さて、そんな今回はオリジナル回の後半戦。あんなちゃんとみくるちゃんが巻き込まれた事件と信義とるるかちゃんのデートが重なります。一体どうなるのか、そしてデートの行方は⋯!?本編をお楽しみに。
それでは、また後書きにて⋯
sideあんな
ノブお兄ちゃんが別件の依頼を受けてる中、私達(ポチタンとジェット先輩とドギーも含む)も事件に巻き込まれてしまう。駅近くの公園に出店されていたたこ焼きの屋台からたこ焼きをひっくり返すためのピックが盗まれたのだ。あれから犯人を探すべく色々調べてきたが、店主さんの協力も得て事件が起きた前後にお店に立ち寄った人達を集めることに⋯
「おいおい、何やねん⋯今度はここに集まれって。俺はホンマに無関係なんやって!」
「僕はこのたこ焼き屋のお手伝いをしただけなんですけど⋯それ以外何もしてませんからね?」
「あたしも⋯彼氏のためにたこ焼き買いに来ただけだし!さっさと帰らせてくんない?」
そうして集まったのは3人⋯1人は阪〇タイ〇ースの帽子を被った関西弁で話す20代ぐらいの男性、もう1人はたこ焼き屋のお手伝いをしていたボランティアの若い男性、そしてもう1人はあの時にニジーから変装されていた私服姿の女子高生だ。
「店主さん、これでさっきまで店の前に来ていた人達全員ですよね?」
「はい⋯そうですけど。」
「何やねん、お前ら⋯そもそも何なん?俺達をここまで呼びやがって⋯こちとら暇やないねんぞ?」
「申し遅れました、私⋯キュアット探偵事務所の探偵の小林みくると申します。」
「同じく明智あんなです。」
「ぷっ、あはは⋯何が探偵や!ガキが探偵ごっことかコ〇ンの少年探偵団じゃあるまいし⋯大人をバカにするのは大概にせえよw」
3人に対して私とみくるはプリキットブックの探偵である証を見せると、帽子を被った男の人が笑う。確かに中学生である私達が探偵をしてるのはおかしな話かもしれないし、信じてもらえないかもしれしれないけど⋯ここまで言われるのは悔しい。
「あんな⋯気にしないで、あなたも私も立派な探偵なんだから。師匠がいなくてもやれるってところを見せようよ!」
「そうだぞ、あんな。お前もみくるも信義から色々学んできたんだ⋯自信を持て!」
「みくる、ジェット先輩⋯そうだね。私、頑張る!」
みくるとジェット先輩に励まされて私は落ち込みかけたが立ち直る。私はみくるよりずっと前から推理のいろはを教えてもらって、ノブお兄ちゃんからいつも褒められていたし、みくるだって短期間でノブお兄ちゃんの教えを活かして立派な探偵になったんだ⋯だから、私達ならきっとできる!
「まず、帽子のお兄さん⋯あなたはこのたこ焼き屋さんの前で何をしてましたか?」
「たこ焼きを買っただけやで?その証拠に見てみぃ⋯この店のロゴが入った袋とパックがあるやろ?さっきまで食べてたんやて!」
「そうなんですね。」
「それで、あなたはボランティアとしてこの店のお手伝いをしてたそうですけど⋯」
「はい。店主さんが煙草を吸って離れてる間に焼いた分のたこ焼きを売っといてくれと頼まれて⋯その間はお店のカウンターにいましたけど、道具とかには触ってませんよ?」
私は帽子の男性、みくるはお店のお手伝いをしていた男性にアリバイを確かめるも2人とも事件に関与していないと主張する。そうとなると残ったのはあの時の女子高生だけど⋯ニジーがあの時変装していたことを考えるとまた変装してるのではと疑いたくなってしまう。本当にこの人は無罪なのだろうか?
