さて、今回はアニメの2話分に突入します。サブタイトルから分かるようにジェット先輩が出てきますが、途中でちょっと1999年に皆さんがタイムスリップしてテレビを観てたら誰もが驚くネタを入れてますのでね⋯ちょっとマニアックかもしれませんけど、分かりやすくは書いたつもりです。ついてきてください!
それでは、また後書きにて。
side信義
怪盗団ファントムによるティアラ窃盗未遂事件が解決した後、あれから俺は当時お巡りさんだった内岩一課長によって地元の派出所に連行されて事情聴取を受けることに⋯その内容とは靴屋で見慣れぬ今のお金を出したあの出来事だった。店員さんは警察には通報せず見逃すと言ってくれたもののどうやら店長の判断で警察に通報したとのことらしい。
「それで、どうしてあんたは偽札や偽硬貨を使ったんだ?」
「偽じゃありません!その⋯私、2027年から来たんですよ。タイムスリップに巻き込まれて。私の時代ではこれが本物のお札で硬貨も僕の時代の年号であるなんですよ?信じてください⋯内岩一課長。」
「俺は一課長じゃない、人をおちょくるのは大概にしろ!大体俺のような巡査の人間が捜査一課の課長だなんてありえる訳がないだろう?それに俺はあんたの部下になった覚えはないぞ?」
「今は部下じゃなくても28年後にはあなたの部下になるんです。ほら、これでも信じませんか?私、この近くにある警察本部の捜査一課の係長をやっていてあなたの下で働いているんです!信じてくださいよ⋯」
「そんな偽札とかを使う人間の話を信じられると思うか?そもそも警察だと身分を偽るのも法律違反だろ⋯次から次へと罪が出てくるな、あんた。」
俺はお巡りさん時代の内岩一課長に自分の警察手帳を見せるも未来から来たことも俺が警察の人間であることも信じなかった⋯このまま俺は警察署に身柄を引き渡されて最終的には留置所やら裁判を経由して刑務所に送られるのだろうな。タイムスリップしてまで前科がつくとか最悪だ⋯
「何だ、こんな時に電話か⋯もしもし?あっ、署長。どうされましたか?」
これから事情聴取で詰められるかと思ったその時、黒電話が鳴り内岩一課長が受話器を取って通話に応じる。その相手はなんと、この派出所を管轄しているマコトミライタウン署の当時の署長さんだ。
「えっ、織田信義って男でしょうか?その男なら今、靴屋で偽札とか偽硬貨を使って偽装通貨行使罪で身柄を預かっておりますが⋯はい、えっ?そうなんですね。承知いたしました⋯」
内岩一課長は署長さんとの話が進む度に何かを聞かされたのか神妙な面持ちになり、通話が切れて受話器を置いてからまた俺と向き合う⋯何を話したというのだろうか?
「あの⋯どうしましたか?」
「織田信義さん⋯あなたを解放します。本当に申し訳ありませんでした!」
「えっ?」
すると、内岩一課長は俺に対して丁寧な口調になり頭を下げて謝罪する。あまりの急展開に頭が追いつかない⋯何がどうなって釈放なのかはよく分からないが、何やら助かりそうな気配がしてきた。
「さっきまで僕を犯人扱いしてたのにどうしたんですか?」
「それが⋯署長の話によると、先ほど結婚式会場の方から警察本部へ感謝の電話が来たとのことで⋯窃盗事件を織田さん、あなたが解決させたと聞きまして。本来だったら警察でない人間が警察を名乗るのは身分詐称で捕まえるべきですが⋯今回は犯罪を防いだとして全て不問とすると本部と署長が判断なさいました。とりあえず、本日はお帰りください。」
「本当ですか?ありがとうございます⋯」
「ただし、次に同じことをしたら今度は容赦なく逮捕しますので⋯分かりましたか?」
「はい、未来の上司ですもんね⋯仰せのままに。」
「だからそれは何なんですか⋯でも、将来の私は本当に偉くなってそうだと思うと自信がつきました。それでは、お気をつけて!」
こうして俺は内岩一課長に見送られて無事に釈放されることに⋯しかし、あの人はこの時からまっすぐで間違えてたことは素直に謝れる良き警察官だったんだな。ノンキャリアで叩き上げの人はやっぱりサルさんもだけどこういう風に人情深くて誰でも助けたいと思う人が沢山いてまさに警官の理想像だ。
(とりあえず、第一の試練は乗り切った⋯次にあんな達と合流しないと!LINEでどこにいるか確かめよう⋯)
俺はスマホを取り出してからLINEのアプリを開いてあんなにどこにいるのかを確かめるべくメッセージを送ろうと内容を入力してから送信を試みた⋯しかし、メッセージの送信ができない。どうしてかと思って確認すると圏外だったのだ。まあ、1999年に今のスマホで使える回線などありやしないからな⋯それを忘れてた。
(こうなったら自宅に帰るしかないな⋯ここがマコトミライタウンだとすればここからの帰り道は覚えているから大丈夫だ!)
