とりあえず、たんプリは今も盛り上がってる流れなのでこの調子で映画とかライブとかその先まで続いてほしいです。
そんな今回のこちらの作品は11話と12話の間としてのオリジナルストーリーをお届けします。ファントムに行った信義は今回でサブタイトルのような秘密を知ることになるのですが⋯それを受けてウソノワールと立ち向かうことに。果たして、彼はるるかちゃんと共に何をするのか?それをどうぞお楽しみに!
それでは、また後書きにて。
sideあんな
「ねえ、昨日のドラマ観た?」
「観たよ?しるくさんがギャルを演じてたあのドラマ⋯ああいう演技もできるんだなぁって思うと凄いよね!こんな凄い女優さんが私達の演劇部のお手伝いしてたなんて⋯みくるは観た?」
「私も観たよ!しるくさんのギャルの演技、良かったよね!私も主人公になってギャルのしるくからからかわれたいかも〜♪」
「⋯」
ゆみとりえとみくるが昨日の夜にあったドラマの話で盛り上がる中、私はそのドラマをみくると観る前に起きたノブお兄ちゃんが私の前からいなくなったあの時のことを思い出した。私の記憶は途中で途絶えてはいたが、ノブお兄ちゃんが叶えたいるるかさんのやりたいこととは何だろうか?それを考えると話に入れる気分でもなかった。
「あんなも私と一緒に観たよね?しるくさんの演技、どうだった?」
「う、うん⋯いつものお淑やか雰囲気とは正反対のキャラもこなせて凄いなぁって思ったよ。それに、『宮下アイリ』って名前も可愛いよね⋯」
「あんな、大丈夫?少し顔色が悪いけど⋯保健室に連れて行こうか?」
「ううん、大丈夫。ごめんね、ゆみ⋯」
「あんなって前からだけどたまに深刻そうに悩んでる時があるよね?困った時はゆみやみくるだけじゃなくて私にも相談してほしいな。演劇部は忙しいかもしれないけど、間の時間だったら協力するからね?」
「りえもありがとう。」
「どうした?いつも元気な明智さんが元気ないようだけど⋯まあ、元気がない時は俺の家の弁当屋で美味しい弁当をサービスしてやるからさ。憲司からも何か言ってやれって!」
「あ、あの⋯明智さんには笑顔が1番似合うから。どうかいつまでも太陽でいてね?」
ゆみとりえに続いて渡辺くんと泉くんも私のことを励ます。本当に私の周りにはみくるだけじゃなくて優しい友達が沢山いる⋯もちろん、ジェット先輩やドギーも頼りになる存在だけど、その中で足りないのはノブお兄ちゃん。お兄ちゃんとしても男の人としても大好きでいつも私のことを守ってくれて遊んでくれるし一緒の空間にいる時は常にそばにいてくれた王子様のような存在だ⋯いなくなってすぐは取り戻そうという気持ちで希望は持てたけど、次の日になると心に空いた穴は大きくなって寂しい気持ちで泣きそうである。こんな私が太陽のように輝くだなんて無理だよ⋯
「渡辺くんと泉くんもありがとう。心配しないで⋯私は大丈夫だから。」
「⋯」
私はみんなに心配させないように大丈夫だとアピールするが、しかしみくるだけはどこか心配そうな表情をしていた。とりあえず、このことに関してはみくるとかジェット先輩とかドギーに相談してもノブお兄ちゃんを探しようがない。でも、私の身の回りで1人だけこういう時に頼れる人がいた⋯学校が終わったらその人に相談しよう。
side out
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side信義
「うーん、朝か⋯ってもう11時か。嘘だろ?」
随分と長く寝た気がして俺は目を覚ます⋯時刻は朝の11時、そりゃあ寝すぎだよな。あれから夜中はずっと話してて寝るのが遅かったから仕方ない話だ。それで横に目をやると隣では少し乱れたパジャマ姿のるるかが寝ていた⋯それで昨日のことを思い出す。俺はるるかと一緒にやりたいことを叶える為に彼女と寄り添い、夜はるるかと一緒に夜ごはんを食べたりベッドで寝たことを⋯
