超かぐや姫!〜地獄の付添人を添えて〜   作:あさらこ

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新モード追加だよ!

※捏造設定(元から)マシマシです。


双星

side:ミヨ

「新モード『SOUSEI』の実装を記念して『SOUSEICUP』の開催が決定…。それでヤチヨ、キミがこの話を持ってきたのには何か理由があるのかな?」

 

「いえ~す!ねえねえミヨ、これにやっちょと一緒に出てみない?」

 

もうすこしで年の瀬になろうかという頃、ヤチヨが持ってきたのは、KASSENの新モードの配信者を対象にした大会の参加権と、一緒に出ないかというお誘いだった。

 

「う~ん、でもこれわざわざ俺と参加するってなったらまた荒れないか?」

 

「そこらへんはまるっとだいじょ~ぶ!黒鬼の雷さんにどこにでも行ける旅行券を渡しーーーうっううん!交渉してミヨと本番までは組んでもらって、当日になったら急遽出られなくなったことにしてもらうから!」

 

「なんか知らない間に話が進んでいってるんだが?それに雷さんはそれでよかったのか…?」

 

「なんかねー、フィンランドに行ってサンタクロースに会いに行きたかったらしくて、お話をしたら「いいぞ」って即答だったよ」

 

「ああ…サンタクロース村あるもんな、フィンランド」

 

雷さんがOKを出した理由を聞いてみると、旅行好きの雷さんらしいものだった。

…割とファンタジー好きなのかな?雷さん。

 

「それで、どうかな?やっちょと一緒に出てくれる…?」

 

「ん?ああ、出るのは構わないんだが。なんで俺と大会に出ようと思ったんだ?」

 

「だって…最近ミヨがかぐやとかいろはとかとばっかり遊んでて私に全然構ってくれなかったんだもん…。そしたら丁度良く大会があるっていうからミヨと出たいなって思って」

 

俺と出る理由を聞くと、もじもじしながら答えてくれた。

…なるほど、確かに家では一緒に暮らしているけど、一緒に遊ぶってことは最近全然やってなかったからなあ。これは反省しないとな、俺。

 

「そうか…確かに最近全然遊んでなかったな。ごめんな、ヤチヨ」

 

「ううん。…本当はね、こうして一緒にいてくれるだけで満足なの。満足、だったのに、やっちょは随分と欲張りになっちゃいました」

 

「いいや、それは生きていくうえで当たり前のことだと俺は思うよ。…現状に満足しないその在り方こそ、俺たちがこれまで見てきた大好きな人間そのものなんじゃないか?」

 

自嘲するかのように言ったヤチヨに対して、俺はすぐにフォローをした。

…これまでずっと我慢し続けてきたんだ。そのくらいの欲くらい言わせてあげなくちゃな。

 

「そっかあ…。それならやっちょも段々と人間に染まってきたってことなのかな?…よーっし!それじゃあ大会もデデンと優勝を目指そうか!人間らしく、ね!」

 

「ああ、それくらい大きな目標があったほうが頑張れるからな」

 

「うんうん!八千年の絆、対戦する子たちに見せつけてあげようね!」

 

そう言って自分たちを鼓舞しながら、夜は更けていくのであった。

 

ーーー

『さてさてさーて、いよいよ始まります!KASSEN新モードお披露目大会!その名も「SOUSEICUP」!』

 

『そしてこの栄えある大会の実況を務めさせていただくのはこの私、乙事照琴と!』

 

『わんわんわお!解説の忠犬オタ公で~す!』

 

『いよいよ始まりますね~。新モード「SOUSEI」!…ところで、このモードのルールってどのようなモノなんです?』

 

『おっけー解説しましょう!このモードは二人一組の三十チーム、計六十人でのサバイバルです!最初にランダムでフィールドが決まり、さらにチームの初期位置もランダムでテレポートされます!そこから最後の一チームになるまで相手を蹴散らしていくっていうシンプルなモードです!残機は無く、代わりに蘇生が三度限りで時間制限もありますが可能となっています!ちなみに、蘇生方法はダウン状態になると玉手箱化しますが、その玉手箱についているお札をはがせば蘇生できます!』

 

『なるほど、どれだけ一人が墜ちるのを避けられるか、やほかのプレイヤーが乱入しないように早期決着が求められるモードですね』

 

『そうですねー、初めてのモードなので皆さんには頑張っていただきたいですね!…それでは早速ですがチーム紹介を行いたいと思います!まずは我らが優勝候補、blackonyXから帝・乃依チーム!』

 

『近・遠距離のバランスが取れたチームですねー。人気としても実力としても優勝候補で間違いないですね』

 

