Side錬牙
真逆この世界で人間に転生したメギド王達と遭遇するとは予想もしていなかった。
エルフ族に奴隷として捕まっていたキメラ姫はどうやら話を聞く限り恐らくサーシャに待遇を良くしてもらっていたのだろう。
だがどうやらあのイキリカスが襲撃をかけてきてサーシャと護衛が応戦中との事らしいが何時迄持つか…その時だった。
「!?」
『こ、この気配は!?』
不意に不穏な気配を俺は感じ取る。
テガソードも感じ取ったようだ。
『邪悪ではあるがしかし厄災ではなさそうだ』
「これは恐らく…二人は城に向かってイキリカスを抑えておいてくれ
すぐに戻る!」
「分かった!」
厄災ではないがそれでも邪悪な気配…放置する事は出来ないと俺は走り出した。
その頃、Side?
「それだけか?」
「そんな!?…私達の全力すらもまるで利いていないなんて!?…」
私はアイスヒート、魔法のスペシャリストよ。
主であるライト様の命令で仲間であるビーストテイマーのアオユキと一緒に人狩りを行っていたエルフ族の双子にお仕置きという名の蹂躙をしていたら突然今迄見た事のない得体の知れない異形が現れたので応戦したが高レベルである筈の私達は一方的にその異形に追い詰められていた。
「しかしてまだあの方へ捧げるには物足りぬか…ならば」
「え!?…」
「う、嘘!?…あたしの可愛い子達が食べられ!?…」
異形はアオユキの召喚獣達を貪り喰らい始めたのだ。
「まだまだ足りぬか…」
「ひっ!?…」
召喚獣を喰い終えた異形は今度はアオユキに狙いを変えてきた。
丸腰の彼女を喰らおうと異形は手を伸ばそうとしてくる。
そこに
「ぬうっ!?」
どこからともなく雷撃の一閃が走り落ち異形は飛び退いた。
「なにやら覚えの有る気配を感じたので辿ってみたらやはり貴方でしたか…」
「…」
「き、貴様等は!?…スフィンクスにトール!」
猫さんみたいな顔の異形とキノコ頭みたいな異形が現れる。
「ダゴン、貴方が蘇っているという事は他の冥府神も…」
め、冥府神?神だというの!?…
「裏切者共に話す事などないわあ!」
「裏切り?変わらないですねダゴン…何時迄も暗き闇から出ずに他を滅ぼそうとしますか…」
「戯言を!…あの時は不覚を取ったが今度はそうはいかんぞ!」
「返り打ちにして差し上げましょう!」
猫顔のスフィンクスと呼ばれた異形、魚頭のダゴンと呼ばれた異形が両者構える。
「!スフィンクス待つのだ!奴は!…」
そこでトールと呼ばれていた異形が待ったをかけた。
「フフフ…!流石は前回選ばれていただけはある」
「ま、真逆!?…今度は貴方が!?…」
「その真逆よぉ!…栄誉有る絶対神の身に今度はこの私が選ばれたのだ!」
「くっ!?…」
「なんて事だ…」
ダゴンの言葉を聞いたお二方は急に後退してしまう。
「あ、あの一体どういう事なんですか?」
「全くまだこの場に居たのですか…奴は我々インフェルシアがかつて信奉していた絶対なる神の依代になっている!下手に奴を倒せばその最悪の虚無の神が復活しこの世界はたちまち蹂躙されてしまうでしょう…」
「ええ!?…」
とんでもない事を聞かされた私は驚愕するしかない。
「最早手も足も出せまい!」
彼女達が反撃出来ない事をいいことにダゴンが再び仕掛けようとしてくる。
その時だった。
「でやあ!」
「ぬおわあっ!?」
「!?」
突如何処からともなく蹴りが飛んできてダゴンを吹き飛ばした。
Side錬牙
「ヤベェ気配を感じたと思ったらインフェルシアの糞魚野郎とはな」
「赤き戦士!…」
「んあ?スフィンクス神にトール神も居たのか!」
「我々を知っているのか?」
「ああ、良っく知っているぜ!」
邪悪な気配を感じてやってくると其処にはインフェルシアの冥府神であるダゴン神、スフィンクス神、トール神が居た。
それと見覚えの有る少女達が居た。
どうやら手をこまねいているようだが…
「もしや!…」
「どうやら話が早いようですね…奴は絶対神の依代に!」
「理解した!」
ン・マの依代に魚糞神がねえ…
「方法が無い訳じゃない!」
「何?…そんな方法が有るというのか!?」
「ああ!」
「そうですか、なら奴の相手は貴方に任せましょう!」
「承知した!」
スフィンクス神達から奴の相手を任された俺は一旦変身を解除しダゴンの前に躍り出た。
Sideスフィンクス
「これも巡り合わせという訳ですか…」
我々が知る戦士と同じ様な戦士に変身する青年が現れダゴンを蹴り飛ばした。
私は彼を信じダゴンの相手を任せる事にした。
「あ、あの…」
「む?」
「あの異形倒したら不味いんじゃ?…」
ダゴンに襲われていた少女の片割れがそう心配そうに言ってくる。
「いえ、その心配は最早無用でしょう…あの青年の持つ力なら恐らく…この気配は!?…危ない!」
「え?」
「私がいく!」
少女の近くに攻撃が飛んできたのを見て私は警告を発する。
動けずにいた少女を見たトールが急いで身を挺して彼女を守った。
「ぐぬっ!?…」
「す、すみません!大丈夫ですか!?」
「こ、このぐらい平気である…」
「今の攻撃…」
「「…」」
私が攻撃の主を見ると其処には私達やダゴン以外の冥府神全員がどこか虚ろな目で居た。
「よもや貴方方迄…ン・マの力で蘇らせられましたか…しかし様子が…まあ彼等もダゴンと同様話が通じない手合いです…トールいけますよね?!」
「承知した!」
正気であろうとなかろうと彼等はダゴンと同様古い戒律に囚われている者達…私はトールと共に彼等を撃退するのを試みた。
「くっ!?…流石に彼等全員を相手取るのは…」
「くうっ!?…」
だが流石に人数差におされはじめる。
その時であった。
バシューン!