「本当にるるかの寝顔は可愛いわね♪」
「おはよう、マシュタン⋯本当だな。お前はずるいよ⋯俺よりもずっと前からこの子の寝顔を見ていて。」
「当たり前でしょ、あたしとるるかはずっと一緒なんだから。でも、そのお株も信義に奪われると思うとちょっと嫉妬しちゃうかも?」
「彼氏の特権なんでね⋯とりあえず、ちょっといたずらでもしようかな?」
「よしなさいってもう⋯」
そうして俺は引き続きるるかの寝てるところを拝むことに。寝顔は言うまでもなくファントムの人間とは思えないぐらいの天使でしかも崩れたパジャマの肩の隙間からブラ紐が見えるのが色っぽい⋯流石に15歳だからあるかもだが、るるかもブラジャーをする年頃なのか。それで、今はこうして寝てるのだからパジャマのボタンを外してブラを見るだけなら悪くはない⋯そう思った俺はパジャマのボタンに手をかけた。
「信義、何してるの?」
「ほら、言わんこっちゃない⋯」
「おはよう、るるか。これはその⋯」
「私のパジャマのボタンを外して脱がそうと思ったでしょ⋯誤魔化しても無駄よ?」
「悪い、つい出来心で。」
「呆れた⋯あなたはもっと誠実な人かと思ってたけど、私の見立て違いだったようね。未成年の私の服を脱がそうだなんて⋯信義ってロリコンなの?」
「違う、俺はあんなやみくるにすらこんなことはしたことない!彼女のお前だからできることなんだよ⋯」
「本当に信義はズルい⋯でも、まだ怖いところがあるからもう少し待ってくれる?あなたと付き合って私が男の人に慣れたその時はあなたからしてほしい⋯その、服とか下着を脱がせて私の身体を触ったりとかそれ以上のことも。」
「分かった、焦らずに俺も待つよ⋯お前が嫌がることは俺もしたくないからな。一緒に慣れていこうぜ?」
「うん⋯」
「おい、キュアマスター!」
俺とるるかが話をしていると、部屋に突然とゴウエモンがノックをせずに押しかけてくる。これには俺とるるかは驚くばかり⋯しかし、彼の様子からしてただ事ではなさそうだ。
「俺に何か用か?」
「お前のことをウソノワール様がお呼びだ⋯至急向かってくれ!」
「ウソノワールが?分かった⋯何を話すかは知らないが、とりあえず行ってくる。」
「私も行くわ。あなたは私を守ってくれた⋯今度はもしもの事があるなら私が信義を守る。」
「るるか⋯そういうわけだ、ちよっと外で待っててくれ。着替えるから⋯」
「お、おう。しかし、朝からラブラブやってんなぁ⋯まあ、あんまり時間はかけるなよ?」
そう言うとゴウエモンは部屋の外へと出て俺達の着替えを待っていくことに⋯とりあえず、ウソノワールとの対峙か。相手がファントムの親玉ということで変な真似はできないが、とにかくるるかを縛る何かから解放しないと!俺は彼女を自由にしたいと願っている。だから、別にファントムの仲間になるつもりは俺としてはないのだ。
「とりあえず、着替えようか⋯俺は壁の隅で着替えるからるるかはここで着替えてろ。」
「その必要はないわ。あなたもここで着替えて?」
「まあ、お前が良いのなら⋯」
そんなこんなで俺はるるかに言われてこの場で服を着替えるべくゴウエモンから借りたパジャマを脱ぐのだが、それに合わせてるるかもパジャマを脱いでは着替え始める。しかも、躊躇なくボタンを外して上を脱いだかと思ったらズボンも脱いであっという間に下着姿になってそこで止まった。
「見て、信義⋯これがあなたの見たかった私の下着姿。どう⋯かな?」
るるかは少し顔を赤くしながらも俺の方を見つめながら下着姿がどうかを訊ねる。黒のブラジャーに紫のリボンがついた黒のショーツ⋯ブラの隙間からは程よく膨らんだ胸の谷間が見えており、思わず俺は唾を飲み込んだ。まさか、るるかが俺の前でランジェリーモデル的なことをやってくれるなんて⋯こっちの心臓のドキドキが大きくなりそうだ。