そんなこんなで自宅のマンションに向けての帰り道を歩く俺⋯しかし、その場所にたどり着いてもマンションがなく代わりにあるのは後に住むことになるマンションの建設予定の看板。そうか、まだここはこの当時だと工事予定の状態だったのか⋯第一、俺の出身は和歌山だし。
(ちくしょう⋯自宅もまだこの時代にはないのか。そうだとしたら、あんなとみくるはどこへ行ったんだ?)
「ノブお兄ちゃん!やっぱりここにいた⋯」
すると、ここに俺が来ることを読めてたのかあんなが迎えに来た。しかし、みくるの方はいない⋯どこからあんなは来たのだろうか?
「あんな、お前⋯どこに行ってたんだ?それに、やっぱりってこのことを知ってたのか?」
「実は私もさっきみくると向かった時に確認してて工事中だって知ったの。今はキュアット探偵事務所にいるから来てくれる?」
「(みくるって、いつの間にか呼び捨てになったのか⋯)キュアット探偵事務所って俺とあんなが降りた場所だな⋯分かった。」
そんなこんなで俺はあんなに案内されてからこの時代に来て最初に送られた場所でもあるキュアット探偵事務所へと向かう。しかし、今日だけで色んなことが起きて頭も身体も疲れるばかりだ⋯本来なら今日の仕事を終えてからあんなの誕生日を祝うつもりがドギーのせいで計画が丸潰れどころかさらなるトラブルを生み出してしまったんだよな。とりあえず、ドキーには後で説教することにしよう⋯
~~~~~~~~
「師匠、よくぞご無事で⋯おかえりなさい!ささ、紅茶をどうぞ。」
「ありがとう、みくる⋯」
俺がキュアット探偵事務所に入ると、早速みくるが出迎えに来ては紅茶とお菓子を振る舞う。早速弟子ムーブを発揮してるようだが、何やら目の前の白衣を着た金髪の小さな男の子が俺のことを睨んでいる。
「それ、僕のおやつなんだけどな⋯どうしてお前が我が物顔で振る舞ってるんだ?」
「それはごめん。ところで、君は何者なんだ?」
「あっ、私が紹介するね⋯この子はジェットさんという科学者でキュアット探偵事務所の所長もしつつ探偵道具の研究をしてるんだよ。」
「『この子』とはなんだ!僕は222歳、お前らよりはかなり大人なんだぞ?」
ジェットと名乗る科学者はあんなからの紹介を不快に思ったのか腹を立てる。222歳ってことは俺よりも格段に年上なのだが⋯どうもうそっぱちすぎるんだよな。もちろん、科学者であることもこの探偵事務所の所長ってのも⋯
「とりあえず、ジェットくん⋯君が所長だとしたら相談したいことがあるんだけど良いかな?」
「お前のことは明智あんなから聞いている。どうやらタイムスリップしたそうじゃないか⋯しかも、タイムパトロールのドギーによって送られたって。」
「話が早くて助かるよ⋯で、俺と従妹のあんなはどうしたら元の時代に戻れるんだ?君が科学者なら分かるんだろ?」
「とりあえず、もう2人には話したことではあるが⋯ポチタンという妖精は今回の明智あんなのタイムスリップの元凶でポチタンが成長しない限りは元の時代には戻れない。」
すると、ジェットくんは淡々と俺に絶望を告げる事実を突きつけた。あの赤ちゃん妖精ってポチタンという名前なのか⋯って、嘘だろ!?
