海鳴産地の魔導戦鬼(旧題:ややガイオウモンのマジカル戦記) 作:町コアラ
鬼武者とエスコン7/8にハマってました。武蔵もお空も楽しかったです
お気に入り100突破ありがとうございます!
リリカルなのはEXGV、デジモンBEATBREAK共に完結おめでとう!
再会と新たな事件の影
「で、あのバトルジャンキーは結局帰って来ないってわけね」
「ごめんねアリサ…連れてこれなかった…」
「フェイトはゼンッゼン悪くない!悪いのはあいつよ!」
アリサは怒っていた。今日は本来であればフェイトともう一人
「いや、ほら、タケくんも来たくなくって来ない訳じゃないし…」
「お仕事が「なんだか厄介なことになった」って言ってたししょうがないよ…」
「そんなの本職に任せておけばいいじゃない!それとも何?たかだか9歳の子供が抜けたら立ち行かないってワケ!?」
憤慨するアリサ。アースラの面々を知っているなのはは擁護にまわる
「タケくんは管理局内でも普通の9歳じゃないから…それにクロノ君が必要とするなんてよっぽどなんだよ?ねえフェイちゃん?」
「う、うん…クロノはタケミチやユーノをこき使うようなポーズはするけどこういう大事な時にはよっぽどじゃないと引き止めないよ。ユーノは元々今日の予定じゃなかったけどそっちも延期になりそうらしいし」
「クロノってフェイトの義理のお兄さんでなんか偉い役職の人だったわよね?何歳だっけ?」
「14歳…」
「そっちの世界って戦国時代の真っただ中なの?」
「まぁよくよく考えたらクロノくんの時点で若すぎだよね」
「…私も残って手伝うって言ったんだけど3人そろってダメって__」
「あったり前よ!フェイトまで働かせようとしてたら引っぱたいてたところよ!」
「アリサちゃん…」
すずかは苦笑い
「ハー、もう、仕方ないわね。とりあえずフェイトだけでも仕事から逃がしたってことにして許してあげるわよ。その代わりあのバカのツケで翠屋でケーキいっぱい食べてやりましょ!」
「それ許してないよアリサちゃん。それにウチはツケなんてできないよ」
真顔でつっこむなのはは続けて
「アリサちゃん本当に楽しみにしてたからタケくんが帰ってくるの」
「えっともしかして私ってタケミチのおまけだったかな?そうだったらごめんね?」
アリサは数秒固まり、すぐに反論する
「な、なな!?なあに言ってんのよ!?だ、誰があんなトーヘンボクのスケコマシ!そんなの!あっちがおまけでフェイトがメインに決まっているじゃない!!!」
「アリサ、顔真っ赤だよ?」
「「あ、ほんとだー」」
「あー!うっさい!うっさい!ほら!3人とももう行くわよ!」
「「「はーい♪」」」
一方タケミチはというと
「いっくし」
『くしゃみですか?風邪には気を付けてくださいね』
「そいや海鳴も12月で寒いんだろなー向こうは感動の再会ってやつをしてる頃か」
『帰り損ねましたねえ』
「しゃあないだろ毎度のごとく人手不足だ」
『今回はこちらも寒いので特に体調に気をつけましょう。終わったらあったかい紅茶もいいですね』
「こっちは季節っていうか高度の話だけどな」
ここは輸送機の中、タケミチは既に編み笠に着物のバリアジャケットを纏っている
『まもなく降下地点だすまないがよろしく頼む』
「こちらは問題なし。とっとと終わらせようぜこんなの」
機内のクロノからの通信に応えてタケミチはポジションに着く
最近頻発しているリンカーコア蒐集事件。魔法生物や管理局を含めた人間等が数多く被害を受けその影響は広がる一方で、生態系の混乱や隙をついて稼ごうとする密猟者等の様々な事件を引き起こしていた。
今回タケミチが収拾しに来たのもその一つ。とある管理世界で規模の大きめな盗賊の一団が暴れだして町を襲い、どこから手に入れたのか実弾の重火器に
『不幸中の幸い。襲撃以前に民間人の避難は済んでいる。問題はAMFだが占拠された町の鉄塔タイプの20mほどの電波塔の設備を丸ごと利用している大型タイプのため範囲は広いがそれさえ破壊すれば地上の魔導師部隊でも十分鎮圧可能のハズだ』
「俺は射程圏外から降下して一気に電波塔を破壊その後は臨機応変に地上部隊の掩護と」
『そう言う事だ。お前ならAMFも関係ないし何か隠し玉があっても何とかなるだろ。というかしろ。町は襲撃で既にボロボロだからいくら壊しても構わない。むしろ整地してもらったほうが助かるとまで言われたよ』
「そりゃあ、ありがたいことで」
これが離陸前のクロノとのブリーフィング(一部抜粋)である
「行ってきます。そちらも気を付けて」
タケミチはパイロットに挨拶をして空に身を躍らせる
「じゃあ、飛ばしていくぞ仁王」
『いつでも』
「メテオスコール」
「お頭!空からなんか光るものが!」
「言われんでも見えるわ!」
地上は空が突然銀の光に埋め尽くされたことによりパニックになる
「落ち着けバカども!こっちにはAMFがあるんだ!魔法なんざ___」
実際AMFに阻まれ地表には到達しない。しかしそれは魔法だけの話である。光の中、轟音と衝撃が襲った。光と土煙が収まった時には既に電波塔は存在しなかった。正確には
ゴウン ゴウン ゴウン
