海鳴産地の魔導戦鬼(旧題:ややガイオウモンのマジカル戦記) 作:町コアラ
「邪魔だ化け物。」
仁王の戦闘形態は着物と編み笠を纏い、黒と白の勾玉はそれぞれが核となり、二振りの刀になる。これが仁王の通常形態『阿吽の装』それを用いて化け物が伸ばす触手を斬り飛ばしながら懐に潜ってていく。
『燕二枚返し』
両の刀で素早く繰り出す十字斬りで本体を切り刻み、そのまま封印。二刀を鞘に納める。
「一丁上がり。次、動物病院にも出てるな。急ぐぞ。」
その時、
桃色の光の柱が空に昇った
「なんじゃありゃ!?」
『契約の光です。誰かあの赤いデバイスと契約したのでしょう。』
「てことはまさか…高町!?」
あの時反応してたのは高町だけ、夜になって再開してた念話の救援要請を聞いて行っちまったんだ。
「なんでこう、厄介事に突っ込んで行くんだ!?飛ばすぞ!」
『承知』
俺は空に上がり全速力で向かい、そして見た。
その後ろに迫るもう一体の化け物を
『
炎を纏わせた両の刀を居合で同時に抜き放ち炎の斬撃を飛ばす俺の遠距離用の術は命中し、化け物は魔の手を高町に届かせることなく焼滅する。
背後で起きた爆発に驚いて、ズッコケる高町。見た感じ怪我はしてない一先ずは良し。しかし、どうしようこれ。あ、こっち見た。
『若、こうなった以上全部説明するほか無いのでは?』
『他の反応もありませんし私も合流します。これ以上下手な隠し事をすれば危険にあうのは彼女です。』
そっかあ。とりあえず、降りるか…あ、あのフェレットもいる。
「どうもまいったなぁこれは、説明しなくちゃならないことが出来たなお互い。」
「ええええ!?タケ君!?」
「え?魔導士?知り合い!?」
これが魔導士としての俺たちの出会いだった。
合流したあとは、お互い自己紹介して高町を送りながら、まずうちの事情の説明をした。仁王やリニスとどう出会ったか、今日まで手に入れた結晶の情報。
高町はリズの正体が猫のリニスであることにとても驚いていた。
で、フェレット改めユーノ・スクライアは異世界人であの結晶「ジュエルシード」を遺跡から発掘したのが事の発端らしい。ちょっとした切っ掛けで暴走して、憑りついたり、暴れだしたりと相当厄介な代物で、管理局に引き取ってもらおうとしたが輸送船が事故に遭い、この星に落ちてきたらしいその数21個。それで責任を感じて追って来たらしいが…
「「なんで?」」
俺と高町はそろって疑問を浮かべる。
「責任どうこうってなら管理局だろ?」
「ユーノくんは見つけたあと通報したならちゃんとできてるよ。」
「でも…僕が見つけなければこんなことには…それに管理局はここみたいな管理外世界にはなかなか手が回らないんだ。もっと大変なところは他にもあるから…」
「あんなのが他にも事件起こしてんのか?」
「そうだね、ああいうのを総じて「ロストロギア」っていうんだけど酷いのだと簡単に世界を複数壊しちゃうからジュエルシードはいまのところまだマシってことになるんだ。そのジュエルシードも条件がそろえば世界規模の災害になっちゃうけど…」
「…そうなると思い詰めんのもしゃあないといえばしゃあないのか。リニスはロストロギアのことはしってたか?」
「知識としてはありましたがまさか、この世界でロストロギアや管理局についての話をすることになるとは思わず…」
「…でも!これからは私たちも手伝うから1人じゃないよ!」
「…え?私たちってお前、高町もやる気なのか?」
「え?ここまで聞いて放っておけないよ!てかタケ君はやる気じゃん!」
「俺はいいんだよ前から鍛えて来たんだから、それにお前は女の子だろ。」
「それ関係ある!?」
「あるだろ!あと家族になんて説明するんだ!?隠してできるのか?家族がいるのに心配させるなよ!」
「な…!?家族じゃなきゃ心配しないとでも思ってるの!?」
「ユーノ!お前も男だろ!俺が言ってるのは分かるはずだろ!」
「ユーノくん!私ならできるって言ったもんね!」
「あ、あの…僕としてはレイジングハートを託しといて他の魔導士がいたからってはいさよならってのもそれはそれで不義理かなって…もちろん巻き込みたくないし何なら君もそうだから傷が治れば僕一人で…」
「「それはダメ」だろ」
いろんな意味でほっとけないっての
『そういうところは息が合うんですか若…』
「タケミチ落ち着いてください。…巻き込みたくないのは分かります。しかし、目覚めてしまった以上最低限の知識や技術は持っておかないとむしろ危険です。それに目を離したときに無理されても困るでしょう?最終的にどうなるにしろしばらくは近くで見ていられるようにした方がいいと思いますよ。」
『心配ありません。マスターが望むのであれば私が完璧にレクチャーしましょう。』
「えへへ、よろしくねレイジングハート。」
「むぅ、わかったよ。でもどうすんだ具体的に。」
その後…
高町家に送り届けたらこんな時間に出歩いて心配かけるなと怒られてしまった。なぜか俺も含めて。
筋書としてはこう、フェレットが心配で1人で出たところを俺が見かけたので追っかけていって連れてきた。で、なぜかそのフェレットは脱走してて高町が保護した。と
ユーノは高町家で保護という形にしてもらった。こっちで保護してもよかったけどレイジングハートとか魔法のこととかそばにいて説明できる奴が近くにいたほうがいいだろうということになった。
ちょっと前
「え?いいの?僕男だよ?」
「大丈夫!そもそも私が拾ったんだよ?そうじゃないと不自然じゃない?」
「本人が気にしなさすぎなんだよ普段も距離近すぎてホント困る。ま、なんかしたらワカッテルダロ?」
「モチロン、モチロン。」
こうはいったけど俺もそんな心配はしてなかった。真面目過ぎるのはさっきまででよくわかった。それはそれとして言うことは言っておかないとな
ユーノはその後、高町家に無事受け入れられたらしい。一先ず結晶の正体は判明したし、一歩前進ってことでいいのかな?
***
「第97管理外世界。現地名称「地球」母さんの探し物ジュエルシードはここにある。」
『yes、sir』
ユーノが高町家に来る流れ苦労しました。