「ちょっと待ってくれ。そのポチタンの成長まで待たなきゃいけないのか?それならドギーに⋯!」
『すまない⋯実はあの時に使ったタイムスリップの力は緊急用の時空移動能力で1回しか使えないものなんだ。つまり、俺が人間の身体を見つけてタイムマシンも見つけない限り俺頼りだと元の時代に戻れない⋯』
「マジか⋯」
ポチタンがダメならドギーを頼ろうと思ったが、ドギーから告げられた宣告⋯どうやら俺達が戻るには今のところはポチタンという妖精に頼らないといけないとのことらしい。
「ポチ、ポチ♪」
(ポチタンは気楽で良いよなぁ⋯気楽にボールで遊んでて。赤ちゃんなものだから俺とあんなのこととか知ったこっちゃない様子じゃないか⋯)
「とりあえず、ドギーの詳しい話は後で聞く。それよりもジェットくん⋯これが何なのかを教えてくれないか?」
俺はズボンのポケットからドギーから奪った銀の星の宝石を見せる。すると、ジェットくんは神妙な面持ちになりあんなとみくるは何かを確信してるような表情をして宝石を見てあんなから先に俺の方を見る。
「ノブお兄ちゃん、これってマコトジュエルじゃない?」
「これが?そう言われればそれっぽいような気も⋯」
「それっぽいも何もこれはマコトジュエルだ。しかし、このタイプは見たことがないな⋯」
『これは俺が元々持っていたプリキュア変身用の人工マコトジュエルだ。実は2027年ら辺で犯人を追った際に攻撃を受け、俺の身体とタイムマシンはバラバラになり、マコトジュエルも俺の魂も離れ離れになって2027年に来てしまったんだが、一般人の女性がそれを拾ってしまいその人から回収するために秋田犬の身体を借りてこうなった訳だ⋯まさか俺が咄嗟に緊急用の時空移動能力を使ってしまい信義を1999年に飛ばしてしまった。何たる不覚⋯』
「なるほど、師匠がこの時代に来たのはこういうことだったんですね⋯しかも偶然ながらあんなの後を追って。」
「うん、私もびっくりしたよ⋯まさかノブお兄ちゃんもこの時代にやって来るなんて。でも、ノブお兄ちゃんがいてくれて安心したよ⋯こういうのも変だけど、ありがとう。」
「ああ。俺もあんながこの時代にいてくれたおかげで安心できたと思う⋯お互い様だな。それと、ドギーも⋯こういうことだったのか。それなら、ドギーのことも助けないとな⋯元の時代に戻ると共にドギーの肉体も取り戻す!」
『すまない、恩に着る⋯信義。あんなとみくるもよろしく頼む!』
「「任せて!」」
ドギーは俺に頭を下げてお礼をテレパシーで伝える。とりあえず、やるべきことは元の時代に戻ることとドギーの肉体を取り戻すこと⋯この二つは必ず遂行してみせる。ドギーとあんなに誓って⋯
「それで、ジェットくん⋯俺には名探偵プリキュアになる資格があるんだろ?例のを出してくれよ。」
「例の?⋯っていうかお前、僕よりも年下だろう?年上を敬うんだ!」
「その見た目で言われても説得力ないって。例のって言われて分からないのか?あの、時計みたいなやつになるペンダント。名探偵プリキュアに変身するアイテムだよ!君が作ったんだろ?ほら!」
「待ってくれ、そのアイテムに関しては僕は関わっていない!」
「えっ、どういうことだ?君が作ったんじゃないのか⋯名探偵プリキュアに変身できるアイテムって。あんなとみくるはどうやってその変身アイテムを手に入れたんだ?」
「誕生日の日に私が部屋に戻るとこのペンダントがあったの。それと一緒にポチタンも現れて、タイムスリップしてしまったんだ⋯」
「ポチポチ♪」
「私はおばあちゃんからこのペンダントを貰いました。ただ、おばあちゃんは詳しいことを教えてくれなくて⋯まさか名探偵プリキュアに変身するアイテムだとは思いませんでした。」
あんなとみくるは変身アイテムの時計になるペンダントをどうやって手に入れたのかを説明する。あんなは自分の部屋に突然置いてあって、みくるはおばあちゃんからのプレゼントで2人とも最初から変身アイテムだとは知らなかった。謎が深まるばかりである⋯
「そうか。とりあえず、先輩のプリキュアに聞いてみないと分からないな⋯ジェットくん、先輩のプリキュアはどこにいるんだ?」
