海鳴産地の魔導戦鬼(旧題:ややガイオウモンのマジカル戦記) 作:町コアラ
あとちょい先出しの子が出てきます
宮園武道以下4名がアースラから下船した頃、フェイト・テスタロッサの隠れ家にて
「もうだめだよフェイト!時空管理局まで出てきたんじゃもうどうにもならないよ!もういっそ自首しようよ…あの子たちなら助けになってくれるよ…」
「それは…だめだよ」
「だって雑魚クラスならともかくあいつ,一流の魔導士だ!突っ込んでいったあの子がいなきゃ逃げる隙もあったかどうか…ここだっていつまでバレずにいられるか…」
「それでも、母さんの願いを叶えたい…」
「なんで!?あの鬼婆のことなんかきにしちゃあいけないよ!」
「そんなふうに言わないで…母さん昔はあんな風じゃなかった…ジュエルシードさえ集めればきっと…」
「それ、本気で思ってるのかいフェイト!?それにまだジュエルシードを集めようとすれば管理局との取り合いになっちゃう、あの子たちだけの裁量で動けた今までと違うんだよ!?あの子たちと戦えるのかい?」
「それは…それでも、母さんを一人にしたくない…」
「うぅ、どうして…あたしはフェイトに幸せになってほしいだけなんだ。あんな母親について行って管理局と敵対なんてしたら…」
「ごめん…ごめんねアルフ…私もどうしたいか分からないんだ…あの子たちと敵対するのも、母さんの敵になるのも…どっちも嫌なんだ…どっちかしか選べないのに…」
「フェイト…」
そうしているうちに日は暮れていく
一方、アースラではクロノ・ハラオウンとエイミィ・リミエッタが今回の事件の中心人物たちのデータを調べていた
「うわあ凄いよクロノくん、地球組の2人とフェイトちゃん3人とも
「なのはとフェイトがジュエルシードを取り合って衝突した際に次元震が起きたという話だったが、これだけの魔力量の2人に挟まれればそうなるのも納得だな。」
「その裏でジュエルシードで魔物化して暴走してた3体を1人で鎮圧したタケミチくんも凄いよねえ」
「恵まれた素養や指導者がいたとはいえ異常な胆力、死ぬその瞬間まで戦えるタイプだ。動機は理解できるがどれだけ自分を追い詰めてきたのやら…」
「クロノくんも両親を誇りに思って管理局で働いてるんだもんねえ、でもびっくりしたよ背も大分高いし魔力も高いけど筋肉が異常だよ。なのはちゃんと同じ歳なんだもんねあれで、どう?同じ男の子しては危機感持ってたり?」
「確かにその年にしては異常だが、まだまだ手数が足りないな。特に遠距離においては…まあ自覚してるらしく近接主体を存分に生かすための組み立てが出来てる辺り一定の評価はしてやってもいいが…」
「へえ、じゃあ距離詰められたらキツイ?」
「あのなあエイミィ」
「冗談冗談、信頼してまーす。なんたってアースラの切札なんだもんクロノくんは」
「むう」
そんな会話をしているとリンディ・ハラオウンが入室してくる
「あら、みんなのデータかしら?」
「はい。」
「確かに凄い子たちよねえ、でもそれぞれ戦う理由が子供が本来背負うものじゃあないでしょうに…」
もういない両親が守った町を守るために鍛え続けてきた少年、母親の願いを叶えるために犯罪すら厭わない少女、突然出会った魔法の力を守るために使うことを選択した少女、それぞれ深刻さに差はあれど、十分に重いものを背負ってしまっている
すると、宮園武道から通信が入る
「やっぱり、いまさら放り出せる子たちじゃないわよねえ」
***
『決まったぞ高町、参加するには親を自分で説得出来たらってさ』
『タケくんはどうするの?』
『親いないからってそのままって訳にもいかんだろ、高町の御両親含め挨拶するさ』
『わかった。タケくんも頑張ってね!』
……そして現在、夜の裏山にて俺、宮園武道は木刀を二振り持った士郎さんと恭也さんと対峙していた。
なんで?
