TS転生したら変身ヒーローだったけど、魔法少女がやりたい! 作:魔法少女マジデ☆ドコダ
目の前に飛び込んできた女の子が、指輪を撫でると、赤い光がその子の体を包み込む。
「……ねえ、これって」
「うん、魔法少女だよ!」
「声でかいんだけど」
『いつもこんな感じだ』
なんて、冷やかしの声を無視して魔法少女の変身を眺める。
花弁が舞いながら、装飾がついていく。
赤い花弁のマークの手袋、胸元の宝石、それからリボンがついた衣装。下にはスカートとブーツ。
そして、長く伸びた髪を後ろでまとめている。
「――強く煌めけ、真っ赤な花弁! 魔法少女ルビーブロッサム!」
これが、魔法少女ルビーブロッサムの変身!
やっぱり、華やかな感じだ!
で、服装が少しずつ彩られていく感じとかそういうのも含めて、可愛く変身してる!
えー、いいないいないいなー!
俺もこれやりたいんだけど!
どうしてできないのか、小一時間ほど問い詰めたい。
……誰を問い詰めればいいの?
まあいいや。貴重な生の魔法少女だし!
「危ないから離れ、て……」
振り返った女の子――魔法少女ルビーブロッサムがこちらを見たときに、ぴたりと止まった。
俺を見て目を見開いている。
ああ、そっか。そういや前にぶつかったときに顔を合わせたっけ。
かわいい子だったなー、普通に。ずるくない?
……っていうかさ、ぶつかったけどそれだけで覚えられるもんなんかな。
「……なんかしたの?」
「いや、変身してないあの子とたまたま顔を合わせただけだけど」
少年もなんで、俺がやらかした前提なんだよ。
どろどろ、と落ちてきた災厄獣がイソギンチャクみたいにうねうねといくつもの触手を揺らしている。
「早く、離れてください!」
ハッと我に返ったルビーブロッサムが、そう声を上げた後に災厄獣に向き直った。
「少年、行くよ」
「手伝わなくていいの?」
「邪魔しちゃ悪いでしょ」
少年を連れて、その場から離れる。
まあ、一緒に戦ってもいいんだけどさ。魔法少女ごっこをするなら、あんまりバレてない方が楽しそうだよねって。
やばそうなら、加勢してもいいけど。
でも、少年も疲れてそうだしなあ。
にしても、触手かあ。……なんか、魔法少女と触手ってこう、あまりいいイメージはないんだけど、大丈夫かな。
そういう世界観じゃないからいっか!
ちらり、と後ろを見る。いやその、つい気になって。
それに、もう結構離れているし、ここら辺ならいけるかなって。
「……結局、見てんじゃん」
「いいでしょ、ちょっとぐらい」
「はいはい」
こっちは魔法少女オタクなんだよ、文句あっか!
それよりも、魔法少女ちゃんの活躍はどうかな~?
