今回の管理人Xは、ちょっとビックリするくらいの慎重派らしい。
あれからDAY 2、DAY 3、DAY 4と、アブノマを収容しながらも着々と日数を重ねてきてるわけだが……。
今のところ死者もパニックも出すことなく、順調に作業と職員育成を進めている。
いや、順調っていうか、ぶっちゃけそれ以上だ。
今回のXは、ただむやみやたらに死を避けているのではない。
時に致し方ない状況になれば、アイツは職員の死を受け入れた。
そして、その場で起こることやアブノマの反応、職員たちのリアクション、消耗具合等を観察。
集められるだけの情報を全て集めてから、TT2で時間を巻き戻し、その日の業務に再挑戦していた。
DAY 1でのバチクソ対照実験もそうだったが……。
どうやら今回ののX、ちょっとキショいくらい情報を集めまくっているらしい。
まあ、この世界にはLobotomy Corporationの攻略Wikiなんぞないし、実質アブノマWikiであるエラや俺も口を割ることはない。
情報を得るには自分で調べる以外の道はなく、そういう意味じゃ、Xはよう頑張っとると思いますよ。
強いて言えば、俺を筆頭とした記憶引き継ぎ組に配慮してほしいという思いはあるが……。
そもそも俺が記憶を引き継いでいることも、ウチの職員5人の内4人がアブノマだってことも、管理人Xには伝えていないのだ。仕方ないっちゃ仕方ない。
途中で失踪さえしないんなら、このとんでもねえスローペースも受け入れようじゃないの。
で、そんなXが収容していったアブノマだが。
DAY 5の時点で何度も何度もチェックポイント(DAY 1)からやり直し、アブノマの観測情報を開け、E.G.Oを取ってはリリース……つまりは、多くの管理人がやるアブノマ厳選を続けて。
最終的には、以下のメンツが残った。
罪善さん、キュートちゃん、1.76MHz、心臓。
原作だと、DAY 2ではキュートちゃんは抽出されない印象があったが……。
こっちじゃ、俺とエラがアブノマの基本抽出テーブルを作ってるので、よくわからん制限は撤廃している。
実際、キュートちゃんは多少戦闘力こそ高いが、管理しやすい部類だからね。2日目に抽出されても特に問題はないでしょう。
そしてこの4体、実に綺麗な構成である。
罪善さんで慎重自制、キュートちゃんで本能、1.76MHzで正義を上げる構成。
オマケに、付け得ツールの心臓付きだ。
正直、俺から見てもかなり完成度の高い指揮チームだと思える。何日も何日も同じ業務をやり直した甲斐があるってもんですよ。
強いて難癖を付けるなら、アブノマの情報を粗方知ってる俺なら、キュートちゃんの本能枠は黄昏狙って罰鳥にするし、1.76MHzは原作にいなかった綿花ちゃんとかを採用したいところだが……。
黄昏イベントを知らないXは、安定志向らしく、罰鳥の万が一の事故を忌避して避けていた。
うわっ前からバットリが!! キキーッ!(即死)は多くの管理人が通る道だからね……。
一方綿花はポキュと同じで、ギフト事故起こるからなぁ。そこを忌避してるっぽい。
ギフトでステータス制限に引っかかりさえさえしなければ、事故の可能性なく正義道場できる優良アブノマなんだけどなぁ、あの子。
さて、そんな感じで収容状態も進み……。
いよいよXは、今回を進行周と定めたらしい。
これまでは職員育成よりもアブノマの観測を優先してきたXは、しかしこの周に限ってはガチガチに職員育成を進め続け……。
ついには、一つの小目標を達成した。
というわけで、本日はこやつとのお茶会……という名目での、俺のセフィラストーリーである。
「ははっ、確かに慎重に事を進めることをオススメしたし、処理チームからミッションを出させてはもらったけど……まさかこんなにも早く達成されるとはね。
まったく、勤勉な管理人で何よりだ。これからもよろしく頼むよ」
俺は苦笑と共に、Xにコーヒーを差し出す。
彼はそれを一口含み……一瞬だけ眉を上げ、それからまぶたを閉じて味に集中し始めた。
俺が10,000年の間磨いて来たテクニックは、この偏屈な天才を唸らせるに足るものだったらしい。
ワハハ、俺の勝ち~!! なんで負けたか明日までに考えといてください!
