「やぁ」
普段と何も変わらず平和なひと時を過ごしていた日に、その人は私の前に居た。
【む?なんじゃお主は!】
肩に乗っている理子ちゃんはその人に質問する、私は名前を知っているが呪術界に居ても人物等はほとんど知らない理子ちゃんからすれば知らない人でしかないのだから。
「自己紹介がまだだったかな?」
理子ちゃんと同化したから分かる、この人は。
「私は九十九由基、呪術界に二人しかいない特級術師さ。」
星漿体だ。
長い髪、胸も大きい女の人、でも筋肉が無いわけじゃない。
「君達はどんな男がタイプだい?」
「直哉」
【見た目だけならサトルじゃ、性格は煽ってこない直哉じゃの】
私達の返答に腹を抱えて笑っている九十九さんは目に涙を浮かべながら息を整えていた。
「2人とも即答か!まぁ一人は妊娠してるしね、高専生で出産なんて呪術師じゃないと無理かな?」
「九十九さんはなんで高専に?」
「いやなに、私もGGOSに入ろうかなと」
やっぱり特級術師は皆フリーダムの極みだ。
「君のおかげで伏黒甚爾は死ななかったと言えるからね、お礼も兼ねて少し話し合いに来たのさ。」
「雑談とか出来る関係性ですかね?私達。」
「それを知るための雑談さ。」
【妾はあまり呪いのことは知らんぞ?】
「構わないさ、一蓮托生なこともある。」
九十九さんは煙草に火をつけて話し出す。
「君達は呪いを消すことについて考えたこともあるかい?」
【む?呪いを祓うではなくてか?】
「ああ、呪いを消すことについてだ。」
【早速妾の理解が及ばんことについての話になったの】
九十九さんはクツクツと笑っている、そこまで理子ちゃんの言葉に笑う要素はあっただろうか。
「君はどうだい?呪いを消すことについて、考えたことはあるかい?」
「・・・正直、ないと言えば嘘になるよ。」
【えっ】
「ほう?」
少し息を整えて話す。
「私は、子供が出来てから思い出したことがあるんだ。」
私は、呪詛師に作られた呪物である。
その言葉に、二人は目を見開いた。
「そんな馬鹿な!?君は・・・人間だろう!?」
「厳密には私は受肉した存在、というのが一番正しいのかもしれない。」
昔、私の人格がまだ分かれていなかった頃、私と『』は多分、別の魂だった。
直哉がどちらも認識して人格を分けたから溶け合ったのだと思う、直哉が気づいているのかはわからないけれど。
「私が思い出したのは私の記憶だけ、その記憶もとても曖昧で意味の分からない断片みたいなものだから。」
「・・・その記憶って、なんだい?」
私は首を振る、断言できるほどの記憶ではないし、他人に聞かせられるような話でもないからだ。
「そうか・・・」
「貴女のお話を聞かせてください、私は多分、まだ大丈夫だから。」
「この流れで話すようなことじゃないよ、コレは」
【いやそれを言われたら妾何も言えんのじゃが?】
それもそうだと3人で笑い合った。
「なら単刀直入に言おうか」
呪霊が生まれない世界というものを考えたことはあるかい?
その質問に、私はこう答えたのだ。
「私はそれを作れるよ」
古い日の、一つの他愛もないただの雑談混じりの一つの核心でもあった。
案外この3人は友達にはなれると思います、あと九十九さん側に敵対理由がない。
渡愛の出生についての話をする前に本編のアレコレの整理をつけたら羂索に超強化入るかもしれなくて泣きそう。
虎杖君活躍する機会出来るかなコレ
あと私が書き切れるかなコレ()