………」

 

「ふむ……………あっ」

 

何か気づいた様子の楓丸は額に人差し指と中指を当てて何かを探していた。

 

「ねぇ、それ瞬間移動の構えだよね!どこに行く気なの!?」

 

「援軍連れてくる」

 

耳郎の問いにそう答えると楓丸は消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑谷side

 

「ッ~~~~~ッ!」

 

僕は腕や足を使って押し潰そうとしてくる金属の壁を全力でせき止めていた。それにしても何て力なんだ、これが博士の装置の力…………!

 

「む、無茶だ…………緑谷少年、これしきの金属壁は私が…………ゴフッ…………!」

 

確かに無茶だ。既に体は限界に近い。けど……………!

 

「困ってる人を助けるのは…………ヒーローですから…………!」

 

「………………!」

 

オールマイトのように笑って言ったその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くたばりやがれ!」

 

押し潰そうとしていた金属の壁が吹き飛ぶ。思いもよらない援軍だった。

 

「かっちゃん、どうしてここに!?」

 

「竜崎が瞬間移動で連れて来たんだよ。にしても、俺らが迷子になっている間にとんでもない事になってんな……………!」

 

「切島君!」

 

そこへ2人を連れて来た竜崎君も傍にやって来る。

 

「迷子の高校生ども、今までサボってた分少しは役に立ちやがれってんだ。あ、でも中に人質がいるから本体への攻撃は決してしないように」

 

「おうよ!」

 

「俺に指図すんじゃねェ!!」

 

かっちゃんはそう言いつつも今までの鬱憤を晴らすかのように金属の壁をどんどん破壊していく。やっぱり君は凄い奴だよ…………!

 

「緑谷、それとオールマイトも」

 

竜崎君の手から白い気が僕とオールマイトに放たれる。その気を受けた途端、少しだけ身体が軽くなったように感じた。

 

「俺の気を与えた。これでさっきよりは動けるだろ?」

 

「ほんとだ、さっきより身体が…………!」

 

「ありがとう、竜崎少年。助かったよ」

 

オールマイトと一緒に立ち上がると竜崎君は話始める。

 

「先ずはデヴィット博士を奪還しよう。今ヤオモモが作戦に向けて準備中だ」

 

「そっか、博士を奪還すれば竜崎君やオールマイトも気にせず全力を出せる………………!」

 

「そゆこと。博士の正確な場所を特定する。その作業を行うのは八百万と耳郎だ。2人を絶対死守するぞ。……………………3倍界王拳!」

 

竜崎君の気が赤くなる。体育祭の時に見せた奥の手だ。僕もフルカウルを発動させる。

 

「ここからが本番だ。さぁ、最終ラウンド始めっか」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

竜崎side

 

緑谷との会話を終えると俺は瞬間移動で八百万と耳郎の近くへ。

 

「準備は?」

 

「うちはオッケー」

 

「いつでも大丈夫ですわ」

 

耳郎は腕に特殊な小型スピーカーを装着。八百万の手にはとある装置があった。んで、俺は2人を抱えてっと。

 

「どこまで接近すれば良い?」

 

「最低でも20m以内ですわ」

 

「了解。………………んじゃ、やべー動きしても意識飛ばすなよ。皆よろしく!」

 

「任せロットォォォォォ!!」

 

「作戦開始でございます」

 

「いっちょやってみっか!」

 

「早くしろ!」

 

サイヤ人共の声を受けつつ俺は界王拳3倍の強化を活かして飛び立つ。

 

『何か企んでいるみたいだけど、そうはさせないよ』

 

俺に集中して金属の壁やワイヤーが迫って来るが全てトンデモ軌道で飛んで避けていく。

 

「ぐっ……………!」

 

「これやばっ……!」

 

けど2人には相当なGが掛かっている。慣れている俺はまだしも当然だろう。だが、ここは耐えてもらうしかない。無茶苦茶な軌道で飛びつつ───────射程圏内に入る。

 

「…………入った!」

 

「耳郎さん!」

 

「了解!」

 

「皆!3人を攻撃から死守するんだ!」

 

耳郎がスピーカーにプラグを刺して巨大ロボに音波を与えていく。間髪入れずオールマイトが指示を出してくれて他の皆が俺達の防衛に動いてくれる。

 

「死ねぇ!」

 

丁度正面から迫る鉄柱を爆豪が爆破。こういう時は素直に指示に従ってくれるのはありがたい。1ミリくらいだけ。

 

『おいおい、それで攻撃のつもりかい?僕本体にダメージは届いてないよ』

 

「ごちゃごちゃうるせぇよ!」

 

