・加茂渡愛を好きになること
・加茂渡愛と結婚すること
・他人から感謝されること
・浮気をしないこと
・他人を虐めないこと
躯倶留隊
・渡愛と試合して負けたら呪力を使わず筋肉痛になるまで訓練
禪院蘭太
・渡愛と試合をして負けたら3日間呪式無しで訓練参加
禪院扇
・双子との接触を禁止、禁止には話す事、手の長さと同じ範囲の空間に入れること、また同じ部屋に居ることを含む
「いきなりごめんな、甚爾君、話だけでも聞いてくれへんか?」
「帰れ」
数年振りに連絡をよこしたアイツの言っていた取引場所に着いた瞬間に見えた男に、俺は躊躇いもなく本気の蹴りを叩き込んだ。
「あっぶなぁ!?いきなりマジ蹴りはアカンやろ甚爾君!?」
「うるせぇ、今更お前らが何の用だ。」
「今は禪院家としての依頼ちゃうねん!俺個人の依頼なんやって!!!」
「嘘つけ、あのジジイならともかく他の禪院家の人間にまともな奴がいるわけねぇだろ。」
「あ、パパの評価は思ってるより高いんやね」
足払いからの踵落とし、瓦礫を投げて正拳突き、呪具を取り出しての滅多刺し。
おおよそ慣れきってる奇襲をやった。ブランクが大きかろうと並の術師なら反応すら出来ない速さのそれを、目の前のコイツは呪力の強化だけで凌ぎきった。
「ちょっ、ホンマに、マジで頼むって・・・」
「これだけのことができるなら俺に頼むことなんかねぇだろ」
「それは違う」
さっきまでの必死だった時の鳴き声とは違う、明確に禅院甚爾を認めるその発言に気付けば呼吸を忘れていた。
「君はあの家の中でも間違いなく最強やった、呪力が無いとか術式も持ってないとか、そんなん関係ない」
俺が居なくなってから、あの家で何が起きていたのだろうと少し冷静な自分がいる事に気付く。
なくなっていたと思っていたそれが顔を出す。
「持ってる側が、何を偉そうに」
「・・・せやな、俺は甚爾くんの言う、持ってる側や」
「はっ認めたな「でも」」
「甚爾君はあっち側や」
あっち側、何の話だと吐き捨てることは簡単だ、だがコイツの言っているソレは、禪院家としてはあまりに異端な物の様な気がしている。
「禪院家で間違いなく最強で、甚爾君は覚えてないかもしれんけど、俺は、アンタに憧れたんや!これ以上無く!」
全く覚えていない、俺じゃない誰かの事を言っているようにしか見えない熱量で、ひたすらにあの時の俺を褒めちぎる目の前のバカを相手に俺は。
「はっ・・・話だけは聞いてやる」
「ありがとう甚爾君!俺の見立て通りツンデレやね甚爾君!!!」
「やっぱお前一発ぶっ飛ばすわ」
ーーーーーー
直哉の計画、己の好きな女の為に、家も世界も全部巻き込んで利用する。
俺はそれを知らない。
俺にそこまでの決意は無かった。
やろうと思えばできたのかもしれない、出来るだけの力は持っていたのかもしれない。
「会うのがあと数年早ければ、なんてらしくねぇ・・・」
闇サイトに載っかった数千万の懸賞金の画面を、俺は静かに見つめていた。
直哉のこの星漿体の護衛、その最終目的。
五条悟と夏油傑の特級呪詛師認定と、その二人の呪詛師を筆頭に組織として非術師から迫害されている呪術の素養を持った人間達を保護する第三勢力圏を作ること。
呪術総監部と呪術高専のパワーバランスをそのままに特級呪詛師組織という外圧を加える事で呪術師達の戦力の下限を上げる。
体制側の直哉が自らの立場を全掛けした、大博打の計画だった。
その仕掛人の一人が、禪院家から数多の呪具を盗み出し、こと呪術師の暗殺において圧倒的な戦績を誇る特機戦力である、禅院甚爾改め、伏黒甚爾。
「はっ・・・まずは五条悟に挨拶だな」
かつて猿と言われた男の顔には隠せない笑みが浮かんでいる。
ぶっちゃけ夏油の思想はともかくやってたことはどう足掻いても善行なんでちゃんと組織化すればもっと上手いこと言ったと思うんですよね。
そんで五条と夏油の2人を指定することを知ってた直哉は伏黒甚爾にコンタクトを取り、承認欲求を満たした上で金積んで雇ってます。
甚爾はギャンブル好きだと思うので自分が働けばそれだけボロクソに出来る最高のギャンブルには乗ると思うんですよね。
次回は渡愛のターンを予定してる。
渋谷において真夏油勢は必ずしも高専組と敵対する必要性が無いし救済したいよね・・・