「それは⋯」
「師匠、実は数ヶ月前までは名探偵プリキュアの先輩はこの事務所にいたそうですけど⋯突然行方不明になってしまったんです。」
「それで、事務所を閉めようとイギリスのキュアット探偵事務所からジェットさんが来たんだって。」
答えを言い淀むジェットくんに代わってみくるとあんながこの探偵事務所の事情を答える。先輩のプリキュアはいたのだが、謎の消失⋯これもこれで事件であるが、廃業寸前の事務所を2人がある意味救ったのか。ジェットくんも1人でこの事務所を何とかしようとしてて大変だったろうな⋯
「とりあえず、あんなとみくるはこの事務所で探偵をやりたいと言っているが保護者のお前はどう思うんだ?一応、2人も話によれば名探偵プリキュアらしいが⋯」
「いや、らしいも何もこいつらは本当に名探偵プリキュアなんだよ。どうして君は信頼しないんだ?」
「言っておくが、僕はこの2人が名探偵プリキュアだとは認めていない。この目で見たものしか信じないからな⋯」
「それだったら俺もここで探偵をやるよ。それなら文句はないだろ?言っておくが、俺はあっちの時代ではこの地元の警察本部で捜査一課の係長に抜擢されただけはあるぜ?推理だって師匠の先輩刑事から日々鍛えられてきたし、しかもキャリア組だから頭は良い方だと自負している⋯どうだ、この条件なら2人も名探偵プリキュアと認めるだろ?」
「分かったよ⋯お前をこの探偵事務所には雇ってやる。ただ、2人に関しては今後の証明次第とさせてもらう。」
「だったら私達が名探偵プリキュアってことをこの場で⋯」
みくるがジェットくんの前で名探偵プリキュアであることを証明するために変身しようとしたタイミングで夕方の5時の鐘が鳴る。いつの間にこんな時間になったのか⋯今日だけで沢山のことが起きたもんな。
「⋯と思ったけど帰る!学校の寮、門限だから。」
「「「えっ?」」」
すると、みくるは突如として門限だと言ってから事務所を後にする。学校の寮の門限か⋯俺も高校時代は大阪の柔道の強豪校で寮生活をしてたから気持ちは分かる。
「証拠は明日見せてあげるから!」
「みくる!」
あんなはみくるを呼び止めようとするが、当の本人は不機嫌そうに探偵事務所を後にする。俺だってまだまだ話したいことはあるし止めたいところだったが、門限ありの寮生活をしてると知ったらなぁ⋯経験者の俺は止めようがない。
「あと、あんなと師匠達を泊めてあげて?」
「は?」
すると、みくるは一旦事務所に戻ってきてからジェットくんにあんなと俺を泊めるようにとお願いする。これに彼は困惑するが、何も返事を言わせる間もなくみくるは出ていくのだった。
(とりあえず、自宅がまだない中で泊まれる場所ができたのはラッキーだな⋯今日はひとまずみくるの心遣いに甘えて泊まるとしよう。)
(3時間後⋯)
「ジェットくん、風呂入ったよ。」
「ああ⋯それと、さっきお前が渡したお金だけど約束通りお風呂の間に今の時代でも使えるものに変えておいたぞ。すぐ近くの机に置いてあるから⋯」
夜になって俺は風呂から上がり、ジェットくんの部屋である研究室に入ると、依頼通りに俺の財布にあったこの時代で使えないお金を使えるお金と交換してくれたようだ。彼はぶっきらぼうな感じで言うも、何だかんだで協力してくれるところには感謝しかない。
「ありがとう。それで、君はあんなのペンダントの研究か?」
「ああ。しかし、いくら時空の妖精でも28年もの長い時間を越えるなんて⋯このペンダントの力で来れたと僕は思えない。」
「ただ、俺はドギーの力でここに来てしまった⋯そう考えると不思議でもないんだがな。ポチタンといいあのペンダントといい何なんだ?」
「それはまだ分からない⋯それはそうと、信義はもう入ったんだろう?あんなを呼ばなくても良いのか?」
「そうだな⋯詳しい話は明日にして今日はゆっくりするよ。俺はあんなを呼んでくる⋯また明日。」
「ああ、おやすみ。」
