それと、昨日からR-18の番外編を連載開始したのでこちらは不定期更新となりますがあらすじのリンクから飛べるようにしてるので読んでくださいね?初回はるるかちゃんとの絡みを書きました。
本編の方ですが、今回はオリジナルストーリーの後半戦。迷子の少女である愛と共にする信義とるるかちゃん⋯そこに忍び寄る魔の手、果たしてどうなるのか?
それでは、また後書きにて⋯
side信義
「ありがとうございました♪」
それから俺達はそれぞれアイスを購入。俺が選んだのはストロベリーのダブルで一方のるるかに関しては1番高い5段重ね。色んなフレーバーを味わえる贅沢仕様であるが、もてなされる側がいても遠慮がないな⋯
「愛ちゃん、本当にこれで良いの?チョコミントだけど⋯」
「うん!愛ね⋯チョコミント大好きなの。信義お兄ちゃんも食べる?」
「いや、俺は遠慮しとくよ⋯(チョコミントは歯磨き粉の味がするから苦手なんだよな。あの曲のブームに乗ってあんなと食べたけど、ブームに乗って食べるほどのものじゃないと思うぞ⋯)」
そんな中で愛ちゃんは自分が好きなフレーバーとしてチョコミントをセレクト。まあ、彼女の声の雰囲気がいかにもチョコミントを好きそうな感じではあるが⋯ともあれ、チョコミントのアイスを食べると愛ちゃんに自然と笑顔が戻っていた。
「信義、チョコミント嫌いなの?」
「まあな⋯初めて食べた時、歯磨き粉を食べてるのかと思ってしまって。それから苦手意識があるんだよ⋯るるかはチョコミントを食べれるのか?」
「そうね⋯今は食べれるけど、最初は信義と同じことを思ったわ。でも、慣れればきっと美味しくなるはず⋯信義も今度頼んでみたらどう?」
「まあ、るるかがそう言うなら考えとくよ。」
るるかからチョコミントを克服するように言われ、俺はとりあえず検討することにした。どんなこともそうだが、トラウマってのはふとしたことで乗り越えられるものだからな⋯俺だっていつの日かはチョコミントのトラウマを克服できる日もきっと来るはずだ。
「ねえ、るるかお姉ちゃん⋯」
「愛ちゃん、どうしたの?」
「るるかお姉ちゃんが持ってる狐のぬいぐるみ、可愛い!」
「この子はマシュタンって言うの。『こんにちは、愛ちゃん⋯あたしはマシュタンよ。仲良くしてね♪』⋯なんて。」
「うん、よろしくね⋯マシュタン♪」
愛ちゃんがマシュタンのことを指差して可愛いと言うと、るるかは突如としてアイスを片手に空いた手でマシュタンを持ち、口を隠してから愛ちゃんの前でアフレコしてぬいぐるみ遊びを始める。それにしても、こんな場面でもぬいぐるみのふりができるマシュタンはポチタンよりも優秀だ⋯ポチタンにこのシチュエーションでのぬいぐるみのふりは無理だろう。
「ところで、愛ちゃん⋯君が持ってるポーチをお兄ちゃん達によく見せてくれるかな?」
「良いよ!これね⋯『おジャ魔女ど〇み』のポーチ、ママから買ってもらったの!可愛いでしょ?」
そうして愛ちゃんは俺とるるかの前で自分が持っているポーチを披露する。デザインとしてはおジャ魔女ど〇みのキャラ達が描かれているのだが、確かこの時代は女の子にはこの作品、男の子にはゴーゴーファ〇ブとかデ〇モンとかポ〇モンが人気だったという歴史的認識がある⋯俺が産まれた時代もここら辺ではあるが、物心がついた時はど〇みとナー〇ャが入れ替わる前後でポ〇モンも新章突入してたからこの時代のことは覚えていない。
「とても可愛いよ。それで、誰が好きだったりする?」
「うーん⋯愛はど〇みちゃんが好き!元気で可愛いから♪」
