影の大王の企みを打ち砕く鍵となるでしょう。
大理石の街トーラの、美しく光に満ちた部屋で、リーフは優しく若い女性の手を握った。
その大きな黒い瞳は、リーフを見据えていた。
部屋には他に五人の人物がいたがリーフはまるで二人きりであるかのように少女に話しかけた。
「マリリン、君は構わないかい?」
リーフは優しく尋ねた。
少女は半分熱心で、半分恐れながら、背の高い男を見上げた。
男は少女の肩に守るように手を置いた。
少女は男にとてもよく似ていて、きっと父親に違いなかった。
男は躊躇った。
「トーラの魔法では、遠くデルトラにいるマリリンは守れない。
彼女は私のたった一人の娘で、私にとってとても大切な存在だ」
リーフの後ろに立っていたジョーカーが前に出た。
「マリリンは今やデルトラ全体にとって大切な存在だ。厳重に守るだろう」
「僕が持つものは全てマリリンのものだ。母はマリリンを自分の子のように扱うだろう」
リーフはより静かに付け加えた。
男は頭を下げた。
「彼女の母もきっとこの日を誇りに思うだろう」
マリリンはリーフの方を振り返った。
「喜んで。大変光栄です。その栄誉に恥じぬよう努力します」
「マリリン、無理はしないでください」
白髪の女性が少女の傍らに歩み寄った。
影の大王との決戦で、危うく命を落としかけたトーラ族の長、ゼアンだ。
ゼアンの緋色のローブは、部屋の白い壁に反射する陽光の中で宝石のように輝いていた。
「この日は、過去の悪行を帳消しにする大きな力となるでしょう」
ゼアンは近くのテーブルに散らばった羊皮紙の巻物を指差した。
「トーラ族の習慣として古い文書は保管せずデルの司書に任せていたのです。
もしかしたら、間違いだったのかもしれません。
ですが、今はこれらをじっくりと検討しましょう」
「その通りだ」
マリリンの父は熱烈に同意した。
「ありがとう。それから、もう一つ……」
「マリリンを旅の準備をさせてあげた方がいいだろうか?」
ジョーカーが滑らかに口を挟んだ。
ゼアンは微笑んだ。
マリリンと父に頭を下げ、家から出て、
煌めく噴水が水面を揺らす、蔓で覆われた中庭へと案内した。
「それで、リーフ?」
噴水の端に腰を下ろし、ゼアンは尋ねた。
「マリリンにも知られてはならない事を、私に何を聞きたかったのですか?」
「影の王国に捕まった人達の事だ、ゼアン。トーラの魔法で助けられないのか?」
リーフは身を乗り出した。
ゼアンは眉を潜め、首を横に振った。
「申し訳ありません。トーラの中での私達の力は絶大ですが、影の王国では役に立ちません」
リーフの顔が曇ると、ゼアンは溜息をついた。
「ですが、伝説によると、影の大王が唯一恐れていたのは、ピラの笛の音だったらしいです」
「ピラの笛……?」
リーフの脳裏に突然、音が突き刺さった。
耐え難いほど甘い、ただ一つの笛のような音。
涙が目に浮かんだ。
リーフはゼアンを見つめ、動く事も、話す事もできなかった。
音が消え、ジョーカーが腕を揺らし、名前を呼んでいる事に気づいた。
「大丈夫だ」
ジョーカーは何とか言い、ゼアンに目を瞬かせた。
「これ――ピラの笛だ。教えてくれ……」
「笛の魔法は伝説の産物で、真実ではないと思います。私もほとんど知りません」
「それでも、お願いだから教えてくれ!」
「わたくし達も、元の世界に帰りたいんですの!」
「同じく!」
リーフ、ヴァージニア、ワソは懇願した。
ゼアンはジョーカーを一瞥し、それから不安そうに頷いた。
「ピラの笛は、かつては強い魔力を持つ笛でした。
遥か昔、影の王国になる前のピラの地にありました」
「つまり、このピラの笛は、影の大王がのさばる前からあったのか?」
ジョーカーは尋ねた。
「ええ。子供の頃に川辺で出会ったジャリス族の旅人から聞いたんです。
夕食用の魚を釣りながら話してくれた話の一部だったんです。でも、その話の内容は……」
ゼアンはじっくり考えたが、首を横に振った。
「すみません。随分昔の事なので。
覚えているのは、あなたに話した事と、あの男の奇妙で荒々しい表情と口調だけです。
それから、彼が言ったのは……。
その話は、私と同い年の女の子に、黒い鳥が初めて聞かせてくれたと言っていました」