俺はひとまず研究室を後にしてからあんなに風呂に入るようにと呼びかける。しかし、本当にポチタンやペンダント⋯そして名探偵プリキュア、今日は謎の要素が多すぎる1日だった。今日はもう脳が疲れてるから考えることはやめにしよう⋯そして、俺はゆっくり過ごした後にすぐ寝ることにした。
~~~~~~~~
翌朝、俺達は朝ごはんを食べたり着替えたりした後でみくるが来るまでの時間をテレビを見ながら過ごす。今は朝のニュースをやっていてそれをジェットくん、俺、あんなの3人で観ている訳だが⋯今の時間はスポーツニュースの中でプロ野球の話題を取り上げている。
『そして、今日からはパ・リーグが開幕しますが⋯開幕戦のカードは大阪近〇バファ〇ーズ対日〇ハムファ〇ターズ、福岡ダイ〇ーホー〇ス対西〇ライ〇ンズ、千葉ロッ〇マリー〇ズ対オリッ〇スブルー〇ェーブの3試合が組まれています。ズバリ、注目のカードはどの試合でしょうか?』
「ノブお兄ちゃん、何か聞いたことのないチームばっかりだけど⋯本当に今伝えてるのって日本のプロ野球なの?ソフト〇ンクと楽〇がないけど?」
あんなは今の時代とは違うパ・リーグのチーム達を見て驚く。それもそうか⋯あんなが産まれた時にはもうプロ野球は今の形になってたから今が当たり前と思う若い子達がこの時のプロ野球を観たら驚くのも無理ないか。
「ソフト〇ンク?楽〇?知らない親会社だな⋯お前、また嘘ついてるのか?」
「本当にあるんだよ?私、嘘つかないから!」
「はいはい、勝手に言ってろ⋯」
「あんな、俺が小さい時のパ・リーグはギリこんな感じだったぞ?まず今のパ・リーグの王者であるホー〇スはこの当時の親会社はダイ〇ーというスーパーだったんだ⋯俺達の時代には既にイ〇ンに吸収合併されてしまったけどな。」
「パ・リーグの王者がホー〇ス?ありえないだろ⋯このチームは前の南〇時代から万年Bクラスの弱小球団なんだぞ?そこが王者になるなんてありえない。そもそもダイ〇ーは人気のスーパーだから吸収される訳がないだろ!」
「何なら、この年はパ・リーグを優勝するどころか日本一になるぞ?信用できないなら1万賭けても良いけどな!」
「ふんっ、10月末に泣き目見ても知らないぞ⋯」
ジェットくんは俺の予言すら信じずにそっぽを向く。あんなや俺の言うことを嘘っぱちと言い張る彼はどうして素直になれないのだろうか?それもそうか⋯この当時のホー〇スは昭和から続いてる暗黒期を引きずってるし、そもそも当時の人気スーパーであるダイ〇ーが吸収されるなんて信じられるはずもないだろう。
「ノブお兄ちゃん、本当にプロ野球には詳しいね!あと、近〇とかオリッ〇スがなんか変な名前なのとか色々気になるんだけど⋯」
「ああ。バファ〇ーズって今ではオリッ〇スが名乗ってるけど⋯昔は私鉄の近〇が親会社で2004年まで名乗ってたんだ。でも、業績悪化でオリッ〇スと合併してブルー〇ェーブが消滅。それで、埋め合わせで生まれたのが東北楽〇ゴールデンイー〇ルスってわけで合併したチームの選手達はオリッ〇スと新規で出来た楽〇に振り分けられたんだ。2005年の話だよ⋯」
「へぇ⋯私が産まれるかなり前にそんなことがあったんだね。また1つ勉強になったよ!」
『信義、あんまり未来のことを話すのは⋯』
「分かってるよ、ドギー⋯ファイ〇ーズが北海道に移転したこととか話したかったけどなぁ。」
『ガッツリ話してるだろ!?』
「安心しろ、ドギー⋯僕は見たものしか信じない主義だからな、こいつらがどうこう言ったところで何も信じない。」
ドギーはプロ野球の今後を話す俺に注意をするもジェットくんはそれを信じてないとフォローのような辛辣なような発言をする。でも、タイムスリップに関しては信じてるというかむしろ研究していたから説得力がない。
「ポチ、ポチ!」
「あっ、ちょっ⋯ポチタン!?」
「おい、あんな⋯ポチタン!」
「おはよう、プリキュアだって証拠を⋯!」
「ポチ〜!」
「うおおお、みくる〜!?」
すると、ポチタンは突然あんなを事務所の外まで引っ張ってまたどこかへと向かっていく。その際にプリキュアだという証拠を見せようとしたみくるの横を通過⋯まさか、また昨日のように事件を検知したのだろうか?