「そうなんだ。確かに可愛いよね!俺は何気にあ〇こちゃんとか好きなんだよ。」
「あ〇こちゃん?『〜やねん!』とか言ってる子?」
「せやねん、俺と同じ関西弁を使うキャラさかい親近感が湧くんよ⋯って、あっ!?」
俺があ〇こちゃんの話題を出した時、思わず方言が出てしまった⋯関西シンパシーレーダーが反応すると俺はつい方言が出てしまう。これにはるるかと愛ちゃんをびっくりだ⋯悪い癖が出てもうたわ。
「凄い凄い⋯本物だ!あ〇こちゃんそっくり。ねっ、るるかお姉ちゃん?」
「そ、そうね⋯」
しかし、愛ちゃんは俺の関西弁がホンマにあ〇こちゃんの話す口調そのままだったから喜んだらしい⋯るるかに関してはおジャ魔女ど〇みそのものを理解してるか微妙ではあるが、俺がホンマもんの関西人やからということを分かってたか納得している。小さい子って関西弁を方言というかそもそも方言という認識がないからリアルで聞くと興奮するものだろうな⋯
「とりあえず、アイスを食べたらお母さんを探そうか。美味しいアイス食べて元気出していこうね!」
「うん♪」
そうして、俺達はそれから話を続けながらもアイスを完食。本当に愛ちゃんと話してると心の底から楽しくなるもので、自分に娘ができたような気分になる。
「ご馳走様でした!信義お兄ちゃん、ありがとう♪」
「どういたしまして、愛ちゃんが全部食べてくれてお兄ちゃん嬉しいよ。るるかはまあ⋯全部食べて当然だろう。」
「むぅ、私のことも褒めてよ。愛ちゃんばっかりズルい⋯」
「しょうがないな⋯よく食べれました。」
「えへへ♪」
「織田さん⋯と森亜さん?」
俺がるるかの頭を撫でていると、そのタイミングで薫風さんとばったり会ってしまう。何とも間が悪すぎる⋯ただ、ここで警察の人間が来てくれたのは不幸中の幸いである。
「薫風さん、ちょうど良かったです⋯実は迷子の子を連れてるんですけど、お母さんの方を一緒に探すのを協力してください。」
「その前に何か言うことがあるんじゃないですか?」
「えっ?」
「さっきあんなさんと会って話をしました。聞きましたよ?あなたが探偵事務所を辞めてファントムに行ったって⋯しかも、その森亜さんと一緒に!」
すると、薫風さんはいきなり一般人である愛ちゃんのいる前でファントムに行ったことの話を持ちかける。しかも、るるかがファントムの人間であることも話したのか⋯聞いたであろう彼女は怒っていた。
「薫風さん、今は一般人というか子供がいるんですよ?その話は⋯」
「森亜さん、あなたはどうして織田さんを連れ去ったんですか?あんなさんは悲しい顔をしてたんですよ⋯それに、あなたが怪盗団ファントムの一員だったなんて。どうして騙したんですか⋯答えなさい!」
薫風さんは一般人である愛ちゃんがいることもお構いなしにるるかに迫る。それもそうだ⋯嘘をついてみんなを翻弄したことを警察の人間が許すはずもないからな。どんな事情があっても俺やあんなとみくるが許したとしても、『嘘つきは泥棒の始まり』をモットーにする警察は許さないだろう。
「警察を騙して明智さんを悲しませることになったのは謝るわ。でも、私は信義と一緒にやりたいことがあるの⋯警察のあなたからしたら許せないことだと思うけど、私ももう下がれないから、ごめんなさい。」
「るるか⋯」
「織田さんはどうするんですか?あんなさんはあなたのことを待ってるんです!でも、このままファントムに関わるのならあなたも逮捕しなくてはなりません⋯私だってあなたを逮捕したくないです。だから、一緒にキュアット探偵事務所に帰りましょう?」
「僕は⋯」
「信義お兄ちゃんとるるかお姉ちゃんは悪い人じゃないよ!」
