さて、話を戻して今回は16話分の後半戦です。前回はあんなちゃん達の方に注目しましたが、今回は信義達側メインでお送りします。2匹の三毛猫と2つのマコトジュエルの行方は⋯どうぞお楽しみに!
それでは、また後書きにて。
side信義
俺達は引き続き街の中で虎太郎くんの飼い猫である三毛猫のミーコを探し続ける。もう探し回って1時間ぐらい経つもののなかなか見つからない。猫は結構街中を彷徨っているイメージがかなり強いのだが⋯
「すみません。このミーコって三毛猫を見ませんでしたか?僕達、この子を探しているんです。」
「うーん、見てないなぁ⋯僕、そんな周りの景色に注目しながら歩いてなかったから分かりません。」
「そうですか。ありがとうございます⋯」
とりあえず、街の中にいる人達にも一人一人三毛猫自体を見てなかったかを訊ねるも芳しい答えは返ってこず⋯虎太郎くんの表情も希望が見えないからか落ち込んでる様子だ。
「またダメか⋯一体、どこにいるんだ?」
「もう良いよ。ごめんなさい、一緒にいなかった僕が悪いのに織田さん達をこんなことに巻き込んじゃって⋯」
すると、虎太郎くんは俺とるるかに対して申し訳なさそうに謝った。彼は一緒にいなかった自分が悪いと責めてはいるのだが、俺としてはミーコがこれだけで逃げるようだとは思えない。
「虎太郎くん、大丈夫⋯溶けない(解けない)アイスと謎はない。きっとミーコちゃんは見つかるはず。」
「るるかの言う通り、諦めなければどんな謎でも解ける。だから虎太郎くんも諦めないでいこうよ!俺達も頑張るから。」
「うん。ありがとう⋯織田さん、るるかさん!」
そうして、るるかと俺に励まされた虎太郎くんはまた笑顔を取り戻す。ミーコはきっとどこかにいるはず⋯そのヒントが得られれば良いのだが。
「虎太郎くん⋯ミーコちゃんがいなくなった時、何か変わったことがあったのかを私達に教えてくれる?」
そうして、るるかは虎太郎くんに視線を合わせてからミーコがいなくなった時に何か変わったことがあったのかを訊ねる。俺はるるかが探偵だった時のことは写真だけでしか知らないが、実際にこんな感じで事件と向き合っていたってことは容易に想像できるものだ。
「そういえば、虎太郎くんのお母さんが美容室に行ってたよな⋯いつもと違う髪型になってたから驚いたとか?」
「お母さん、全然髪切ってなかったよ?」
「それじゃあ、髪の色が変わったり⋯」
「ううん、髪の色も⋯」
「どういうことだ?虎太郎くんのお母さんは何の為に美容室に⋯」
「信義、見て。人間のだけだと決めつけるには早いと思う⋯」
「えっ?」
そうして、るるかが指差した先には1つのお店があった。看板には『ペットサロンSHOKO』と書いてあった⋯確かペットサロンは動物の毛をトリミングしたりと手入れしてもらえる動物の美容院、となるとそうか!
「なるほど。虎太郎くん、分かったよ⋯君のお母さんは確かに美容室には行った。でも、それはお母さん自身ではなくミーコを連れてこのペットサロンに行ったんだよ!」
「ペットサロン?」
「恐らくだけどその時にお母さんとはぐれてしまったんだと思う。でも、その場所は⋯」
「その場所は多分河川敷やろなぁ⋯」
「安達さん!」
るるかがミーコのいる場所が分からずに言葉に詰まると、そこにやって来たのはあのまことみらいスタジアムで起きた殺人事件の時にいた日常スポーツの記者の安達さんだった。
「織田さん、お久しぶりですね!いやぁ⋯あの時はトイレに入ったら突然眠らされて目が覚めたら殺人事件が起きたとかどうとか。どうやらその犯人が私に変装してたようで⋯ご迷惑をおかけしました。」
「いえ、安達さんが謝ることじゃないですよ。それよりも河川敷にこの写真のミーコがいるってどういうことですか?」
「いやぁ⋯実はあなた達のやり取りを聞いてて。それより前にさっき河川敷ら辺を散歩してたら結構な野良猫がぎょうさんおったんですよ⋯だから今さっき、もしかしたらここちゃうかなって思ったんですけど。」
「河川敷ですね。虎太郎くん、るるか!」
「ええ⋯」
「ありがとう、おじさん。」
「おうっ!坊主の飼ってるミーコちゃん、見つかるとええな⋯ほな!」