「あの⋯あなたは私達のことを覚えてますよね?」
「は?あんたらのこと知らんし⋯それと、あたしは本当に彼氏のためにたこ焼きを買いに行っただけだっての。もう、たこ焼きは食べたし彼氏を待たせてるんだから帰しなさいよね?」
「それに関しては申し訳ありません。とりあえず、私があの時会ったあなたは偽者だったと分かりました⋯ですが、もう少し詳しい話をお聞かせ願いますか?」
「ちっ、分かったよ⋯あたし、事件現場であの時何が起きたか知ってるし教えるから。」
女子高生はかなり不機嫌そうに私に迫るもここはみくるが間に入って彼女に一言謝ってから落ち着かせる。すると、彼女は相変わらず不機嫌ではあるが事件現場で何が起きたかを話し始めようとした⋯
「あの帽子の男いるじゃん?あいつ、たこ焼きを買ってボランティアの男がいない隙に何か怪しい行動をしてたんだよね⋯何をしてたかは遠目だったから分からなかったけど。」
「そうなんですね⋯あんな。」
「うん!」
「ちょっと待てや⋯あんな不真面目なギャルの言うことを信じるんか?あれはどうやってたこ焼きを作るんかなぁって気になって厨房を見ただけやねん!」
「あの⋯あなたは方言からして関西の方の人ですよね?たこ焼きの作り方とか知らなかったんですか?」
「あのなぁ⋯いくら関西人とてたこ焼きの作り方を知らんやつはおるやろ。関西人全員が知ってると思うなや!」
「おおっ、そこの兄ちゃん、阪〇タイ〇ースのファンなんか?ここら辺では珍しいなぁ⋯」
「えっ?」
私が関西の人なのにたこ焼きの作り方を知らないことを疑問に思い訊ね、阪〇タイ〇ースの帽子を被った男性が怒り出すとそんな彼に同じく関西弁の中年ぐらいのおじさんが声をかけてはそこのファンかと訊ねる。
「阪〇タイ〇ース?何やそれ、知らん名前やな⋯ってか、おっさん邪魔すんなや!」
「帽子被ってて知らんは白々しいなぁ⋯確かにこのまことみらい市はまことみらいベイスターズのお膝元やから敵視されがちやけど素直になってもええんやで?」
おじさんに対して帽子を被った男性は阪〇タイ〇ースを知らないと言っては彼に怒鳴る。たこ焼きの作り方はまだしも関西の人なのに阪〇タイ〇ース知らない⋯そうか!
「「見えた、これが答えだ!」」
そして、これらの状況から全ての謎が解けた⋯犯人は間違いなくあの帽子の男性だ!そこは私もみくるも考えは恐らく一致したことだろう。
「店主さん、犯人が誰なのか分かりましたよ。」
「ホンマですか?」
「「犯人はあなたです!」」
「な、何言うてんねん!俺にはアリバイがあるって言うたやろ?」
私とみくるは阪〇タイ〇ースの帽子を被った男性を指差して犯人だと告げる。その男性はかなり動揺を隠せない⋯しかし、彼は決定打を出してしまったのだ。それをまだ知らない⋯
「さっきあなたは通りかかった人に阪〇のファンかと聞かれた時にその球団を知らないと言った⋯」
「関西の人なら阪〇のことを知らない人はいないんです。そうですよね?」
「せやな⋯ピンク髪の姉ちゃんの言う通り、関西には他に近〇やオリッ〇スはあれど阪〇は誰でも知ってるチームなんやで?」
「阪〇は誰もがみんな知ってるし優勝は当たり前の最強の球団。それを知らないなんでありえないよ!」
「えっ?」
「いや、あんな⋯」
「みくる?私、何か変なこと言ったかな?」
「あんな⋯実はこの当時の阪〇タイ〇ースはBクラスの常連と言っても良いぐらい暗黒期だったんだ。ファンの人の前で言うのも恐縮だけど。」
「そうなの!? 」
私の発言に対して通りすがりの阪〇ファンおじさんとみくるが首をかしげて何事かと思って訊ねると、ジェット先輩がそれに答える。どうやらこの時の阪〇は弱いチームだったようで私は驚いた⋯最近の阪〇はいつも上位で近年でも2回優勝して日本一も経験した強いチームだけど、こんな時代もあったんだね。そういえば、ジェット先輩があの時に今では無敵級のホー〇スは当時は弱いチームだったとか言ってたような⋯今と昔だとプロ野球の勢力図はかなり違うようだ。
「あーあ、バレちゃった。チョベリバー⋯」
そういうと阪〇の帽子を被った男性は帽子を投げ捨ててからメイクをブラシで落としていく。この仕草をするということは⋯しばらくすると変装が解けてやはり彼に変装していたのはアゲセーヌだった。
「「「アゲセーヌ!」」」
「マジで訳分かんないことばかり言うからチョー混乱したんですけど!?とにかく、ピックは頂いて行くね〜♪」
「あっ、おい!?」
「店主さんはここで待っててください!」
「ピックは私とあんなで取り返します!行くよ⋯」
「うん!」
「僕も行かけてもらう!」
「⋯」
そうして私達は去る前にピックを見せつけたアゲセーヌを追いかけることに⋯店主さんのためにもマコトジュエルのためにも絶対に逃がすわけにはいかない!