俺が薫風さんからの進言に対して言葉に詰まっていると、愛ちゃんが割って入ってから俺とるるかが悪いやつではないということを薫風さんに伝える。
「えっと⋯この人達は怪盗団ファントムの悪い泥棒さんなんだよ?テレビのニュースで見たことあるはずだと思うけど?」
「ううん⋯信義お兄ちゃんとるるかお姉ちゃんは愛が迷子になってたところを助けてくれたの。それで、アイスも一緒に食べたしお話しもしたんだよ?この人達は泥棒じゃない!」
「「愛ちゃん⋯」」
「織田さん、本当に迷子のこの子を助けてたんですか?まさか、マコトジュエルが狙いだからこの子に迫ったとか⋯」
「それは⋯」
「薫風さん、あなたの言うことは半分当たっているわ。確かに愛ちゃんのこのポーチにはマコトジュエルが宿っている⋯でも、第一に声をかけようと思ったのは愛ちゃんがお母さんと会えなくて泣いていたから。これに関しては嘘をつくつもりはないわ⋯」
るるかは愛ちゃんに接触した理由を答えられない俺に変わってありのままに答える。そんな彼女には他のファントムとは違って困ってる人がいたら助けようという優しい心があり、その言葉に関しては嘘も偽りもないのだ。
「そうですか。とりあえず、今回に関しては特別に見逃します⋯あなた達が助けた女の子の手前もありますから。」
「薫風さん、理解してくれて助かります。」
「しかし、今度また動いた時は容赦なく私はあなた達を捕まえます。それで、織田さんは本当に戻る気はないんですね?」
「僕はるるかの願いを叶える為に引き続きファントムで戦います。あんなとみくるには心配をしばらくかけますけど⋯僕にとってるるかの幸せは何にも変えられないので。」
「織田さん⋯」
「おーい、カオル!」
俺達と薫風さんが話をしていると、そのタイミングでサルさんがやって来た。その横には若くて綺麗な女性もいるのだが⋯ただ、その人はどこか愛ちゃんに似てるような感じがしていて、お母さんなのだろうか?
「猿田さん⋯とその女性は?」
「ああ、迷子になった女の子を探してるとかで県警本部に来てな⋯」
「ママ!」
「愛!」
サルさんが事情を話そうとしたその時、愛ちゃんが女性を見ては『ママ』を呼んで走り、その女性が愛ちゃんを抱き止める。どうやら彼女は愛ちゃんのお母さんで間違いなかったようだ⋯
「おや、誰かと思ったら織田さんも一緒だったんすね?しかも森亜さんも一緒で⋯もしかして、お母さんを探してたりしてたんすか?」
「はい。愛ちゃんが迷子になってるところを僕とるるかが見つけまして⋯それでお母さんを探してました。本当に良かったです⋯サルさん、ありがとうございました。」
「いえ、どうってことないっすよ。この公園が県警本部近くだったことが不幸中の幸いだったんでしょうね⋯俺の方こそ感謝してます。」
「あの⋯あなた達が愛を助けてくれたんですか?ありがとうございました!私、愛の母親の信濃恵海(しなのえみ)と申します⋯あなた達のお名前も聞かせてくださいますか?」
「私は織田信義と申します。」
「森亜るるかです⋯」
「織田さん⋯まさかキュアット探偵事務所の!?まさかあなたが娘の愛を⋯本当に私の不手際に巻き込んで申し訳ありませんでした。報酬は後で事務所宛にお支払いしますので⋯本当にありがとうございました!」
「あの、事務所には⋯」
「良かったですね、愛ちゃんに会えて。」
「はい、それじゃあ愛⋯帰るわよ?」
「うん!信義お兄ちゃん、るるかお姉ちゃん⋯またね♪」
「「またね!」」