「それなら、『テナ・バードソングの話』の一つか!」
「え、何の話ですの?」
「古代ジャリス族の民話だ。グロックがそれについて話すのを聞いた事がある」
「グロックがあまり信頼できる情報源だとは思いませんでしたが」
「もし『テナ・バードソングの話』がジャリス族のものならピラの笛の事もすぐに分かるだろう。
七部族全ての民話は『デルトラ年鑑』第一巻に書いている。アディンは――」
リーフが苛立ちに呻くと、ゼアンは言葉を切った。
「どうしたの?」
「『デルトラ年鑑』は、僕の祖父、オルトン国王の時代に全て焼かれたんです」
「焼かれた?」
普段は穏やかなゼアンの顔が、驚きと恐怖で満ち溢れた。
「でも、デルトラ年鑑にはデルトラ最古の歴史が載っていたんです! 唯一の記録が――」
「その通りだ。だが、それでも焼かれたのは、
オルトン国王の主席顧問官、プランディンの命令によるものだった」
憎むべき名前を口にしながら、リーフは顔を歪めた。
「無理矢理命令を聞いていたのは、ジョセフという城の司書だった。
自分が犯した罪を背負って生きるより、炎に身を投げたんだ」
「恐ろしい! どうしてデルトラ年鑑を燃やしたのですか?」
「歴史を記憶しない国は、過去の教訓を学ぶ事はできないからだ」
ジョーカーは真剣な顔で言った。
「あの古書には、影の大王が忘れ去ってほしいと思っていたものが詰まっていると思う。
その中には、もしかしたら『テナ・バードソングの話』もあるかもしれない。特に一つは……」
リーフは慌てて顔を上げた。
「ピラの笛の話か?」
「何故だ? 古い民話の多くは真実に基づいていると主張する者もいる」
ジョーカーは言った。
痩せて日焼けした顔は、興奮で張りつめていた。
「まさか、ピラの笛を探そうなんて考えているわけないじゃないですか?」
ゼアンは信じられないといった様子で首を横に振った。
「そんなのおかしいです。笛があったとしても、もう存在しないはずです。
あの国は影の王国になりました!
そして、影の大王が何を恐れていたとしても、それは影の大王を倒す事はできません」
「まだ全容は分かっていない。何か理由があったのかもしれないが……」
「そうだな。マリリンの準備が整い次第、デルトラに全速力で戻らなければならない。
グロックと話をしなければならない。
奴は最も信頼できる語り部ではないかもしれないが、
デルトラに生き残っている唯一のジャリス族だ。
俺達に必要な事を教えてくれるかもしれない唯一の人物だ」
「私達もいずれ、帰れるのかな」
「お前はいつもその事ばかり考えているな」
「だって、帰りたいんだもん」
遠くデルの鍛冶場では、朝の影がまだコテージと草木が生い茂った薬草園を覆っていた。
ジャスミンは、静寂に包まれるにつれ、緊張していた筋肉がほぐれていくのを感じた。
リーフは王位に就いた当初、城には住まず、
幼少期を過ごした鍛冶場に戻ると宣言したが、それを保留した。
そして今――そう、リーフはトーラ族の花嫁を迎える事になった。
もちろん、それは実現しないだろう。
ジャスミンはトーラの大理石、噴水、そして美しい家具の数々を目にしてきた。
あの地の淑女が質素な住まいに住む姿は想像もできなかった。
つまり、鍛冶場への移転は夢であり、嘘だったのだ。
リーフへの信頼も嘘だった。
ジャスミンはコテージのドアの剥がれたペンキを、ただぼんやりと見つめていた。
リーフは影の王国に侵攻する気はなかったため、
妹の事をジャスミンに決して知らせてはならないと決めていたのだ。
だからリーフは部屋を封鎖した。
どうしてそんな決断をしたのだろうか。
リーフがジャスミンを避けてきたのも無理はない、とジャスミンは思った。
目を合わせられないのも無理はない。
「私達もいずれ、帰れるのかな」
ワソが噴水の縁を指でなぞりながら、ぽつりと呟いた。
その視線は、水面に反射する眩しい光ではなく、
もっと遠く、ここではないどこかを見つめているようだった。
「わたくしだって、同じですわよ」
「リーフもみんなも親切だけど……やっぱり、ここは危険だ。自分の居場所じゃないよ」
ワソは膝を抱え、溜息をついた。
「ピラの笛が見つかれば、影の王国に捕まった人達が助かるかもしれないんでしょう?