side out
~~~~~~~~
side信義
あれからゲームセンターで1時間ぐらい遊んだ俺達はそこを出てから次にどこへ行こうかをるるかちゃんと話し合いながら並んで歩いていく⋯
「ゲームセンター楽しかったね。」
「うん⋯楽しかった。それで、次はどこに行きたい?」
「そうだな。俺、るるかちゃんに服を買いたいと思ってるけど、ここら辺に洋服屋さんってあったかな?」
「ここら辺に私がいつも行ってるお店があるの。メンズの服もあるから私にもあなたの服を選ばせてほしい。」
「嬉しいな⋯じゃあ、そこで買い物をしてもし時間があったらパティスリーチュチュでケーキ食べよ⋯うわっ!?」
俺がるるかちゃんにこの後の予定を伝えようとすると、後ろから急いでいる人が俺にぶつかってきてお互いに転んでしまう。それが誰なのかと思ったらアゲセーヌだった。
「アゲセーヌ⋯!?」
「いてて⋯ってあんたは!?それと、キュアアルカナ・シャドウ!どうしてここに?」
「⋯」
「『キュアアルカナ・シャドウ』?お前、何を言って⋯この子は森亜るるかちゃんだ!そうだよね?」
「⋯」
「あっ、ノブお兄ちゃん!大丈夫?」
「ちっ⋯!」
すると、彼女を追いかけてきたのかあんな、みくる、ジェット先輩、ドギー、ポチタンもやって来てこれを見たアゲセーヌは必死の形相でまた逃げ去った。
「師匠、お怪我は?」
「大丈夫だ。もしかして、アゲセーヌがマコトジュエルを盗んだのか?」
「ああ。今回はたこ焼きのピックを盗んで行った⋯あれにマコトジュエルが宿っているらしい。」
「ノブお兄ちゃん、その女の子は?もしかして依頼者なの?」
「ああ、詳しい話は事務所に帰ってきてからする⋯るるかちゃん、ここで待ってて?すぐ戻るから。」
「うん⋯」
そうして俺はるるかちゃんをこの場で待機させてからあんな達と合流してアゲセーヌを追うことに⋯しかし、アゲセーヌが出した名前である『キュアアルカナ・シャドウ』。もしかして、るるかちゃんはプリキュアなのだろうか?しかし、ファントムと関係するプリキュアという点が妙に引っかかる。何故プリキュアだとしたらこっち側の俺達は知らなかったのか?そんな疑問を抱えながら追うことに。
(5分後⋯)
「観念しろ、アゲセーヌ!」
それから俺達はアゲセーヌを人があまり通らない裏まで追いやることに成功して彼女は逃げ場を塞がれた。ここなら誰にも見られることはないし、アゲセーヌも下手には動けない⋯
『大人しくそれを返してもらおうか?お前はもう包囲されている!』
「こうなったら⋯嘘よ覆え、チョベリグにしちゃって〜?ハンニンダー♪」
「ハンニンダー!」
そうして追い込まれたアゲセーヌはここでピックからたこ焼きのハンニンダーを生成する。それにはやはりマコトジュエルが宿っていて、また厄介なことに巻き込まれてしまった。
「あんな、みくる⋯変身だ!」
「「うん(はい)!」」
「「「オープン!」」」
「「ジュエルキュアウォッチ!」」
「ジュエルキュアライセンスフォン!」
「「「プリキュア・ウェイクアップタイム!」」」
(変身中⋯)
「どんな謎でもはなまる解決!名探偵キュアアンサー!」
「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵キュアミスティック!」
「百鬼夜行を斬り犯罪撲滅!名刑事キュアマスター!」
「「「名探偵プリキュア!」」」
「私の答え、見せてあげる!」
そうして変身を終え、今回はアンサーが台詞を決める。とりあえず、今回は早く終わらせてるるかちゃんの元に戻らないとな⋯デートと扱って良いのかは分からないが、好感度も俺が守ってみせる!
