海鳴産地の魔導戦鬼(旧題:ややガイオウモンのマジカル戦記) 作:町コアラ
ガンブレ始まるまでにA'sに入れるといいなあ
私フェイト・テスタロッサはリンディさん、エイミィさん、アルフ、リニスと共にティータイムを楽しんでいます。リンディ提督はいつも通りすごい量の砂糖とミルクを入れている初めて見た時はびっくりしたけれど今ではもう慣れ親しんだ光景
「ホント…2人がクロノのところに来てくれてよかったわぁ」
「クロノくん張り合いで来たみたいで楽しそうですもんねー」
「楽しそう…ですか?」
3人ともつい先日、喧嘩のような勢いで模擬戦をしていたのに
「ふふ、クロノがあんな風にギャーギャー騒ぐなんて貴重なのよ?」
「同年代はもちろん大人でもクロノ君と正面からやり合える人は中々居なかったから対等な友達はできにくかったんだけど…」
「それはウチのタケミチもですね。魔法の事話せないし、剣に関しては恭也さん…なのはのお兄さんが居ましたが全部込みでぶつけられる相手が出来てやはり嬉しいんでしょうね」
「ユーノの事は本人から聞いた分しか知らないけどやっぱあの3人で集まってる空気感は他の人間が居るときとは別だねえ」
まだよくわからないがリンディさんとリニスの家族視点から楽しそうだと言えばそうなんだろう。
タケミチがこっちに移ってから1月程、はじめはかしこまった呼び方で呼んでいたが仕事や保護責任者になったグレアム提督の使い魔もとい娘さんたちに修行つけてもらうようになってクロノとも距離が大分縮まり今じゃ呼び捨てになっている。なのはは最初からクロノくん呼びだったことや私の事は名前呼びにならないのかに関してはタケミチ曰く
『あいつの距離の詰め方が尋常じゃないので比べないでほしい。あと俺の国の一般現代男子にはそれは勘弁してくれ』
とのこと
「やっぱり男子同士でしか共有できないものってあるんでしょうね。正直羨ましいわ、母親にももう少し甘えてほしいものだけど」
そういうリンディさんは少しだけ寂しそうだった
「そういえばタケミチとユーノ、今日は何してるんだろ?クロノは執務官の仕事とかあるらしいけど…」
そんな私の問いに答えたのはエイミィだった
「ユーノくんは無限書庫で仕事…ではないけど少しでも把握できる範囲増やしたいっていってたよ。タケミチくんはリーゼ姉妹と鍛錬だって」
ユーノは才能を見込まれてクロノに無限書庫という読んで字のごとく無限とも思える情報の元の司書としての仕事を任されるようにもなっていた人使いが荒いと文句を言っていた気がするがなんやかんや気質に合っていたということだろうか、積極的に無限書庫に出向いていたなと思い返す。
タケミチの方も相変わらずというか強さを得ることにとことん貪欲だ。剣だけではなく徒手を含めた近接のさらなる強化に遠距離の魔法戦にも対応するための鍛錬に仕事以外の時間のほぼ全てをあてている。
「タケミチはなんであんなに強く成りたがるんだろう?いつも指定されたオーバーワークギリギリまで鍛えて」
「男の子だからーじゃ説明付かない執念だよあれ、というか本格的に訓練始めて1年そこらってマジ?って思ったもん。5歳頃からやってたのは運動の範疇出て無かったらしいじゃん」
「「「ぎくっ」」」
私とアルフの零した疑問に大人3人組が固まる
「「何かあったの?」」
「その…ねえ?デリケートなことだし…」
「なんといいますか…あの歳でクロノくんとタイマンが曲がりなりにも成立してる人の経歴なんて…」
「一応言っておくと鍛錬についてはこちらの指示はとても素直に聞いてくれましたよええ、そういえばフェイトとアルフは知らなかったんでしたね…どうしましょうか…」
少し後、
『本人から聞くのが早いでしょう。差し入れついでをついでにお願いします。正直この場で話してもあの子自身は大して気にしないでしょうけどフェイトの方が気に病んでしまったりしそうですから』
リニスにそうして送り出されて、アルフと一緒に私はタケミチに差し入れを持ってきていた
「ああ、うん、そういや知らなかったっけ」
クールダウンしながらタケミチは話してくれた。魔法を知りながら碌に鍛えもせずに両親が死ぬことになったこと
「そんな…タケミチの責任なんか…」
「そうだよ!平和な世界で鍛えるなんてことにならないのが自然じゃないか!」
「そうだな、責任は無いのかもな、俺がそんな俺自身を気に入らない、そんだけ。奥の手も封印されたし、素であれぐらい出来るようになんなくちゃな」
淡々と話すタケミチはこのことで議論はするつもりは無いようだった
「
タケミチの言う奥の手【装甲】は管理局側からもストップがかかって母さんの事件以来封じられている。私自身もなんか嫌だ
「アレも俺なんだけどなあ」
本人は受け入れているが絶対アレを素では無い…と私は思う。戦いさえなければずっと優しいタケミチのままでいられるハズだったのに
「ん?テスタロッサ?」
魔法を覚えても人命救助に使うヒーローでいられたのに
「おーい?」
私が、起こしてしまった
「聞こえてるか?」
「フェイト?」
人に刃を向ける覚悟を決めさせたのは私が___
「おいこら」
額に衝撃が走った
「あぐうっ」
「フェイト!?なにすんのさタケミチ!あんたのデコピンは下手すりゃ殺人級なんだよ!?」
「そんな下手はうちゃしねえっての」
2人の会話で私はタケミチのデコピンを喰らったのがようやくわかった
「お前まさか、自分のせいであの性格が出て来たとか思ってねえだろうな」
「でも…」
「でももへったくれも無い。アレも俺。話はそれでお終い。人生先は長いんだからどっかで悪意は受ける。どっかではアレを自覚する時は絶対に来て、それが先の事件だった。それだけなんだよ」
「そうかな…」
「そうなんです!それ以上はこっちへの侮辱とみなすからな」
「…わかった」
「ならヨシ、ていうか差し入れに来てくれたんだろ?早くくださいなっと」
「う、そうだった」
タケミチは差し入れのお菓子を口に放り入れていく。歳の割には背が高く、大人以上の筋肉を持っていても甘いものを食べるときはやっぱり同年代なんだなと感じる。ゆるゆるな幸せそうな顔を見てるとこっちの胸がぽかぽかしてくる。こういう顔をずっと見ていられたらいいのにな
そんな私の願いは神様には通じなかったらしい
しばらく後の仕事中、タケミチとの連絡が取れなくなった
フェイトは自分が戦闘を仕掛けた罪悪感と母さんとアリシアを繋ぎとめてくれたという点で主人公にちょっと美化がはいってます。仮に主人公にペルソナが使えたとして、マガツイザナギやアバドン、マーラが出てきても本人は平気な顔してますが今のフェイトはチェンジを要求するかんじ
まあ少しすれば改善します