ブロリーも大量の気弾を放って鉄柱を打ち落としていく。今のところは順調だが…………。

 

『…………少しアプローチを変えようか』

 

そんな声が聞こえると同時に鉄の壁が鋭利な形状になる。被弾率を防ごうって魂胆か、と思った矢先いくつかの鉄の鋭利な刃が皆の攻撃を掻い潜って俺らの元へ迫る。何してるのかはまだ気づかれてないようだが、バレたらもう出来ん可能性もある。それにバリアを張ってしまうと特定作業が中断される。

 

で、あれば仕方がない────

 

「ぐぬぅ…………!」

 

「楓丸さん!」

 

「楓丸!」

 

「いいから続けろ…………!」

 

2人には刺さらないように僅かに位置調整して足や腕に鋭利な刃が突き刺さる。久方ぶりの痛みにちょっと涙が出てしまったが気合で耐える。

 

「『レジプロ・バースト!』」

 

「『テキサス・スマーッシュ!』」

 

第2陣がやってくる。背後からの攻撃は飯田の蹴りと緑谷のパンチが防ぐ。

 

「『爆破式(エクス)カタパルトォ!』」

 

「3人の邪魔はさせねぇ!」

 

右からの攻撃は爆豪がぶん投げた切島が硬化で身を挺して防いでくれた。

 

「『穿天氷壁!』」

 

左からの攻撃は焦凍が形成した氷壁が防いでくれる。

 

「『カロライナ・スマッシュ!!』」

 

そして正面。オールマイトが両腕を十字に組んで突進し、左右の手刀で粉砕してくれた。

 

『やるじゃないか。それで、下からは誰が防ぐのかな?』

 

っ、タワーの中からさらに鋭利な金属が…………!?足からかめはめ波?いや、この量は全部は無理か…………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トランクスルー!」

 

そんな叫び越えと共に下からの攻撃が全て逸れた。俺の目に映ったのはサムズアップを浮かべる美しい幼馴染。姿が露になった辺りこれでラストみたいだ。最高のタイミングで本日最後のトランクスルーを使ってくれたもんだ。

 

「(浮いたのは麗日の個性か……!)やるじゃねぇか透!マジで最高の幼馴染だぜ!」

 

そう叫ぶと同時にヤオモモの持つ装置から『解析完了』という音声が聞こえた。遂に来たか。

 

「…………………分かりましたわ!博士は頭部に囚われています!」

 

「よくやった!聞いこえていたな?やってしまえ、ブロリー!」

 

「イェイ☆」

 

俺の命令に応えたブロリーが超スピードで突撃。次の瞬間、ロボットの頭部が吹き飛びブロリーの手には気絶した博士が。

 

『グッ……………なるほど、外壁に特定の周波数の超音波を与えて内部からの跳ね返りを計測して場所を特定したという事か』

 

「フハハハハハハハハハッ!よく頑張ったがとうとう終わりの時が来たようだな」

 

ブロリーがそう言うと同時に緑谷とオールマイトがバランスを崩したロボットへ向けて加速。凄まじいパワーが宿った拳をぶち込む。

 

『『タブルデトロイトォォ…………スマ―シュッ!!』』

 

『ぐ!ぐぐ…………!』

 

何とか鉄柱で拳を押し戻そうとする。だが、2人はそれを許さない。

 

「さらに!」

 

「向こうへ!」

 

「「プルスウルトラ!!」」

 

鉄柱は砕け散り、拳がロボットに届いた。ロボットに大きな穴が開くとともに上空へ一気にかち上げられる。だが、まだ攻撃は止まらない。

 

「榴弾砲着弾(ハウザーインパクトォォ)!!」

 

「『ギャリック砲!』」

 

「『かめはめ波ァァ!!』」

 

爆豪とっておきの爆破とベジータ、悟空のお馴染みの技で両脚部を吹き飛ばす。

 

「行くぞブロリー。合体技でもいかがかな?」

 

「はい…………」

 

ブロリーは1人用のポッドに入ったパラガスをぺちゃんこに潰す。だが、いつものお約束と違ってポッドは緑に輝いていた。

 

「ウォォォォォオオオアアアッ!!」

 

「月並みな名前だが、『ギガンティック・ポッド』でございます。腐☆腐」

 

緑色に発光するポッドをぶん投げ、ロボットに突き刺さった瞬間大爆発を引き起こす。ロボットの右腕は喪失し、そしてヴィランの姿もむき出しになっていた。

 

「名前も知らんヴィラン、お前を血祭りにあげてやる。とっておきだぁ……………!」

 

