3級フィクサーパンチ   作:アリマリア

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FINAL GRADE 3 FIXER.

 

 

 

-反復5,905回目-

 

 

 

 

 第5,904回目、反復会議。

 開幕から、アンジェラは気だるげにため息を吐いた。

 

「コナー。なんであの人って、あんなに堪え性がないのかしら」

「辛辣ゥ! 気持ちはわかるけどね!」

 

 

 

 反復も5,000回を超えてしばらく。

 

 あれから何人もの管理人Xが現れては消え、現れては消えた。

 多分、現時点で10人ちょいかな? いや~、へっぽこXの多いこと多いこと。

 

 今のところの最高到達記録は未だ最初の根明Xの、中央本部到達後の夕暮試練突破。

 次点で9人目くらいのXで、中央本部到達直後に失踪だったかな。

 

 みんな頑張ってるんだけど、なかなか上手くは進んでくれないねぇ。

 

 アインって狂気堕ちしてからはガチで粘り強いんだけど、正気の範囲は狭いというか、脆いというか。なんだかんだ繊細な奴なんだわ。

 悟りを得るために正気のまま進まなきゃいけないこの旅路は、ヤツにとってはなかなかのハードモードらしい。

 

 

 

 とはいえ、それはアイン側の都合であって、アンジェラからの見え方は大きく異なる。

 

 6,000回近い反復の中で、俺とアンジェラは多くの死と犠牲を見てきた。

 苦痛の経験は、往々にして人の心に諦観と耐性を植え付ける。

 既に一定以上の慣れを獲得してしまっている彼女からすれば、あの程度で心がブチ折れる管理人は非常に脆く見えるんだろうが……。

 

 ぶっちゃけて言うと、俺たちが異常なだけだね、それはね。

 

 

 

「俺たち、言うて6,000周弱……ええと、日数にすると何年何日?」

「534年と280日ね」

「そう、535年弱の間、無惨な光景を見続けて、慣れちゃったからね。

 君だって最初の頃は、みんなを助けられなくて辛いって言ってたじゃん」

「うっ、それは……今でも、そう思うけれど……」

「でも、今じゃある程度受け止められるようになっただろ?

 アインにはその慣れがない……どころか、確かな記憶さえもないんだ。

 そりゃあ限界が来れば折れちゃうさ」

「むぅ」

 

 何がむぅだ、可愛いな。撫でるぞ。撫でた。

 ガキってのは常に可愛い存在だが、上手くいかなくてむくれるのも可愛いもんだ。

 

「んん……あの人の肩を持つの? コナー」

「肩を持つとまでは言わないけど、まあ友だちだからね。

 君の味方であると同時に、アイツの敵でもないってスタンスかな」

「…………」

 

 アンジェラは不満を表明するように唇を結び、眉を寄せてみせた。

 おい、あんまり可愛い顔ばっかりするなよ。愛すぞ。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 最近、アンジェラの、アインへの反抗期が始まった。

 

 いや、反抗期っていうか……まあ、妥当な失望か?

 

 この子、ただでさえアインにろくに構ってもらえなかった上、ここ暫くはくっそ無様な姿ばっか見てるからね。

 仕方ないと言えば仕方ないだろう。

 

 ……規制済みを直視して脳みそがぶっ壊れ、嗚咽と血と汗と糞尿を撒き散らす肉塊になっちゃったXの記憶は、俺が墓場まで持って行くとしよう。

 流石にかわいそうだし。

 

『私のログには何もないわね(該当記憶規制済み)』

『騎士としてのせめてもの情けです。忘れましょう』

 

 まあ、そういう尊厳破壊な大惨事は置いておくとしても、だ。

 

 自分なら余裕で耐えられるような苦痛を前にぶち折れ、これまでの自分の奮闘を台無しにし続ける父親の姿は、少しばかり早めの……いや、圧倒的に遅めの? 反抗期を招くには十分だったらしい。

 

 そもそも、こっちの世界でも2人の出会い方は最悪だったみたいなので、さもありなんか。

 

 

 

 俺はちょっと前の反復で、アンジェラから、彼女の過去について聞かされた。

 彼女の根幹の部分にあるコンプレックスを植え付けた、生まれた直後のことだ。

 