「ハンニンダー、美味しいたこ焼きを作るようにチョベリグな腕前でプリキュアを倒しちゃって!」
「ハンニンダー!」
たこ焼きのハンニンダーは転がって攻撃を仕掛ける。しかし、これは難なくジャンプで避けてそこから飛び蹴りへと移行しようとする。
「「「はあああっ!」」」
「ハンニンダー!」
息を合わせて飛び蹴りを浴びせようとした時、蹴った右足が生地に埋まって攻撃を防がれてしまう。たこ焼きだからこれだけ生地からタコまでの層が厚いのも納得だ⋯
「そのまま飛ばしちゃえ♪」
「ハンニンダー!」
「「「うわああああっ!?」」」
ハンニンダーは生地の反発を活かして俺達を弾き飛ばす。何という威力だ⋯あっという間に上に打ち上がってしまった。しかし、もう1回着地して攻撃すれば何とかなるはずだ!
「ハンニンダー!」
そんな体勢に入ろうとすると、ハンニンダーはいきなり着地するところに油をはけで塗るというか飛ばして地面にかけてきた。まずい⋯ここに着地したら間違いなく滑ってしまう!
「2人とも、足元に油があるから気をつけ⋯」
「「うわっ!?」」
俺は咄嗟に油の塗ってないところに何とか着地できたもののアンサーとミスティックはよりにもよって油のあるところに着地してしまい尻もちをついてしまった。しかもこの動きまで仲良くシンクロするという⋯
「大丈夫か?」
「「ううっ⋯」」
「チョベリグ、やっちゃえ!」
「ハンニンダー!」
すると、ハンニンダーは俺達に目掛けて紫色のビームを放ってきた。こんな時に⋯ミスティックは転んだ受け身から起き上がれずバリアが使えない。ここは俺が盾になる!
「2人とも、危ない⋯ぐわああああ!」
「お兄ちゃん!」
「師匠!」
「くっ、何だこれは⋯たこ焼きに包まれて動けない!」
俺が2人の代わりに身代わりでビームを食らうと、俺の身体がたこ焼きの生地に包まれて身動きが取れなくなった。これを食らったらたこ焼きの生地に包まれるとか絶妙に厄介な技すぎだ⋯書き込み掲示板のスレで食らったら絶妙に嫌な技を挙げたやつが優勝するのだったら間違いなく優勝である。
「よくもお兄ちゃんを⋯こうなったら私が!」
「アンサー、ダメだよ!あなたが突っ込んだらビームを浴びてたこ焼きになっちゃうから⋯」
「でも、どうすれば⋯?」
「今っしょ、ハンニンダー!2人もたこ焼きにしちゃって〜♪」
「ハンニンダー!」
「私が止める、ミスティックリフレクション⋯って嘘?」
「「バリアがたこ焼きに!?」」
ハンニンダーはアゲセーヌの指示で迷うアンサーとミスティックにたこ焼きビームを放ち、それをミスティックが前に立ってバリアを作るもビームに当たったバリアはたこ焼きとなって地面に落ちる。前に出てもビームを食らう、バリアで防いでもバリアがたこ焼きになってしまう⋯これって詰みではないだろうか?
「チャーンス♪」
「ハンニンダー!」
(もうダメだ⋯手の打ちようがない!)
「ハンニンダー!?」
またビームが飛んできて俺がもう絶望しかけたその時、対抗して反対側からから別で無数のビームが出てきてはそれを中和するどころか蹴散らしてハンニンダーに命中。一体何が起きたのだろうか?
「う、嘘!?まさか⋯」
「アンサー、今のは?あなた?」
「違う⋯私、こんな攻撃してないよ?ミスティック?」
「私はそもそもこういうビーム撃てないから⋯どうなってるの?」
アンサーとミスティックはどっちがビームを撃ったのかで揉めている中で俺はビームの方向である背後の隙間を確かめた。そこには金髪に黒いドレスを着て魔法の杖を持った少女が1人⋯遠目からだから誰なのかよく分からない。結界の中にも入ってきてるし何者なのだろうか?そう思ったら今度は俺の方にビームを放ち、それが当たると俺を固めていたたこ焼きの生地が崩れてようやく動けるようになった。
(助かった⋯のか?)
