「渡愛さんが来たけど呪術界については説明が終わったからね、次は呪力についてだ。」
「里香ちゃんは呪力が多いんですよね?」
「うん、めちゃくちゃある、僕らがコップだとしたらダムみたいなレベルである。」
「多くないですか?」
「だから五条さん相手を想定して戦力になってもらおうとしてるんだよね。」
逆にその五条悟さんはどれだけ規格外なんだ。
それだけの差があってようやく相手ができると思われてるってことだよね?
「呪力は人によって微妙に性質が変わってるんだ、大抵の場合は何もないんだけどたまに呪力の性質が術式に似通ったり単純に攻撃力が高くなりやすい性質だったりする。」
また黒板にカリカリと図解で説明が入っていく。
「呪力、というより術式込みで説明すると・・・こうかな?」
呪力を出して戦う時は呪力操作技術、呪力の性質、呪力量の3つを主な要因として攻撃力に変換される。
目と脳に呪力を込めれば相手の呪力の流れが見えやすくなったり目に関する術式持ちであれば術式が発動する。
「術式を稼働させる為には呪力操作能力は必須だ、車のガソリンみたいなイメージだよ。」
「こう・・・ですか?」
取り敢えず呪力を拳に込めてみる。
呪力を込めた瞬間に僕以外の全員が一斉に飛び退き壁際でこちらを凝視し始めた。
「ごめん、ちょっとその量は予想外すぎる、一回しまってもらっていい?」
「あ、はい」
「お前呪力量ヤバすぎんだろ、なんだあの量は。」
「いくら」
「俺はお前に喧嘩を売らないことを誓うぞ」
「そんなに???」
『特級呪霊と言われている私の数倍は込められておりましたよ、おそらく殴るだけでこの辺りの山を更地に出来るかと。』
『ゆうた、凄い』
「そうかな、あまり実感はないんだけど」
自分の力がこれほど強いだなんて、凄まじい力なんだな、呪力って。
「取り敢えず続きから話そう、思ってたよりも里香ちゃんとのコンビがヤバそうなのは後で報告しとくよ。」
「分かりました。」
「今の感じで何となく分かったけど乙骨君の呪力の性質は相手に恐怖を抱かせる性質なのかもしれない」
「そうなんですか?」
「乙骨は普段ビビってるけど戦闘になると急に顔が怖くなるタイプだろうな、あの呪力はそんな感じだ。」
パンダもそういっているのできっとそうなのだろう。
「里香ちゃんはどうなんでしょう?」
「今のところ術式もわかってないからなぁ、ただ乙骨君の呪力に変換されているのかそれとも里香ちゃんと乙骨君の呪力が似通っているのか。」
「見た目だけなら乙骨よりかは里香の方なんだが、多分呪力自体は乙骨だろうな。」
「しゃけ」
『もしやすると里香様の呪力の性質は変換効率がとてつもなく良いのかもしれませぬな。』
「どういうことだい黒沐死?」
『里香様は乙骨様に憑依する形で顕現していらっしゃいます、そして乙骨殿の異常なほどの呪力出力を見るに恐らくゲームの装備品の様に乙骨様の呪力に加算される形で里香様の呪力が乗っていると考えます。』
「そうか、憑依先の呪力と同質になるって性質か、呪霊としてもその条件なら辻褄が合う。」
「単純に相性が良いってのもあるだろうな、お前らお似合いだよ。」
「ありがとう、真希さん。」
里香ちゃんの呪力と僕の呪力、それぞれがわかる時は来るのかな。
「ふぅむ、いろいろとわかってないことも多いけどいざ考えてみると色々可能性は見えてきたね。」
「次は縛りか?先生」
「うん、狗巻君が一番わかり易いかな、この中だと。」
縛り、さっきも言ってたな、術式や手順なんかの決まり事を守る事で呪力の底上げをする、だったっけ。
「狗巻君の術式は呪言、言霊で呪って言葉通りの現象を押し付ける術式だ。」