るるかは愛ちゃんのお母さんである恵海さんに笑顔で喜びを共有する。それに恵海さんも返事をし、それから愛ちゃんを連れて帰る。これでハッピーエンドか⋯しかし、そう簡単に終わるはずがなかった。
「ちょっと待ちな、お嬢ちゃん⋯」
恵海さんと愛ちゃんが一緒に帰るのを見送ろうとしたタイミングであるチャラいようで聞き覚えのある男性の声が聞こえる。それが誰かと思い振り返ると⋯そこにはジャックがいた。
「「「「ジャック!」」」」
「お前らもまさかここにいたとは⋯まあ、関係ねえわな。とりあえず、マコトジュエルは頂くぜ?」
「マコトジュエル、何を言ってるんだ?」
「この親子には私達が指一本も⋯」
サルさんと薫風さんが信濃親子を守ろうとしたその時、また時が止まったような感じがしてしばらくするといつの間にか2人をかわして愛ちゃんに向かってナイフを出しては殺しにかかる。
「「愛ちゃん!」」
「愛⋯がはっ!?」
しかし、そのナイフが刺さったのは愛ちゃんに覆い被さったお母さんの恵海さんの背中である⋯これに愛ちゃんは動揺してしまい、刺された恵海さんはその場に倒れ、ナイフが刺さった箇所からは血が流れていた。
「ママ、ママ!あっ⋯それはダメ!?」
「へぇ⋯おジャ魔女ど〇みのポーチか。この時代には流行ってたよなぁ⋯ありがたく頂くぜ?」
そのままジャックは時を止めることなく動揺していて隙だらけの愛ちゃんからポーチを強奪し、それを手にした彼はニヤリと笑い、成功した悦に浸る。
「くそっ⋯母親が!?」
「ジャック、あなたって人は⋯!」
「サルさん、あなたは救急を呼んでください。ここは僕とるるかでジャックを何とかします!」
「織田さん、何を考えてるんすか?」
「お願いします⋯それと、薫風さんは愛ちゃんを避難させてください!」
「でも、私も⋯」
「早く!」
「⋯」
「カオル、女の子を頼んだ⋯」
「⋯分かりました。愛ちゃん、私と逃げましょう!」
「うん⋯」
そうして、サルさんは公衆電話へと向かい119番に通報しに向かい薫風さんは愛ちゃんを連れて避難する。本来だったらキュアバイオレットの彼女も戦いに参加すべきではあったが、逃がさないと下手したら領域の中に愛ちゃんが巻き込まれる可能性もあると判断して薫風さんを頼りに愛ちゃんをこの場から隔離してもらうことにした。
「色々不本意ではあるが、お目当ての品も手に入ったことだし⋯お前らも始末してやるとするか。嘘よ覆え、現れろ⋯ネオハンニンダー!」
「ネオハンニンダー!」
ジャックは愛ちゃんのポーチからネオハンニンダーを生成する。しかし、このネオハンニンダーはおジャ魔女ど〇みのポーチを媒体にしてるのか⋯ど〇みちゃんの魔女見習いの服を着て、そのステッキも持っていた。
「るるか、変身だ!」
「ええ⋯」
「「オープン!」」
「ジュエルキュアライセンスフォン!」
「ティアアルカナロッド。」
「プリキュア・ウェイクアップタイム!1!卑怯な犯罪を許さず!」
「シャッフル!」
そして、俺達はプリキュアへと変身をする。第1段階を踏んでまずはそれぞれ髪の色から変わっていく⋯こうして一緒に変身するのはもちろん初めてだ。
「4!死ぬ気で捜査!」
「リバース!」
「8!パッと解決へ!」
第2段階に入り、るるかの金になった髪は伸びて俺もそれぞれ服が生成されて、るるかの方はロッドを地面に打つと靴とソックスが現れる。
「刑事魂を燃やすエマージェンシーコール!」
そして、俺達の変身も仕上げの段階へ⋯ケープやら耳飾りとかを身につけ、俺のジュエルキュアライセンスフォンがポシェットに収まり変身は完了した。
「百鬼夜行を斬り敵を撲滅、名刑事キュアマスター!」