「やぁっ!」
迫り来る触手を拳と蹴りで凌いで、相手の懐に飛び込んでいる。
そして、そのまま指から赤い光が放たれて、それが拳に纏わりついた。
「ルビーストライク!」
魔力を込めた拳が、災厄獣の体にめり込んだ。
ああ、結構いい拳だけど……でもまだ甘いかな。魔力の制御がうまくできていないから、衝撃がぶれている気がする。
拳に纏うなら、もう少し魔力を固めないと――あれ。
魔力だとか魔法って、俺こんな詳しかったっけ。配信か何かで聞いたかな。まあいいか。
「スカーレットフローラ!」
急に、花びらが舞った。赤い花弁が吹き荒れて、災厄獣の体を砕いていく。
……なんか、ボーッとしてるうちに終わっちゃった。ちゃんと見とけばよかったかなー。
『凛、満足したか?』
「ん、まあね。じゃあ、ちゃんと帰ろう!」
「元気だね、あんた」
「生意気だぞ、少年」
「うわっ、引っ付くな!」
なーんか、スッキリしないので腹いせに少年と肩を組んだんだけど、すごい抵抗される。
釈然としないまま、俺たちはそのまま基地に戻った。
◇◇◇
びっくりした。災厄獣がいたから、探しに来たらあの人がいたから。
「沙彩、どうしたナノ?」
「ううん、なんでもないよ」
背後で、私の倒した災厄獣が崩れていく。
変身を解くと、どっと疲れがのし掛かってくる。
あの人、やっぱりここら辺にいるのかな。連れみたいな男の子もいたけど、友達なのかな。
……なんとなく、色々と気になってしまう。いけない、別にぶつかっただけで知り合いでもないのに。
――こつこつ、と足音が響いた。
「とてもお粗末な戦い方ね」
凛とした声が響く。
振り向くと、そこには一人の女性がいる。
「魔力の制御があやふやで、倒し方も雑。勝ってるからいいけれど、適当すぎよ」
青い髪を背中辺りまで伸ばしている大人びた綺麗な女の人。
ぴりぴり、と肌にプレッシャーが伝わる。……まるで、災厄獣と出会ったときみたいに。
これは、たぶん魔力ってやつなんだと思う。
……ってことはもしかして。
「同業者が不甲斐ない真似をしてるのは、気に入らないのよ」
「あなたも、魔法少女?」
「そうよ?それぐらい、なんとなくわかるでしょう?」
やっぱり、この人も魔法少女なんだ。
でも、星見ヶ丘には私しか魔法少女がいないって聞いたのに。
……いや、どこかで見覚えがあるような。
「あっ、魔法少女協会の人!」
「あのね、あなた。名前とかで覚えてくれないかしら」
「うっ、ごめんなさい」
私が魔法少女になってから、ナノ経由でそれが魔法少女協会に繋がって、連絡係としてきた人がこの人……というか、この魔法少女だった。
事務員みたいな人じゃなくて、魔法少女が来るの?って思ったけど、そっちの方が話しやすいとかがあるのかも。
ともかく、この人は私の先輩ってことになる……いや、魔法少女はみんなそうなんだけどね。
名前はなんだっけ。確か――
「――魔法少女サファイアネモフィラ、さん」
「正解」
くすり、と笑うその様子が美しくて。
なんとなく、あの人を思い浮かべた。さっきの、中性的な人。
あの人と同じぐらい、綺麗な人だったから。
「近々、私もこの辺に来そうだから、ちょっとだけ様子を見にきたの。新人のね」
「……もしかして、私のことだったり?」
「そうね。でも、ダメね。この場所をかつて守っていた漆黒には、遠く及ばない」
ぴくり、とつい体が反応してしまった。
――漆黒、伝説級の魔法少女。かつて、この場所を守っていて、二年前に急に消えてしまった存在。
あの時、私を助けてくれた人。
「サファイアネモフィラさんも、漆黒を知ってるの?」
「……さあ、どうかしらね」
この人は、きっと何か知ってる気がする。
今は、ただの不甲斐ない新人でしかないから、きっと何も教えてくれない。
でも、認められたら少しは話してくれるかも。
ずっと、気になってた。あの人はどういう人なんだろうって。
それに、助けてもらった時に、私は何もできなかったから。
同じ魔法少女になったんだから、もしかしたら会えるかも……なんてちょっぴり期待してたけど、そんなこともなくて。
ずっと、あの人のことは謎のままだ。
だから、まずはサファイアネモフィラさんから、話を聞きたい。
「漆黒のこと、教えてくれませんか?」
「今度見にきたときに、もう少しマシになったら考えてあげてもいいわ」
スッと、右手を急に見せてきた。そこにつけられているのは、腕輪。小さな宝石がそれに嵌まっている。
「――マジカルジュエリーアップ」
視界が光に包まれた。青い光が、辺り一面を包み込む。
眩しくて、思わず目を閉じる。
次に開いたときに、サファイアネモフィラの姿はなかった。
……移動のために変身したのかな。魔法少女の変身ってそういうことに使っていいの?