「凄く素敵だよ⋯でも、俺にマジで見せて良いの?」
「あなたになら見せてあげる。他の男には見せないから⋯それは覚えてて?そんな信義の上半身も筋肉があって素敵よ⋯探偵とは思えない肉体美ね。」
「ありがとう。これでもプリキュアをやる為に鍛えてるからね⋯そう言ってくれると嬉しいな。」
「あなた達、こんなことしてる場合じゃないでしょ!信義はウソノワール様に呼ばれてるんだから⋯少しは急ぎなさいよ!」
「ごめん、つい⋯とにかく、急ごう!」
マシュタンから怒られて自分がウソノワールから呼び出されてることをまた思い出し、着替えを再開していく⋯本当にるるかと過ごす時間は何やかんやで楽しいものだ。とりあえず、ウソノワールからここで消されないことを祈りたい⋯
「ウソノワール様、キュアマスターをお連れしました。」
「ゴウエモン、ご苦労だった⋯下がって良い。」
「ライライサー。」
着替えも済ませ、ゴウエモンに連れられ俺と一緒に来たるるかはウソノワールと思われる人物の前に立つ。その横には何故だかブラキッドの姿もあった⋯
「へぇ⋯アルカナ・シャドウも一緒だとは。キュアマスターは本当に彼女のことが好きなんだな!」
「何とでも言え。あんたがこの組織のボスのウソノワールか?」
「いかにも。私がウソノワールだ⋯」
「てめえ⋯ウソノワール様のことを軽々と呼び捨てで呼ぶんじゃねえ!連れて来られた分際なのを分かってるのか?」
俺がウソノワールと向き合い、彼を呼び捨てで呼ぶとブラキッドがロッドの刃先を俺の首に突きつける。従順になることを求めているだろうが、俺は別にウソノワールの下につくつもりはないし何よりも彼は俺にとっての敵であることに変わりはないのだ。
「よせ、ブラキッド⋯」
「ウソノワール様、やつはたとえアルカナ・シャドウが受け入れたにしても元は私達の敵なんですよ?こんな無礼を取られて引き下がれとおっしゃるのですか?」
「今はその時ではない。お前も下がれ⋯」
「ライライサー⋯」
ウソノワールの圧に屈したのかブラキッドは苦虫を噛み潰したような表情をしてすんなりと下がる。そして、俺とウソノワールのサシでぶつかる場ができあがった。
「まず1つ俺から訊きたいことがある。俺達が集めていてあんたが求めているマコトジュエルにはどういう力があるんだ?そして、何故あんたが求めているのか⋯それを知りたい。」
「良かろう、私がマコトジュエルを集めている理由⋯それは嘘で覆われた世界を作ることだ。」
「嘘で覆われた世界⋯そういえば、ファントムの面々はハンニンダーを生成する時に『嘘よ覆え』とコールしてるな。そういう世界を作るのが目的ってことなのか?」
「そうだ。お前達名探偵プリキュアが集めていたマコトジュエルは実を言うと欠片にすぎない⋯本来のマコトジュエルは大きな1つの宝石でこれに願いを込めるとそれが真実になる。そんな私達怪盗団ファントムはマコトジュエルを集め、その嘘を本当にして世界を支配するのだ⋯」
ウソノワールは俺の質問に対してマコトジュエルの力や集める目的についてを答えた。どうやら俺達がこれまで集めていたのはマコトジュエルの欠片のようであり、それが集まると願いが叶うとのこと⋯となると、ポチタンがこうしてマコトジュエルの欠片を集めるとなると揃った時に願いが叶うのは俺が昨日までいた名探偵プリキュア側ということになる。
「あんたの目的は分かった。そのマコトジュエルは何故砕けたんだ?」
「青い蝶の仕業だ。それ以上のことはよく分からない⋯私の願いはあと少しで叶うところだったのだが、何とも忌々しい。」
俺がマコトジュエルが砕けた理由をウソノワールに訊ねるも、彼は怒りに溢れてるのか握る手を震わせる。それだけ、『青い蝶』とやらに邪魔されたことが不愉快なのだろうか?