「神秘と秘密で包み込む、キュアアルカナ・シャドウ!」
「「シルバーシャドウプリキュア!」」
「俺の答え、見せてやる!」
変身を終え、俺達は夜中話し合って決めた名乗りまでもを決めるのだった。俺とアルカナのチーム名は『シルバーシャドウプリキュア』、安直ではあるがなかなかイカしていると俺は思っている。
「シルバーシャドウプリキュアか⋯いつの間にかキュアマスターは新しい相棒として謎のプリキュアを指名してたのか。浮気はいけねえぜ?」
「浮気じゃない。今の相棒はアルカナだけだ、行くぞ!」
「ええ!」
「何をごちゃごちゃと⋯ネオハンニンダー、魔法の力で相手を圧倒しろ!」
「ネオハンニンダー!」
ネオハンニンダーはステッキを振ってから弾幕攻撃を仕掛けてくる。しかし、これは阿吽の呼吸で避けながら敵へと向かっていくことに⋯
「「はああああ!」」
「ネオ、ハンニンダー!?」
そのまま俺達は息を揃えて飛び蹴りを一撃、これを受けたネオハンニンダーはあっさり飛ばされる⋯どうやら、ネオハンニンダー自体はそんなに強くないようで厄介なのはジャックの時を止める力だとここで判明した。しかし、そのジャックはサルさんと薫風さんをかわした時以外その力を使ってないのが少し不気味である。
「なるほど⋯力に関しては3人の時とほぼ遜色なしか。なら、これはどうかな?」
「ネオハンニンダー!」
蹴られたネオハンニンダーは立ち上がってからステッキを振ってからビームを乱れ打ちする。これに俺とアルカナは何とか避けていくもそのビームの間隔が詰まってきて、動ける範囲が狭まっていく。そして⋯
「「うわっ!?」」
連携が乱れた俺達は思わず背中と背中がぶつかって尻餅をついてしまう。いくら付き合っているとはいえ、こうやって一緒に戦うのは初めてなものだからここで不安点が浮き彫りになってしまうとは⋯
「隙あり!」
「ネオハンニンダー!」
「うわああああっ!」
「きゃあああっ!」
そして、その隙を利用されネオハンニンダーからのビームが命中してしまう。これまで余裕の戦いを見せていたアルカナの足を俺が引っ張ってしまうとは⋯ダメージを食らった俺とアルカナは痛みのあまりに立ち上がれなかった。
「「ううっ⋯」」
「マスター、アルカナ⋯大丈夫!?」
「マシュタン⋯」
「悪い、俺が足を引っ張った。すまない⋯」
「いくら強くてもコンビが即席だとこのザマか。まあ、これが狙いだったんだがな⋯」
ジャックはボロボロの俺達を見ては余裕の笑みを浮かべる。こういう狙いで時を止める力を使わず、ネオハンニンダーの力を活かしたのか。頭の回転の早さまで兼ね備えてるとか本当に自在な戦い方を講じる策士家とも言える。
(くそっ、どうすれば⋯)
「さあ、ここでお前らもジ・エンドだな⋯キュアマスター、キュアアルカナ・シャドウ、共に消えてもらうぜ?」
「そうはさせない!」
俺達が死を覚悟したその時、突如としてあんなが間に割って入っては前に立つ。恐らくポチタンがマコトジュエルの気配を感知したのだろうが、相棒のみくるはいなくて単独である。
「あんな⋯」
「明智さん?」
「キュアアンサー⋯」
「お前、どうしてここに来たんだ⋯キュアミスティックはいないのか?」
「みくるはいないよ。私がポチタンが感じた気配に従って来ただけ⋯でも、私がお兄ちゃんを守る!オープン、ジュエルキュアウォッチ⋯あれ、変身できない?」
「ポチ〜!?」
あんなはキュアアンサーに変身しようとするも変身できない⋯まさかとは思うが、みくると一緒じゃないと変身できないタイプなのだろうか?アンサーとミスティックは2人で1つってことなのかもしれない。