雑用ばっかやってんので忘れられがちだが、俺はこれでも、処理チームのセフィラだ。
当然ながら、他のチームのセフィラたちと同じように管理人にミッションを出し、その達成報酬として研究を進めたりもするわけで。
他のセフィラと違うことと言えば、部門を解放するにしたがって課題が出される他チームと違い、ウチのチームはDAY2の時点からいつでも挑めるって点。
それから……まあ、他に比べてもかなり高難易度寄りの内容になってる、ってことくらいか。
管理人が成し遂げた1つ目の課題は、「全ステータスが100以上の職員が3人以上いる状態でクリア」。
DAY 2から挑む課題じゃないだろコレ。
……なんでDAY 4の時点で達成してんだこのX!?
そして、それへの対価たる研究は、他のチームと同じく3択の中から選べる。
・処理チーム開放
処理チームの運用が可能となる。
「業務におけるあらゆる障害を排除するためのチームです。多忙かつ強力なチームですので運用には対価が必要となりますが、その分満足いただける結果を残せるでしょう」
・正義と愛
処理チームの職員が2人追加され、2種類のE.G.Oを入手する。
「対単独の戦闘や回復に長けた処理チームの人員を運用し、それに伴って特殊なE.G.Oを獲得します」
・幸福と勇気
処理チームの職員が2人追加され、2種類のE.G.Oを入手する。
「対複数の戦闘や鎮圧効率化に長けた処理チームの人員を運用し、それに伴って特殊なE.G.Oを獲得します」
ま、要するに「処理チームが使えるようになる」「騎士と女王が参戦して2人のE.G.Oを入手」「王と従者が参戦して2人のE.G.Oを入手」やね。
「今日からはお前にも働いてもらう」
ようやくコーヒーから顔を上げたXのこの言葉からして、選ぶ研究は処理チーム開放なのだろう。
ま、妥当な判断やね。先に4人の追加選んでも、ただE.G.O入手することしかできないし、アレは装備制限かなりキツいし。
研究を選ぶ段階で、アンジェラからも軽く説明されるが……。
騎士たちは研究で解放を果たさなければ運用できないが、セフィラである俺と人間の職員であるジョシュアに限っては、チームを開放した時点で運用可能になる。
まあ、俺は消費エネルギーがかなりデカい上、運用にも1日1回の制限がかかるのが難点。
一方ジョシュアは、運用可能回数こそ無制限だが、あくまで人間でしかないので特別な能力がなく、戦闘力で見ても実質ALEPH級アブノマである騎士たちにはかなり劣る。
そんなわけで、やっぱり彼女たちを解放した方がずっとやりやすくなるんだけどね。
あ、とはいえ、ジョシュアがいる意味は確かにあるぞ?