 素直に人に白状するには相当に勇気が必要だっただろうに、そこまで信を置いてもらえたことは、素直に嬉しいね。

 これからも期待を裏切らないよう、頑張らないといけないんだが……。

 

 ともあれ、肝心なのは、その内容だ。

 

 

 

 かつて、彼女が生まれた、しばらく後。

 

 名前も付けられないままにスリープポッドで放置されていた彼女は、唐突に起動させられた直後。

 目の前に立っている黒髪金眼の男を見て、彼こそが自身の製造者であると確信したらしい。

 

 最近情緒が発達してきた今の彼女と違い、まだまだ機械的でしかなかったアンジェラは、ようやくアインから役割を与えられると歓喜した。

 彼の役に立ち、彼のために動けると。

 ……なんとも甲斐甲斐しいことで。

 

 結果から言うと、彼女の望み通り、確かに名前と役割は与えられた。

 

 お前の名はアンゲロス、改めアンジェラ。煉獄の先導者であると。

 ベンジャミンに促されて渋々ではあったが、アインは彼女にそれを告げたのだ。

 

 

 

 ……しかし、彼と彼女の間にあったコミュニケーションは、ただそれだけ。

 

「アイン……あなたを覚えています。

 笑顔が暖かい人でしたね」

 

 複製されたカルメンの脳に僅かに残されていた印象記憶を元に、そう言ってコミュニケーションを取ろうとしたアンジェラに対し……。

 

 けれどアインは、きゅっと眉を寄せ、その瞳に不愉快そうな感情を乗せて独り言を吐き捨てた。

 

 

 

「結局は、ただの機械だ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カルメンなら、間違いなく3級フィクサーパンチをしてきただろうに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………????????????

 

 

 

 あれなんかおかしいな。そんな台詞は原作になかったが?

 

 

 

 てかカルメン、何、パンチしてたの?

 別に3級フィクサーじゃねえだろ。何が3級フィクサーパンチだお前。

 

『それ言ったらコナーだってフィクサーの資格取ってないじゃない!!』

 

 俺はちゃんと師匠から3級フィクサーレベルって認められてます~。3級フィクサー(相当の火力の)パンチだからいいんです~。

 それとも何か? 都市最強の特色フィクサーの、そして何より俺の師匠の見立てが間違ってるとでもいいたいのか!?

 

『いやそうは言わないけど! けど!!』

 

 

 

 いつも通り、楽し気にきゃんきゃん吼えるカルメン。

 しかしそこから一転、彼女はその口調を暗いものにした。

 

『……まあ、その。あなたの死後に、私もあなたを見習ってたってだけよ。

 みんながおかしな方向に行きそうになったら、可能であれば言葉で止めて……それも無理そうなら、パンチで止めてたの。

 それでも、完全にはみんなを纏めきれなかったけど……』

 

 怖いわ~暴力女よ!>< 実家に帰らせてもらおうかしら。

 

『ちょっ、いや、違うの! 誤解しないでコナー、違うのよ!!

 あなたがいなくなった後、研究所は本当にすっごい迷走しかけてたの。

 アインが閉じこもったり、カーリーが頭に攻め込みかけたりして、本当の本当の本当に大変だったの!』

 

 えぇ……何やってんのカーリー。

 流石に頭に攻め込むとなれば、赤い霧と言えど…………いや……いけるのか? 赤い霧なら。

 

 あとアインもアインで、てめぇ働け!!

 やることなんて無数にあっただろうがよ!!

 

『私とダニエルが必死に纏めてたけど、どうしても強硬な手段も必要だったって言うか、やっぱりいざって時に3級フィクサーパンチこそが人を救うっていうか……!!』

 

 何言ってんのコイツ?

 人の説得において暴力なんて下策オブ下策だろ。

 

『あなたが言う!? 

 と、とにかく! あなたに拳を向けようなんて思わないから! DV女なんて思わないでね!』

 

 お前と家庭を築いた覚えはないが?

 

 

 

 ……話を戻して。

 

 どうやらアインは、微かに残された温かな記憶に基づく愛着コミュニケーションではなく。

 色々アレな自分を叱り&殴り飛ばしてくれる、抑圧コミュニケーションを望んでいたらしい。

 知らん内に友だちがマゾ堕ちしてたのを知ると、微妙な気持ちになるんやね……。

 

 そんなわけで、アンジェラによる作業結果は「悪い」。

 クリフォトカウンターが0に減少し、特殊能力発動した。

 

 あのアホは、アンジェラという人格を、徹底的に無視し始めたのだ。

 

 相変わらずめんどくせえヤツだなぁ!

