チュートリアルお兄さん(呪い)   作:夜神桜

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ごめんなさい。あんまり思いつかなかったので短めです。なので今日は2本投稿です


第26話 ミュウツー。サイコキネシス!

スマホを握りしめたまま、俺は海風に吹かれて立ちすくむ。

炎上の余韻で心臓がバクバクしている。

だが、目の前にはもっとやばいものがいた。

 

――伝説ポケモン、サンダー。

黄色に光るオーラが、静かに俺を睨んでいる。

 

……いや、これヤバいやつだろ。

てかなんでここにいるんだよ

でも俺は、冷静を装う。

 

「……じゃあ行け!ミュウツー。サイコキネシス!」

 

紫の光が渦巻き、海の水面にさざ波を立てる。

俺は深呼吸して心を落ち着ける。

 

伝説ポケモン相手に、今の俺は完全に一般人。

いや、元カントーチャンピオンだけど、炎上で精神が崩壊中。

 

だが、ここで弱気になったら負ける。

 

俺は冷静に指示を出す。

「……右に避けながらサイコキネシス!」

 

ミュウツーが動く。

空中で静止するその姿は、美しくも畏怖の念を抱かせる。

次の瞬間、海面に巨大なエネルギーの波が走る。

 

俺は思わず叫ぶ。

「避けろ、俺!!」

 

しかし、ミュウツーは指示通り、光の衝撃波を敵に向ける。

光が海に反射して、まぶしすぎて目がくらむ。

遠くで波がざわめき、海鳥たちが一斉に飛び立つ。

 

俺は後ずさりながらも、感動と恐怖で口を開けていた。

「……すげぇ……」

 

そんな俺の背後で、スマホが震える。

通知だ。

炎上中のトウコやメイのメッセージ、Tw◯tterのタグが次々と流れ込む。

 

しかし、今はどうでもいい。

目の前のミュウツーがすべてを奪っていく。

 

俺はさらに指示を出す。

「ミュウツー、もっと!サイコキネシス、集中!!」

 

紫の光が増幅し、海の水面に巨大な渦を作る。

その圧倒的な力に、俺は後ずさるしかなかった。

が、同時に心の奥に小さな達成感が芽生える。

 

――俺、今、この世界で伝説と戦ってる。

炎上とか、女癖疑惑とか、全部どうでもいい。

この瞬間だけは、俺が主人公だ。

 

――いや、少なくともチュートリアルお兄さんじゃない、完全に戦闘中の零だ。

そしてミュウツーが光の渦の中で跳ねる。

その姿は、まさに神話の生き物だった。

 

俺は小さく息を吐き、呟く。

「……行け、俺たちのミュウツー……」

 

その瞬間、海と空が一体になったような光景に包まれた。

紫の光が消えた後、静寂。

そしてミュウツーが俺の方を見て、小さくうなずいた。

 

――勝った。

いや、勝った、というより生き残った。

 

俺は震える手でスマホを握り、小さく呟いた。

「……これで少しだけ平和……?」

 

だが、遠くの空で見えた光。

次の伝説の影が、すでに俺を待っている。

――アローラの波は、まだまだ荒れそうだ。

 

次回

「ミュウか…久しぶりに見たな」

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