アイツが活躍するのは、鎮圧よりも管理作業なのだ。
アブノマがアブノマの作業すると、相性とかその時の機嫌とか波長とかによって成功率が大きくグラつくので、なかなか安定しないんだよね。
その点、人間であるジョシュアは作業の成功率が安定するので、かなり便利。
……まあ、便利が行き過ぎて、これまでの反復じゃ即死系の作業にぶっこまれたりもしたんだけど。
自分の職員が減らないからって、Xくんさぁ……。
そういう時は騎士たちの転移魔法でギリギリで脱出させるのが常なのだが、アブノマの性質的によっては逃げられないこともあり、処理チームからも被害がでることがある。
そうなると、新しい職員を雇ってコミュって鍛え直すところからやり直しなので、今回はそうならないことを祈るとしましょう。
今回の管理人は、そんな道を選ばなさそうな気がするしね。
「マルクトが渡して来るものとは桁違いの難易度のミッションを果たしたんだ、相応の実力は見せてもらうぞ。
処理チームセフィラ、ダァト」
「勿論。お前が頑張った分は、こっちだって奮うさ。
ただまあ、あまり期待され過ぎても困るかな。俺自体はしがない3級フィクサーなんでね」
申し訳ないねぇ、と肩をすくめる。
まあ実際には、箱ボディの方の俺は、前世の3級フィクサー相当だった頃よりかなり高い身体能力を持っている。流石A謹製ボディと言うべきか、少なくとも2級フィクサー並みのスペックはあるはずだ。
更に言えば、持ってる武装と防具が、遺跡最奥級の遺物やらALEPH級E.G.Oやらのぶっ壊れであり。
何よりも、無条件に協力してくれる仲間たちが、マジのガチで頼もしすぎる。
これらを加味すれば、総合力だと1級フィクサーにも届いてるんちゃうかなと思わんでもない。
いやまあ、単独中指制圧マンことローランと正面から殴り合ったら全然負けそうだけど。……やっぱ2級フィクサーくらいにしとこうか自己評価は。
それなのに、なんで3級フィクサーって言ってるかといえば……。
そりゃあお前、台本にそう書いてるからっすよ。
カルメンが俺を執拗に3級フィクサー呼ばわりしてくるように、アインにとって俺は、永遠の3級フィクサーなのかもしれない。永遠の3級フィクサーって何?
ま、俺も多少舐められたほうがやりやすいし、未だに師匠からの3級フィクサー認定が頭に残ってはいるので、これからも3級フィクサーを名乗っていく腹積もりだけども。
「お前、フィクサーだったのか」
「え? いや? フィクサー資格は持ってないし、別にフィクサーじゃないよ。
ただ3級フィクサー相当の戦闘力を持ってるってだけ」
我ながら上手く淹れられたコーヒーに舌鼓を打ちながら答えれば、Xの眉がきゅっと寄った。
「……俺はそちら側に詳しいわけではないが、3級フィクサーとなれば、12協会の2課や3課の部長格だろう。
それは、十分期待できるものじゃないのか?」
「アハハ、そりゃあ、一般的な巣や裏路地の基準で言えば、多少はね?
ただ、ここはL社の本社だ。一般的な感覚が役に立たないってこと、お前ももう理解してるだろ?」
「…………」
アインは苦い顔を以て、俺の言葉に応えた。
Xは管理人として、この数日を繰り返す内に、多くのものを見た。
頭の禁忌に反する存在であるアンジェラ。
……コイツの目からすると、俺たちセフィラもそう見えてるんだろうが。
明らかに人間ではない、しかし人間に似た生命体である、アブノーマリティ。
アレらも頭が定める禁忌を思い切り破っている……ようにも見える存在だ。
そして、それらから抽出されるE.G.O。
本来事務職であるはずの者がそれを身に着けることで、本職の戦士に等しい力を発揮する様。
このL社地下本部が、常識で測れない場所だということは、既に管理人も理解しているだろう。
「なにせここは、最も新しい翼の一角であり、おおよそ今一番勢いの乗った翼、その本社だ。
特異点は既存の条理と常識を覆す技術。そんなものが働いているこの場所で、『外でなら有力』なんていう基準は役に立たないさ」
それこそ、俺が3級フィクサー相当が限界だという自分のスペックを呪った理由だ。
俺が至ることを目指したLobotomy CorporationやLibrary Of Ruinaの舞台において、3級なんていう中途半端すぎる力は、ロクに役に立ってはくれない。
精一杯足掻いてゴミのように死ぬのがオチだ。図書館の一般接待レベル、と言うと分かりやすいかな?