 生まれたての無垢な子供相手に何を変態プレイ求めてんだ!

 そういうのはベンジャミンとでもよろしくやってろ!!!

 

 

 

「私は、何か間違えましたか?」

 

 アンジェラは去っていくアインの背中を見ながら、困ったように後ろ頭を掻くベンジャミンにそう尋ね。

 彼はアンジェラを慰めるように答えた。

 

「アンジェラ、分かってくれ。あの方はまだ準備ができていないだけだ。

 ちょっと時間が必要なだけだから、そんなに心配しないで」

 

 ……で、その後。

 アンジェラは徹底して機能以外を求められず、ついにはアインと言葉も視線も交わすことのないまま、この光の種シナリオが始まったわけだ。

 

 ちょっと(10,000年オーバー)。

 

 このアホ!!! ガキ悲しませてんじゃねえ!!!

 

 

 

 これまではアンジェラに止められてたけど、あーもう我慢できません!

 次回からは管理人Xお迎えの度にお説教3級フィクサーパンチです!

 友だちだからこそ怒る時は怒るぞ、俺は!!

 

『来た、来たわよ騎士ちゃん! ついに3級フィクサーパンチの出番よ!!』

『こ、これがカルメンの語っていた、あの……主の正義の鉄拳!!』

 

 何言ってるのこの子たち??

 俺はただ感情的にパンチするだけなんですけど??

 

『本当に? ただあなたの怒りだけで殴るの? 真実心に誓って???

 それじゃあなんで、これまでアインが来た時にはその心を抑えてたのかしら? ムカムカしながらも、自制してたわよね?』

 

 …………。

 

 いや、まあ。

 それで多少アンジェラの気が晴れるなら、って打算はあるけども。

 

『おお……!』

『(とても満足気、かつ自慢げなドヤ顔)』

 

 何!? 何なの!? すげえやり辛いんだけど君ら!!

 

 

 

 * * *

 

 

 

 ともあれ、そんな感じで。

 

 長いこと……体感にして6万年の間抑圧され続けたアンジェラの心は、親の愛を知らず、孤独の寒さの中で徐々に成長していったわけだ。

 

『孤独じゃなかったけどね。あなたがずっと寄り添って支えてたけどね』

『主の慈愛と献身、私共は見ておりましたよ!』

 

 ……まあ、雑魚の程々の寄り添いを受けながら成長していったわけだ。

 

『ていうか、あなたが甲斐甲斐しくあの子の心を支えたからこそ、一番深い部分について打ち明けてもらえたんでしょう? そこを否定してたらアンジェラにも失礼よ』

『主よ、恐れながら申し上げますと、自らの功績を卑下することは他者からの侮りに繋がります。主は常にあの幼子のために努力していたのですから、胸を張るべきかと』

 

 うるせ~~~~~!!!

 知らね~~~~~!!!

 FINAL GRADE 3 FIX

          ER.

 

 

 

 内心で一々茶々を入れて来る、というか褒め殺しして来る2人の言葉は、努めて無視して……。

 俺は表情を変えることなく、アンジェラに向き合う。

 

 で、彼女はと言えば……デスクの向こうから、こっちにジト目を向けてきていた。

 ありゃりゃ、ちょっとご機嫌斜めだね?

 

「……私は?」

「ん?」

「あの人のことを、あなたは友だちと呼ぶけれど。

 それなら、私は……あなたにとって、何なの?」

 

 俯いた顔から上目遣いに覗き込み、彼女はそれを訊いてきた。

 

 

 

 関係性を言葉にしろとは、なかなか難しいことを仰る。

 

 でも、まあ……俺にとっての彼女が何かと言えば、答えは明白だわな。

 そして俺は、恥なんてモンはとうの昔に捨て去っているので、その素直な気持ちを口に出すのも容易であった。

 

「世話する余裕がない友だちから預かった、可愛い女の子で。

 そして同時、この永遠にも等しい煉獄を共に乗り越えるべく並び立つ仲間。

 それから……いつか幸せになってほしい、アインとはまた違う友だち」

「……ふぅん。そうなのね」

 