「何だか知らねえが変身できねえのか⋯まあ、ここで3人まとめて殺すにはちょうど良いがこんな腰抜け共を簡単に殺すのも癪なんでね。」
「何だと!?」
「まあ、とりあえずその1人の薫風すみれについての話を聞かせてやるとしよう⋯あの女の家族だが俺が殺した。父親も母親もそして妹も⋯」
「妹!?まさか⋯」
「あんな、何か薫風さんから聞かされてたのか?」
「うん、すみれさんは『妹がいた』って言ってたの。どうして過去形なのかと思ってたけど⋯」
「ああ。それであいつは俺への敵討ちの為に夢を諦めてタイムパトロールの人間になってこの時代の警察に派遣された⋯それで、もちろんやつの『薫風』という苗字は偽名で俺や織田信義や明智あんなと同じ未来人。そんなやつの本名は『織田すみれ』⋯織田信義、お前の孫娘なんだよ!」
「「⋯!?」」
「何⋯だと?」
俺達はジャックの口から衝撃的なことを告げられる。薫風さんが未来から来た俺の孫⋯そうか、あの時に語ってた宝塚女優の夢を挫折した理由というのは家族、両親である俺の息子か娘かは分からない存在とその旦那もしくは妻に加えてその娘で彼女の妹が殺されたからだったんだ。これで話の辻褄は合ったのだが⋯あまりの衝撃に言葉をあんなやアルカナと共に失った。
「そんな⋯すみれさんがお兄ちゃんの孫?」
「そうなると、ジャックが殺したのは信義の家族⋯そうだとしたら、未来の信義は生きてるの?」
「良い質問だな、アルカナちゃん⋯安心しろ、未来の織田信義は生きている。まあ、正しくは殺せなかったの間違いだがな⋯」
「どういうことだ?」
「未来のお前はあの時、体調を崩して家で休んでたんだよ⋯殺せなかったのは残念だが、お前がいなくて助かったぜ?ジジイとはいえ体調が万全なら元刑事故に何が起きるか分からなかったからな⋯むしろ感謝したいものだよ、フハハハハ♪」
「許さん⋯」
「えっ?」
「よくも俺の未来の家族を殺してくれたな⋯それでいてこの時代にまでのこのこやって来て徳本さんのような罪のない人を殺し平然としてるなんて。お前のことは絶対に許さない!」
俺はジャックに対する怒りを原動力としてまた立ち上がる。薫風さんが自分の孫娘と知った以上はなおさら怒りが込み上げてきた⋯こんなやつを許しておくわけにはいかない!俺はケイボード・ベガを懐から抜いた。
「ふんっ⋯初コンビな上に変身できないお荷物が1人いるお前らに何ができるんだ?」
「俺一人で十分だ。」
「面白ぇ⋯やれ、ネオハンニンダー!」
「ネオハンニンダー!」
「アルカナとあんなは手を出すなよ⋯!」
「マスター⋯」
「お兄ちゃん!」
俺はアルカナとあんなの制止を振り切ってネオハンニンダーに襲いかかる。不思議な感覚だ⋯俺の身体は怒りに満ち溢れているにも関わらず何故か頭は冷静でいられていた。それに、胸の奥が熱くて力も漲る…マリ〇のスター状態のようだ。
「させるか、ストップ!」
流石にまずいと思ったジャックは時を止めようと『ストップ』と叫ぶ⋯ただ、不思議なことに俺には何故かそれが効いていなかった。周りの時は止まってるはずなのに⋯
「何だか知らないけど、効かない!」
「嘘だろ!?」
「邪魔だ!」
「がはっ!?」
俺は時を止めてその間に攻撃しようとしたジャックの鳩尾に蹴りを入れて吹き飛ばす。それと同時に周りも時が進み、ネオハンニンダーも襲いかかる。
「てやああああああ!」
俺はネオハンニンダーのステッキをベガで真っ二つに斬り裂く。これでもう魔法は使えなくなり、やつは攻撃の術がなくなった。この好機を逃すものか!