「何だ?」
「昨日もポチタン、あんなを引っ張ってたんだ⋯」
「同じパターンだとしたら事件かもしれません。師匠、追いかけましょう!」
「ああ⋯ドギーも行くぞ!」
『了解!』
「僕も行かせてもらう。プリキュアと関係があるかもしれないからな!」
こうして俺達はポチタンと引っ張られているあんなを追いかけていくことに⋯しばらく追い続けるもののポチタンの超能力か何なのか、なかなか追いつけない。しかし、ポチタンとあんなは『パティスリーチュチュ』というお店で止まりやっと追いついた。
「はあ、はあ⋯あんな、大丈夫か?」
「何とか⋯」
「ここってケーキ屋さん!?」
『そのようだな⋯と、あそこで人が何かを探している。店員と客の女性か?』
俺達がケーキ屋と思われるところに着くと、ドギーが何かを探している2人を発見する。1人は店の人であるが、もう1人は若い女性のお客さん⋯何かを盗まれたのだろうか?そうだとしたら連日の窃盗事件である。
「たちゅけて⋯」
「「うん!」」
「ジェットくん、ドギーと一緒にここで待っててくれ。」
「分かった⋯」
そして、俺達はドギーとジェットくんを待たせてから物を探す2人に声をかけようと接近する。とりあえず、2人は名探偵プリキュアで俺は探偵となると宣言したんだ⋯困ってる人は助けないとな!
「どうしたんですか?」
「ペンがないの⋯店長さんにも探してもらってるけど。」
「ペン?」
あんなは真っ先に物を探す女性に声をかける。どうやらなくしたものはペンのようで⋯シャープペンなのかボールペンなのか、はたまた万年筆なのか。
「すみません、あなたが店長さんですか?私、近くの探偵事務所で探偵をしているをしている織田と申します。あの人は何故ペンをなくしたのでしょうか?」
「探偵さんですか。実はペンを探しているエリザちゃんはこの前推理小説の賞を高校生ながら獲りましてね⋯その子のペンを探してたんですよ。」
「なるほど⋯それでエリザさん、そのペンはどういうペンなのかな?俺に話せる限りのことは話してほしい。」
「はい⋯コンクールの時に貰ったペンで大切にしてたんですけど。」
「そうなんだ⋯俺が責任を持ってそのペン見つけるからもっと手がかりを教えてくれないか?」
「私も手伝うよ、ノブお兄ちゃん!」
「私も!師匠のために、エリザさんのために⋯いきなりですけど、なくなった時のことを教えてもらえますか?」
みくるは師匠である俺の背中を追うという覚悟を見せると共に自分も助けたいという気持ちからエリザさんにペンがなくなった時の状況を自ら訊ねる。昨日から格段に成長したな⋯俺の捜査方法から学び行動に移す。何もは教えてないが、自主的に踏み込むのは良いことだ⋯
「ついさっき、おばあさんが話しかけてきて⋯気づいたらいなくなっててペンもなくなってたの。」
「ポチタンが来たってことはまた事件かも?(小声)」
「おばあさんが犯人の可能性も⋯!(小声)」
「ええっ、おばあさんが!?」
「バカ、聞こえてるって!ごめんね⋯この子達は俺の助手見習いでね。でも、もしかするとそのおばあさんが犯人の可能性もなくはないんだ。あんまり人を疑うのは良くないことかもだけど、探偵という立場上はね⋯」
「はわわ、お巡りさん!」
「とりあえず、追いついて!まだこれは可能性の話だよ⋯」
「⋯繋がらない!?」
エリザさんは(この時代当時の)携帯電話を出してから警察に通報しようとするも繋がる気配がない⋯今の時代だったらトンネルとかの電波の障害になるところに行かない限りは電波は繋がるはずだが、この時代はたまに繋がりづらい時もあるのだろうか?流石に1999年の携帯事情は生まれた年のものだからよく分からない。
「通信障害みたいです。」
