side:ミヨ
「ねえミヨ!私といろはと一緒に黒鬼と戦ってくれない?」
と<ツクヨミ>の中にある俺の家に来たいろはを連れたかぐやは開口一番にこう言ってきた。
「どうしたんだ急に。黒鬼とかぐや達が対決?どういう経緯でそうなったんだ?」
「いやいや、実はねーーー」
と俺が質問するとかぐやが答えてくれた。
なんでも、ヤチヨカップでどうやって黒鬼に勝つのかという話をいろはの友達の真実さんと芦花さんも入れた4人で話し合っていたところ、アキラさんから連絡が来て、かぐやの結婚と、黒鬼への命令権を賭けたKASSENでの勝負を持ち掛けられたのだという。しかもかぐやはそれにすぐに乗った、ということだった。
「ミヨって一人で黒鬼に勝つこともあるんでしょ?なら私たちと一緒に戦ってくれれば勝率が上がるかなって!」
「いやいやかぐや、そんな急に言われても店長にも予定があるんだから。
すみませんミヨさん、かぐやが変なことを言って」
「いや、まあ確かにその日は予定はないよ?「うおっしゃい!じゃあ私たちと一緒にーーー」ただ、俺が出るのはまずいかもしれないなあ」
「うえ、どうゆうこと?」
「俺と黒鬼さんって今まで何度か対決してきたんだが、おかげでお互いに相手の手の内とかがわかるようになったんだよ。だから今回のKASSENで使えそうな「招来」とかが相手にバレてるってことになる、つまりーーー」
「黒鬼からすれば、実力者で有利に進められる可能性のあるミヨさんを先に一網打尽にするだろう、ってことですか」
「そういうこと。だから意外性のある人のほうがいいと思うよ。まあ、どうしてもダメそうなら俺が出るよ」
「…しょうがない、一回真実か芦花に頼むかー」
「ていうかメッセージが来た時に一緒にいたんだから最初に頼みなって。あの二人若干凹んでたよ?」
「えーだってー、ミヨ強いんだもん」
「それはそうだけども!あの二人だってそこそこ強いんだからね!」
いろは、いろはが一番ディスってると思う。
「わかってるよー。…じゃあさっそく誘いに行こ、いろは!」
「あっ、ちょっと!…すみません、見世さん!これで失礼します」
「うん、がんばってね」
いろはは一度お辞儀すると、先に店を出て行ったかぐやを追いかけて行った。
「……黒鬼との対決、か。ヤチヨが言っていた通りなら、この後は…」
俺はヤチヨが言っていた"予言"を思い出しながら、料理を作り続けるのであった。
…それが近いうちにかぐやが八千年の地獄へ向かい、いろはが悲しむレールの上だと、理解していながら。
そして迎えた運命の日。
そこには幸せそうに倒れる真実さんがいた。
「さすがに帝さんのファンサには耐えられんかったか…」
そう言いながらかぐや達の元へと向かう。すると、気配に気が付いたのかかぐやが振り返ってこちらを見つけた。
「あっっ!ミヨ!ちょうどいいところに!」
「そりゃあ外で見てたからね。どうする?俺が出るか?」
「うん!お願い!」
すると俺が来たことを解説席が実況し始めた。
『おーっと、ここで唯一の護符使い、葦原ミヨの登場だーっ!』
『彼はかなり強いですよ、なんせサシならブラックオニキスに五分の勝率をキープしてますからね!』
『これはより目が離せなくなってきました!』
「おっと、ミヨさんがきちゃったかー。こりゃ、最初っから本気で行かないとやばいかもな」
とアキラさんが話しかけてきた。
「全然やばいなんて思っていないくせに。」
俺がこう返すと、
「あ、わかっちゃいます?…それよりも、俺聞きたいことがあったんですよね」
「ん、なにかーーー「ぶっちゃけ、いろPとかぐやちゃん、どっちが好みなんです?」…は?」
「えっ」「えっ」
いきなり爆弾をぶっこんできた。…は?
「いやー、やっぱりいろんな女の子とかかわってるミヨさんにはぜひ聞いておきたいな、って!」
(やばいあのお兄ちゃん笑顔だけど目が笑ってないっ)
「いや、それは…」ぽんっ
アキラさんの質問の答えに困ってどもっていると、唐突に背中をたたかれた。誰かと思って振り返ってみると、
「一番大好きなのはこの世界一かわいい月見ヤチヨだよねー?