「マスターアレストショック!」
「ネオハハハハハ!?」
そのままの勢いで『181』のコードを打ち、マスターアレストショックで締め上げネオハンニンダーを感電させる。これにはたまらずノックダウン⋯あれだけ苦戦した厄介な敵も魔法を封じれば大したことはなかった。
「嘘だろ⋯連携を崩したところまでは完璧だったのに!」
「よし、このまま決めるぞ!」
俺が決め技を撃とうとしたその時、俺のプリキットミラールーペが分離して宙を浮く。それと共に新しいマコトジュエルが俺の手元に現れた⋯銀のハートのジュエルの周りに青のルーペの形の縁が飾られていて、どうやら新技専用のマコトジュエルらしい。フライングスペクトルのとは別物だ⋯
「マコトジュエルが勝手に出てきた!」
「ポチ!?」
「マスターの強い正義感が彼に新しい力を授けたのかもしれない⋯マスター、このまま決めて私はあなたを信じてるから。」
「ああ⋯オープン、プリキットミラールーペ!」
アルカナからのエールに背中を押された俺はプリキットミラールーペを展開する。新しい技を放つ覚悟に関してはもうとっくにできていてこの一撃で決めるつもりだ。
「マコトジュエル、キュアマスターが解決!」
俺はマコトジュエルをセットしてルーペのダイヤルを3回回した。そして、ルーペは銀のライフル銃に形を変えていく⋯これが俺の新技である。
「プリキュア!マスターシルバーバレット!」
そして、俺は銃のトリガーを引いて銀の銃弾を放つ。その弾は銀の閃光に乗ってはネオハンニンダーへと向かい、それが見事に命中しては光に包まれライフル銃は元のルーペに戻った。
「キュアっと解決!」
「ネオ、ハン、ニン、ダー⋯!」
そうして、ネオハンニンダーは浄化されて消滅。おジャ魔女ど〇みのポーチと宿っていたマコトジュエルが返ってきて俺はどっちも手にした。
「ポチポチ!」
「お兄ちゃん、ポチタンがマコトジュエルを欲しがってるよ?だから⋯」
「悪いけど、これは私達にとって大事なもの。マコトジュエルもマスターも譲るつもりはない!」
アルカナはそう言ってからロッドをあんなに突きつける。彼女の表情は至って真剣で覚悟が見えていた⋯マコトジュエルのことも、そして俺のことも大事だと思ってるからこそだろう。
「よせ、アルカナ。あんなには悪いがマコトジュエルは譲らないし、俺はお前達の元へは帰らない⋯だが、このポーチは愛ちゃんに返しといてくれ。じゃあな⋯」
「えっ、待って⋯お兄ちゃん!」
俺達は愛ちゃんのポーチのあんなに託してからこの場を去る。とりあえず、マコトジュエルは手に入ったのだが⋯薫風さんがまさか俺の孫だという事実を聞いて少し動揺を隠せない。しかし、これまでベールに包まれてた彼女の正体がジャックの口から明らかになった⋯これからどう彼女に立ち向かうかを考えされるのだった。
side out
~~~~~~~~
sideあんな
「ただいま⋯」
それから私は迷子の女の子にポーチを渡したりしてから事務所に帰る。すみれさんがノブお兄ちゃんの孫だという話はできなかったが、迷子の子はかなり喜んでいた⋯みくる達には何も話さずに県警本部に行ったけど、怒ってないのかは不安だ。
「おかえり、あんな⋯県警本部で何をしてたの?」
「えっ⋯どうしてみくるがそれを?」
「実はさっき県警本部の薫風って刑事から電話が来たんだよ。あんなが信義のことを話に来てたって⋯お前、どうして僕達に黙ってたんだ?」
「それは⋯」
「私達はみんなでキュアット探偵事務所でしょ?警察の人に話せば話が早く進むかもしれないけど、私にも頼ってほしかった⋯私があんなを支えると約束したんだよ?」
「みくる⋯」
「今回のことに関してはどうにもしようがなかった僕達に落ち度がある⋯本当にごめん。ただ、信義を助けたい気持ちはみくるだけじゃなくて僕もドギーも同じ気持ちだ⋯るるかのこととかもあるかもだが、信義のことも一緒に何とかいていこう。なっ?」
「ジェット先輩⋯それでね、ドギーに話したいことがあるの。」
