「こんばんは、乙骨憂太くん・・・だよね?」
「誰ですか?」
大量の呪符が貼られている封印用の小部屋、推定特級の呪物や特別な管理が必要な呪具に対して行われるものをただの青年が受けていた。
「オレの名前は灰原雄、東京都立呪術高等専門学校の教師をしてる。」
「学校の先生ってことですか?」
「ああ、今キミに取り憑いている折本里香さんについて色々調べさせてもらったんだ。」
「何がわかったんですか?」
「結論から言えば正体不明、何故いきなり特級・・・まだ分からないか、それだけの力を持つに至ったのかも不明、なぜ君に取り憑いているのかも不明、なぜ君を攻撃したりしないのかも、すべて不明だ。」
「・・・」
灰原雄はそこで、と続ける。
乙骨憂太は目の下にクマを作った血の気の無い顔と気力の薄い目で灰原をぼうっと見つめるが灰原は構わず話し出す。
「君には、うちに、呪術高専に来てもらう。」
「・・・は?」
「オレ達の世界では今最強戦力と呼べる人がいない、君の折本里香の力があれば力を使って君がやった事件のような事を起こす呪詛師と呼ばれる犯罪者達から民間人を守ることが可能になるかもしれない。」
「僕を、道具として使うと?」
「いーや違う、君を、我々と同じ呪術師にするんだ。」
乙骨憂太の封印が解ける、数多の封印を真正面から焼き切った怪物である折本里香が顕現し、眼の前に居る灰原に向けて拳を突き出す。
「里香ちゃん!?止まって!!!」
「呪術師って言うのは結構面白そうな事をやることが多くてね」
殴られて吹き飛んだように見えた灰原の姿と破壊されたはずの壁、そして封印の全てが嘘のように巻き戻る。
「こういう事もできる。」
「えっ・・・?」
「オレの術式・・・そうか、コレも教えないといけないか、まぁ特殊能力みたいなのは幻覚、相手に現実と変わらないような幻覚を見せて戦えるんだ。」
コレでも昔の先輩よりかは弱いんだけどね、と灰原は笑いながら乙骨を見る。
「オレたちはこういう能力を使って人の悪意の結晶である呪霊を祓う呪術師だ、君も、折本里香という君に取り憑いた彼女の呪いを解除すればきっと、人を救える。」
灰原は手を差し出してくる。
乙骨憂太は先ほどの力を見て少し考え込んでしまった。
灰原は一応パフォーマンスとして見せたけど結構既に呪力がヤバいなとグラつく視界をなんとか気合いで耐えている。
「・・・僕にも」
「ん?」
「僕にも、友達を作って、友達を助けることはできますか?」
灰原は満面の笑みで答える。
「もちろん、君の努力と時間と、そして皆の力があればね。」
乙骨憂太は灰原雄の手を取った。
「ようこそ【呪術高専】へ、歓迎するよ乙骨憂太君。」
『どぉこぉ・・・行くのぉ・・・?』
「はじめまして折本里香さん、乙骨憂太さんと君はコレから呪術高専と言われている学校に行くことになったんだ。」
完全顕現した折本里香に全く怯えることなく話しかける灰原雄に乙骨憂太は冷や汗をダラダラと流し始める、その様子を横目に灰原は五条さんか直哉さんなら倒せるかもな・・・ととんでもない予測をしていた。
『そこ・・・楽しぃ・・・?』
「自分に出来ることを精いっぱいやれば、最っ高に楽しめると思うよ!」
『なら、ゆぅたもいっしょに行くぅぅぅぅぅう!!!!!』
「あっはは!元気いっぱいじゃないか!なら早速呪術高専に行こうか!同級生に紹介してあげないとね!!!」
乙骨憂太はまたたく間に意気投合した2人に愕然とした思いを隠せないまま灰原と共に呪術高専に向かうこととなった。
朗報、折本里香と灰原雄が意気投合しました、乙骨憂太関連の事柄に限り乙骨についで折本里香に対してある程度のお願いが出来るようになりました。
ちなみに初手敵対しなかったのは灰原が弱過ぎてぶん殴っても対処出来るから手を出さなかっただけである。
灰原の実力は術式込みで2級程度を想定してます、乙骨の呪力強化パンチで血煙になると思われる。
あと余談ですが呪術アニメの烏鷺の攻撃がモロ直哉の極の番で想像してたやり方まんまで笑っちゃった私が居ます。
やっぱりアニメならではの表現も最高やね。