最後に俺がとっておきの気弾を放つ。ロボットは残った左手部で自身を防御しようとするが俺に言わせれば『無駄な事』であった。気弾が着弾した次の瞬間───────

 

ドゴオォォォ『デデーン☆』

 

やかましいBGNとともにロボットは爆散。金属や瓦礫が降り注ぐ中、空中から気絶しているヴィランが床に叩きつけられる。頭にあった装置は火花と共に爆発。

 

そして、その場が静寂に包まれた。

 

「やったのか…………」

 

「やったんだ…………ヴィランをやっつけたんだ!」

 

じんわりと伝わってきた勝利に笑顔が戻り、喜びに沸き立つ声が響く。時間にしてはほんの1時間程度の僅かな出来事。だが、俺らにとっては長い戦いが漸く終わったのだった─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ酷い目にあった」

 

気弾で吹き飛ばして瓦礫の山から顔を出す。取り出した仙豆を食って全快した所で隣に犬神家の例のアレみたく地面に突き刺さっている緑谷がいたので引き抜いてやる。

 

「あ、ありがとう竜崎君……………」

 

「後で10円な」

 

「お金取るの!?って10円で良いの!?」

 

やかましい(理不尽)……………あれ、よく見ると何か緑谷の腕に何か着いている。ガントレット?

 

「それ何?」

 

「あ、これは『フルガントレット』って言うサポートアイテムでメリッサさんに貰ったんだ。最後にオールマイトと攻撃する時に使ったんだけど、これのお陰でフルパワーで個性を使っても腕を破壊せずに済んだんだ」

 

「へー、そうなんや」

 

「デク君!竜崎君!」

 

と、そこへ張本人のメリッサさんがやって来る。その目には涙が浮かんでいた。

 

「良かった…………2人とも無事だったのね!」

 

「まーね」

 

「メリッサさんも無事で良かった。博士の方は…………?」

 

「大丈夫、目を覚まして今はオールマイトと話してるわ…………ありがとう、デク君達のお陰で皆を助ける事ができた」

 

「……感謝するのは俺達もだ。メリッサさんがいなければ警備システムもすぐに解除できなかったし」

 

「僕も、このガントレットのお陰で個性をフルパワーで使えました。ありがとうございます」

 

「っ……………!」

 

まるでヒーローの役に立てた事が心のそこから嬉しそうって顔をしてる。良い顔だ。

 

「はー…………何か安心したら腹減ったわ」

 

「そう言えば僕ら夕食食べられてなかったしね…………」

 

「腐☆腐 であれば、これを使おうではありませんか」

 

俺と緑谷の会話を聞いたパラガス。そのまま股間から何か出てくる。…………これ、毎回思うんだけど出てくる場所どうにかならんのか?

 

「…………見覚えしかないけど一応聞くが、これは?」

 

「グルメ〇ーブルかけでございます」

 

「国民的アニメの秘密道具で見た事があるやつ!」

 

一言一句緑谷のツッコミと同じことを俺も思った。

 

「で、ちなみにこれは誰が?」

 

「勿論、科学者に作らせた道具でございます」

 

「親父ィ、また科学者か。クズがぁ…………」

 

「というかこれ、訴えられたら確実に負けるんじゃないかしら…………」

 

100億%負けるね。訴えられたら取り合えず集〇社に全責任なすりつけよ()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

昨日の一件で。エキスポの一般公開は延期。俺達の戦いも公表されない事になった。その代わりに開催されたオールマイト主催のBBQに皆で参加していた。

 

「ムグムグ…………やっぱ肉がうんめー!ベジータ、野菜はおめぇにやるよ」

 

「カカロット!貴様、野菜も食わないか!」

 

「お父さん情けない…………」

 

「悟飯!ちゃんと噛めよ………」

 

「親父ィ。BBQ美味しいです」

 

「ああ、そうだな」

 

「飲み物沢山ありますから良かったらどうぞ」

 

「ちょ、サイヤ人共が相変わらず食いすぎなんだが!」

 

「オールマイト、これ在庫すぐなくなるんじゃないですか!?」

 

「HAHAHA!大丈夫、沢山用意してるから皆安心してくれ!…………大丈夫だよね?」

 

皆さん盛り上がって飲み食いする中、少し経ってから俺は昨日の1件で初期から作戦に加わってた組を少し離れた場所にを招集。緑谷はどこかに行って、オールマイトもそれについていったので呼んでない…………まぁ、ぶっちゃけ話す内容的に緑谷は必要ないが。

 

「呼ばれた理由は何となく察しは付いてるが…………楓丸自身はどう思っている?昨日博士が言っていた事」

 