「それで、俺はこれからあんたの為に何をすれば良いんだ?」
「至って簡単だ⋯お前には私の為にマコトジュエルを集めてもらう。本来だと私はお前が憎い⋯お前はキュアアンサーと共に未来自由の書に記されていないプリキュアだからな。お前の行動はいつも予言を狂わせる⋯」
「言いたい放題だな⋯言っておくが俺はあんたの『未来自由の書』とやらには縛られるつもりはない。それで、何故俺を利用する?」
「お前はアルカナ・シャドウ並に鋭い洞察力を持っている。そんなお前ならマコトジュエルを見つけ出せると思って頼んだわけだ⋯それで、私に協力するつもりはあるのか?」
「俺はあんたには協力するつもりはない。ただ、るるかの願いを叶える為にマコトジュエルを集める⋯あんたの目標が達成されたらるるかをこのファントムから解放すると約束できるか?そして、俺とるるかであんたを倒す!」
「信義⋯」
「良いだろう。やれるものならな⋯」
「やってやるよ⋯で、マコトジュエルはどこだ?あんたの未来自由の書にあるんだろ?」
「未来自由の書にはポーチに宿ると記されている。行けるな?」
「問題ない。行くぞ、るるか⋯」
「え、ええ⋯」
そうして俺はるるかを連れてアジトを後にしてからマコトジュエルを探しに向かう。ポーチとは言うもののどんなポーチなのかは分からない⋯でも、自力で調べないとな。刑事たるもの自分の足で捜査せよ⋯サルさんから教わったことである。探偵になっても、そしてファントムの人間になった今でも大事なことだ⋯とにかく、あんなとみくるよりも先に見つけてみせる!
side out
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sideあんな
学校が終わって私は一人(ポチタンと一緒)で県警本部を訪れる。みくるにはもちろんこのことは内緒で先に帰らせたのだが⋯少し心配そうにはしていた。この本部にはノブお兄ちゃんの忘れ物を届ける為に何度も足を運んだことがあるけど、1999年の本部の中は今よりも綺麗だ。それに、昔の警察の方が今よりも活気に溢れている雰囲気も感じる⋯
(薫風さんを探してるけど、誰に声をかければ良いのかな?緊張する⋯)
「おや、君は明智さんじゃないですか。どうしましたか?」
私が薫風さんを探して迷っていると、まことみらいスタジアムで起きた事件の時に会った管理官の諸葛さんから声をかけられる。本当にこの人は紳士的で優しい人だと最初に会った時から思っていたけど⋯本当にこの人で良かったと心の底から思った。
「こんにちは⋯あの、薫風すみれさんはいますか?私、その人に用があって来ました。」
「薫風さんですか。ここで待っていてください⋯私が呼んできますね?」
諸葛さんはそう言うと奥へと消えて薫風さんを呼びに行く。警察の中でも偉いはずなのに嫌な顔をせずに私の為に力を貸してくれるのが何よりも頼もしくて感謝の言葉しか出ない。それから私はロビーで待つことにした。
(5分後⋯)
「お待たせしてすみません、連れて来ましたよ。」
しばらく待っていると、諸葛さんが薫風さんを連れてやって来る。それにしても、薫風さんは本当にいつ見てもかっこいいなと思ってしまう。背が高くて凛々しくて振る舞いも上品で⋯まるで宝塚歌劇団の男役スターだ。
「こんにちは、明智さん⋯先ほどまで事情聴取をしてたので遅れました。とりあえず、私に用があるということでよろしいですね?」
「えっと⋯そうですね。諸葛さんも薫風さんもわざわざありがとうございます。」
「いえいえ、応接室は空けてますのでそこでゆっくり話してくださいね?薫風さん、後は任せました。」
