神話使いの男子生徒   作:ok.ko

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シリアスぽくしたかった


どうせ

…夢を見た…昔の…こっちに来る前の夢だ…

 

『はっ!なんでそんなことも出来ないんだよ。だからお前はゴミカスだって言ってんだろ?ほら、やってみろよ!おらっ!』

 

そうやって、蹴られ、殴られる。傷が見えないように、服の上からカッターナイフで切られる。いつも通りの痛み。微かに叫ぶ。聞こえる声で悲鳴を上げると、殺されるから。

 

『あ〜!最高のストレス発散法だなぁ!』

 

『アハハ!本当にね!アンタも嬉しいでしょ!?ゴミがゴミのように扱われて、ねぇ!?』

 

二人から蹴られる。額にタバコを当てられる。殴られる。血が出る。痛みが全身を巡る。痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

 

…逃げたら殺される…だから、逃げられない…

 

『なんか言ってみろよ!おらおら!』

 

…地獄は続く…次は頭と顔を狙われている…

 

…返答しないと…顔が腫れて…話せない…口が開かない…

 

『…はぁ?こいつ喋らなくなったんだけど?…つまんな…』

 

…そう言って、俺の母親…いや、クソ野郎は包丁を取り出した…

 

…は?包丁?

 

待て待て待て、それはホントに洒落にならない。嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめ………

 

…俺は何故か力が抜け、地面に倒れる…

 

……なぜか口から血が出てきた……

 

『…あ〜…殺しちゃったよ…どうする?こいつの処分…』

 

『まあ、四肢とか切ってそこら辺に捨てとけば良いんじゃね?ゴミ出しさ。』

 

『確かに!やっぱ天才だね!』

 

『だろう?』

 

…心臓のあたりから激しい痛みを感じる…

 

…嘘だろ…

 

…恐る恐る心臓を見る…

 

…包丁が深く突き刺さっていた…

 

『あ…あ…あああああああああああ!!!!!!』

 

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助け…

 

 

 

…あ、死んだ…

 

 

 

 

 

 

…また…夢を見た…こっちに来てからの夢だ…

 

『…なんで…なんで、女の子として生まれてこれなかったのよ!?なんで…普通に生きられないの!?』

 

『…はぁ…お前のせいで、俺の人生真っ暗闇だ…どうしてくれるんだよ…この、クソガキが』

 

『…もう…無理…なんでアンタなんかを育てないといけないのよ!なんで!私は悪いことなんかしてないのに!!出ていってよ!死んでよ!』

 

『…お前、自分がどれだけ周りに迷惑をかけてるのか、それが分かってないんだろ。だから平気でこの家に住めるんだよな。どれだけ殴られても』

 

『死んで…今すぐ…死んで…』

 

『…お前に生きてる価値はねえよ…死ね…俺たちのためにな…』

 

…そこからだろう…精神が限界を感じたのか…それとも…俺の中のペルソナ達がそうしたのか…俺は…痛みを感じなくなった…

 

 

 

 

 

 

 

「…最悪の目覚めだ…」

 

息が荒い。額から汗が滝のように出ている。

 

包丁の感触が、まだ胸に残っている気がする。

 

心臓に手を当てる。傷の感触はあるが、当然、包丁は刺さっていない。心臓の鼓動を感じる…

 

…夢は夢だ…

 

ここはアビドスの空き教室。

 

砂の匂い。朝の光。

 

「……はぁ」

 

…久しぶりに、あの夢を見た…

 

起き上がり、ホシノ達アビドス生徒に教えてもらった、好きに使っていいらしいシャワー室で汗を流す。その後出て、タオルで身体を拭こうとしたときに見えた…全身に映る、無数の傷…

 

…夢での記憶がフラッシュバックする…

 

「…やめだ、やめやめ」

 

…考えるのをやめ、制服に着替える。そして対策委員会の教室に向かって歩いていく。

 

…ふと、昨日アヤネが言った言葉を思い出す…

 

『先ほどのヘルメット団との戦闘の中で使われていた戦車の部品を確認したところ、どうやらキヴォトスでは使用が禁止されている違法なものだとわかりました。まだ正確には分かっていませんが、おそらくヘルメット団は自分たちでは入手のできない武器まで何らかのルートで所持していると思われます。』

 

…裏に潜んでいる奴らがいるわけか…アビドスを狙っている奴らが…まあ、先生が来た時点でその目論見はある程度潰えたのではなかろうか…

 

 

 

ーヘルメット団のアジトー

 

「ぐわっ!」

 

「くそ!なんでここに攻撃が!...うわっ!」

 

 

「な、何でアタシたちを攻撃する!?もしやアビドスのやつらか!?」

 

「いえ、それは違うわ。私たちはあなたたちを労働から解放しに来たの。」

 

「な!それはどういう...」

 

「要するに、あなたたちはクビってわけ。現時点をもって、アビドスは私たちが引き受けるわ。」

 

「ふ、ふざけるな!お前らはいったい...」

 

ードンッ!!

 

「うわああっ!!」

 

「私たちは、便利屋68。」

 

 

 

 

 

「金さえもらえれば、何でもする...何でも屋よ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーアビドス高等学校ー

 

 

「...それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます。本日は先生と、その補佐のアゼスさんにもお越しいただいたので、いつもよりまじめな議論ができると思うのですが...。」

 

「うへ、よろしくねー、二人とも。」

 

「よろしくお願いします☆」

 

「よろしく。」

 

「...よろしくね。」

 

『よろしくー。』

 

「よろしく頼む」

 

 

…さて、コイツラからは一体どんな案が飛び出てくるのか…楽しみだ。

 

 

 

 

さっそく定例会議が始まる。内容は、この学校の借金をいかにして返済するかだった。そこからは、セリカが明らかに詐欺であるブレスレットをだして意気揚々と話し始めたり、ホシノがバスジャックで生徒数を増やそうと言ったり、シロコが銀行強盗を提案したり(一番アウトだろ)ノノミがスクールアイドルというこの中では一番現実的な案を出したりと、傍から見るととても楽しそうに会議をしていた。

 

…これが対策会議…?あまりにも緩いが…ま、これはこれで良いか…

 

「先生!アゼス君!何かいい案はありませんか!?」

 

おっと、ボーッとしているとアヤネに意見を問われた。が、まあ、この中なら一番マシなものはスクールアイドルだろうか?

 

「私はアイドルが良いと思うよ!私がプロデューサーになる!目指せ、NO1アイドルだ!」

 

「…それなら先生もアイドルに参加して、俺がプロデューサーになった方が良いんじゃないか?全然通用すると思うが…」

 

俺が巻き込まれないようにそう発言すると、先生から…じゃなく、全員から凄いジト目で見られた…なんでだよ…言いたいことがあるなら言ってくれよ…

 

「…まあ、俺もこの中だったらアイドル計画だな…成功するかどうかは置いておいて、周りに迷惑をかけるかどうか、って観点で見ると、アイドルになるだろうな…実際、皆かわいいし、成功するんじゃないか?」

 

…俺がごく一般的な意見を述べると、全員から目を逸らされた…ええ…俺の意見そんなに嫌だったのかよ…

 

 

 

 

 

なお、全員の内心としては

(お前がな!)である。

 

 

 

その後、アヤネがキレて卓袱台返しを披露し、その機嫌を取るために皆で柴崎ラーメンに向かうのだった…

…キレたアヤネも小動物的な可愛さがあった…




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