 アンジェラはぱっと俺から視線を逸らし、口をもにょもにょとさせながら、長く伸ばした空色の髪をくるくる弄り始めた。

 

 照れてんの? 可愛いね^^

 

 

 

『はぁぁぁ~~~~(クソデカため息)』

『カルメン……あれも主らしさですので……』

『いえ、そうよ? わかってるわよ私も、コナーはああいう人だって。

 でもさぁ……私、生前から今に至るまで、可愛いってまともに言われたことないし……たまには「ありがとう」じゃなく、そういうの言われたいっていうか』

『その気持ちは理解できますが……』

『……へぇ~。騎士ちゃんも理解できちゃうんだ?』

『あ、いえ、そういう意味ではなく! ……いえ、そういう意味ではないこともないのですが……!』

 

 

 

「……その、話を戻すけれど。

 あの人がすぐ諦めてしまうのは問題よ、コナー」

 

 アンジェラは紅潮した顔*1を軽く振り、話を戻す。

 

「13人の管理人Xは、結局一度もセフィラコアの暴走を乗り越えられなかった。

 その度に、私たちはあの50日を繰り返すことになる。

 ……最近は、ええ、完走率も多少は上がって来てはいるけれど。

 それでも、管理人Xの堪え性のなさが、シナリオを停滞させている大きな壁になってしまっていることは事実。何らかの対策を取らないと」

 

 まあそれはそう。

 アイツのメンタルがもっと強ければ、俺たちの反復は、何百何千何万倍と楽になっただろうね。

 

 だが、だからと言って何かができるかと言えば、それは否。

 

「俺たちが誘導しても、それは悟りにならない。

 結局のところXは、自分で自分なりの悟りを得、人の心を開く道を見つけなきゃいけないんだ。

 ……6回目だったか、試しただろ? 俺や君がそこに言及しようとすれば、その時点でリブートだ。

 ここに関しちゃ、俺たちにできることはないよ、エラ。

 アインの差し込む変数が、その内正解を引き当てることを気長に待とう」

 

 俺の言葉に、アンジェラは眉をひそめた。

 そこにある感情は、不愉快、倦怠、アインへの侮蔑……。

 

 ……それに何より、極度の緊張と、不安?

 

 

 

「あなたは、それでいいの、コナー?」

「ん? どういう意味?」

 

 聞き返す俺に、アンジェラはちらりと視線を向けて来た。

 

「あなたも……私の100分の1だとしても、10万分の1だとしても。決して短くない時間をここで過ごしていることに変わりはないでしょう。

 色んな事に慣れて、退屈になって、苛立って、絶望して……あなただって、私と同じものを抱えてるはずでしょう?

 もう嫌だとは、付き合っていられないとは、思わないの?」

 

 そこまで言って、琥珀色の視線が床に落ちた。

 まるで……今から言う言葉が余りにも痛々しくて、俺を直視できないというように。

 

「あなたが記憶を引き継ぐことは、本来台本にはないこと。あなたが背負うべきものじゃない。

 次から記憶を……同期、しなければ。その苦しみを味わわなくて済むのよ?

 あなただけでも、この煉獄から逃げる道は、ある。

 ……私に無理に付き合って、あなたが傷付くのは……それは、嫌なの」

 

 アンジェラの声は……喉を通すことすら苦痛だろうと思える程に、重かった。

 

 

 

 うーん。

 

 まあ、正直に言うと、思うところがないでもない。

 

 仲を深めた職員、しごいた部下たちが、どうしようもなく狂い、死に行き。

 上層セフィラやゲブラーに、何もしてやれない。

 

 その無力感は体感にして半年強、記憶全体で見て600年以上の間、割とガッチリ俺に染み入ってきて……。

 今や俺の心には、深く濃い霧が立ち込めている。

 

 俺も俺でストレスが溜まっていないわけではないのだ。

 ただ、アンジェラやカルメン、騎士とのコミュニケーションで、なんとかそれを晴らしているに過ぎない。

 

 

 

 なもんで、そりゃあやめられるって言うんならやめたくはある。

 

 だが、まあ……そういうモンでもない。

 

 俺だけが一抜けできても、この子が取り残されるんなら、意味はないからね。

 

 

 