そうして、俺達は情報提供してくれた安達さんの言う通りにこの街の南にある河川敷へと向かう。本当に安達さんはこの時代のこの街を知り尽くしているのは頼もしい。とにかく、急いで向かうのだった。
「とりあえず、河川敷には着いたけど⋯どこにいるんだ?」
「あの三毛猫がそうじゃない?」
河川敷に着いた俺達は猫が密集している地帯へと足を踏み入れる。その中でどこにいるのか迷ってた中でるるかは1匹の三毛猫を指差す⋯どっかで聞いたことある話だが、三毛猫は結構希少らしくてそれならそんなに見かけることもないはず。それで俺はその三毛猫の元に歩み寄ってはそれを捕まえる。
「捕まえた!さあ、虎太郎くんが待ってるから帰ろうか⋯って、首輪がない。どういうことだ?るるか、この子がミーコで間違いないよな?」
「そのはず⋯だけど。」
「織田さん、この子⋯ミーコじゃない。ミーコはこんなに毛は長くないよ?」
「ええっ!?」
「やっぱりここだ、ルシア!」
俺が抱いている三毛猫を見た虎太郎くんがミーコじゃないと言い出すと、それと同時にその三毛猫を見て『ルシア』と呼ぶ中学生ぐらいの男の子がやって来た。
「にゃあ!」
「ルシア、やっぱりだ⋯ごめんね、気づいてやれなくて。もう大丈夫だよ?」
そんな少年を見た三毛猫は俺のもとをすり抜けてから彼の元へと飛び込む。そして、受け止めてから再会を喜ぶのだった⋯となると、本物のミーコはどこへ?
「待って、泉くん⋯ってノブお兄ちゃんとるるかさん!どうしてここに?」
すると、泉という少年の後を追いかけてあんな、みくる、すみれに加えてエリザさんやドギーを連れたジェット先輩も合流してあんなが俺とるるかを見てどうしてここにいるのかを訊ねる。
「まさか、マコトジュエルを目当てにルシアちゃんを盗もうと⋯」
「いいえ、私達は虎太郎くんと一緒にミーコという三毛猫を探していた。あなた達とは関係ない⋯」
みくるが俺達にルシアというこの猫を盗もうとしたのかと迫ると、るるかは違うとして素直に淡々と答える。しかし、希少と言われていて1日1匹見かければ上等な三毛猫がもう1匹この場にいるとは⋯
「つまり、あなた達はミーコちゃんという別の三毛猫を探しているということですか!?」
「ああ。しかし、ミーコは一体どこへ?」
「そのミーコってやつは俺が持っているぜ?」
俺がミーコの行方を気にしたその時、どこからともなく三毛猫を抱きかかえたジャックが現れた。しかも今回は誰に変装することなく神出鬼没である。
「「「「「ジャック!」」」」」
「こりゃあ珍しいな⋯プリキュア勢揃いじゃねえか。」
「プリキュア?」
「泉くん⋯ルシアちゃんを連れて逃げて!」
「で、でも⋯首輪が。」
「ジャック⋯私はあなたを許さない、私の家族を殺した仇、今こそ晴らす!」
「すみれさん、落ち着いてください!」
あんなが泉という少年に避難を促す中ですみれはジャックに対して溜め込んできた怒りを露わにする。その様相はいつもの淑女的で穏やかなか彼女とはかけ離れていた⋯それだけ家族を殺された憎しみは大きいのだろう。みくるがひとまず落ち着かせようとする。
「ミーコ!」
「虎太郎くん、ダメ。この人に近寄らないで!」
ミーコの姿を見た虎太郎くんはジャックに近寄ろうとする。しかし、これはるるかが強い口調で止めた。ジャックに近寄るということはかなり危険な行為である⋯何しろ、やつはナイフを持っている殺し屋で指名手配犯なのだから。
「おう、お前がこの街で悪さをしてるジャックか⋯噂は聞いてるで?」
そんなタイミングで俺達とジャックの間に安達さんが割って入る。俺達のいるところをどう嗅ぎつけたのかは分からないが、あまりに急なタイミングに俺は驚きを隠せなかった。
「安達さん、どうしてここに!?」
「織田さん、それはですね⋯俺がブラキッドだからだよ!」
「「「ブラキッド!?」」」
そんな間に割って入ってきた安達さんの正体であるが、何とブラキッドの変装であんな達が驚く。そうなると、あの時会った安達さんも彼の変装だったのか⋯どれが本物なのかの境目が分からない。
「ブラキッド⋯お前、いつから安達さんに変装していたんだ?」
「今さっき変装したんでね。ちなみに、あんたらと会った安達って記者は本物だから安心しろ⋯俺はこいつを持ってプリキュアに対峙しようと思っただけだ。」