「お疲れ様です。それでは、行きましょうか⋯」
「はい!」
そうして諸葛さんを見送った後に私は応接室へと案内された。とりあえず、同じプリキュアにして警察で1番信頼できる薫風さんだったらファントムからノブお兄ちゃんを取り返すのに協力してくれそうだし、何よりも私の悩みも分かってくれるはずだ。
「どうぞ。すみません⋯お茶はこの中にある緑茶ぐらいしかなくて。お菓子の方もお煎餅とかしかありませんけど大丈夫ですか?」
「いえ、大丈夫です。」
「ポチポチ〜♪」
「あっ、ポチタン⋯ダメ!それは熱いし苦いよ?」
「ポチ!?ポチ〜!」
応接室のソファーに私が座ると、薫風さんがお茶やお菓子を用意する。しかし、その直後にポチタンが緑茶を飲んでしまってその結果、熱かったり苦かったりで泣いてしまった。
「ミルクと間違えて飲んじゃったようですね。ここは私に任せてください⋯オープン、ジュエルキュアライセンスフォン。」
薫風さんがそう言うとジュエルキュアライセンスフォンを出して展開し、白とピンクのマコトジュエルをセットして『3#9』のコードを打つ。その時、机の上にミルクが現れたのだ⋯
「もしかして、今のは⋯」
「ミルクを生成するコードとマコトジュエルです。ごめんなさいねポチタン、ミルクができたよ?召し上がれ⋯」
「ポチ〜♪」
そして、薫風さんはポチタンを抱いてからミルクを飲ませる。彼女はポチタンにミルクを与えるのも私より上手いなんて⋯刑事であることとプリキュアであることが分かったとしても謎が多い人だ。でも、本当に何でもできる薫風さんはかっこいい⋯
「よしよし、いっぱい飲んで大きくなってね?」
「ポチタンも懐いてるみたいですね。どうしてこんなにも上手なんですか?」
「妹がいたから⋯でしょうか?お母さんからミルクのやり方を教えてもらって、お母さんが忙しい時は私が妹にミルクを与えてました。」
「そうなんですね。薫風さんは何でもできて羨ましいですよ⋯私なんて探偵も家事も勉強もノブお兄ちゃんには及ばないのに。」
「あんなさん、そんなに気負わないでください。」
「えっ?今、あんなって⋯」
私が落ち込んでいると、薫風さんが私を優しく励ます。今はポチタンの面倒を見ながらではあるが、その中でも寄り添ってくれて本当に心が温まるものだ⋯声も何もかもに優しさが籠っているが、『あんな』といきなり下の名前で呼ばれて私は驚いた。
「すみません⋯もっとあなたとの距離を詰めたいと思ったら下の名前で呼んでしまって。とにかく、あなたはそこまで焦らなくて良いんですよ?織田さんはプリキュアとしても従兄としても優れてるというかそうなるように頑張ってます⋯でも、あんなさんはまだ14歳とかですから。そこまで強い責任感を持ってたらあなたはいつかプレッシャーとかで潰れてしまいますよ?」
「⋯」
「だから、気持ちを楽にしてくださいね?自分のことを助けられるのは自分だけしかいませんから。」
「薫風さん⋯」
「私のことも『すみれ』って呼んで構いませんよ?折角同性同士でプリキュア同士ですから⋯困った時は私ができるだけそばにいますよ?だから、何があって私を呼んだのか⋯それを話してください。どんなことでも受け止めますからね?」
「すみれさん、実は⋯ノブお兄ちゃんがファントムに行ってしまって。そのことに関しての相談をしようとあなたのところに来ました⋯」
薫風さん⋯すみれさんに背中を押される感じで言う勇気を貰った私はここで本題に入った。ノブお兄ちゃんがるるかさんと共にファントムへ行ってしまったこと⋯きっとすみれさんなら何とかしてくれるかもしれない!