だったら、私達が元の世界に戻る道だって、そこにあるかもしれない」
「そうですわね。伝説だの民話だの、不確かなものばかりですけど」
ヴァージニアは自分の腕をさすった。
「でも、じっとして何もしないよりはマシですわ。わたくし達も行動しますよ」
「うん。信じてみようよ、ヴァージニア。リーフならきっと、道を見つけてくれる」
(王の命により……)
再び怒りがこみ上げてくるのを感じながら、
ジャスミンはコテージに背を向け、庭を横切って鍛冶場へと歩いた。
かつて大火が燃えていた場所を覗き込んだ。
重々しい金槌、トング、ふいごが、
まるで持ち主の帰りを待っているかのように、すぐ傍に置いてあった。
リーフがかつてここで働き、
父親を手伝って町の人々のために蹄鉄や鋤を作っていたとは、不思議な気がした。
しかし、他にも奇妙な点があり、ついにジャスミンはそれに気づいた。
鍛冶場はほぼ1年間も放置してあった。
道具は埃を被っているはずなのに、そうではなかった。
そして――気のせいだろうか、鍛冶場の金属は実際よりも温かく感じた。
ジャスミンは辺りを見回した。
近くに古い椅子が置いてあった。
背もたれは埃っぽかったが、座面は部分的に汚れがなく、
それほど遠くないうちにジャケットかマントを羽織ったようだった。
椅子の脚の裏の地面には、折り畳んだ紙切れが落ちていた。
経年による黄ばみは全く見当たらなかった。
つまり、最近落ちたのだろう。
恐らく、椅子に掛けてあった服のポケットから滑り落ちたのだろう。
ジャスミンはその紙を拾い上げ、広げた。
「何よ、これ……」
文字も数字もジャスミンには全く意味をなさなかった。
しかし、一つだけ確かな事があった。
これは、リーフが書いたメモだ。
リーフの字は何度も目にしていたので、間違えるはずがない。
これは何らかの暗号だった。
またしても秘密だ。
ジャスミンは苛立ち、メモを地面に投げ捨てた。
「ご機嫌が悪かったみたいだね」
すると、背後から面白そうな声が聞こえた。
ベルトから短剣をひったくり、ジャスミンは振り返った。
一人の男がジャスミンを見つめていた。
城の玄関ホールでジャスミンに話しかけようとした、浅黒い顔立ちの、抜け目ない男だった。
猫のように静かに動いていたに違いない、とジャスミンは思った。
というのも、ジャスミンもクリーも男が近づいてくる音を聞かなかったからだ。
男が微笑むと、褐色の肌に白い歯が映えた。
その笑顔は、ジャスミンが最初に思ったよりも若く見えた。
実際、年齢は見当もつかなかった。
体は引き締まっていたが、力強く、顔には皺一つなかった。
男のヘーゼル色の目は澄んでいて、楽しげだった。
まっすぐな黒髪は長く、後ろで束ねてあった。
男はジャスミンに向かって一歩踏み出した。
「下がって」
ジャスミンは警告するように呟き、短剣を太陽の光に煌めかせた。
男は立ち止まり、武器を持っていない事を示すように両腕を体から離した。
「君に危害を加えるつもりはない。頼みがあるんだ」
「じゃあ、話すわ」
ジャスミンは、思わず男の冷静さに感嘆しながら言った。
「国王に差し上げたい貴重なものを持っている友人がいるんだ。
何日も国王のために城で待っていた。
君が僕達を助けてくれる事を期待して、君の後を追ってきたんだ」