「まあ卒業試験というか、なのはを任せられるかというか」
「一番手っ取り早いからなこれが」
「あはは!頑張れ武道くん!」
美由希さんは笑って観戦してる…この戦闘民族一家め
「いやいや、行かせたくないなら許可しなきゃいいでしょうよ!」
「あははは、なのはがこうなったらあ止まらないのは君ならわかるだろう?」
「なのはに関しては母さんを言葉で説得できればヨシ、お前はそれで語ればヨシだ。」
恭也さんが俺が持つ木刀を指す
「それに今回が恐らく最後になるだろうからね…君が御神流を純粋に楽しめるのは」
「…そうですね」
確かに士郎さんの言う通り、俺にとって御神流はもうそれを磨くこと自体が目的では無く、戦うために磨いている状態になって久しいそしてこれからも
「これもある意味俺たちができる餞別のようなものだ。本気で行くから存分に受け取っていけ」
「じゃあ私が合図だすね!3人とも構えて!」
「ん?あれ?2人がかり?」
「君は何度も修羅場をくぐって来た猛者だ。正しく評価してるからね」
「不安なら変身してもいいぞ?」
恭也さんの分かりやすい煽りにそれでもイラっとくる
「いいえ結構!やってやりますとも!美由希さん仁王の事お願いします!」
「はーい(武道くんもやっぱりこっち側なんだよねえ)」
『若!ご武運を!』
そして俺たち3人は配置に着く
「それっじゃあいくよ!…始め!!」
その後、やりすぎて桃子さんに4人(+1デバイス)そろってお説教うけたのは御愛嬌。
違うんすよ、剣士ってもんは時に年齢関係なく譲れないもんってやつが…それでも限度があるって?全くもってその通りですハイ
その後はバニングス家と月村家にも挨拶に行った
「いいわ!ノートは私たちがバッチリ取っといてあげる!」
「皆がんばってね!」
俺たちがいない間の学校のノートはバニングスと月村を頼ることになった全くもってありがたい限りである。ホント持つべきものは友達だよ
ここ最近来れて無くてまたしばらく来れないので図書館にも行ったら
「あれ?宮園くんやないの。」
「ん?おお八神久しぶり。」
一時期図書館に通い詰めてた時に知り合った八神はやてと偶然遭遇した。車椅子でバッテンの髪留めが特徴の彼女とは図書館で1人落とした本を拾えなくなっていたところ拾ってやったのが切っ掛け、なんで1人かって聞いたらヘルパーさんはありがたく思ってるけどそれはそれとして1人で本選びもしたかったとのことで同じ階にいてすぐ呼べる位置にはいたそう。
そんな感じで出くわしたら高い位置の本を取ってやったりしてた。で、気づいたら月村とも仲良くなってた
「そっかあ、またしばらく来れへんのかさびしいなあ。」
「まあな色々野暮用で忙しいんだ」
さすがに魔法関連の話はしてないがこいつの日常も俺が守るべきものだ。この場は世間話をいくらかして別れた。
「じゃあ、またな!」
「うん!また!」
あとはリンディ艦長が高町家に挨拶に行ったりしたが、一体どんな会話がされたのかは俺たち子供側には分からないが桃子さんたちとは速攻でママ友になってた。さすが艦の長、コミュ力すげえな
そして俺たちはアースラに乗艦することになった
「…という訳で、本日より本艦全クルーの任務はロストロギア【ジュエルシード】の発見回収に変更されます。また本件においては特例として問題のロストロギアの発見者でもあり、結界魔導師でもあるこちら…」
「はい!ユーノ・スクライアです!」
「それと彼の協力者である現地の魔導士さんたち。」
「高町なのはです!」
「宮園武道です」
「その使い魔のリニスです。」
「以上4名が臨時局員の扱いで事態の当たってくれます。」
「「「「よろしくお願いします。」」」」
リンディ艦長に紹介されてアースラの会議室の面々にあいさつをする俺たち
「……」
クロノ執務官は少ししかめっ面あんまり俺らを巻き込むことを良しとしてない模様
「…?えへっ」
高町に笑いかけられ予想外だったのか照れて顔をそらす執務官殿
「「くうぅ?」」
ジト目になる俺とユーノ
(これは…どうなんだユーノ)
(うーん、まあギリギリ年下好きってだけかなこれは?)