「織田さんがファントムに⋯ファントムというとマコトジュエルを盗む集団ですね。何があったか心当たりはありますか?」
「私にもまだ分かりません⋯でも、るるかさんとやりたいことがあると言って行きました。だから、私は警察でもありプリキュアでもあるあなたにノブお兄ちゃんを探してほしいと思って頼みました。お願いします!」
「そうは言われましても⋯私はまだ新人の刑事だから上に言ったところで動くかどうかですよ?」
「でも、私⋯どうしても諦めきれなくて。このままだとノブお兄ちゃんが私のことを忘れてしまうかもしれないんです⋯ノブお兄ちゃんを連れて行ったのはるるかさんでファントムの仲間だったんですよ!それで、やりたいことがあると言ってノブお兄ちゃんから行ってしまってるるかさんが⋯」
「森亜さんがファントム!?それでやりたいこと⋯何なのでしょうか?」
「それが分からないんです⋯私、実はノブお兄ちゃんのことがお兄ちゃんとしても男の人としても好きで。だけど、最近のノブお兄ちゃんはるるかさんと付き合っててるるかさんの話しかしやくて⋯でも、一緒に探偵を頑張ろうと思ってたんですけど、ノブお兄ちゃんは私の目の前から行ってしまった。その中で私は知りたいんです!ノブお兄ちゃんは何が目的でファントムに行ってしまったのか、私とるるかさんのどっちが大事なのか⋯」
「あんなさんのお願い、確かに聞きました。私もできる限りのことはしますので⋯それまで待っていただけませんか?何かあったら今度は私が事務所の方にお伺いしますね。」
「分かりました。それですみれさんにもう1つ訊きたいことがあるんですけど⋯」
「何でしょう?」
「すみれさんは何の為に刑事をしながらプリキュアもやってるんですか?私⋯あなたのことをまだ知らないことが多いので。教えてください⋯」
「私がプリキュアを何の為にやってるのか、そうですね⋯あんなさんと同じかもしれませんが、私も人助けの為にプリキュアをしているつもりです。マコトジュエルに籠った心を守る為、それを奪われて困った人を助ける為⋯私はそんな感じで戦ってますよ。」
「そうですか。ありがとうございます⋯」
「いえ、あなたが元気になったのならそれで十分です。あんなさんには元気な笑顔がお似合いですよ?」
「すみれさん⋯」
「ケプ、すうすう⋯」
すみれさんが何の為にプリキュアをやってるかを答えると、ポチタンがミルクを全部飲んでお腹いっぱいなったのかゲップをしてから眠りにつく。ポチタンが満足そうな顔で寝ているのは何よりだろう⋯
「おや⋯ポチタン、寝てしまいましたね。あんなさんに返します⋯」
「こちらこそ、ミルクを代わりに与えてくれてありがとうございます。すみれさんにも懐いてましたね⋯私達と一緒にプリキュアができたら、きっとポチタンはあなたとも遊びたいと思いますよ?」
「その時が来たらですね。ところで、今日はもう帰りますか?」
「はい、私も心がスッキリしたので⋯また何かあった時はいつでもキュアット探偵事務所に来てください。それでは⋯」
「あんなさん⋯」
「?」
「大事な人の手は絶対に離したらダメですよ?」
「は、はい。ありがとうございました⋯失礼します。」
私が寝ているポチタンを連れて県警本部の応接室を後にしようとすると、その前にすみれさんは真剣な表情で大事なことを伝えた。大事な人の手は離さない⋯恐らくはノブお兄ちゃんのことだろう。その言葉を頭に入れてノブお兄ちゃんとまた会える時を待つのだった⋯
side out
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side信義
アジトを出て喫茶店で昼ごはんを食べたり、予言に記されていたポーチを持ってる人達からマコトジュエルの気配を感じる人を探すこと4時間⋯街中を探してもマコトジュエルを宿してるポーチを持ってる人がおらず今は県警本部近くの公園で休憩している。未来自由の書の予言は本当なのだろうか?