「スフィンクス、アレを見てみろ!」
「赤い閃光?…」
我々が守っていた少女に突如として何処からともなく赤い閃光が降り注いだ。
Sideアイスヒート
「このまま黙って傍観しているなんて…援護だけでも!…」
御二方が追い詰められているのを目にして私は魔法攻撃を繰り出し援護する。
「あまり利いていない…だけど!…」
私は精神を集中して己の魔力を練り上げる。
そして高め練り上げた魔力を一気に解放しようとした時だった。
「な、何!?」
私の手元に赤い光が舞い降りてきた。
「コレは…」
銀色の手形の様な剣と見知らぬ戦士が描かれている指輪があった。
その瞬間、私の中の何かが崩れ落ちていく感覚と再構成される感覚を感じた。
「そうだ…私が戦う理由は…」
新たな決意を胸に私はそれらを構えた。
「エンゲージ!」
『センタイリング!クラップユアハンズ!』
指輪をセットし銀手剣を下に構えたままタッチし次に空高く掲げながらトリガーを押し込んだ。
『マジレンジャー!』
「あの姿は赤の魔法使い!…我々の動きに合わせられますか?」
「はい!はああああー!」
御二方の動きに合わせて攻撃を繰り出し見事湧き出てきた敵を打ち倒す事が出来たのだった。
Side錬牙
「フン、我等の絶対神の強大なる力の前に絶望するがいい!」
「来な!相手してやるよ!スーパー変化 ドロンチェンジャー!」
俺はドロンチェンジャーを取り出してニンジャレッドに変身し構える。
「はあっ!」
ニンジャシュリケンを投擲しダゴンを牽制する。
「こんなものなど!」
「おっと油断大敵だな!カクレイザー!」
「ぐおっ!?…」
ニンジャシュリケンに気を取られている隙を狙ってカクレイザーを奴に撃ち込み怯ませる。
「ドンドンいかせてもらうぜ!カクレマル!どりゃあ!」
「ぐっ!?…脆弱な人間如きに二度も負けるなどとー!」
カクレマルで突撃を仕掛ける。
対するダゴンも銛で突いてこようとする。
「ウッ!?」
俺はあえてその攻撃を受けた。
だが…
「何!?…これは!…」
「引っかかったな!糞魚野郎!」
「ぬおお!?…」
変わり身の術で回避し奴が驚いて隙だらけな所にカクレマルで斬る。
「こ、この私が…!」
「分け身の術!」
「な、何!?…ぬおおわあああー!?」
平静さを失いながらも奴は反撃してくるが俺は分け身の術で分身し追撃を仕掛けた。
「ぬうう!?…だが私を倒せば絶対神が!…」
「復活?残念ながらそれは不可能だ!」
「な、何だと!?それはどういう事だ!?」
「こういう事さ!忍の化身の一柱よ!その力を我に示せ!」
カクレンジャーのリングとドロンチェンジャーを掲げて俺は無敵将軍の力を呼び寄せる。
「顕現せよ!<火炎将軍剣>!」
「な、何なのだその力は!?…」
火炎将軍剣を目にしたダゴンは恐れを見せ後退った。
「この力は退魔の力、つまりはお前達の天敵だといっても過言ではない力さ!」
倒したら不味いというのならその対策は至って実にシンプル!
その中身毎叩き斬ってやれば良いだけだ!
「コレでフィナーレだ!<隠流 火炎将軍斬>!!」
「ば、馬鹿なあああああー!?……」
火炎将軍剣の必殺の一撃を喰らったダゴンはン・マの核毎叩き斬られ滅びた。
「成敗々!」