海鳴産地の魔導戦鬼(旧題:ややガイオウモンのマジカル戦記)   作:町コアラ

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月末更新遅れましたこれからも頑張ります。


電撃襲来

 平凡な小学3年生だったはずの私、高町なのは訪れた突然の事態。渡されたのは赤い宝石、手にしたのは魔法の力。出会いが導く偶然が幼馴染の正体を暴き、私の常識を塗り替えていく。普通に送り返したい彼とちょっとぶつかっちゃったけど、放っておくなんてできないから、一年前を繰り返さないために私の力と向き合う新しい日常が始まります。

 

 そして私は現在____

 

「ぜぇ、ぜぇ!!」

「おつかれ。水分補給はしっかりな。」

「今朝はここまでだね。」

 

 休日の早朝の裏山のハイキングコースにて、幼馴染の宮園武道(タケくん)とその肩に乗ったユーノくんと体力づくりの走り込みを行っています。今まで運動なんかしてこなかった私はすぐにヘロヘロで、タケくんが持ってきてくれた水やタオルを受け取って体を休めます。

 

 はじめて魔法に出会ってから数日。私に一番必要なのは基礎体力ということでメニューはリニスさんとユーノくんが考えて、リニスさんは表向き社会人ユーノ君は一緒に来れるけどフェレットだからタケくんが諸々道具もって付き添いで訓練することとなりました。それと急に運動に目覚めた動機としてお家の剣術に興味が沸いたということにしました。なのでそちらの練習にも少しずつ出ています。

 

「…ところでさっきからほぼ登山家みたいなかっこうなのに木の枝の上をぴょんぴょん跳ね回ってるのは何?しかも全然揺らしてないし…」

「そりゃあ鍛えてますから。メニューも違うさ。」

「あとは適正も全然違うからね。なのはが砲撃型なのに対してタケミチは近距離に適した魔導士だから求められるのも変わるんだ。だからなのはにこうなれってわけじゃないから安心して。」

 

 ユーノくんいわく、この年であの身のこなしと魔力運用の巧さは魔導士でも異常なので参考にしてはいけないとのこと。そういえば全然息も切らしてない。本人にとっては軽いウォーミングアップでしかないらしい。

 

「じゃあここらで解散。帰りは一人で行けるな?」

「うん。大丈夫だけどタケくんやっぱり今日は来ないの?」

 

 今日はお兄ちゃんとすずかちゃんの家に遊びにいく日。アリサちゃんも来るからタケくんもいつもは強制連行(来てくれた)。だけど今日はこのまま1人で別メニューだそうで、朝ご飯も持ってきているそう。

 

「まぁ何もなくても今日は元々トレーニングの日って決めてたからバニングスも聞き分けてくれたし、ジュエルシードがいつ出てきても動けるやつが1人はいたほうがいいだろうさ。あ、遠慮なんかすんなよ?日常の維持も大事なことなんだから、特にあいつらとの約束だし変な断り方すれば心配かけちまうぞ。」

 

 そう言われるともう何も言えない。自分のにもつを持っておとなしくユーノくんと帰ります。

 

 

 

 その後ユーノくんを連れてすずかちゃんのお家で3人でお茶会。お兄ちゃんは彼女の月村忍さんととっくに別室に行ってしまいました。

 

「全く、あいつのトレーニング好きにも困ったもんよね。」

「残念だけど前から予定してたんじゃ仕方ないね。」

 

 やっぱり2人とも残念そうです。

 

「あいつがいるとどんなやんちゃな子もおとなしくなるし、ユーノがどんな反応するか見てみたかったなあ。」

「すごい動物に好かれるようになったもんね。」

 

 去年タケくんが鍛え始めた後のこと、アリサちゃんのお家に行ったときはいつもやんちゃだった犬たちがみんなお座りしておとなしくなったり、前にすずかちゃんのお家で皆で集まった時にアリサちゃんが座禅をやってみてとせがんだ時には家中の猫が集まって来てキャットタワーと化していた。

 

 そういえば魔法をしってから山奥での練習風景みせてもらったときも野生動物が集まってきてた。肩や頭に動物がよじ登ってきても微動だにしない様は何かの宗教画かなんかみたいだと思ったくらい。今後仙人か何かになる気なのだろうか?

 

「ユーノくんもタケくん居るときはそっちにべったりだねえ。」

「「へえ~」」

 

 どっちかっていうと男の子同士っていう面が強い気がするけど。そんなおしゃべりをしているとき___

 

 目の前を電流が走ったような感覚がした

 

『なのは!この近くに反応が!』

 

 ユーノくんも気づいたみたい。念話で話しかけてくる。ジュエルシードを感じたんだ。

 

『うん。でもそれだけじゃないみたい!』

『え?』

 

 私が気づいたのはこの近くともう一つ、町の方だ。するとタケくんからも念話が届く。町の方で巨大な樹木になって出現したらしい。リニスさんが町を見張っていたので被害が出る前に結界で閉じ込められたみたいだけど維持に手いっぱい。タケくんが直接封印に動いてるみたいだけど___

 

『すぐに済ませるから俺が行くまで__」

『待ってろ。なんて言わないよね?私だって訓練してるしに近くにアリサちゃんもすずかちゃんもいるんだよ?無茶なことはしないから!』

『…ユーノとレイジングハートの言うことはちゃんと聞いて、必要なら様子見。この約束は覚えてるな?』

『もちろん!』

『こっちもちゃんとストッパーの役割は果たすよ!』

 

 逃げたユーノくんを追っかける。そういう名目でジュエルシードを探しに出るけど、すぐにジュエルシードが発動してしまった。そして現れたのは___

 

