プロローグ
Side?
「『厄災の王レクスー!俺様と一緒に心中しやがれえええー!』」
「オイオイオイマジかよウッソだろおい!?熊手さん此処できゅうべえよりも質悪い激ヤバラスボスと共に退場やとお!?」
…
「はあ~真逆のバッドエンド√最終回なのか?…これはVシネが俄然楽しみになってきたなー」
俺の名は詩名 錬冴 至って普通のオタク高校生だ。
俺はゴジュウジャーの真逆な展開を目にした直後に激推しのアイドルグループのライブへといざ出陣!したのだが…
「ン?!」
「…お、俺の事をう、裏切ったのが悪いんだからな!…」
ライブ会場の列に並んでいるとそんな事をぶつぶつと呟いている変な男を目にした。
「は!?真逆アイツ!?…」
「あ、おいコラ割り込むのか!?」
「そんな悠長な事言っている場合じゃないんだっつうの!」
「何?…」
男の発言から不味いと判断した俺は列から抜けて状況を理解していない他のファンをかきわけて一目散にライブ会場入りしようとしていたアイドル達の所へ駆け出す。
「危ねえ!」
「「え?…」」
「俺を裏切った天罰を!」
もうすぐそこまで男の持ち出したサバイバルナイフがアイドル達へと迫っていたのだ。
俺はギアを上げて前に出た。
「くうっ!?…」
「なっ!?…」
男がアイドル達に振り下ろそうとしたナイフを防いだ俺だったが咄嗟だったので判断をちょい誤り己の手を腹部に近付け過ぎていたのが仇となり手を貫通したナイフが腹にも深々と突き刺さってしまった。
「「き、キャアアアー!?」」
「だ、誰か!救急と警察!…」
「この野郎!」
「うぐっ!?」
辺りは騒然となり不審者のストーカー男はすぐに取り押さえられたようだが俺の方は不味いな…ここで死んじまうってか…まだゴジュウジャーのラストも見届けられていねえってのによ…まあ推しを守って死ねるんならオタク冥利に尽きるってもんだ…ぜ……
俺の視界はブラックアウトした。
「『…目を覚ますのだ椎名錬冴』」
「んあ?…」
ブラックアウトした筈の俺の耳に聴き覚えの有る声が響いてきた。
「ててて、テガソード!?本物!?えこれって夢!?」
「『夢や幻などではない…死したお前の魂を呼び寄せたのは他でもない私なのだからな!』」
「…マジかあああ!所で聞いておきたい事があるんだけれど結局あの戦いの結末は一体どうなったんだ?」
本物のテガソードだと分かり俺は疑問を問いかけた。
「『…私が指輪争奪戦の勝利宣言を下した後、厄災らの力の一部を簒奪していたファイアキャンドルが吠に襲いかかってきたので一騎打ちとなった。
両者は激しくぶつかり合い最後には吠が辛くも勝利した…ナンバーワンとなった彼は「世界を元通りにし消されてしまった者達の復活」を願った。
私は無論その願いを聞き届けたがそこで私にも想定出来ていなかった事象が発生した。
そう幾度となく世界の理を書き換えた弊害によってバランスが崩れ綻びが生じ回収した指輪が世界の壁を越えて離散してしまったのだ…確かに熊手真白が己が身を犠牲にしてまで厄災の王を封印した。
だがあれは土壇場の一時的なものでしかない…何時かはその封印が解かれてしまう日がやって来るだろう…だが…』」
「肝心のセンタイリングが別の世界に散らばってしまった為に厄災に備える事が出来なくなりそうだと…」
緊急事態も緊急事態じゃねえか!
「『その通りだ…私とて全てを監督出来きる訳ではない…』」
「悪意ある奴がリングを使っていたら厄災への対策所じゃなくなる訳だしな…」
「『ああ…これより【第0回異世界スーパー戦隊指輪争奪戦】の開催を宣言する!』」
「良いぜ参戦する!…知恵も借すぜこれからよろしくなテガソード!」
テガソードの開催宣言に対し俺が了承するとゴジュウウルフリングと黄金のテガソードが目の前に現れる。
「『さあ、この扉をくぐれば異世界だ行くぞ!』」
「おう!」
俺はテガソードを手に取り扉の向こうへと駆け出したのだった。
まずどの世界行こう?…