燃えるような日が照り付けるアビドス高校の校庭で……【ダダダダダッ】【ドカーン!】激しい戦闘が行われていた。
弾切れで戦闘継続不能の対策委員に代わってシャーレの部員がヘルメット団との戦闘を行っていた。
【ダンダンッ!】
「今ので三人目だぜ。」
【ダダダダダッ】
「そこです!」
【ダダダダッ】【ダダダダッ】
「僕は一気に八人抜きだね。」
先程までのヘルメット団の優勢は崩れ去り、シャーレの部員が加わった対策委員会陣営が優勢を取り戻していた。
だが、対策委員会はいきなり乱入してきたシャーレの部員たちの正体を把握していない。
「う、うへー?」
「あら☆」
「ん素晴らしいドリフト駐車。銀行強盗にも使えそう。」
「いや、シロコ先輩、緊張感無さすぎでしょ」
「私たちに手を貸してくれるなんて……どこの組織の人達なんでしょう?」
いきなりの乱入者にアビドスの対策委員たちはどうする事も出来ずに、弾切れの銃を手にして立ち尽くしていた。
"ねえ、君たち!"
乱入してきた者たちの中でも、異質な大人の男が対策委員たちに駆け寄って来た。
大人の男は息を切らした様子で、対策委員たちに頼み込んできた。
"君たちアビドス高校の生徒たちでしょ、どうか私達と一緒に戦ってほしい!"
その必死な様子に困惑している対策委員たちだったが、対策委員会の委員長である、小柄な少女、小鳥遊ホシノが後輩たちを庇うように大人の男の前に立ちはだかった。
「貴方…………誰?」
ホシノは目を細めて疑心に満ちた眼差しを男に向ける。
"お、私はシャーレの先生だよ、支援要請を受け取って君たちを助けに来たんだ。"
視線を男からは逸らさずに、ホシノはアヤネに問う。
「アヤネちゃん……本当?」
「は、はい本当ですよホシノ先輩。
確かに私はシャーレに救援要請の手紙を出しました。」
アヤネはいつもとは違う様子のホシノに戸惑いながらも正直に答えた
そのアヤネの言葉を聞いてホシノは警戒を解いたのか、一度瞬きすると、細めた目を戻し、いつも通りの緩い雰囲気を纏った。
「うへ~ごめんねぇ先生、ちょっとおじさん警戒し過ぎちゃったみたいだね~」
("なんなんだよ、この変わりようは……ちょっと不気味だぜ")
そのホシノの変わりように先生は戦慄を超えて、少しの不気味ささえ感じていた。
この、陰鬱な雰囲気を振り払う様にセリカが、先生に問う。"
「戦えっていったって私たちの銃は弾切れよ。どうやって戦えっていうの?」
「ん確かに」
「流石に素手はおじさん厳しいな~」
"あ、確かに……そういえば"と先生が言うと、懐からタブレットを取り出した"アロナ、入れておいた弾薬って出せる?"とタブレットに向けて言葉を発した。
【はい!いつでも出せますよ先生!】
"それじゃあお願いするね。"
と先生が言葉を発した途端に地面に弾薬箱が出現した。
まるで、元からそこにあった様に。
「え!……これは?」
"それが私が持ってきた救援物資だから、それを使って!!"
いきなり弾薬箱が出現する奇妙な現象に困惑しながらも、使えるものはしっかりとアビドスの生徒は使うようで各々の銃の弾倉に弾薬を詰めていた。
「よし、準備完了。」
「準備完了です♠」
「ん戦える。」
「おじさんもオッケーだよ~」
アビドスの生徒が戦線に復帰したことで、ヘルメット団との戦闘は殲滅に変わっていた。
「全弾発射~♣」
「おッ助かるぜ!」
「グワー!」
「ん撃ち放題。」
「助かります!」
「弾切れしたんじゃないのかよ~」
「うへへ~形勢逆転だね~」
「援護助かるよ~」
「グレイトフル馬鹿な!!!」
ヘルメット団のリーダーは咄嗟に銃を取り落とした。