『どうした?』
「すみれさんのことについてだけど、あの人がノブお兄ちゃんの孫って本当のことなの?」
『⋯お前、何故それを!?』
「ジャックがそう言ってたの。すみれさんは私やノブお兄ちゃんと同じ未来人にしてタイムパトロールの人でノブお兄ちゃんの孫だって⋯しかも、ジャックが家族を殺したと。」
『そうか⋯とりあえず、日を改めてその話はまたしよう。今は信義とるるかのことに関してが先決だ。お前も今日は大変だっただろうから心を落ち着かせつつゆっくり休め⋯』
「分かった⋯」
そうして私はドギーに言われてすみれさんのことに関しては一旦考えるのをやめることとした。すみれさんの家族は何故ジャックに殺されたのか、何故ノブお兄ちゃんの孫であることや未来人であることを隠したのか⋯謎は深まるばかりだが、今はノブお兄ちゃんのことやるるかさんのことについてを考えることに。私は経験してないというかしたくないけど、家族の命を人から奪われるのはきっと何よりも辛かったはず⋯あの人の心にも寄り添いたいとも思うのだった。
登場人物紹介
信濃恵海(しなのえみ)
(脳内)CV:新田恵海
身長:162cm
体重:50kg
誕生日:12月10日
年齢:現在満56歳(当時:27歳)
愛の母親、とにかく娘のことが好きでどんな危険があっても守ろうとする人柄でそれ故に愛の代わりにジャックから刺されてしまった。
新技紹介
プリキュア・マスターシルバーバレット
キュアマスターがプリキットミラールーペを用いて繰り出す技。マコトジュエルがセットされるとルーペがライフル銃に変化し、そのトリガーを引いて銀の弾丸で仕留める。
いかがでしたか?今回の敵はジャックでネオハンニンダーがこの時代に人気の魔法使い作品のポーチだったものだから魔法を使ってきて厄介でしたが、マスターのゾーン突入によってジャックの時を止める力も無効化してネオハンニンダーのステッキを斬り、マスターアレストショックで感電させ、最後は新技で圧倒。自分で書いててチートですよね⋯マジで。
そして、すみれの過去と素性もジャックの口から明らかに⋯読者の皆さんは前から知ってましたけども、信義の孫でありこの時代の刑事としてジャックを逮捕する為に派遣されたタイムパトロールだという⋯これに動揺しましたが、今後はこのポイントも注目してください!
その中で信義とるるかちゃんと愛の絡みで何と言っても触れるべきは愛が頼んだアイスがチョコミントなこと⋯これは仕込んでたネタですね。しかも、お母さんの恵海に関しては脳内声優からも分かるようにえみつんこと新田恵海さんから取ってます。ふりりんとえみつんは共に長野出身のラブライブ!声優繋がりで、しかもるるかちゃんの東山さんはえみつんが演じてた穂乃果ちゃんの妹の雪穂ちゃん。その繋がりもありそこの絡みも入れました⋯しかし、ジャックの手により恵海が愛の身代わりに。ただ、プロフィールを見て察すると思いますが⋯結果はこういうことでそこは次回触れたいと思います。
それと、すみれもあかりん(鬼頭明里)が虹ヶ咲の近江彼方ちゃんなのでラブライブ!声優何人いるんやって話ですよ⋯まあ、それは置いといてマスターこと信義はマコトジュエルをアルカナと共にファントムへと持ち帰るという。あんなちゃんに関してはみくるちゃんから勝手に警察の方に行ったことを怒られるも、これを機に探偵事務所は1人いなくとも一致団結していくことでしょう。ただ、すみれの過去が知られてたことでドギーは険しい表情に⋯これからどうなるのか?次回は一旦12話分に戻り、そこから13話分をやってその次はオリジナルストーリーをまた挟む予定です。そこからはアニメ通りになるかと思いますが、一部差し替えの話もあるのでこの章はご注意ください。
感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをしてまた次回もお楽しみに!前書きにも書きましたが、R-18の番外編もよろしくお願いいたします。それでは⋯