「全然見つからない⋯」
「本当ね⋯どこにあるのかしら?」
「ここはマシュタンの占いに聞いてみた方が良いかも⋯占いできる?」
「待ってたわよ、るるか!このあたしに任せなさい♪」
そうしてマシュタンはベンチの上に水晶玉を出しては占いを始めようとする。占いをする妖精なのはこの前言ってたけど、どんな感じで占うのかは見ものだ⋯
「マシュマシュマシュマシュ⋯マシュ〜!」
マシュタンが水晶玉に向かって強く念じると、その占いの結果が見えたのかマシュタンは何かを知ったような表情になる。一体、何が映ったのだろうか?
「マシュタン⋯どうだった?」
「どうやらまた厄介な存在が絡んで来そうね⋯」
「まさか、またアゲセーヌなのか?」
「違うわ⋯この不気味な気配、まさかジャック!?」
るるかと俺がマシュタンに占いの結果を訊ねるも、その中で不吉な結果が出てしまいマシュタンは冷や汗をかく。その中で示唆されたのはジャックの存在⋯そうなると、また殺人事件が起きる可能性が出てきた。俺にもしもウソノワールが言うように俺に予言を覆す力があるとしたら⋯この運命は変えれる可能性もあるはずだ!とにかく、その持ち主を俺とるるかで守るしかないな⋯
「まあ、ジャックだろうと誰だろうと俺達で守れば良いだろ?それでマコトジュエルを確保する。それで解決だ⋯なあ、るるか?」
「そうだと良いけど⋯」
「やけに弱気だな?お前の威力は俺が向き合っててよく分かってるから言えるんだよ。自信を持てって!」
「でも⋯」
「そうね、彼の言う通りよ?相手がジャックだろうと誰だろうと占いに出てきたやつを懲らしめれば良いんだから!自信を持っていきましょう?」
「マシュタン⋯分かった。信義、一緒に戦いましょう!」
「ああ!」
「うえええええん、ママぁ〜!」
俺達が再び立ち上がりマコトジュエルの宿るポーチの持ち主を守ろうと意志を固めたその時、迷子であろう女の子が泣きながら歩いていた。その子もポーチを持っているようではあるが、もしかすると⋯
「マコトジュエルの気配を感じる。信義⋯」
「ああ。マシュタンはぬいぐるみのふりを頼むな?」
「了解よ⋯」
そうして俺達は泣いている女の子のところへと歩み寄っていく。ただ、警戒心を強めないようにケアもしないといけない⋯まだ小さい子だから怖がらせないことが大事だ。
「こんにちは⋯君、どうしたの?」
「ママとはぐれちゃったの。一緒に遊んでたけどいなくなって⋯」
俺が女の子に何故泣いているのかを訊ねると、やはり予想通りに迷子だったようだ。恐らくトイレか何かで別行動になったところ、戻ろうとしたところで迷ったものと思われる⋯まだこれぐらいの年の子は方向が分からないからな。
「あなた、お名前は?」
「愛⋯信濃愛(しなのあい)。」
「信濃愛ちゃんね⋯愛ちゃん、これまでのこととか覚えてるかな。私に教えて?」
るるかは女の子⋯信濃愛ちゃんの目線に合わせてから何があってこうなったのかを訊ねる。こんな感じで困ってる人に優しく寄り添うところを見てると、彼女が本当にファントムの人間であることが嘘に感じてしまう。普段はこんなに優しい子が悪事を働くなんてありえるはずがない。
「おトイレに行ってたらすぐママが電話する為にどこかに行ってて⋯それで出たらどこにもいなくて探してたの。」
「そうなんだ⋯」
「お姉ちゃんとお兄ちゃん、誰?」
「私は森亜るるか。」
「俺は織田信義⋯よろしくね、愛ちゃん。」
「うん⋯」
俺とるるかは愛ちゃんに自分の名前を名乗る。しかし、少し残念なのは愛ちゃんが俺の名前を聞いても何も反応しないことだ。こっちはテレビにも出るぐらいの有名人なんだがな⋯
「それであなたのママの特徴、言えるかな⋯お姉ちゃん達に教えて?」
「ううっ、うわあああああ!!」
るるかがお母さんの特徴についてを訊ねようとするも、愛ちゃんはお母さんのことを思い出してはまた泣き出してしまった。これではお母さん探しが先に進まない⋯どうすれば?