『続きましてーーー』

 

『さて、いよいよ私の推しが登場だァ!かぐや・いろPチーム!かぐやちゃん、いろP今日もかわいいよー!』

 

『すごい依怙贔屓を見た気がしますが、かぐやちゃんもいろPも意外性という点ではピカ一ですからね、期待が高まりますねぇ』

 

『そうなんですよ乙事照サンも見ていたからわかると思いますけど彼女たちはBlackonyXとの竹取合戦でもですねーーー』

 

『ハイ次、次行きましょう!ね!』

 

『はあ…はあ…、つ、次が最後のチームです!中々に不思議な組み合わせ、葦原・雷チームー!…っと、ここで速報です。雷さんですが、なんと急遽出場できなくなってしまったようです。…え、これどうなんの?』

 

『え?いや、どうなんでしょうね…。っと、おお!?ミヨさんの隣に大きな玉手箱が!そこから出てきたのは~?ヤチヨだあ~!!!電子の海の歌姫が参戦だァ!』

 

『これはまたわからなくなってきましたねえ…。ううん!とにかくこれで全チームの紹介が終わりました!あと少しで開戦ですので今しばらくお待ちください!』

 

ーーー

「ふふん、どうこの格好は?似合ってるかな?」

 

「うん、スポーティな姿のヤチヨも綺麗だと思うよ」

 

「~~~!もう、ミヨってば正直なんだから!」

 

素直な感想を伝えると、ヤチヨは照れたのかぺちぺちと背中を叩いてきた。

うーん、かわいい。…それにしてもーーー

 

「「……<●><●>」」

 

…うん、なんかかぐや達に見られてるなー、ナンデダロウナー。

 

できるだけかぐや達の方を見ないようにしながら、大会が始まるのを待っていた。

 

そしてーーー

「あっ、カウントダウンが始まったよ!」

 

「ふー…よし、頑張ろうな。ヤチヨ」

 

「うん!」

 

二人でそう言って、転送されていった。

 

 

「っと!ここは…渓流ステージか」

 

「ううむ、隠れる場所も多くて高低差もある…無難に上に行った方がよさそうだね」

 

「そうだな、じゃあバフをかけつつ上に行くか」

 

「かしこまり~」

 

転送された先でフィールドを素早く確認した俺たちはすぐに高所に向けて走り出した。

だが、それは他のチームも同じでーーー

 

「ミヨ!前に一チーム!」

 

「速攻で叩く!」

 

「りょ~かいっ」

 

前にいたまだこちらに気が付いていないチームに対して、ヤチヨが突撃するよりも少し先に護符を火球に変じさせて飛ばした。

相手チームは気づいた後慌てて火球を避けるが、その時にはヤチヨがうち一人を傘で吹き飛ばしていた。

 

「や、ヤチヨ!?…くっ!」

 

「やっちょが魅力的なのはわかるけど、よそ見してたらいけないと思うよ~?」

 

「よいしょっと!」

 

斬、とヤチヨから距離を取ろうとした敵の背後を取って切り付ける。

 

「なっ、いつの間に!?」

 

「はーい、前から失礼しま~す☆」

 

「後ろからもな?」

 

「のわあああぁぁ…」

 

相手の一人が吹き飛んでいるうちに前後から攻撃を行い、あっという間にHPを全損させた。

 

「おりゃああああ!」

 

「ふっ!!!」

 

ガギィィィン!!!

吹き飛んでいた方が起き上がってヤチヨに斧で奇襲を仕掛けようとしていたため剣で受け

 

「ん~、ほいっ☆」

 

「しまっ…!」

 

ズドムッ

 

ヤチヨに横からまた吹き飛ばしてもらった。

 

「ミヨ~」

 

「はいよ、と」

 

ヒュウウウ…ドカーン!

 

ヤチヨに追撃を頼まれたため火球を10発放ち、爆発させる。

煙が晴れると誰もおらず、アバター消滅の花弁が散っている最中だったため倒したことがわかった。

 

「ミヨ、やったね!」

 

「とりあえず一チーム撃破だな!」

 

パチンっとハイタッチをして、また高所に向かい始める。

 

ーーー

そうしてまた高所を狙うチームと三度ほど繰り返し、そしてーーー

俺はいまだかつてない危機に瀕していた。

 

ズドーーーンッ!!!

