個性【クロスオーバー】リメイク   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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入試に関して実技試験と筆記試験の前後がわからないので、午前に筆記試験、午後に実技試験とさせていただきます。


雄英入学試験

 早朝、私は入試に着ていく制服を鏡で確認していた。

 

「うん、良し」

 

 うちの中学の制服は古き良きセイラー服に水色のラインが入っている。

 

 普通の子だとスカートの下にタイツを履いたりするんだけど、私の場合、実技試験で動くとなるとタイツは邪魔になると判断し、なるべく軽装備で挑むことにする。

 

「さて、6歳から鍛えて約9年……一応の集大成としての入試だけど……どうなることやら……」

 

 私はホテルを出て、雄英高校へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

「それでは初めてください」

 

 雄英高校ヒーロー科。

 

 ヒーロー飽和社会と言われる世の中で数多くの一流ヒーローを輩出してきた全国で一番倍率が高い学科が雄英高校のヒーロー科である。

 

 その倍率は例年300倍とされ、推薦生枠4名を除くと、一般受験では36名の定員となっており、その枠を1万人近い他の受験生と奪い合う。

 

 求められる学力も高く、偏差値は79と国内の学校で最高の値であり、筆記試験も各教科200点の5教科1000点満点でボーダーが940点以上というとんでもない難易度であった。

 

 勿論普通の高校では習わない様な細かい問題も出るし、なんならそこらの大学入試よりも高い難易度の問題が出てくる。

 

 私も殺せんせーに作ってもらった想定問題や過去問を学んでなかったら突破出来たかどうかはわからない。

 

 それを朝8時から休憩1時間含め6時間受けた後に実技試験が行われる。

 

 ヒーローになるためには体力が必要とも言われているが、これを一般の学生にやらせるのはあまりにも酷だと私は思うが……。

 

「止め、筆記用具を置いてください」

 

 試験時間60分、10分休憩を挟んでを5回繰り返す。

 

 その10分の間にトイレに行ったり、糖分を補給したり……人それぞれに動く。

 

 お喋りする人はまず居ない。

 

「分身に受けさせればよかったかな……」

 

 私も真面目だなと思うが、影分身に1教科ずつ受けさせて、本体はトイレで他の教科の勉強か休憩していても良かった気がしたが、流石に雄英高校の受験でズルはいけないと本体で真面目に受けた結果、いつも以上に頭をフル回転させたため、体を動かすとは別の疲労が溜まる。

 

 チョコレートを齧って糖分を補給しながら最終科目に挑むのだった。

 

 

 

 

 

 

 全教科の筆記試験が終わり、ようやく1時間の休みが貰えた。

 

 持参した昼飯のコンビニ弁当を食べ終えると、講堂へと移動し、受験票に書かれた指定された座席へと座る。

 

 時間になると照明が暗くなり、中央に立っていた試験官……雄英の教員であるプレゼントマイクというヒーローが実技試験の説明を始める。

 

 実技試験の内容としては、受験生は7つのグループに別れ、それぞれの会場でポイントが割り振られたロボットを破壊し、ポイント分がそのまま成績に直結するという点である。

 

(1ポイントは速いぞ、脆いぞ、2ポイントは飛ぶぞ、3ポイントは硬いぞ、遅いぞ……そしてシークレットの0ポイントロボット)

 

 私は試験内容のパンフレットを読みながら受験者の質疑応答を聞くと、やはりというか、0ポイントロボットについての質問が聞かれた。

 

 プレゼントマイクはそのロボットについてはお邪魔ヴィランロボットと説明し、倒さなくても問題は無い……と言っていた。

 

(受験生のレベルでは壊せない強度なのか、それとも他にギミックがあるのか……どちらにせよ)

 

「やっぱり」

 

 私はロボットの点数が成績に直結すると書かれてはいるが、合否が決まるとは書かれてない文章が気になった。

 

(お邪魔ロボットが居るくらいだから……何か他に採点項目がある可能性が高いですかねぇー、雄英という最難関の高校の試験と考えれば、ただロボット倒して終わり……とは考えにくい……となるとヒーローの資質を見られている? んんーわかりませんねぇ……ただ、わからないからこそ面白い!)