「そんな悲しい時はアイスを食べましょう?きっと元気が出るから⋯」
「ひっく⋯アイス?るるかお姉ちゃんはアイス好きなの?」
「もちろん大好きよ。アイスにはね⋯みんなを笑顔にする不思議な力があるの。近くに売ってるところがあるから行きましょうか⋯」
「愛もアイス好きだから食べる⋯」
「そういうことだから信義⋯」
「マジかよ。分かった⋯何でも好きなフレーバーを頼んで良いからね?じゃあ、アイス屋さんに出発進行!」
「おーっ。」
(本当はお前が食べたいだけなんだろ?まあ、そんなるるかも可愛いけどな⋯)
そうして俺達は公園の中にいるアイスの移動販売車へと向かっていくことに⋯るるかがアイスを食べたいだけだから愛ちゃんを利用したと察するものの、マジで愛ちゃんを慰める意味としてアイスを食べようというアイデアに至ったものと思っている。ここら辺は策士だよな⋯流石はファントムの頭脳というところだ。果たして、愛ちゃんはこれで元気を取り戻すのだろうか?そして、お母さんは見つかるのか⋯マコトジュエル奪取の任務のことを俺達はいつの間にか先送りにしてしまっていたが、まあそれどころじゃないからな。今は迷子助けを先決しよう⋯
登場人物紹介
信濃愛(しなのあい)
(脳内)CV:降幡愛
身長:108cm(当時)
体重:17kg(当時)
誕生日:2月19日
年齢:現在31歳(当時4歳)
信義とるるかの前に現れた迷子の少女。トイレに行ってた時に母親とはぐれてしまっていた。アイスが大好き。
いかがでしたか?あんなちゃんは信義を失ってから虚無に陥っていましたが、そこに助け舟を出そうとしたのが同じプリキュアで(一応)警察の人間でもあるすみれ⋯とりあえず、彼女に学校終わりに相談して話は少し進みつつあります。ポチタンも懐いていたようですしね⋯
その一方で信義はるるかちゃんとラブラブしてまして、寝ている隙にパジャマを脱がせようという悪どい一面を見せるもるるかちゃんが目覚めて勘づかれるという。嫌われかけるもここは信義の言葉選びでむしろるるかちゃんを虜にしました。それでゴウエモンというかウソノワールに呼ばれた際はその前の着替えでるるかちゃんが下着姿を見せるという⋯これはるるかちゃん推しを萌やす結果になったでしょうか?しかも下着が黒なのも絶妙です。
その後に信義はマコトジュエルの秘密をウソノワールから知らされた上でるるかちゃんの為として任務を請け負うことに⋯まあ、彼はウソノワールには協力しないという姿勢は一貫してますね。その中で2人とマシュタンは占いをしていた時に迷子の女の子の信濃愛と遭遇。マコトジュエルの気配を感じましたが、果たして?
次回はこのオリジナルストーリーの後半戦です!感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをして次回までお待ちください。