 

「おわああああ!」

 

「ねえ、ミヨ?なんでわたしたちに何も言わないでヤチヨと出場してるの…?」

 

ブンッ、ブンッ

 

「そうですよミヨさん。水臭いじゃないですか?」

 

「ちょ、二人ともなんで俺ばっかり狙ってくるんだ…っ!?」

 

そう、突如として現れたかぐやといろはになぜか俺だけ攻撃されていた。

 

ヤチヨも援護しようとしてくれているが、そのたびにいろはが受けに行っているので中々攻めあぐねているようだ。

 

「ああ、もう!しょうがないか!手加減して勝てる相手じゃないしな!ヤチヨ、使うぞ!」

 

「!…おっけー、いつでもいいよ!」

 

「護符、起動。『金剛羅刹』!」

 

いつぞやの帝さんとの戦いにも使った、全ステータス1.5倍の効果を持つ護符を使う。

 

「うええ!?ちょ、ま、はやすーーー」

 

そしてそのまま斬、斬斬斬斬斬ーーーとかぐやに攻撃を与えていき、押し切った。

 

「~~~もう!後で絶対に説明してもらうからね~!!!」

 

そんな言葉を残しながら、かぐやはダウン状態の玉手箱の形になった。

 

「かぐや!?」

 

「こらこらいろは、よそ見はいけませんなぁ」

 

「っ!しまっーーーあ…」

 

ブウウウゥゥゥン!!!

 

かぐやが落とされ、思わずこちらの方を向いてしまったいろはに対して、高速回転した傘を持ったヤチヨがいろはの体を真っ二つにした。

 

「ごめん、いろは。加減できなかった」

 

「それはむしろ本気で来てくれて嬉しかったですけど、後で教えてもらいますからね…?」

 

「あっはい」

 

「やったねーミヨ!ハグハグ~☆」

 

「いや、あの。いろんな人が見ているからね?」

 

「<●><●>」

 

いろははまた開始前の時のような目をしながら消えて行った。…後が怖いなあ、コレ。

 

「さ、さて。残すところあと一チームになったようなんだけど…」

 

「ハグハグ~♪…うん、多分帝様たちだろうねぇ」

 

帝さんたちの位置を探ろうとしていると、突然ドォォォォン!!!という音とともに、渓流ステージ名物の滝に向かって氷の大結晶が生まれた。

 

「この感じだと誘われてるのかな?」

 

「う~ん、さすが帝様。正々堂々ってことだね」

 

「それじゃあ行くか?」

 

「うん♪…絶対勝とうね!」

 

二人で頷きながら、俺たちは決戦場となる、渓流の滝のすぐそばの(ひら)けたところに向かうのだった。

 

ーーー

「わーお!な、乃依言ったろ?やっぱりミヨさんたちだって」

 

「俺も勝ち残るならって同じこと言ってたんだから一緒でしょ?」

 

「ば、それ言うなって!…さ、さて、俺たちがラスボスだぜ!」

 

若干のコントがありつつも、ラスボスを自称する帝さんに思わず好戦的な笑みが浮かぶのを自覚した。

 

「はは、なるほど…じゃあ存分に胸を借りようかな!」

 

「ふふふ…他はわからないけど、このモードでどちらがラスボスなのか教えてあげる☆」

 

「やる気だねーお二人さん!…それじゃあ始めようか、最終戦を!」

 

ーーー

side:帝アキラ

 

宣言と同時に俺は突っ込み、乃依は後ろに下がりながら矢を放つ。

ガキィィィン!!!

と俺を受け止めたのはヤチヨちゃん。ミヨさんは…なるほど、護符で生み出した火球で矢を吹き飛ばしていた。上手い…でも!

 

「ミヨさんと一緒にいるヤチヨちゃんはそこそこ弱体化してる…でしょ!」

 

ゴウッ!

 

「きゃっ!」

 

そう言って思い切り金棒を振るうと、ヤチヨちゃんは吹き飛んでいった。そこに追撃にいこうとする…がそこは状況を見ていたミヨさんに止められた。

 

「はっ!あんたならそう来るよな!…でも、乃依はいいのか?あんたが抑えないと矢の雨が降ってくるぜ?」

 

そう言うと、ミヨさんは好戦的に笑いながら

 

「それについては大丈夫だ。知ってるだろう?俺の回避率を」

 

「…ちぃっ!そうだった、な!」

 

「おっと!」

 

フェイントを織り交ぜた右からの切り上げと、頭上から飛来してきた乃依の矢が綺麗にかわされる。この人ほんとにどんな勘してんだ!?

 

「ミヨ!」

 

「ああ!」

 

ブウウウゥゥゥン!

