海鳴産地の魔導戦鬼(旧題:ややガイオウモンのマジカル戦記)   作:町コアラ

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海中戦線

「おおおおオオああああ!!!」

 

 現在俺は8体の怪物から集中砲火を受けております…いや死ぬが?

 

 サブマリモンは乗り手の魔力を使って動く、それをフルスロットルにして海底すれすれを爆走していた

 

『武道!どうにか海面まで来れないのか!?』

 

 クロノ執務官が通信の向こうで叫んでいる

 

「無理無理、下手に浮上しようとすれば四方八方からくる攻撃にどっかで落とされる!下から来ないだけ今の方がマシ!イヤホント、サブマリモン様様だよ!こいつの速度がなきゃとっくにやられてる!」

 

 だけどもいつまでも続けてはいられない隙をついて逃げるにしてもどうしたもんか…

 

 

***

 

 

 一方、アースラでも大慌てになっていた

 

「なんとも見下げ果てた行為ねプレシア・テスタロッサ…子供相手にこんな…」

『リンディさん!私潜ってきます!』

「ダメよなのはさん。ただ潜っていったんじゃ犠牲を増やすだけよ。彼が自力である程度浮上できなくては援護射撃も意味がないわ。」

『そんな…』

「エイミィ、先の魔力流の発生源は特定できそう?」

「それがさっきの本艦への魔力攻撃が影響して…」

 

 海中への魔力流と同時にアースラへも攻撃が行われていたその影響でアースラの機能では攻撃元の特定は困難となっていた

 

「そう、ならまずは彼の救出を最優先とします。クロノ、あなたも出撃して彼が浮上してきたときにすぐ助けられるように」

「了解しました艦長」

「なのはさんも落ち着いて、彼は今までも3体同時に相手をしてむしろ狩る側だったのよ。逃げ出す筋道ぐらい見つけられるわ。」

『はい…』

 

 リンディ・ハラオウンは高町なのはを落ちつかせるために自分でも苦しいと思いつつも言い聞かせる。これはそうであってほしいという自分の願望でもあった

 

 

 

 

「ドウシヨウドウシヨウドウシヨウドウシヨウ」

「フェイト!落ち着くんだよ!」

 

 海上ではフェイト・テスタロッサがパニック寸前だった。母親が自分に優しくしてくれた人間をかなり悪辣な方法で殺そうとしている。そして助けに行こうにも方法がなく、そもそも自分がここにいたからこんなことになったのではないのか。そんな考えが彼女を支配しつつあった。

 

「フェイトちゃん!」

 

 それを打ち破ったのは高町なのは

 

「タケくんなら絶対大丈夫!リンディさんも太鼓判押してるんだもの!」

 

 そういう彼女も震えている。それでも尚、励ますことをやめない

 

「だからフェイトちゃん!その時がきたらタケくんを助けて!」

 

 その言葉にフェイト・テスタロッサは………

 

 

 

***

 

 

 

「そんじゃあ、打ち合わせ通りに行くぞ。気張れよお前ら!」

『承知!』

『オーライ!』

 

 今もなお怪物たちの猛攻をかいくぐり続けている俺たちはあるものを待っていた

 

 海竜の牙を避ける、エビのハサミを避ける、イカの触手を避けたところでタコが飛び出して来た

 

「みっけ!飛ばせサブマリモン!」

 

 俺の合図でサブマリモンが操縦席から俺を飛ばし、同時に仁王が生命維持機能を稼働させる

 

「お邪魔しまあああす!!」

 

 そして蛸壺のひび割れ、目がのぞいている部分目掛けて飛び込み眼球を斬りつけると、当然目を失ったタコは暴れだす。サブマリモンには一時離脱してもらう。

 

 俺の狙いは各個撃破にあらず、蛸壺部分に潜り込みタコを暴れさせることで密集している化け物どもにブチあてること。するとどうなるか、タコが振り回した触手をあてられた奴らはタコに殺到する。タコは余計に混乱してさらに暴れる。

 

 そもそもこいつらは仲間同士という訳ではないことは逃げながら観察した分でもよく分かった。ちょくちょくお互い衝突してたし、俺が狙われたのは小さくて餌だと思われたからだろう。だから暴れ始めた仲間を止める…なんてことは無く、餌が逃げ込み暴れだして邪魔になったタコは集中砲火を浴びて、徐々に蛸壺も大きくひび割れていきそのうち完全に砕けてしまう。

 

 俺が欲しかったのはそこまでの時間。蛸壺を砕いた最後の一撃を見舞った半漁人のような奴は舌なめずりしていたが割ったとたんに広がった光に目をくらませる。

 

「よお、遅かったな。」

 

 そして放つは俺の全身全霊、最後の切札。菊燐状態の仁王を交差させた状態から一気に魔力をぶちかます!