「お兄ちゃん、やった!動けるようになったんだね。でも、誰があのビームを?ミスティックじゃないし⋯」
「とりあえず、今はハンニンダーを何とかしましょう。師匠、ここは私とアンサーに任せてください!」
「わ、分かった⋯」
「もう、次から次へと!」
「あの店主さんの美味しいたこ焼きを食べさせたいと思う気持ち⋯」
「マコトジュエルもその思いも⋯全て取り返す!」
そうして、俺はアンサーとミスティックに決め技を任せる。2人はジュエルキュアウォッチの長針を11まで回していつもの攻撃を決めていくことに⋯
「「これが私達の、アンサーだぁ!」」
そして、今回の技も見事にたこ焼きのハンニンダーに命中してアンサーとミスティックは反対側に着地する。今日も恐らく決まったことだろう。
「「キュアっと解決!」」
「ハン⋯ニン⋯ダー⋯」
「ポチポチ、キュアキュア〜♪」
ハンニンダーは無事に浄化されて海のような水色のマコトジュエルが出てくる、それを俺がポチタンの首にセットし、ポチタンは喜んでマコトジュエルが溶け込んでいく⋯また一つ成長できて元の時代へ戻るべく前進できたことだろう。
「たこ焼き見てたらチョー腹ペコ⋯今日は帰るぅ。」
そうして、アゲセーヌが退却すると辺りの結界も壊れた街並みも元に戻る。俺は改めて助けてくれた謎の少女のいる方向を振り返るも既に彼女の姿はなかった⋯あの子は敵なのか、味方なのか?
「お兄ちゃん、どうしたの?」
「悪い⋯俺、まだ依頼が残ってたんだった!先帰ってるから、お前らも気をつけろよな?」
「は、はい。師匠もお気をつけて!」
「ありがとう、また後でな!」
そうして俺はるるかちゃんの元へと変身を解除しながら戻ることに。あの少女のことやアゲセーヌがるるかちゃんに対して呼んだ『キュアアルカナ・シャドウ』の謎⋯考えることは山ほどあれど、また何も考えずにデートに専念しないとな!
「お待たせ、るるかちゃん!ごめんね⋯思ったより長引いちゃって。」
「ううん、大丈夫。それよりもあなたと一緒に追いかけた人、探偵の仲間なんでしょう?一緒じゃなくて良いの?」
「心配しないで。俺はこの依頼を優先してるんだから⋯そうだ、今回の依頼のお出かけが終わったら事務所に戻ってあの子達を紹介するよ。2人とも君と同世代ぐらいの子だからお友達になれるんじゃないかな?」
「ごめんなさい⋯それはできないことなの。」
「えっ、どうして?」
「実は私⋯えっ!?」
るるかちゃんが秘密を俺に明かそうとしたその時、彼女の周辺に魔法陣ができてはその中にるるかちゃんが吸い込まれていく。一体、何が起こってるのだろうか?ハンニンダーが現れること以上に非現実的なことが起きていてかなり驚いている。
「るるかちゃん!」
「織田さん、助けて⋯!」
俺が手を出して救い出そうとするも、魔法陣はるるかちゃんをぬいぐるみのマシュタンごとあっという間に吸い込んでは消滅する。結局、彼女が俺に対して思ってる気持ちの答えを聞くことすらできなかった⋯誰が一体こんな真似を!?まさか、怪盗団ファントムが⋯?アゲセーヌとのやり取りからして何か関係があるのだろう。しかし、俺はるるかちゃんを目の前まで来ておいて救えなかった後悔が頭の中を巡るばかりである。
side out
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「ダメじゃないか、新入りのお嬢さん⋯いや、前まで敵だった人間だったな。会合に参加しなかったどころか名探偵プリキュアの援護をするだなんて。でも、流石はあんただよ⋯威力は強力だった。そうにしても俺が作った魔法陣に無力とは情けないね。」
魔法陣で怪盗団ファントムのアジトに強制送還されたるるかをブラキッドが出迎える。あの魔法陣は彼が作ったものであると自白すると共に彼女を見つめては不気味な笑みを浮かべた。
「あんたは⋯知らない顔ね!」
「なんだ、あんたはぬいぐるみじゃなくて妖精だったのか。まあ無理もないよな⋯俺の名はブラキッド、この怪盗団ファントムのエリート怪盗さ。以後お見知り置きを、森亜るるかさん⋯いや、キュアアルカナ・シャドウ。」