 

 脳疲労がたまっている状態であるが、それが逆に私のテンションを上げていた。

 

「受験生の皆さんは試験会場に移動しますので、バスにお乗りください」

 

 校内をバスで移動というのが、もう普通の学校とは違う。

 

 私もバスに乗り込んで会場へと移動する。

 

 

 

 

 

 

「町やん……え? これ何個もあるの? 試験用の会場ですよねぇ……」

 

 会場に到着すると、1つの町がそこにあった。

 

 他の受験者達も町じゃんとか雄英すげぇとか口々に言い合っている。

 

 1会場当たり約1400人が集められ、その人物達とポイントを奪い合う……実にすばらっな試験。

 

「故に今までの努力の成果を見せるのに相応しい。あぁ、早く始まらないかな!」

 

 興奮が留められなくなっていた。

 

『スタート』

 

 すると会場にいきなりプレゼントマイクのスタートの合図が響き渡り、皆何が起こったか分からずに一瞬膠着する。

 

「おや? おやおや?」

 

 私は何時でも行けると思っていたので、他の受験者より1テンポ早く会場に突っ込んでいった。

 

『ヘイヘイどうした! 実戦じゃカウントダウンなんてねーんだぞ! 賽は投げられた! 試験はもう始まってるぞ!』

 

 背中からそんな声が聞こえてくる。

 

「じゃあ早速受験開始ってね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヌルフフフ、廻流さん。ヒーローにもし成りたいのであれば、必殺技……というのを身に着けておくと良いでしょう』

 

「必殺技?」

 

『そうです。必ず相手を倒す技……ヴィランと命のやり取りをする職業を目指す以上、こちらも武器を持つ必要があります。それが必殺技になるのです』

 

「どんな技が良いと思う?」

 

『そうですねぇ……先生は速度がそのまま出力に変換できますので、色々手数はあるのですが、人である廻流さんにはそれができない。なら忍術とか覇気、念といった特殊能力から必殺技を探してみるのはどうでしょうか? 他の皆さんも協力してくれると思いますよ。ねぇ聞いているのでしょヒルゼンさん』

 

『なんじゃ、必殺技を覚えたいのか』

 

「ヒルゼン先生! 私でも使えるような必殺技って何か無いの?」

 

『忍術は未熟な者が扱うとそれだけで自身をも傷つける事があるでな。そう安々と教えることはできん』

 

「そこをなんとか!」

 

『……チャクラコントロールだけで絶大な威力を誇る技がある。チャクラコントロールの練習がてら試してみるか?』

 

「教えてくれるの? やった!」

 

『ただし、この技は人の命を容易く刈り取る。故に無闇に人に使ってはならぬ。使うとしたら……傀儡か、何かを破壊する時に主に使いなさい』

 

 

 

 

 

 

 

「ヒルゼン先生、ロボットならこの技の使い所ですよね!」

 

 印を結び、私は叫ぶ

 

「影分身の術!」

 

 10体の分身が現れ、それぞれが街の大通りを走っていく。

 

 そしてそれぞれロボットを見つけると、右手に青い回転する球体を作り出し、それをぶつけていく。

 

「螺旋丸!」

 

 チャクラコントロールを磨き続けた末に出来た、高等忍術。

 

 ヒルゼン先生はチャクラ量に限りがある私に忍術を使った大技は難しいとし、自然を使った忍術を教えてくれた。

 

 そして自然に頼れない時の切り札として教わったのが螺旋丸であった。

 

 性質変化を加えなければチャクラの消費量も少なく、それでいて絶大な威力を発揮する技であり、それに印を結ぶ必要も無い。

 

「先生曰く本来の使い手は指先に小さな螺旋丸を作り出して攻撃することもあったって言ってたっけ」

 

 目の前の3ポイントロボットが螺旋丸に触れた瞬間にスクラップへと変わっていく。

 

「……これだけ脆いと指銃だけでもよかったかな?」

 

 続けて飛んでいる2ポイントロボットに嵐脚で空気の斬撃を放つと、当たった瞬間に爆発する。

 

「あ、でもこれ空気を打ち出してるから、他から見たらポイント入んないかもしれませんね! それはすばらしくない!」

 

 ロボットの強度的に螺旋丸は過剰と判断してからは指銃もしくは武装色の覇気で腕を固めてからぶん殴ってロボットを破壊していき、他の受験者達も集まり始め、混戦状態へと陥っていた。

 

「29、これで私は30ポイント……分身が倒しているのを合わせれば100ポイントいくでしょうかねぇ?」

 

 流石に残り時間5分を切る頃になると、ロボットの数も減り始め、受験者同士でロボットの奪い合いが発生し始めるが、街全体に巨大な影が現れた。

 

「うひゃーなるほど……これが0ポイントロボットですか」

 

 ビルとよりも大きな巨大ロボットが会場に出現し、暴れ始める。

 

 多くの受験者が逃げ惑う中、私はこのロボットこそ、修行集大成に相応しいと思い、気がつけば走り出していた。

 

「チャクラを腕に、念は身体を強化、そして武装色の覇気を腕に纏わせる!」

 

 手から稲妻の様な光が輝く。

 

 そして六式の剃によって一瞬で距離を詰めると

 

「ファーストインパクト!」

 

 巨大ロボットに私の拳が命中すると、合金の装甲かわグチャグチャにへこみながら、会場の外へと吹き飛んでいった。

 

『終了──ー!』

 

 プレゼントマイクの終了のアナウンスが会場に響き渡り私の入学試験は終わりを迎えることになるのだった。

 

 

 

 

 

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