ジャスミンは苦笑いした。
「私がリーフと繋がってると思ってるなら、それは大間違いよ。
城に戻ってもう一度列に並んだ方がいいわ」
男は片方の眉を上げた。
「もう列に並ぶのはうんざりだ」
ジャスミンはゆっくりと頷いた。
彼女はこの男の中に、自分と似た者を見出した。
規則を嫌い、我が道を行く男。
しかし、今、ジャスミンが避けたいのは、城にまつわる新たな問題に巻き込まれる事だった。
計画を立て、準備をしなければならなかった。
「お願いだから、私の友人に会わせてくれないか。
彼が守ってきた宝は計り知れないほどだ。国王はきっと感謝してくれるだろう」
ジャスミンはリーフの感謝など望んでいなかった。
二度とリーフに会いたくなかった。
しかし……もしこの男が真実を語り、
友人の宝が本当に貴重なものなら、城は大きな騒ぎになるだろう。
そして、騒ぎこそがジャスミンが必要としていたものだった。
ジャスミンはあまりにも有名で、影の王国の国境まで旅して、誰にも気づかれたくなかった。
シャーンがジャスミンの行動を知ったら、止めようとするだろう。
しかし、シャーンの注意が1日か2日でも逸らされれば……。
「この宝物は何なの?」
「それは友に話してもらおう。彼はそれを守るために多くの苦しみを味わってきたのだ」
ジャスミンは男をじっと見つめた。
もしかしたら、男はジャスミンを罠にかけようとしているのだろうか。
「私を信じる理由などない」
男は、まるで彼女の心を読んだかのように言った。
「そうしろとは頼んでいない。望むなら、背中に短剣を突き刺したまま、私の後ろを歩いてくれ」
ジャスミンは決心し、素早く頷いた。
「それじゃ、先導して。
でも、警告しておくわ。一歩でも間違えれば、私は躊躇わずにあなたを殺す。
そして、この宝物が何であれ、私の時間を使うだけの価値があるはずよ!」
男がデルの中心部に導く間、ジャスミンは男を信じて正解だったと自分に言い聞かせた。
しかし男が焼け落ちた古い陶器の殻の前で立ち止まると、彼女は首を横に振った。
「本当に私をあなたと一緒にそこへ入れると思っているの? 私はそんなにバカじゃないわ」
ジャスミンの言葉に男は溜息をついた。
「君が疑うのも、もっともな事だろう。だが、私は君の安全を脅かすような人物ではない。
戦いや武器には全く興味がない。私の友は中にいる」
「宝物を持って来るように彼に伝えなさい」
「彼はそんな事はしない。デルが安全だとは思っていないの」
議論に疲れたクリーは大きな声で鳴き、ジャスミンの肩から離れて空へと飛び立った。
ジャスミンは頷いた。
「クリーはあなたについて行くわ。無事だと知らせてくれるまで待つよ」
男は旋回する鳥を見上げ、低い口笛を吹いた。
「噂は本当だったんだな。鳥と話せるんだな」
ジャスミンは答えなかった。
男は肩を竦め、崩れかけた壁の隙間から這い上がった。
クリーが男の後を追って舞い上がった。
間もなく二人とも視界から消えた。
数分がゆっくりと過ぎた。
急に不安になったジャスミンは後ろを振り返ったが、通りには人影がなかった。
その時、耳障りな叫び声が聞こえ、
空を背景に黒い筋がジャスミンに向かって走ってくるのが見えた。
フィリは興奮して喋り、ジャスミンの首の下から飛び出した。
