個性【クロスオーバー】リメイク   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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初の戦闘訓練 上

「結局個性把握テストは相澤先生の合理的虚偽ってやつだったね! 焦った〜」

 

「まぁただのヒーローになるんじゃなくて、一流のヒーローを目指す学校だから厳しいのは承知していたけど、初っ端から飛ばすな〜とは思ったよ」

 

 ガイダンスが終わった放課後、私と芦戸三奈、耳郎響香に他女子達が集まってやれなかった自己紹介を含めて集まっていた。

 

「でも凄い個性ですわね廻流さん。多くの種目で高い記録を出していましたわよね!」

 

「そうそう! バビューンって50m走なんか滅茶苦茶速かったし!」

 

 最初に話したのが八百万百さん、速かったって言ったのは麗日お茶子さん。

 

「でも八百万さんも凄い個性だったね! 物を作れるの?」

 

「私の個性は創造……生物以外かつ私が構造や成分を理解している物なら何でも作ることができますの」

 

「マラソンの時にバイク作っていたってことはバイクの細かい構造も理解しているの!?」

 

「ええ、あのくらいでしたら簡単に創れますわ」

 

 流石雄英……とんでもない個性の持ち主が普通に居る。

 

 爆発の個性の爆豪君とか地面を凍らせていた轟君とかも凄い個性だろうか。

 

 いや、麗日さんのゼロ・グラビティ……重力を無くす個性も使い方次第では滅茶苦茶強いし、透明人間の葉隠透さんは……どうやって入試突破したんだろうか? 

 

 レスキューポイントが高かったのかな? 

 

「廻流の個性って結局なんなの?」

 

「私もよくわからないんだよねー……一応公的には分身って個性登録されてるんだけど、それも個性の1つの技でしかないし」

 

「ケロ……どういうことなの?」

 

「私はクロスオーバーって言っている能力があるの。異世界の技術が使える……みたいな」

 

「異世界の技術?」

 

「そう……例えば八百万さんコップ作ることはできる?」

 

「ええ、構いませんが」

 

 八百万さんにコップを作ってもらい、私は水道で水を8割程度汲んでくると、テーブルの上に置いた。

 

「何の変哲も無い水道水でしょ?」

 

「そうやね。普通の水道水」

 

「これにある力を加えると」

 

 私は念を込めると、水がコップからあふれだして、机が水浸しになってしまった。

 

「ね? 普通ではないでしょ?」

 

 女子達は驚いてその様子を見た後に、コップを見ると、水の量は縁ギリギリまで増えているし、机には水たまりができている。

 

「これは物を増やす力ということなのでしょうか?」

 

「いや、このテストはあくまで適性を示すテストで、これは強化系の力が強いことを示しているですよ」

 

「これが強化系?」

 

「そうです。身体強化に関する適性が強いんですが、念の力を使えば他にも色々な事ができるのです。まぁこれも異世界だと技術の1つで、頑張れば身につけられる技術らしいのですよね」

 

「どうやって覚えたの?」

 

「うーん、私の別人格が教えてくれた……とでも言えばよろしいでしょうか……今は居ないのですが、各技能を教えてくれる先生がいたのですよね! すばらなことに」

 

「ねぇねぇ! 他には何ができるの!」

 

「そうですね」

 

 そう言おうとすると、相澤先生が、ちゃっちゃと帰れと解散を指示されたので、それぞれ帰路に就くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 その翌日の午前中は普通の授業が行われた。

 

 ヒーローとして活動する先生方から普通に国語や英語を習うっていうのも不思議ではあるが、雄英高校ヒーロー科の教員は全員ヒーローが勤めることに決まっていて、プレゼントマイク先生が普通に英語の授業をしているのが違和感半端ない。

 

(分かりやすくて良い先生が多いんだよね。まぁ授業のレベルは高いんだけど)

 

 偏差値79とかわけわからない基礎学力の入試を突破しているため、皆基礎はできている。

 

 三奈ちゃんが頭捻っているけど、付いていくのに精一杯な生徒も出てくるだろうな……と思えるような授業だった。

 

 そして午前中の4時間が終われば食堂で昼飯。

 

「おほ〜! 待ってました! 昨日は食べれなかったからね!」

 

 腹ペコ学生のために1コインで結構な量の料理を注文することができる。

 

 例えば私が今日頼んだのはカツ丼定食メガ盛り(米3合にカツ3枚に卵たっぷり)にみそ汁(おかわり自由)、更にたくあんときゅうりの漬物まで付いてくる。

 

