今日からオリジナル小説投稿します。
駄文ですが、暇潰しにでも読んでいただけたら幸いです。
では、宜しくお願いします。
#001
「ふぅ…」
見慣れない体育館で、小さなパイプ椅子に座り、
僕―『桜井零斗』は小さく溜め息をついた。
今日は入学式だ。
六年間続いた小学校での生活はつい先月終わりを告げ、
何だか中学生になった、という自覚の無いままここにいる。
ふと、隣を見るとあやとりをして遊んでいる生徒が…
え、あやとり!?
長ったらしい生徒会長と校長先生の話を全力でスルーしながら、
手を器用に使ってこちょこちょと東京タワーを建造していた。
…じゃなくて。
何か拍子抜けして真面目に説明してしまったけれども、
あやとりやってる奴なんて久しぶりに見たぞ…
いや違うな……
入学式であやとりやってる奴なんて初めて見たぞ…
そんな僕の中の思いは口に出すわけでもなく、
ちらっ、ちらっ、と横を見ていたら、
「沙藤さん!何やってるんですか!?」
先生に小声で注意された。
まぁ…当たり前だよなぁ…
隣に座ってる女子は、どうやら沙藤というらしい。
僕が呆れた様子で隣を見ていると、目があった。
すると、てへ、みたいな感じで舌を出した。
初日から何か変な人に絡まれてしまった気がする。
僕の中学生活は大丈夫なのだろうか…先が思いやられる…
入学式が終わった。
隣が隣ということもあり、あっという間に終わったような…
そして続けて教室で自己紹介をするようだ。
「ふっ…ついにこの時がやって来たか…」
え…?
「我が名は赤谷 宗也!! だが本当の名前はこの世の闇と光を司る神…
ドゥンケルハイト・ツェアシュテールング・ゴット!!」
えええええええええ!?
まさかとは思ったけど中二病野郎じゃないか!?
ていうか本当の名前長すぎない!?
それが中二病クオリティなんですかい!?
「はぁ…はぁ…」
内心ツッコミが激しすぎてつい息が切れてしまった。
最後の方は語尾もおかしかった気がする。気のせいか。
…と考えている間にも赤谷…いや違うのか、ドゥンケルハイトなんちゃららの
自己紹介が続いていた。
「ふっ…我は混沌としたこの世の中を善に返す為、この世に降り立ったのだ…!!」
うん、何ていうか、恥ずかしくないのかね?
…凄く壮大な設定ですね、善に返す為お仕事頑張ってください。
終わらない自己紹介を適当にさっきの先生が切り上げてくれた。
ドゥンケルハイト……以外はまともなやつが多いな…
いや彼が異常なだけか。
そして自分の番が回ってきた。
「…桜井零斗です。趣味はゲーム、本を読むこと。宜しくお願いします」
そしてすとん、席に座ると、後ろの席の女子が先生の合図も聞かずに勢いよく
立ち上がった。
「はい!!沙藤汐莉です!!特技はあやとり!!という訳で今からやりますね!!」
実演。
さっきやっていた慣れた手つきで…
「はい!通天閣!!」
東京タワーじゃなかったのかよ!?
…予想外の作品でクラスが静寂に包まれた。
沙藤はあれ…?という感じの顔をしている。
「くす…くす…」
そして唐突に聞こえる笑い声。
「ぶっ…あははははははははは!!」
堪えきれなくなったのか机をバンバン叩きながら笑い始めた!?
「通天閣って…そこはスカイツリーでしょ…」
違いますよ。あれは東京タワーですよ。
何で赤い糸でやってるのに東京タワーに発想がいかないのだろうか…
「はぁ…」
変人が3人もいるという謎の恐怖により、僕は今日二回目の溜め息をついた。
(続)
今回はここまでです。
何かテンポが速かった気がします。
次回も頑張りますので宜しくお願いします!