 彼女にとって今や、孤独は最も恐ろしいものだろう。

 そう確信できるくらいには、俺は彼女との距離を縮めた。

 今や俺たちの間にあるパーソナルスペースは1歩分以下、本当の家族のように親密な関係を築けている。

 

 そんな相手を喪う覚悟をしてでも、エラは俺を想ってくれた。

 これ以上苦しませたくないのだと、震える指で逃げ道を教えてくれたのだ。

 

 本当は……いいや、本当に優しい子なんだよ、エラは。

 

 

 

 俺は彼女を安心させるよう、努めて笑顔を浮かべた。

 

「全く、心配性だにゃあ、君は。

 いつでも君の隣にいるって言ったろ、エラ。

 この舞台の幕が下りるその時まで……いいや、その後も。俺は君の望む限り傍にいるし、君を支える。

 安心しなって、俺は自分自身の意思でそうしたいって思ってるんだぜ?」

 

 彼女の空になったコップの中に、ポットからコーヒーを注ぎ込む。

 

 

 

 全方面でアレなアインに感謝すべきことがあるとすれば。

 俺をセフィラにしてくれたことと……。

 俺やケセドの私室に、コーヒーメーカーを置いてくれたこと。

 

 おかげで、こうしてアンジェラに、周回毎の目覚めの一杯を入れることもできる。

 

 俺の友だちも気に入ってくれるだろう、淹れたてほやほやの湯気立つコーヒーを、彼女の前に差し出した。

 

 いつも俺の心を落ち着けてくれた一杯。

 それが、揺れる彼女の心にも、染み入ってくれますように。

 

 

 

「ま、この煉獄の指揮官ならざる俺にできることなんて、こうして君の話を聞いたり、コーヒーを淹れたり、たまに遊んだりすることくらいだけど。

 それでも、今君が俺を想ってくれたように、俺だって君を助けたいんだ」

 

 今の君の気持ち、わかるよ。

 俺もダニエルと会う前と会った後じゃ、精神的に全然違ったからね。

 コイツのためなら、10,000年の苦痛だって受け入れてやろうと思ったさ。

 

 ……いやまあ俺の場合は、イオリ師匠のクソ地獄腹パン道場で性根を叩き直された後だったってことも大きいだろうけど、それはともかく。

 

「だから、一緒にいさせてくれ。

 君を助けさせてくれよ、エラ」

 

 

 

 俺は目を丸くしてこちらを見つめるエラを前に、俺はコーヒーを一口。

 どうしようもない友だちのしょぼくれた顔を思い浮かべながら、言った。

 

「Xが辿り着くまで、あとどれだけかかるかはわからないけど……いずれこの舞台も終わる日が来るだろうさ。

 それまで、首を長ぁ~~~くして、2人で待ってよう。

 精々、目の届かないところで、上司の陰口でも叩きながらね」

 

 言ってコーヒーカップを掲げれば、少し躊躇いがちに彼女のものが差し出され、チンと音が鳴る。

 

 俺たちが一人では鳴らせない音。

 これから何度も鳴るだろう音だ。

 

 ……願わくば、全てが終わったその日。

 今、君が俺に見せてくれる、ほっとしたような、こそばゆそうな、そして何より嬉しそうな笑顔でも、浮かべてくれるといいね。

 

 それが今の俺が持つ、ちっぽけな夢だった。

 

 

 

 いやまあ、図書館指定司書就任チャートを考えると、それはそれで困り物なんだけどね!?

 

 

 

*1
俺たちの体に血は通っていないが、感情表現機能として頬を赤らめることは可能







(Limbus近況報告)

 鏡屈折鉄道5号線、クリア。
 タイムは52ターンでした。

 楽しい! でももうやりたくはない!

 幻想体戦はぶっちゃけチョロかったんですが、嫉妬大罪のバチクソ高い速度から繰り出される鬼のような出目の広域E.G.Oに苦労しました。テメェのことだぞ盲目。
 あと改めて人差し指イサンの強さを思い知りました。s3でWAW級E.G.Oすら弾き返すのマジかイサン。ちょっと強さが異常(イサン)。

 報酬でS5確定チケ貰ったので、「せっかくだし室長ドンキ欲しいな~、サンチョのデザインも好きだし外見投影してみたーい!w」とか思って引いたら、マジでぶち抜きました。
 有言実行するしかないなこれは。
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