「ええ、フィリ、どうやら宝物が見つかるみたいね」
どんな状況にも関わらず、ジャスミンは小さな興奮を覚えた。
ジャスミンは陶器の工房に入り、中の黒ずんだ瓦礫の中をかき分けて進み始めた。
見知らぬ男は、建物の奥、床にぽっかりと開いた穴の傍でジャスミンを待っていた。
男と共に、籐で編んだ大きな櫃に腰掛け、弱々しい白髪の老人がいた。
ジャスミンが近づいてくるのを見て、老人は苦労して立ち上がった。
彼女が近づいてきて、はっきりと姿が見えると、老人は驚いた様子だった。
「坊ちゃん、本当に城のお妃なのか?」
「これ以上確かな事は何もありません。
リーフ国王がデルトラのベルトを直すのを手伝ったジャスミンです。
彼女が来てくれた事を大変光栄に思います」
ジャスミンは身をよじり、怒りの視線を男に向けるが、男の微笑みは揺らがなかった。
老人は優しく頷いた。
「もちろん、時代は変わりました。
今は髪を編んだり、立派な服や装飾品を身に着けたりする余裕はありませんからね。
むしろ、その方がましなのかもしれません」
男は威厳たっぷりにジャスミンに深々と頭を下げた。
「お会いできてありがとうございます、お妃様。
この家の階段はとても急なので、ご挨拶に来ました」
男が床の穴に手を振ると、ジャスミンはそれが実は深い地下室に通じる落とし戸だと気づいた。
ジャスミンがそれを理解する間もなく、老人は再び話し始めた。
「この時を長い間、待っていた。
私はかつてオルトン国王の司書を務めていたジョセフ。この宝物を渡したいのじゃ」
ジョゼフは震える手で、座っていた宝箱の蓋を開けた。
ジャスミンは下を見て、心が沈んだ。
宝物が何なのか、ジャスミンは色々と考えていた。
しかし、これは思いつかなかった。
その箱は古い本でいっぱいで、全て同じ淡い青色の布で装丁され、全て同じ大きさで、
前面に全て全く同じ「デルトラ年鑑」と金色の文字で書いてあった。
ジャスミンは頭を上げて再びジョゼフを見た。
ジョゼフは明らかに反応を待っているように、身を捲り上げていた。
「デルトラ年鑑?」
ジャスミンは間抜けに繰り返した。
ジョゼフの皺だらけの顔が微笑みに変わり、輝きを増した。
「当然驚いたじゃろう。お主はデルトラ年鑑が何年も前に倉庫で焼かれたと思っていたじゃろう。
私もそうじゃ。じゃが、プランディンにちょっとした悪戯をしたのじゃ。
公然と奴の命令に逆らう事はできなかった。
じゃが、デルトラの歴史を燃やす事にも耐えられなかった。
じゃから倉庫に火をつけ、自滅したというメモを残したのじゃ。
それから、デルトラ年鑑と共に城を脱出し、隠れてより幸せな時を待ったのじゃ。
そして、お主も知っての通り、
後年、お主をここに連れてきてくれた弟子のラネッシュの助けで生き延びたのじゃ。
素晴らしいじゃろう。若き国王もきっと喜ばれるじゃろう」
ジャスミンは無理矢理笑顔を作り、頷いた。
礼儀正しく、興奮したジョセフをがっかりさせたくはなかった。
ジョセフとラネッシュが古い歴史書を城へ運ぶのを手伝おうと思ったのだ。
しかし、ジャスミンは絶対に、誰もその書物など気にしないだろうと確信していた。
リーフでさえ、だ。
ヴァージニアとワソの会話は、後付けで入れました。
次回は第二の重要アイテムを調べに行きます。