……いや、違う。何かがバラバラと目の前で崩れている。災厄獣だ。たぶん、急に出現してそれを倒していったんだと思う。
すごい、これが先輩魔法少女の力。
「失礼なやつナノ!」
「あはは……」
確かに、ちょっと言い方はきつかったけど、あんまり嫌な気はしなかった。
なんでだろ、私を悪く言ってるようには感じなくて、忠告してくれたみたいに思えたから。
実際、今の私は駆け出しのままだし。
よし、ちゃんと強くなって漆黒のことを聞けるようにしよう。
「ナノ、訓練するよ!」
「えっ、いきなりやる気ナノ!?」
いつか、あの人にお礼を言うために。
◇◇◇
うーん、難しいな。
どうも、変身ヒーローのデッドボルトをやらせてもらっている百日紅凛です!
趣味は、魔法少女ごっこです!だって、魔法少女になりたいのに、なれないんだもん。
なんか言ってて悲しくなってきたな。
昨日さ、本物の魔法少女の変身を見たんだけどね、俺の変身バンクを改良するぞ!って思ってたのに。
全然、改善点がわかんないや。解像度は上がったんだけど、これ以上いい感じにはできないかなーって。
だから、変身に関しては残念ながら今のままってことで。
なので、新しい魔法少女ごっこを目指すぞー。
そう、そこで何をしようか難しいなーってこと。
……って思ってたんだけど、考えてるうちに思い付いちゃったんだよね。
俺って男装とかしてたわけだけど。あれって、今のところ少年を騙してるだけになってるけど。
あれって、元々男だと思ってたのに魔法少女!?っていう意外性を出すぞ!っていう、キャラ付けだったわけじゃん。
つまり、魔法少女と絡んでそれを達成しにいくべきじゃない?
沙彩ちゃんにも魔法少女ルビーブロッサムちゃんにも会いに行ってさ。マギア☆リンリンと俺が同じだったの!?のパターンをやりたいでしょ。
なので生身の状態で沙彩と出会って、変身した状態でルビーブロッサムと出会いに行きたいよね!
「よーし!」
気合いを入れたら、つい声が出てしまった。基地にいるアキラと、少年から怪訝な目で見られる。
「また魔法少女のこと考えてたんでしょ」
「おっ、少年もわかってきたねー」
「ほら、やっぱり」
呆れた顔で返されちゃったんだけど。おかしくない?
そう思って、視線でアキラに訴えかけるとため息を返される。あれー?
あっ、そういえば少年の戦いも見たんだった。
強かったな、専用デバイス持ってたし。
「にしても、ちゃんも強かったね少年。解析してるっぽかったけど……そういう異能?」
胸元についてる時計の針が回ってて、それによって状態を変化させてたことはわかるんだけど。
異能とはあんまり関係ない気がするな。
変身状態って、もちろん異能を元にして戦うわけだけど。異能を使うときに、なんか余剰で変なエネルギーが流れてるみたいでさ。
それを利用して、変身とか戦闘スーツとかに使ってるんだよな。
なので、その謎エネルギーを利用した武装ってだけかもしれないってこと。
「俺の異能は解析と改造だよ」
「へえ、解析……と改造?」
変身デバイスの電子音声からして、解析してるんだなとは思ったけど。改造ってなんだろ。
「対象を解析して、それが完了したときにその相手をちょっとだけ改造できたりするんだよ」
「……なんか、怖いこと言ってない?」
「改造って言っても、ちょっとだけ性質を付与できたりするだけだけど。だから、その力で無理矢理弱点を埋め込んで、そこを叩くことで怪人を倒してる」
「ああ、なるほど」
あの必殺技みたいな攻撃はそれをしてるのか。
ウィークポイントブレイク、だっけ。強引に作った弱点を攻撃することで敵に大ダメージを与える、なかなかえぐい攻撃だ。
というか、結構複雑な異能じゃない?