「【浮け】」
狗巻君の言葉と共に灰原先生の身体が浮いていく。
「そうそうっこんなふうに相手に呪力を乗せた言葉を聞かせてそのとおりに動かすんだけど!」
「【回れ回れ回れ!】」
「うわっ!!!」
狗巻君が更に先生の身体を回転させまくってグルングルンととんでもない速度で回転し始めた。
「ちょっ、止めろ止めろ!灰原先生が死にそうになってる!」
「迂闊に呪力防御解くから・・・」
「おかか」
「ちょっと・・・止め・・・」
「【止まれ!】」
ビタッと灰原先生の身体が止まり、灰原先生が崩れ落ちる。
「吐きそう」
「まあ、どんまい。」
「ごめん、説明しといて、家入さんに治してもらってくる。」
顔が真っ青になっている灰原さんは黒沐死さんに抱えられながら教室から出ていった。
「まぁこんなふうに色々出来る、この術式は人に一つだけだし、後で付けることは出来ねぇ、バカ目隠しならなんか知ってるかもしれねぇし、禪院家なら何かしらあるかもしれねぇけど基本的に術式を持ってるのともってないのとじゃ戦闘力にかなりの差が出る。」
「なるほど?」
「お前の様子を見てる感じ自分で自覚はしてないみたいだから持ってても恐らく他人依存だな。」
「そうなの?」
「うちの術師に攻撃力が一切ない縛りで成立する奴が居るんだよ、自分で攻撃出来ないし攻撃の才能もないがその代わり色々と味方に分ける事が出来る術式、使い勝手は悪いらしいがな。」
「なるほど・・・?」
真希さんは何か術式を持っていたりするのだろうか、少し気になるけれど何かを考えているのかこちらには全く視線を向けてくれない。
「真希は術式は無いけど縛りが特殊なんだ。」
「え?それはどういう・・・」
「天与呪縛、自分で設定する縛りじゃなく、生まれた時から自分にある縛りだ。」
天与呪縛?何となく言いたいことは分かる、でも何でそんなのが?
「高専にも何人かそういう奴がいる、私はダブりな上に性能も低い。」
「おい真希、そんな言い方ないだろ?」
「いくら」
「・・・分かってるよ、はぁ・・・私の天与呪縛は呪力や呪術的な才能がほとんどない代わりに身体能力がずば抜けてる、つまり呪霊が見えない。」
「え?」
横に居る黒沐死を見る、黒沐死も頷いている。
「悪いが私には黒沐死の姿は見えてない、代わりにそれ以外が全部見えてる、見えてるところ以外が全部見えてるならそこに居るのは分かる。」
「剣の達人的な?」
「もう一人の方はもっと呪いも見えてんだよ。」
「あっごめん」
真希さんは少しイライラしている、そのもう一人がすごく強いのは伝わってきた、それだけ真希さんも苦労しているのだろう。
「灰原先生が居なくなってるから次は体育か?」
「あ、普通の科目もやるんですね?」
「やる、つうかやらないと呪いを特定して対策出来ない、どう足掻いても文武両道を目指してもらうぞ。」
「あ、それならちょっと早いけど飯にするか?」
「吐くぞ、胃の中のモンぶち撒けたく無いなら食わねぇほうがいい。」
そんなにきついんだ?
少し怖くなってきたな。
真希さんは別に苛ついてる訳ではなく普通に脳内がうるせぇだけです。
(おい絶対今乙骨に一目惚れしたって!!)
(してねぇって!!!)
(してる!)
(してねぇ!!!!!)
(やーい重い男大好き女ー!)
(うるせぇ俺は真希が姉妹レズの可能性を信じてるんだからな!!!)
(はー?百合豚にはこの重い異性が大好きな強い女が好きな男にだけ見せる女の顔が好きな性癖はわからんかー???)
(は?私は里香ちゃん寝取ってレズもNTRも栄養バッチリの栄養食に賭けるぞ!)
(おい異端者だ、殺せぇ!!)
(ぶっ殺すぞお前等ァ!!!!!)