根元からへし折れた電波塔を片腕で振り回すナニカがいた
「まあ案の定というかなんというかコレだけじゃねえな。弱くはなったが」
『目ぼしい場所はマーキング済みです』
「なら端から平らげるか」
そしてそのナニカは電波塔を放り投げた。2度目の轟音と衝撃が襲い、土煙が舞う。そして__
「あ、お前ここの大将首じゃん」
ヘルメットの上からとん、と手を置かれたところで盗賊の頭の意識はここで途絶えた
更地になった町の跡地で地上部隊が意識のあるものから聴取すると聞けたのは頭部から血を流す自分たちの頭をワイヤーで括り付けてそれを振り回しながら追いかけ回してくる鬼の話だった。頭のヘルメットは握り潰されていた
「やー、やっぱ頭から潰すに限るよね」
「物理的に潰す奴があるかやりすぎなんだよこのバカ。ほっとんど恐慌状態で使い物になあらないじゃないか」
自身が淹れた紅茶を啜るタケミチに呆れるクロノ
「まあ帰郷を先延ばしさせて仕事させてるし死んでは無いし贅沢は言わないが」
そうしてクロノも紅茶を啜る
「しかし随分上達したな。紅茶の淹れ方」
「グレアム提督直伝だからな。あの人も乗り気になったみたいで時間ができる度に教えてもらってたよ」
しばらく2人で紅茶を啜っているとクロノが切り出した
「タケミチ。お前はそろそろ地球に帰った方がいい。グレアム提督とも話はつけてる」
「お。大丈夫なん?」
「そもそも先延ばしにしてただけだしな。今回みたいな管理外世界の子供だよりなことがそう何度も続けば管理局の沽券にも関わるし密輸ルートに関しても上も力を入れるだろう」
「ま、そう言う事なら遠慮なくって言いたいけどリンカーコア蒐集事件に関しては?」
「どうしてもって時には呼ぶさ。調査に関しては元々頼る気はないしな前線担当」
「了解。流石に年末年始には海鳴に居たかったし、宮園武道。故郷に帰らせていただくであります。ってな」
時間は少し遡って 海鳴市 ”元”宮園邸 現ハラオウン別荘
「リニス~?ベットってこっちの部屋でいい~?」
「あ、そこでいいですよアルフ。さあ、モニタモンズ!久しぶりの我が家です。張り切って綺麗にしましょう!」
『『『オー!』』』
リニスとモニタモンズは引っ越し作業を手伝うためリンディとアルフと共にタケミチよりも海鳴に一足先に帰って来ていた。そして
「ディグモン!庭の方は任せますよ!」
『オーライ!』
サブマリモン改めディグモンは地上用に改修された形態でドリルのアームとスコップアームを器用に使って庭の手入れを行っていた
「素晴らしいわね!こんな武家屋敷に住めるなんてタケミチさんには本当に感謝だわ!」
作業がひと段落した後。リンディは元々そういう趣味もあってご満悦で砂糖たっぷりのお茶を啜っていた
「それはタケミチや私たちのほうですよ。使い魔が保護者役して家を守っていくのも限界があったでしょうし、買い手になってくれてしかもタケミチの部屋も残してくれてリンディ提督には感謝しか…」
「あらやだ!この家はタケミチさんの家なのよ!?残しておくなんて当たり前じゃない!」
その横でアルフは少しもじもじしていた
「あ、あのさ2人とも…ありがとね…改めて…」
急な感謝の言葉にリニスもリンディも面くらってしまう
「アルフ?」
「ちょっと、どうしたの急に?」
「や、だってさ、タケミチやクロノやエイミィ、ユーノだってそうだけどずーっとフェイトに温かくしてくれて守ってくれて、プレシアもちゃんと弔ってくれて…ここに移住と転入できるって聞いた時なんかはフェイト一晩中泣いてたんだよ。嬉しくって楽しみで…」
「フェイトさんもあなた達も悲しい事件で色々大変だったけどこれからは自分の未来を自分で選んでく自由があるんだから」
「…うん」
「フェイトさんもあなたもいい子だから大好きよ。この先いつまでも一緒にいてくれたら嬉しいわ」
「…ありがとう」
「あと、タケミチさんやリニスもそれは同じですからね。タケミチさんにはこっちがお世話になっちゃってることも多いけど、いつでも頼って頂戴ね?」
「ありがとうございます…」
アルフもリニスもなんだか照れくさくなってしまった
「あ、そういえば私ここではリズで通してましたけど、どうしましょうか…」
「そうねえ…タケミチさんと一緒にいないと違和感持たれるかもしれないし、合流できるまで猫でいてもらったほうがいいかもしれないわね」
そこにはただただ穏やかな時間が流れていた
夜
「でね!フェイトちゃん初日ですっかり馴染んじゃったんだよ」
『そりゃあ何より、おれもそろそろそっちに帰れそうだ』
「ホント!?皆喜ぶね!」
タケミチはなのはと通信で会話しながら荷造りをしていた
「ユーノの方はまだ忙しいみたいだからまだかかりそうだなあ」
『ありゃあ、残念だね』
「場合によっちゃ入れ違いになるかもなあ」
『大型魔力反応確認しました』
「なるべくここには手をつけたくなかったけどな…結局そうも言っていられなくなっちまったか」
とあるビルの屋上、そこには外見はなのは達よりも幼く見えるおさげの少女がゲートボールのハンマーのようなものを持って佇んでいた
「やるぞ、グラーフアイゼン」