 

「ガイアリアクター・ブレイカー!!!」

 

 

 

***

 

 

 宮園武道のブレイカーは海上まで巨大な火柱となって突き抜けていった

 

「な、なにあれ!?」

 

 高町なのはは突然上った火柱に驚いていた

 

「これはブレイカーか!」

 

 クロノ・ハラオウンなどは察しがついた

 

 そしていずれ収まる火柱、海に大穴が開きそれを埋めるため渦になって海水が流れこんでいく

 

「ユーノくん…タケくんは大丈夫なの?」

「わからない…たぶんアレがタケミチの切札だったんだろうけどあんな量の魔力を一気につかったら、一体どうやって海上に…」

 

 言い終わらないうちに海から1つの影が飛び出した。

 

 サブマリモン、そしてワイヤーをサブマリモンと体を縛り付けた上から仁王によるバインドで固定した宮園武道がそこにいた

 

 

 

 

「死…死ぬかと思った…」

「良く戻って来たタケミチ。それでどうなってる?あれで仕留められたのか?」

「いや、そううまくはいかないもんで封印まではいけなかった…けどだいぶ手傷は負わせられましたよほぼ素通りできたぐらいだし、あいつらパーツ所々とれてましたよ、少ししたら追っかけてくるでしょうけど」

「それにしても使えたんだ収束系魔法」

「実践投入はまだ先のはずだったけどそうも言ってられなかった」

 

 サブマリモンの背をボート代わりにして座った俺はクロノ執務官とユーノと情報共有していた

 

「まあ生きて戻って来ただけで上々だ。あとはこっちに任せるといい」 

 

 でこっからは念話に切り替え

 

『…で、これどういう状況なんすかね』

『ン…まあ…な」

『あはは…まあ3人ともすごく心配してたから』

 

 俺の現在の格好はバリアジャケットを解除して毛布を被らされてるのだが後ろからリニスが右サイドに高町、左サイドにテスタロッサの布陣でそれぞれに抱き着かれている状況だった

 

 浮上直後、蛸壺の中で暴れたり、集中砲火受けているときにどうやら額を切っていたらしく頭から血を流しているのを見たリニスと高町となんでか一緒にいたテスタロッサが発狂もかくやというほどの叫び声をあげた

 

 その後ユーノにより治療され、軽く切っただけというのが分かったがリニスに毛布を被らされて3人がひっついて離れなくなった。

 

「よかった本当によかった」

「いぎでるよお~」

 

 リニスと高町はまだいい、いや照れくさくてかなわないんだけど問題は左のテスタロッサである

 

「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ…」

 

 こわいよーカタカタ震えながらハイライト消して謝られてもこまるよー

 

『アルフ?これはいったい?』

 

 俺は少し離れたところで気まずそうにしてるアルフに念話で尋ねる

 

『いや、その、あたしらがここに来たからアンタがこんな目にあったようなもんだしさ、それで責任感じてパニックになりかけだったんだけどなのはに励まされてなんとかもってたんだけどね、アンタが頭から流血したの見て決壊しちゃったみたいなんだよ。悪いけど落ち着くまで抱かれといておくれよ』

『ハハハ、まあ役得だと思っておとなしくしていればいい。』

『他人事だと思って…』

 

 クロノ執務官は面白がってやがる

 

 ここでアースラから通信が入る

 

『皆大変!海中から反応が近づいてくるよ!』

「わかったエイミィ。ここからは僕が担当するから8体がどう来るか教えてくれ。」

『そうじゃないのクロノくん!ひと固まりの大きな反応になってるの!』

「「「「「「「は?」」」」」」」

 

 クロノ執務官だけでなく全員が疑問の声を上げた時、火柱が上がっていたあたりの海面から大きめのクジラ程あるだろうかというレベルの巨大なものが飛び出した

 

 それは頭が角を生やしたシーラカンスになり、首から胴にかけては毛皮でおおわれ、毛皮の下からは海竜の胴体、左腕は巨大エビのハサミ、右腕は半魚人の腕に銛を構え、背中からはイカの触手、胴から伸びていた海竜の尾の先からはタコの触手が生えていた。*1

 

「GOGYAAAAA!!!」

 

 合体した魔物の咆哮により、海上にて第2ラウンドが開始した

*1
だいたいマリンキメラモン




ガイアリアクター・ブレイカー 
ガイオウモンのガイアリアクタ―をブレイカー枠として採用しました。作中設定的には横文字系の技はリニスが縦文字系は主人公が名付けています
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