もっと、シンプルな異能の方が多い気がするんだけど。
「じゃあ、あのモード切替みたいなのは異能関係ないんだ」
「あれは、自分の状態をちょっとだけ改造してるだけだけど。戦闘スーツを攻撃、防御、速度に特化させてその能力を引き出してんの」
「うわ、そういうのもいけるんだ。すごいじゃん」
「……別に、あんたの異能の方がおかしいと思うけど」
「えっ」
制限と解除の異能のどこが!?
やってることはシンプルなのに!
ふっふっふっ、この才能溢れる体だからこそ発揮できる異能ですからね!
っていっても、敵の行動止めるだけでもまあまあうざい異能ではあるけども。
「それにしても、ややこしい異能だから専用デバイスあるんだね。まあ、強かったけど」
「凛、お前も大概だが」
「アキラまでそれ言うの?っていうか、なんか飲み物いれて」
なんか、考えたら飲みたくなってきちゃった。
よくわかんないけど、この基地でいつもアキラにコーヒーとか色々いれてもらってるから、何かしらあるでしょ。
ことり、とコップが置かれる。ココアだ。
口につけると、じっくりと甘さが広がっていく。
効くなあ、うんうん。アキラっていつも呆れてるけど、結構無茶振り聞いてくれるんだよね。
優しくて好きになってしまいそう、なんていう冗談は置いておいて。
「アキラって、戦わないの?」
最近、ふと思ってることを聞いてみた。
俺がちゃんと異能を使えるようになるまでは、アキラがある程度戦ってたし。
でも、最近は俺に任せっきりなのはなんか意味あんのかなって。
「アビスハンターズの方針としては、あまり俺が戦うのはよくないことになってる」
「なんだそりゃ。サボりめ」
「俺に文句を言われても困る。向こうの出方が変わると困るからだそうだ」
アキラって、アビスハンターズではトップレベルの戦闘要員らしくて。そんな人がバンバン出てたら、怪人組織もなかなか尻尾を出さなくなって隠れるからってことなのかな。
市民の被害とか気にしてほしいんだけども。一度潜伏されちゃうと困るもんね。うーん、難しい問題。
まっ、いいや。俺が考えることではないしさ。守るものは守ればいいしね。
「ココア、ありがと。じゃあ見回り行ってくるね」
「気を付けて」
「あっ、少年も行く?共闘チャンス」
「遠慮しとく」
「ちぇっ」
仕方ないので、一人で行っちゃおう。
……寂しくなんか、ないんだからね!
◇◇◇
パタン、と扉が閉まる。
凛が飲み終わったコップを洗って拭いた。
凛がいなくなるだけで、急に静かになったな。
でも、今まで戦いたいと言ってアピールしてきていた晴は凛と一緒に行かないらしいがどうしたんだろうか。
「アキラさん」
と思っていると、晴から声をかけられる。俺にだけはどうやら、敬語を使うみたいだ。
「どうかしたか。いいのか?凛と一緒に行かなくて」
「……ちょっと、聞きたいことがあって」
「何が気になるんだ?」
「凛のことで」
ぴたり、と思わず体が止まる。
どうやら、晴は凛のことを男だと認識してるらしい。
確かに、あいつの見た目はどっちとも言いがたいというか。女っぽいが、そう見えなくもない……ぐらいの雰囲気だ。
それで、もし晴が凛のことを女ではないか、と疑問に思っていた場合は俺から言うべきなのだろうか。
それこそ、凛に答え合わせしてもらうべきだとは思うが。
「あいつの力とか、色々とおかしくないですか?」
――どうやら、そういう話ではないらしい。
「そうか?」
「あいつって、才能を解放して色んな異能を使ってるって言ってましたけど。普通の人間に、そんないくつもの異能の才能なんてあるわけないし」
「たまたま、ある人間がアビスハンターズに保護されたのかもしれない」
「……それに、あいつの腹には注射痕みたいなのがありました。あいつって、何なんですか?」
そうか、そこまで見ていたのか。
それでも、あまり言えることは多くない。