「事実だろう。オールマイトが現れてから30年近く、もういい歳だろうしよ。てか事実だからこそ、博士はあの装置に拘ったんだろう」

 

「…………そうだな。俺も同じことを考えていた」

 

トランクスの調査内容については出さずにあくまで昨日の一件で得た情報ベースでそう述べた。

 

「けどよぉ、これ絶対知っちゃやべー情報なんじゃねぇのか…………!?」

 

「俺達は知りすぎた、的な感じで消されちまう…………?!」

 

「漫画の見過ぎだっつーの(それだったら緑谷とかもうこの世にいねーよ)」

 

口封じに怯えてお互いに抱き着く峰田と上鳴に一蹴する。雄英入ってからの僅かな付き合いだがオールマイトがそんなことする人ではないのは俺でも分かる。

 

「まぁ、俺が言いたかったことは1つだけ。…………この事は知らなかったことにしておこうってだけ」

 

「…………オールマイトも世間に秘密にしてるから、だよね?」

 

「墓場まで持ってくって事だね!」

 

耳郎と透の問いに『正解だ』と返して続ける。

 

「この事が知られれば世間にはとんでもないインパクトだ。オールマイトのお陰で今まで動かなかったヴィランらが一斉に動き出しかねない。だから、心の内にしまっておくべきだろう。…………まぁ、皆俺に言われずとも言う気はなかっただろうけど念のため共有だ。良いな?」

 

俺の問いに皆静かに頷く。…………にしても

 

「(……博士はとんでもない爆弾を残したな。別に馬鹿正直に言わんでいいものを)」

 

張本人のデヴィット博士とサムさんは事件の責任を取って自首した。メリッサさんも今はそっちの付き添いで今はここにいない。メリッサさんは色々と大変だろうが、頑張ってもらうしかない。落ち着いたら日本に招待してリフレッシュしてもらうのも良いかもな。

 

それとヴィラン連合というかワープ個性の奴は消えていた。捜索中との事だか恐らくもうここにはいないだろう。死柄木らの姿は無かったから来ていなかったのだろうか。

 

「………オールマイトというヒーローが終わる、なんて考えた事もなかったな」

 

「私も飯田さんと同じですわ。…………ですが、当然ですわよね。オールマイトも人間ならいつかヒーローとして終わりは来ますもの…………昨日の発言から察するに、楓丸さんは前から考えておられたんですの?」

 

「…………結構昔からかな。真剣に考えたのは雄英に入ってからだけど」

 

深くは考えなかったが小学生くらいだろうか。オールマイトというヒーローがいなくなったら日本の治安悪化するんじゃね、的な事は軽く考えていた。その時はヒーローなんて目指してなかったし、ブロリーmad一筋だったから『………ま、オールマイトがターミネーターになって俺が死ぬまで平和なら別にええか(適当)』だったが。

 

「まっ、そういう訳だ。昨日言ったけどオールマイトを超える平和の象徴に皆でなる為に、皆も更に強くなってよ。俺に置いてかれないくらいにさ」

 

「ああ。寧ろ追い越してやる」

 

焦凍の言葉に皆も賛同する。いい目をしてる。このクラスはもっと強くなれるだろうな。

 

「そんな日が来るのを楽しみにしてるぜ。…………じゃあ、戻るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===================

 

「どうじゃったかのう先生、人の意識を乗っ取る『テレパス』の個性は」

 

「黒霧にこことI・アイランドを繋いで貰って使ってみたがどうしても1コンマ動きが遅れてしまうね、ドクター。それに相手が気を失っている状態でないと乗っ取れない。面白い個性だが、これは戦闘では使いものにならないね」

 

「そうか、そりゃ残念だ。ところで、例のブロリストはどうじゃった?」

 

ドクターにそう聞かれてAFOは笑みを浮かべながら語る。

 

「強い事は認めるが、僕自身との戦闘においては脅威には成りえないだろうね。甘く見積もって今のオールマイトと同じか少し下くらいだろう。けど、若人の成長は恐ろしく早い…………念のため若い芽は早めに刈り取っておくべきかな。出来るなら個性も僕のものにしたいところだ。弔が準備中の作戦に彼の拉致も含めて貰おう」

 

「ふむ…………じゃあワシは脳無の製造をもっとしておくかのう。ならず者で人海戦術されると存外厄介そうじゃ」

 

AFOと『伝説の超ブロリスト』が会敵する日はそう遠くない───。

 

続く…………




次回から林間合宿です。なんなりとお楽しみください。

投降頻度ですが

  • 毎週1話確実に投稿でいいぞぉ!
  • 完成次第投稿しロットォォォォ!!
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