「帆羽さん、どういうこと?」
すると、この騒ぎを聞いてかもう1人の店員さん⋯パティシエの帆羽という名の女性が店内から出てくる。どうやら通信障害とのことらしいが、店長さんは携帯とかに詳しくないのかちんぷんかんぷんのようだ⋯そりゃあ、この時は世に携帯電話が出てきたばかりのことだから大方の大人にとってはまだ未知の機器と言えるから仕方ない。
「電波が繋がらなくて携帯電話が使えないって今、ニュースで⋯」
「ええっ!?」
「じゃあ、店の固定電話で⋯」
「そんなことしてたら時間がありません!でも、どうすれば良いんだ⋯」
「私がそのおばあさんを見つけてくるよ!」
「待ってくれ、僕が発明したプリキットだ。」
あんながおばあさんを探そうとしたタイミングでジェットくんがやって来ては彼女に『プリキット』というアイテムを手渡す。彼が発明したこの道具は何に使うのだろうか?
「ジェットくん、これは⋯?」
「探偵道具だよ、このプリキットボイスメモを使えば連絡できる。」
「凄いな、おい⋯携帯電話いらなくなるぞ!それで、俺のは?」
「それが⋯まだ2つしか試しに作ってなくて。とりあえず、信義はみくる達と一緒にここで待とう⋯」
「分かった。あんな、頼んだぞ?」
「任せて、ノブお兄ちゃん⋯ありがとう、ジェットさん!」
そう言ってあんなはペンを盗んだ容疑者と思われるおばあさんを探しに単独で向かっていった⋯俺達はみくるに託されたもう1つのプリキットに繋がった連絡をこの場で待つことに。果たして、エリザさんのペンは取り返せるのだろうか⋯頼んだぞ、あんな!
いかがでしたか?いきなり事情聴取を受ける信義でしたが、結婚式場の人からの感謝から温情により釈放⋯前科がつかなくて済みましたが、やはり家もない、スマホも使えないという。そこをあんなちゃんに連れられてキュアット探偵事務所へ⋯しかし、そこには気難しいジェット先輩がいて面倒なことになりました。なかなか色々信用されなかったもののタイムスリップしてきたことは信じてたようで何やかんや協力してくれて⋯その中でポチタンに引っ張られるあんなちゃんを追うとそこは事件現場でした。ペンをなくしたエリザちゃん⋯そこであんなちゃんとみくるちゃんが信義に負けないぐらいアグレッシブに動き、みくるちゃんの師匠でもありあんなちゃんの従兄である彼はご満悦。しかし、携帯の通信障害という事態も発生⋯そこで音声通信機能付きのプリキッドを手にしてあんなちゃんが単独で切り込むことになりました。果たして、どうなるのでしょうか?
ちなみに、作中で仕込んだネタとはプロ野球のパ・リーグに関するネタでした。この当時のパ・リーグって今とかなり違ったんですよ⋯ホークスの親会社が当時はダイエーだったし、今はなくなった近鉄バファローズがあり、オリックスはブルーウェーブで日本ハムファイターズは読売ジャイアンツと東京ドームをシェア。北海道移転はまだ先の話⋯これらの歴史とか流れとか背景を分かりやすく書きました。ホークスは1999年前時点では南海時代から続いた暗黒期の真っ只中でしたけども、今のホークスの球団会長である王貞治さんが監督としてチームを育ててやっとのリーグ優勝からの日本一!僕はまだ3歳なので記憶がありませんでしたけど、翌日からのダイエーはお祭り騒ぎだったという⋯今では近鉄が消えて、楽天が生まれ、ホークスはソフトバンクに。こんな風に変わりましたけど、この当時の時代に今の若者が行ってこれを知ったら驚きですよね。
とりあえず、野球の話が長くなってすみませんでした⋯次回は2話分の後半戦です。感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをしてまた次回お会いしましょう!