 巨大化したすずかちゃんちの子猫だった。

 

「えーっと、これは?」

「う、うーんどうやら大きくなりたいっていう願いがちゃんとかなえられたみたい?」

「そういうこともあるんだ…」

 

 暴走ばっかりかと思ってた。

 

「と、とにかくおとなしいなら好都合だ。手早く封印しよう。」

「そ、そうだね!」

 

 拍子抜け感はあるけど暴走した子を相手するより全然いい。

 

「それじゃあ念のため結界張るよ。」

「はーい、それじゃあおとなしくしててね~レイジングハート__」

 

 なるべく刺激せずに変身しようとしたその時__

 

 雷が降ってきた。

 

***

 

「ふうう、リニス結界の維持お疲れ。助かった。」

「そちらこそお疲れ様でしたタケミチ。」

 

 こっちの巨大な木はリニスが結界で町を守ってくれたのとジュエルシード自身が宿主を手厚く守ってたのもあって高出力技で手早く接近。焼き払って封印ができた。滅多に使うことはないと思ってたが備えあれば憂いなしとはこのことだ。宿主にされてたカップルも無事みたいでよかった。

 

「さて、次はあっちだな。向かいながら状況を___『大変だ!!助けてタケミチ!!なのはが!!!』」

 

***

 

「はあっ、はあっ、なんで?どうしてこんなやり方をするの?この子おとなしくしてたよ?」

「………」

 

 私は黒マントに金髪のツインテールの女の子が次々繰り出す雷撃から巨大化した子猫を守ろうとするけど全ては防ぎきれずに子猫に命中してしまう。ユーノくんがとっさに結界を張ってくれたから周辺被害は気にしなくていいけどこのままじゃ…

 

「ロストロギアの探索者…しかもあなただけじゃなくて他にも魔導士がいる。時間稼ぎには応じない。」

(この子!僕と同じ世界の出身!そしてジュエルシードの正体を!)

「ロストロギアジュエルシード、申し訳ないけどいただいていきます。バルディッシュ。」

『Get set』

 

 女の子は斧型の黒いデバイスを鎌に変えて、こっちに向けて突っ込んでくる。

 

「ちょっと待って!こっちは戦うつもりは…」

「なら…私とジュエルシードにこれ以上関わらないで」

「でも、それはユーノくんの…!」

「…フンッ!」

「ああっ!!」

「なのはっ!」

 

 鎌からでた雷の飛ぶ斬撃に弾き飛ばされて、ユーノくんがクッションを作ってくれたけど私は子猫から引きはがされる。

 

「ジュエルシード封印!」

 

 そのまま子猫は斬られて、ジュエルシードは封印されてしまった。そのあとも止まらずこちらに雷撃の準備をしている。

 

「ま、待って…話を…」

「…ごめんね。

 

 雷撃が放たれようとしたその時___

 

なにやってんの?お前。

 

 赤い綱が女の子に巻き付いた。

 

***

 

「暴れんなよ。これ以上暴れたら斬る。」

 

 圧の有る声を発しながら現れたのは傘を頭に乗せてゆったりとした衣服を纏い、両手にそれぞれ刃物を持ったおそらく男の子。明らかに白い()よりも格上かつ怒っている。

 

「事情聴取を始める。まず名前__「こんなところで捕まるわけにはいかない!」」

 

 私は雷撃を放ちながら綱を引き裂く。

 

「__ああ、そうかい。」

 

 圧が数段引き上がる。両の刃に焔が宿り、放たれる圧と熱気で骨が軋み、息が詰まる。

 

「__っ!!」

 

 そうか、これは殺気だ。さっきまでの感覚でいると一瞬で狩られる!!

 

「じゃあ、問答は終いだ。」

 

 母さんの願いを叶えるため、ここで終わるわけにはいかない!たとえ殺すことになったって!

 

『「待って!!!」』

 

 声に引き戻される。ハッとして見るとさっきの白い娘が割って入って来た。

 

『Arc Saber』

「ッチィ!どけ高町!!」

『Saber Exprode』

 

 男の子が前に出てきて焔の剣で私が飛ばした雷の斬撃を斬り払い小規模の爆発が起こる。それを目くらましにして私は撤退する。ジュエルシードは手に入れた。こんな序盤で消耗してる暇はない。

 

 それにしても今の声、どこか懐かしい声が混じっていたような…?

 

***

 

 爆発が晴れた時にはもう黒い女子はいなくなっていた。

 

「なんで止めた?」

「だって、なんかタケくん、怖かったから…」

 

 泣きそうな顔すんなよ。どんだけ怖かったってんだ…

 

「…リニスも念話で割って入ったな?」

『…はい。タケミチ。あなたにはあの子とは戦ってほしくない。理由はちゃんと説明します。』

「…知り合いかよ。…分かったキッチリ説明してもらうからな。」

 

 

 

 高町はちょっと擦り傷が出来ている程度だった。この後はユーノを探していた時にズッコケたと言い訳をして戻っていった。

 

 

 ジュエルシードを1つ奪われた。しかもリニスの知り合い。つまり前のマスターかその縁者ってことになる。全く、世界が広いんだか狭いんだか分かんなくなってくる。この騒ぎ、いったいどこまで大きくなるのやら

 

 …あいつらが止めてくれなかったら、俺はどこまでやってたんだろうか?殺し合いにまで行ってたんだろうか?はあぁ…まだまだ修練が足りないなあ…

 




フェイトさんの初顔見せ、出会いは最悪ですがリニスとなのはが止めてくれました。
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