「ご苦労だった、ブラキッド⋯下がって良い。」
「ライライサー。」
魔法陣でるるかとマシュタンを送還する役割を終えたブラキッドは一旦下がって、その代わりにウソノワールやって来ては椅子に腰かけてるるかを見下ろす。
「キュアアルカナ・シャドウ、何故お前は名探偵プリキュアを助けた?いや、キュアマスターを助けた⋯という表現の方が正しいだろう。何故だ!」
「それは⋯」
「ウソノワール様、るるかにはきっと何か考えがあって彼を助けたんだと思うわ。罰ならそれを許したあたしに与えなさい、この子のことは見逃してあげて!」
「マシュタン⋯」
「何が見逃してあげてなの?あんたのせいで勝機を逸してマジチョベリバなんですけど!?」
マシュタンがるるかのやったことを庇おうとすると、アゲセーヌがどら焼きを食べながらるるかに怒りをぶつける。ちなみにこのどら焼きに関してはゴウエモンからおすそ分けされたもので本人は『そんなダサいお菓子食べたくないんだけど⋯』と最初は駄々を捏ねていたが、食べてみたら美味しくて気に入ったようだ。しかし、それを食べながらの発言はどこか説得力がないように思えてしまう。
「とりあえず、その考えとやらを聞かせてもらおうか⋯お前は何をもってキュアマスターを助けたのかを。マシュタンに頼らず自分の口で⋯」
「⋯」
「言えぬのか。もしや、あの男に恋をしてるのではあるまいな?」
「⋯!?」
るるかはウソノワールから自分の抱いている気持ちを言い当てられて動揺を隠せない。しかし、何故そう思われるのかの理由は明らかだった⋯横に信義からプレゼントされたテディベアが落ちていたのだから。
「図星か。やはり、あの男の懐に入った際に毒されたのだろう⋯こうなってしまった以上、お前は使い物にならない。奈落の底へ行ってもらうぞ!」
「そ、そんな⋯私!?」
「るるか!」
「お待ちください、ウソノワール様。」
「ニジー、何の真似だ?」
るるかが奈落の底へと送られようとしたタイミングでニジーが割って入り、これにウソノワールは険しい表情で彼に問う。ひとまずるるかは救われたのか安心した表情を浮かべてほっとした。
「恐らくアルカナ・シャドウにはキュアマスターを生かす意味が分かっているはずです。しかし、それはまだ秘密にしているのでしょう⋯その中で彼女は彼の懐に入ったことで弱みも握っているはずです。まだ生かす意味もあるのではないでしょうか?」
「ニジー⋯」
「助かったわ⋯(ニジーってなかなか男らしいところもあるのね。)」
「ほう。分かった⋯それで、ニジーはどう責任を負うつもりだ?」
「僕が彼女に代わってマコトジュエルを奪還して参ります⋯策は練っているのでお任せください!」
「良かろう。ただし、お前ももう次はない⋯失敗したら代わりに奈落の底に行くと思え。」
「ライライサー!」
(くっ、ニジーのやつめ⋯俺に良い顔をさせたくないからとウソノワール様の前で強がりやがって。まあ、見てろ⋯あの新人より前にニジーが脱落するだろう。強がりはいつまで続くかな、ナルシストくん。)
ニジーはウソノワールからの最終通告に同意してるるかの命を守った。しかし、これを見ていたブラキッドは表では良い顔をしていなかったが⋯彼は心の中ではニジーが代わりに脱落するだろうと予想するのだった。
「ニジー、どうして私を助けたの?」
会合が終わった後、るるかはニジーに何故助けたのかを訊ねる。それもそうだ⋯自分の危機を身代わりになる形で突然救ったものだから。
「確かに言えることだけど、僕はブラキッドのことが嫌いだからね⋯君を鬼の首のように差し出した彼に良い顔をさせたくないからかな?」
「なんだ、そういうことね⋯結局は自分第一なのかしら?」
「そう思ってもらって結構。でも、恋をしてる時の君を見てると幸せそうで僕も嬉しいんだ⋯しかし、任務を忘れてはいけないよ?恋を楽しむのは結構だが、キュアマスターの弱みを探りマコトジュエルを回収しないとね。」
「私が、恋?」