結局のところ、俺は都市を探せばそこら中にいる、何も為せねえ方のクソザコナメクジ。主人公の器ではねーのである。やーいよわよわおじさん♡ 実力スカスカ♡
そんな俺が師匠からもらった最も大きな要素は、身体能力の向上でも、戦闘技法の習得でもなく……。
常に戦場を忘れず、警戒を解くことなく、自身の矮小たるを理解して手段を選ばず、この命と体を賭して必ずや事を為す覚悟。
思っていたよりもずっとこの心身に馴染むそれを、俺は戦士としての心得と呼んだ。
これがあれば、この雑魚に厳しすぎる世界にも、なんとか食い下がれる。
たとえどれだけ相手が強大だろうと、臆することなく。
たとえどれだけこの身が劣っていようと、屈することなく。
たとえどれだけの窮地であろうと、諦めることなく。
戦うべき相手と為すべき行動を間違えず。
ただ、己の意志で意義を果たし、至るべき未来に近付くことができる。
……その対価として、とんでもねえ地獄を見ることにはなったけども。
それでも、調律者倒したり騎士たちを救えたのは、間違いなくこの心得のおかげだった。
というわけで俺は、何だかんだ言いつつも、師匠には頭が上がらねーのである。
「お前私と一緒に来い」とか言われたら、割と今からでも悩むまであるもんね。
と、そんなイフの妄想はともかくとして。
「まあそれでも、そもそも事務職の職員たちに負けるつもりはないけどね!
エラも言っていた通り、そして先程言った通りに、アンタが頑張っただけの分は返すさ。
機会があれば気軽に呼んでくれ。鎮圧だろうが作業だろうが、十二分な活躍を見せてやんよ」
「……分かった」
Xはまぶたを閉じ、再びコーヒーを口にした。
ふっふっふ……余程お気に召したらしい。結構ハイペースで飲んでくれてるわ。
かつてのアインでも、ここまで夢中にはなってくれなかったからな。
このXの趣味がそっちに設定されてるのか、Xがアインに比べて分かりやすくなったのか、俺の腕がそれだけ向上したのか。
あるいは、それ全部かもしれないけど。
「気に入った? 業務前の一杯、悪くないだろ。
やっぱり眠くてやる気の出せない朝には、一杯の香り高いコーヒーって決まってるからね~」
……自分で言ってて、ちょっと笑いそうになる。
だってこれは、俺の台詞じゃない。
これはかつて、俺がアイツに言われた言葉だ。
色々あってちゃんと仲良くなった後、朝一で家の近くのハムハムパンパンに集まる恒例行事、そのきっかけを作った言葉。
あくまで利己的な目的で彼に近付いた俺に対して……。
アイツは──これは後で知ったことだけど──俺の最初の目的を知りながら、しかし不快感からそれを跳ね除けることはなく、友好的に関係を築こうとしてくれたんだ。
そんなダニエルだから、俺も自然と、彼を友とした。
天才でエリートでカッコ良くて強くて優しくてイケメンで有能で最高で最強、そんな彼の身も心も守りたいと思った。
……まあ結局、煉獄の底に落ち行く彼を留めることすらできなかったんだけどね!
でも、そう。
「……ああ。このコーヒーなら、毎日でも飲みたい」
お前もまた、俺を受け入れてくれるのなら。
俺は、かつての彼と同じように、お前に手を差し伸べよう。
毎反復、毎反復。
お前が仕事に向き合うための一杯を、差し入れようじゃないか。
「ん。美味しいコーヒーとちっちゃな手助けは差し入れるよ。
だから……お前も、出来る範囲で頑張ってくれよな」
俺がコーヒーカップを差し出すと……。
数秒の躊躇いの後に、チン、という音が鳴らされた。
* * *
で、その日、俺が淹れたコーヒーから湯気が消えることのない頃合い。
俺は仕事に一段落付けて、管理室で待機していたのだが……。
既にアブノマの管理作業には慣れているはずのXが、キュートちゃんに愛着作業を連発し始めたことで、俺はその時が来たことを悟った。
当然、本能作業されなかったキュートちゃんはキレ散らかし、カワイイ!!!!皮を脱ぎ捨て、筋肉ムキムキマッチョワンの変態に大変身。
本性とを露わにして、職員から■■■■■をもぎ取るため、収容室を脱走した。
そして、その瞬間。
恐らくはTT2を使ったのだろう、俺が認識できないレベルの瞬間に行われたコンソール操作に基づいて、アンジェラが俺に通信で指示を飛ばしてくる。
『ダァト、分かってると思うけど、出動要請よ。
目標は「D-02-107」、もとい「キュートちゃん」の鎮圧』
ちらりと一瞬だけ、Xが俺の方を見た。
「見せてもらうぞ、お前の力」
「りょ~」
キュートちゃん如きにエネルギー使うかね。俺の出動、目標エネルギーの50%も消費するんだけど。
ま、実験だし、余裕がある内に試してみようってことかな。
そんなら……ええ、期待に応えましょうとも!