コラボ配信で言ってたもんねー?ねえ、ミ~ヨ君…?」
同じく笑顔なのに目が笑っていないヤチヨがいた。
「や、ヤチヨ…!?どうしてここに…?」
「んー?なんか困ってそうだったから手助けしようと来てみたら、面白いことを話してて思わず全速力で来ちゃった☆」
「そ、そうですか…ところでこの肩をつかんでる手、放してもらえないかな?なんかどんどんHP減ってってるんだけど……!?」
「あ、ごめんねー、つい力が入っちゃった♡…お話はあとで聞くから。
とりあえずこの場はやっちょが出るからミヨ君は戻ってもいいよー」
「え、いや「戻って、いいよ…?」アッハイ、戻ります」
…怖いっ
『おっとここでさらにヤチヨに交代だーっ』
『最近なぜか距離感が近く、コラボ配信を見た人からは「なんかじめじめしてた」「嫉妬するヤチヨ最高」など、何かと話題のミヨさんとヤチヨのコンビです。…正直めっちゃ羨ましいです!いい加減どんな関係なのか説明しろーっ』
うおおおおおおお!!!と同意の雄たけびが響き渡り、ヤチヨが「どんな関係かなんて…きゃっ♡」とか言ってさらに怨嗟の叫びが上がる。
「俺生きてこの場から出られるのかな…」と不安になりながら、試合を見守るのだった。
…今あの雄たけびの中にいろはが混ざってなかったか…?
そうして、史上最高の竹取合戦が終わり。ヤチヨカップの優勝者がかぐや・いろPチームになった後。…そして何とかいろはや観客の追及から逃げ切れた後のこと。
俺はヤチヨとともにプライベートスペースにいた。
「これで君の予言の通りになったな、ヤチヨ」
「…うん。もう少しでかぐやは月に帰る。そしていろはとまた出会うためにあなたと旅をするの」
「ああ、そう、なんだよな…」
「ごめんね、ミヨ。こんなに長い旅に付き合わせちゃって」
「いや、良いんだ。ヤチヨのためなら俺は、何千年だってそばにいるよ」
「うん、ありがとう、ミヨ。やっぱりあなたがいてくれて、本当に良かった…!
これからもずっと、そばにいてね…?」
そう言ってはにかむヤチヨを直視できなくなった俺は
「さあ、これから忙しくなるんだ。今日はもう休もう」
「う、うん。そうだね…?おやすみ、ミヨ」
「ああ、おやすみ、ヤチヨ」
そう言って話を切り上げ、俺は逃げるように部屋へ入っていった。
「……ミヨ…?」
「このままあの二人とヤチヨに苦しみを味合わせていいのか…?
やっぱり、みんなが幸せになるには俺が"楔"にーーー」
どうも、ど素人ことあさらこです。
今回めっちゃ難産でした…正直今回はうまくかけた気がしないっす…
まあ、いつもそんな感じなんですけどね!今回は特にやばかったです…
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ミヨ君が最後に言ってた楔。これはかぐやが「大きな石」にぶつかる瞬間の時代にミヨ君の全存在を使って概念的に時代・空間を固定するものです。これをを打ち込み、何があっても世界がパラドックスで崩壊しないようにした後、地脈から力を吸い上げ、現実改変で『元光る竹』が「大きな石」にぶつかった事実をなかったことにする、というのが覚悟ガンギマリになったミヨ君が行うことです。
というか本編で言っていたヤチヨの解放はこれです。
ただ、これをやると当然ヤチヨは生まれないしミヨ君は楔になっているため存在しません。
つじつまを合わせるための何かが成り代わって<ツクヨミ>を作り、かぐやは無事にといろはのもとに帰ってきて面白おかしく幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
ということでバッドエンドの一つがこれです。まあ二人にしてみれば、ミヨ君とヤチヨのことをそもそも知らないのでハッピーエンドかもしれませんが。よかったね、二人(三人)とも!
まあ、本編ではあさらこが暗黒面に堕ちなければこうはなりません。多分。
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上のことをやろうとするとミヨ君は必ず失敗します。
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あさらこはハピエン厨です。(三度目の正直)
さて、それでは今回はここまで、また気が向いたときにでも。
追記:お気に入り100件突破記念リクエストを活動報告で募集しています!
今日までなので見たいシチュエーションなどあればぜひ!