 これで500円なのだから夢みたい。

 

 作る手間も考えたら普通1000円超えるし、場所によっては2000円台もあり得るのに、500円で滅茶苦茶クオリティ高いのが出てくる。

 

「雄英高校に入って良かった〜」

 

 食事を噛み締めながら他のメニューも見ていくと、1コインで食べられる定食が30種類もあった。

 

 流石ランチラッシュ先生が料理長を勤める食堂である。

 

「ランチラッシュ先生も雄英高校の食堂勤務じゃなくてホテル勤務だったら給料もっと高いだろうに……有難い限りですよ」

 

 そんな事を考えながら昼食を食べ終えると、午後からのヒーロー基礎学に備える。

 

 

 

 

 

 

 

 食事を終えた昼休み中は絶状態で、脳疲労の回復に注力し、チャイムと同時に意識を覚醒させる。

 

 ガッツリ昼寝をしていた。

 

 私が起きるのと1テンポ遅れてオールマイトが扉から登場する。

 

 相変わらず画風が違う人物であるが、押しも押されぬトップヒーローである彼が教員を何故するのか……少々疑問を持たずには居られない。

 

(オールマイトも人間である……ということか?)

 

 老いによる衰え、自身を超えうる若手が中々出てこないことに危機感を抱いた……理由は色々あると思われる。

 

 個性は世代が進む毎により強力になっていくとされる。

 

 それなのにトップ10のヒーローにオールマイト、エンデヴァー、鎧武者等の1世代から2世代近く前の人物が上位に居座っていることはおおきな問題と言えるだろう。

 

 3位のホークスみたいな新進気鋭な若手も居るが……。

 

 で、初っ端のヒーロー基礎学は戦闘訓練。

 

 まぁオールマイトが限りある時間を割いて教育するのに、座学に充てるとは思ってなかったけど、初っ端から戦闘訓練かぁ……。

 

「それに伴って入学前に送ってもらった個性届けと要望に沿ってあつらえた戦闘服! コスチューム! 着替えたらグランドβに集まるんだ!」

 

「「「「はーい!」」」」

 

 初っ端からコスチュームに着替えて授業を受けられるというのはテンションが上がる。

 

 入学前に個性届けと要望書に沿ったコスチュームを雄英が提携しているサポート会社がコスチュームを用意してくれるのである。

 

 私もコスチュームを色々悩んだ。

 

 それこそ実戦形式であれば忍び装束の方が戦闘力は高くなると思うが、ゼファー先生が身につけていた黒い軍服……それを白くし、背中に正義の2文字を刺繍したコートを希望した。

 

 奇しくも異世界の海軍の軍服と瓜二つであった。

 

 パスー

 

「おお、ここの線を抜くと空気が抜けて体が密着するのか! ボディラインが丸見えじゃないですか」

 

 165センチの身長にGカップの胸が強調され、動きやすいように深い青色の髪を髪留めで束ね、ポニーテールにしておく。

 

「よし」

 

 更衣室から出た私はグランドβへと移動するのだった。

 

 

 

 

 

 

「始めようか有精卵共! 戦闘訓練のお時間だ!」

 

 皆それぞれのコスチュームに着替えて集まったが、胸元が広がっている八百万さんのコスチュームがエロ過ぎる。

 

 あとはそれぞれの性格が出るね。

 

 威圧感重視の人、機能美優先、憧れのヒーローのリスペクト……。

 

 飯田君がオールマイトに説明を求めた。

 

「先生、ここは入試の試験会場ですが、また市街地演習をおこなうのですか?」

 

 これに対してオールマイトは今回行うのは室内戦闘訓練であると説明する。

 

 状況設定はヴィランがアジトに核兵器を隠しているため、ヒーローはそれを処理したら勝ちとなる。

 

 2対2に分かれてヴィラン側とヒーロー側で訓練を行い、事前に配られる捕獲用テープを巻き付けられると行動不能と見なされる。

 

 勝利条件は相手に捕獲用テープを両者に巻き付け戦闘不能とみなすこと、ヴィラン側は制限時間いっぱい粘ること、ヒーロー側はダミーの核兵器にふれる事がルールとされた。

 

 コンビの決定はくじ引きとのこと。

 

 早速オールマイトが持っていたくじを引くと、Iと表示されていた。

 

「よろしくね葉隠さん」

 

「透でいいよ! よろしくね廻流さん!」

 

「私も廻流で良いよ。頑張ろうね透ちゃん!」

 

「うん!」

 

 こうして戦闘訓練が始まるのであった。

 

 

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