目だけで会話する。俺たちゃ士郎さんたちに頼まれてんだからな、いろんな方面から守らなくては
「それでフェイト・テスタロッサさんの件なんだけど、ジュエルシードを回収しきるまではあなた達が約束した通りにして構いません。あなた達の参加を認める以上これまでやって来たことに割り込んで台無しにできないもの」
「本当ですか!?」
高町が嬉しそうに答える
「ただし、全部集まったならこちら主導で行かせてもらうからそこは承知しておいてくれ」
「はい!」
という感じで現場でテスタロッサ達に出くわしたときに俺たちが担当して余計な衝突は極力避ける方針となった
しかし残り8つのジュエルシードはなかなか見つからず、海中へと探索範囲を伸ばしていった
「この近海に反応があるのは分かったのだけれど海の底に行かなきゃいけないのよね」
「それでね、リニスさん監修で新造したのがこちらでーす!」
そうエイミィさんが紹介したのは動物に例えればイッカク型の個人用高速潜水艇
「【サブマリモン】この子で直接回収に行けます!」
リニスは自信たっぷり
「えっと1人乗り?一艇だけ?」
「量より質、ということで…予算も時間も資材もないのでしょうがないんですタケミチ」
…でクロノ執務官は切札ということで待機、リニスの主で最悪単身で海から帰って来れる俺が遠隔で試運転を終えたサブマリモンに乗っていくこととなった
「タケくんがんばってね!」
「高町こそなんかあったときは海上からサポートたのんだぞ!」
「もしジュエルシードが発動したら僕の結界で環境は守るから存分に暴れていいからね!」
「頼りにしてるぞユーノ」
「タケミチ、サブマリモンは自信作ですがあくまでも自分を大事にですからね」
「わかってる。でもどっちも無事に帰ってくるさ。」
「それじゃあよろしくなサブマリモン!」
『オーライ!』
そうして見送られた俺はサブマリモンにバイクのように乗って海中探索に乗り出した
『武道くん、こちら管制のエイミィだよ。現在だいたいのジュエルシードの位置は割り出せてるけど海流その他諸々で動いたりもするからやっぱり目視が一番重要だから頑張って!』
「了解です。」
***
一方フェイト・テスタロッサも海上にやって来ていた
「大丈夫かいフェイト?」
「うん、大丈夫だよアルフ。とにかくどっちにしろジュエルシードは見つけないと放置してたらいずれ大変なことになっちゃう。」
彼女たちは管理局から隠れながらも探索は続けていた。そしてやはり残りは海に落ちたと踏んで探索に来ていた
「でもどうしようねえ?広い海の中なんて…」
そう悩んでいると
「フェイトちゃーん!」
「ッ!?なのは!?」
「あ、あんたなんで!?」
「あっ大丈夫!管理局の偉い人もね、リンディさんっていうんだけど、ジュエルシード見つかり切るまではとりあえずそのままで大丈夫って。それでね今ね、タケくんが海の中に潜ってるの!」
「そ、そう。でも全部回収したらもう…」
「そのことなんだけどね、フェイトちゃん私…」
しかし、再会したのもつかの間、その会話は悪意を持つものにも聞かれていた
空が光ったかと思えば大きな雷の魔力流が海中目掛けて放たれた
***
『武道くん!?聞こえる!?こちらエイミィ応答して!』
「こちら宮園武道、大丈夫聞こえています。でも大変なことになってますねこれは…」
俺がサブマリモンで海底に近づきつつあった時、海中を揺さぶった魔力流はとんでもない事態を引き起こしていた
蛸壺を被った巨大なタコ*1、巨大なイカ*2、巨大なイルカ*3、ハサミが特に肥大化した巨大なエビ*4、巨大なシーラカンス*5、白い毛皮に一本角が生えた巨大な哺乳類のようなもの*6、長い体をくねらせるまさに海竜といったもの*7、銛を持った半魚人のようなもの*8
計8体のまさに海の魔物大集合といった有様でサブマリモンに乗った俺を囲んだ状態だった
ああ、うん
やってくれやがったなあんのクソババアアアアアアアアアア!!!!!!
はい、フェイトそんと同じく今度はプレシアが海に魔力流ぶち込んだ形になりますね
子供一人(だいたいブライモン)に対する殺意エライことになったな我ながら