「君、恋をしてるって自覚がなかったのかい?でも、テディベアを買ってくれるなんて良い彼氏さんだよね⋯ほら、マコトジュエルも宿ってるじゃないか。これが君が彼に恋をしてる証拠だよ?」
ニジーは拾ったテディベアから黒と銀のマコトジュエルを取り出す。どうやらるるかの気持ちにマコトジュエルがテディベアに宿ったようだ⋯
「それで、このマコトジュエルをどうするのかしら?」
「もちろん、テディベアと共に君に渡すよ。僕は自力でマコトジュエルを回収するさ⋯君に頼らなくともね。」
「ありがとう。私を助けたくれたことも、マコトジュエルも⋯頑張って。」
「どういたしまして。さて、僕は作戦を練りますか⋯ウソノワール様にちゃんと渡すんだよ。」
そう言ってニジーはこの場を後にしてるるかはテディベアに宿ったマコトジュエルを見て自分の気持ちがどういうものだったのかを再認識する。それを知るとるるかの心拍数は跳ね上がっていくのだった⋯
「マシュタン⋯」
「どうしたの、るるか?」
「私って恋をしてたみたい⋯織田さんに。胸のドキドキが止まらなくなったかも。」
「やっと気づいたのね?本当にるるかはアイスとか謎解き以外には鈍感なんだから⋯」
「でも、やっと気づくことができた。ニジーには感謝しないと⋯」
「でも、るるか⋯分かってるわよね?」
「織田さんとは立場上では敵。でも、戦ってない時だけでもいいからこの気持ちを伝えて一緒になりたい⋯私がキュアアルカナ・シャドウであることは彼の前では秘密にできたらいいな。」
「まあ、アゲセーヌが彼の前で名前を出しちゃったから厳しいけど⋯あなたの立ち回りなら何とかなると信じてるわ。まあ、織田信義も自分がキュアマスターであることを秘密にするでしょうし⋯平和に叶うと良いわね。」
「うん。帰ろう、マシュタン⋯」
「ええ、帰りましょう。」
そうして、るるかはマシュタンを連れて1人だけ残ったアジトを後にする。彼女の理想は果たして叶うのだろうか?恋を自覚した1人の少女は次なるステップへと歩みを進めるのだった。
いかがでしたか?るるかちゃんと信義のデートはちょっと信義からしたらバッドエンドな結末になってしまいました。目の前でるるかちゃんがブラキッドの魔術である魔法陣に取り込まれてしまいましたから⋯その前にはあんなちゃんとみくるちゃん達から逃げてたアゲセーヌとのやり取りで『キュアアルカナ・シャドウ』ということが出てきてしまって信義は疑いを持った模様⋯その中での戦いではたこ焼きに包まれるし散々も謎の少女に助けられましたが、まあ誰かは分かりますよね。
その一方であんなちゃん達はたこ焼きのピックの盗難事件に巻き込まれましたが、その中で3人の容疑者と対峙⋯そこでは阪神タイガースのネタも仕込んどきましたけど、タイガースって1999年当時は暗黒期だったんですよね?今のファイターズの監督の新庄さんとか良い選手はまあいましたけど、いかんせんこの時代のボーナス主義のドラフトで獲得したお粗末な新人選手と使えない助っ人選手のせいでボロボロで今のみんなが知ってるタイガースとは遠いものです。まあ、それは置いといて⋯アゲセーヌの無知でボロが出ました。ちなみに、アゲセーヌの中の人である大橋彩香さんは大の阪神タイガースのファンなんですよね⋯彼女は無知な振りをしててもどこかでファンのボロが逆に出そうですw
その中で強制送還されたるるかちゃんでしたけど、一時はウソノワールから奈落の底に落とされる危機もそこはニジーから救われました。その中で彼から自分の気持ちに気付かされて、マコトジュエルも信義から貰ったテディベアに宿っていたのです⋯そこで彼女は覚悟を決めました。戦ってない時に恋をして、自分がキュアアルカナ・シャドウであることを彼の前で隠す⋯と。果たして、彼女の理想は叶うのか?原作の今というか次回を思うと叶いそうにないですね。
こっちの次回に関しては原作に戻り5話分をお送りいたします。ここからさらにシリアスへと向かっていくのですが、信義のメンタルもボロボロであんなちゃんも⋯とりあえず、次回もお楽しみに!
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