 

真後ろからやってきたヤチヨちゃんの傘に目もむけず右に避けることで回避したミヨさんは、俺が避けて大きく距離を離すのを確認して乃依に向けて護符を数枚投げた。

 

「おっと、危ないな~♡…っ!?」

 

乃依も危なげなくかわすが、そのうちの2枚だけ変化していないことに気づくと同時に、雷撃の網となって乃依を縫い留めーーーってそうか、ヤチヨちゃんの傘の本当の目的は…!

 

ブウウウゥゥゥン…スパッ

 

「ありゃま。…ごめ~ん帝、やられちゃった」

 

「乃依!…くっ!」

 

乃依がやられた俺は、蘇生に向かおうにもミヨさんとヤチヨちゃん相手ではそれも難しいことを悟り、どうやってこれから戦うか考えていると、ミヨさんが不思議なことを言い出した。

 

「帝さん、すまん。時間切れだ」

 

「…時間切れ?」

 

「ああ、上を見てくれ」

 

ミヨさんに言われ、警戒しながら上を向くとーーー

巨大な隕石がすぐそこまで迫っていた。

 

「あれは、『招来』か!いやでもあれだとミヨさんたちも…ってまさか!?」

 

「お、気づいたみたいですね」

 

「ごめんね~帝様。」

 

「…ははっ。あーくそっ、これは完敗だなぁ」

 

あることに気づいた俺は、『招来』によって呼び出された隕石にミヨさんとヤチヨちゃん共々HPを全損させられるのであった。

 

ーーー

side:ミヨ

『それでは、この優勝された4名に大きな拍手をーーー!』

 

わあぁぁぁぁぁぁ!!!

 

俺とヤチヨ、帝さんと乃依さんに万雷の拍手が鳴り響く。俺とヤチヨ、帝さんは手を振っていたが、乃依さんはふてくされているようだった。

 

「乃依~?機嫌直せって」

 

「べっつに機嫌悪くないですけど~?まさかそもそも同時優勝しようとしてたなんて聞いても、なめられてるなとか思ってないで~す」

 

「あはは…。ごめんな、乃依さん。でも、BlackonyXが寄せ集めのチームに負けるとかいうちょっと後々困ることはしたくなくてね…」

 

「噓つけ~?あんな俺たち以上の阿吽の呼吸だったくせに何が寄せ集めだよ♡」

 

「あはは…」

 

そう、俺たちの狙いは優勝することだったが、急遽組まれたチームが帝さんたちを倒して優勝するのは角が立つと考えたが故の同時優勝だったのだ。

 

「まあまあ乃依。これは俺たちが最後まで残るって信頼してくれていたから考えられたことなんだしさ。甘んじて受けようぜ、な?」

 

「……はぁー。次お店に行ったとき、好きなもの一品作ってくれるなら許す」

 

「ああ、お安い御用だ」

 

何とかうまくいったか…と考えていると、そろそろお開きということで閉会の挨拶が行われていた。

 

『さて、今回も優勝者には特典があります!それはーーー月見ヤチヨとの歌動画のコラボです!』

 

「…はい?あの、ヤチヨさん?ーーーっていない!?」

 

うわあ、はめられた!

 

「どうしたんだ、ミヨさん?」

 

「頭を抱えるなんてめずらしーーーくもないか♡」

 

「う、歌は…歌だけはぁ…!」

 

「いや、ほんとにどうした?」

 

俺のあまりの様子に心配してくれている帝さんに俺は血を吐く思いで暴露した。

 

「実は俺…壊滅的な音痴なんです…」

 

「あー…。まあ、俺たちも歌うし、頑張って?」

 

「誰か代わってくれーーーーっ!」

 

 

その後、何とか歌動画は出たものの、その時のミヨは今にも倒れそうなほど疲れ切っていたそうな…。

 

 

 

 




どうも、ど素人ことあさらこです。

今回はヤチヨ回として、タッグマッチを書いてみました。
もちろん全部捏造設定です。

戦闘描写が苦手すぎていろいろと見苦しいところもあるとはありますが、なにとぞご寛恕いただければと思います。

次の話題
このお話で以前何処かのあとがきに書いた(はず)ミヨとヤチヨが組むとめちゃくちゃ強いことが表現できていれば幸いです。ええ、帝・乃依のチームに策を弄することができるくらいには余裕があります。

次の話題
ほぼ死に設定だった『護符使い』を若干出せてよかったです。
多分ほんとに今後出るかもわからないので…

それでは今回はここまで、また気が向いたときにでも。

『護符使い』の設定とかもオリキャラ紹介に乗せたほうがいいですか…?
あ、あと前話のアンチAのキャラ紹介と小話も載せていますので、見ていない方はよろしければそちらもどうぞ!

追記:このお話のおまけを「小話置き場」に投稿しました。
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