「少なくとも、特殊なやつだから俺が様子を見ることになってるってことぐらいだ」
「そう、ですか……」
「晴、お前の異能もかなり特殊なものだ。だから、この基地である程度面倒を見ることになってる。ここは、そういうところだからな」
そう、この基地は普通の場所じゃない。扱いにくい異能の持ち主を管理する、そういう側面を持っている。
「……そうなんだ。じゃあやっぱり、あいつは普通じゃないじゃん」
「少なくとも、普通のやつはあそこまで魔法少女オタクじゃないんじゃないか」
「確かに」
まあともかく、ここがあいつを監視するような場所だったとしても。凛には元気にやっていてほしいという気持ちは変わらないが。
例え本来は、こうやってあいつを一人で外に出していることさえ禁じられていても。
◇◇◇
んで、外に出てきたわけだけどさ。
無計画に出てきちゃったなって。どういう風に会いに行くか、とか。そういうところを考えたかったからさ。
どうしよかな、災厄獣がいたらその場で魔法少女同士で会ったね!とかできるんだけど。
「……あ、あの!」
そんな風に考え込んでいると、不意に声をかけられた。
振り向くと、あの赤い髪の女の子がいる。魔法少女ルビーブロッサムこと、沙彩ちゃん。
なぜか知らないけど食いぎみぐらいに近づいてきてる。
あれ、会いたい!って思ってたの伝わっちゃってた?
先に生身同士になっちゃったか。変身後同士でもいいんかなって思ってたけど。
まあいいや、とりあえず挨拶しよう。
「あっ、この前ぶつかってきた子」
……言ってから思ったんだけど、この言い方やばいか?
「えっ、いやっ、その……すみませんでした」
ほら、責めてるみたいになっちゃった!
違う、違うんだよ。
そもそも、ぶつかっただけなのに話しかけてくるそっちも不自然なんだけどね!?
口から出任せでもいいから、なんとかしないと。
「いや、いいよ。急いでる可愛い子がいるなと思っただけだから」
「かっ、可愛い!?」
あれ、すごく過剰反応されてる。……やりすぎたか。キモいって思われてたらどうしよ。
「いきなりこういうの言われるの嫌だよね、ごめん」
「……その、大丈夫です」
「私は百日紅凛だよ。君は?」
「私は緋色沙彩って言います。……そっか、凛さん。ん……?」
自己紹介はクリアしたぞ!
と思っていると、沙彩が首を捻ってる。どこか、おかしなところがあったっけ。
「凛さんって、なんか。名前とか女の人みたいな……」
あっ、そういや男装状態で近づいて、男だと思わせようとしてたんだった。
そっか、名前とかで違和感あるよな、そりゃ。一人称も、俺とかで行った方がよかったか。
少年のせいで感覚がおかしくなってるんだよね。
「ごめんなさい、こういうの失礼ですよね」
「いいよ、別に。たまに言われるし」
少年からしか言われてないけど。
「っていうか、何か用だった?」
「いいえその……見かけたのでつい」
「ふうん。じゃあさ、友達にでもなる?」
なんとなく、そう声をかけてみた。
ごめん、魔法少女の友達ほしくて。
っていうか、本当に声かけた用件とかなかったの?まあいっか!
どうやら、沙彩も目を見開いてから「はい!」と大声で返事をしてる辺り、いいらしい。
「よろしく、沙彩ちゃん」
「はひっ」
「あっ、連絡先これね」
「えっ」
今日は、この辺にしとこう。いきなりがっついてもよくないですからね。
ひらひら、と手を振って「ばいばい」と言うと、放心した状態の沙彩ちゃんがその場に立ち尽くしていた。
……勢いすぎたかな。
◇◇◇
「友達になっちゃった」
「なりたくなかったナノ?」
「……連絡先ももらっちゃった」
「嫌なら連絡しなくてもいいナノよ」
「…………めっちゃ、嬉しい」
「なんかすごい顔してるナノ」
文字数どれぐらいがいいですか?
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