騎士、王!
俺の呼びかけに応じて、頭上に青く輝く魔法陣が現れる。
そこから現れたE.G.O防具「貫く夜空の剣」を流れのまま羽織り、同武器を腰より抜き払った。
彼女たちのE.G.Oはそれぞれ特徴があるが……。
やはり純粋な速度で言えば、貫く夜空の剣に勝るものはない。
続けて、俺の目の前に黄金の魔法陣が展開された。
俺やエラにとっては見慣れた、そしてXにとっては見慣れないだろうもの。
「じゃ、エラ、X、行ってくるね」
真顔だがどこか満足げなアンジェラと、驚きから僅かに目を見開くX。
2人に笑顔で手を振り、直後に戦士としてのスイッチを押して、俺は黄金の魔法陣に飛び込み……。
瞬間、切り替わる視界。
目に飛び込んで来たのは、黄色を基調とした指揮チームの廊下。
ほんの50センチ先の目の前には、大きくて白い、筋肉質な化け物が映った。
「シッ──!」
鋭く息を吐きながら、勢いそのままアブノーマリティの横をすり抜けつつ、剣を躍らせる。
騎士の技量を自らの内に取り入れ、最適な速度、最適な動きで、それを何度も何度も突き立てた。
頭に6発、胴に5発、肩にそれぞれ2発、脚にそれぞれ3発。
突き、抉り、斬り飛ばした。
当然、キュートちゃんはこのラッシュに耐えることもできず、鎮圧は瞬時に終了。
縮み込んだキュートちゃんの卵を、空いた手で掬い取り。
勢いそのまま、向かい側の黄金の魔法陣に飛び込んで……収容室に卵をダンク!
同時に夜空剣に付いた血を払い、納刀。
即座にバックステップで再び魔法陣へと戻り、管理室に帰還した。
タイマーストップ! 記録は!?
『鎮圧RTAキュートちゃん部門、記録は2秒41!』
『あと0.3秒でタイム更新だったね』
くぅ……ちょっとロスったか!
『今回はXとアンジェラの目を気にしてか、ちょっと動きが大きかったな』
『王ちゃん、相変わらずすごいね! 私、全然違いわかんないや』
管理室の床にすとんと足を付けながら、俺はXに笑いかけた。
「ほい、鎮圧完了。
どうかなX、アンタのお眼鏡には叶ったか?」
ウインク一つ、Xの方を見れば……。
彼は珍しく、その表情を驚愕一色に染めていた。
「…………お前、3級フィクサー程度の力しかないという話はどうした」
「ははは、まあ、色々と都合があるんだワ。E.G.O同調率が高かったりね」
協力者である騎士たち、彼女たちにもたらされた武装や防具、10,000年の間に自然と磨かれた技量。
そういう例外的な部分を度外視すれば、(人の体を使った)俺は、3級フィクサー相当だ。
ギリ嘘は言ってない。
「ま、そーゆーわけで、俺たち処理チームのことは頼ってくれて構わないよ。
……とはいえ、依存し過ぎないようにな。
俺たちはエネルギーを使わないと動けない。基本的には指揮チームを筆頭とする、部署の担当職員たちを使って管理を行ってくれ」
そりゃ(低抑止力のALEPHクラスと殴り合ってた奴が、当時より高いスペックと武装手に入れて高抑止力TETHクラス鎮圧すれば)そう(なる)よ。