「それは⋯ルシアちゃんの首輪!?次から次に泥棒が出てきてどうなってるの?」
ブラキッドは俺達に状況を説明しては泉という少年の飼い猫であるルシアの首輪と思われるものを見せつける。しれっと彼は盗んでいたというのか⋯これには何故か一緒にいたエリザさんは動揺を隠せない。次から次へと泥棒が出てきたのだから無理もないはずだ⋯
「てめえが怪盗団ファントムか⋯噂に聞いてるぜ?俺の計画をプリキュアと共に邪魔しようとしてるやつらだって。」
「それはこっちのセリフだ。あんたがジャックか⋯こっちも見させてもらっているよ。俺達のやることを邪魔しようとして、悪いがあんたのマコトジュエルも取らせてもらうぜ?」
「そうはさせねえ。まあ、猫はもう不要だ⋯キュアマスターに返すぜ!」
「にゃあああ!?」
すると、ジャックはミーコの首輪だけを外してからミーコそのものを投げつけてくる。本当にいきなり猫を投げるとか人の心がないのかと思ってしまうものだ⋯何とか抱き止めたものの失敗してたら死んでいたことだろう。
「良かった⋯虎太郎くん、ミーコを持って逃げるんだ!」
「う、うん⋯」
「2人も早く逃げろ!」
「分かった!泉くん⋯」
「はい。でも、明智さん達は?」
「私達は大丈夫だよ!ですよね、すみれさん?」
「はい。だからとにかくルシアちゃんを守ってあげてくださいね?お願いします!」
「分かりました、ルシアは僕が守ります。気をつけて!」
虎太郎くんと泉という少年に加えてエリザさんはそれぞれ俺とジェット先輩に従いミーコとルシアと共に安全な場所へと避難していく。これでこの場には俺達とジャックとブラキッドのみとなった。
「こうなったら、あんたのマコトジュエルごと俺が奪ってみせる!」
「それはこっちのセリフだ、てめえのマコトジュエルごとまとめて根こそぎ頂くぜ?」
「嘘よ覆え、It's show time!ハンニンダー!」
「ハンニンダー!」
「嘘よ覆え、現れろ⋯ネオハンニンダー!」
「ネオハンニンダー!」
そして、ブラキッドとジャックはそれぞれの猫の首輪からハンニンダーとネオハンニンダーを生成する。別にこの2人は連携している訳でもないし、むしろ敵対しているのだが⋯とにかくそれぞれに好き勝手はさせられない。
「みくる、すみれさん!」
「ええ!」
「そうですね!」
「俺達もだ、るるか!」
「うん。」
「「「オープン!」」」
「「ジュエルキュアウォッチ!」」
「ジュエルキュアライセンスフォン!」
「「「プリキュア・ウェイクアップタイム!」」」
(変身中⋯)
「どんな謎でもはなまる解決!名探偵キュアアンサー!」
「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵キュアミスティック!」
「気高く咲き誇る答えへの道標、名刑事キュアバイオレット!」
「「「名探偵プリキュア!」」」
「私の答え、見せてあげます!」
「「オープン!」」
「ジュエルキュアライセンスフォン!」
「ティアアルカナロッド。」
「プリキュア・ウェイクアップタイム!」
(変身中⋯)
「百鬼夜行を斬り敵を撲滅、名刑事キュアマスター!」
「神秘と秘密で包み込む、キュアアルカナ・シャドウ!」
「「シルバーシャドウプリキュア!」」
「さあ、迷宮へ誘いましょう。」
そうして、俺達はそれぞれプリキュアに変身してからアンサー達はブラキッドのハンニンダー、俺とアルカナ・シャドウはジャックのネオハンニンダーと戦うことに⋯
「とりあえず、邪魔されるのは癪だ⋯空間隔離(エリア・サグリゲーション)。」
「マスター、アルカナ・シャドウ⋯絶対に負けるんじゃねえぞ?」
「ブラキッドもな!」
変身して早々にジャックはそれぞれの空間を切り離す。その際のブラキッドの言葉の後押しもあり、俺とアルカナ・シャドウはネオハンニンダーに立ち向かっていくことに⋯とにかく、虎太郎くんの為にもミーコの首輪は取り返さないといけない。マコトジュエルはもちろん俺達が回収するつもりではあるが⋯
「やれ、ネオハンニンダー!キュアマスターとキュアアルカナ・シャドウを倒してファントムのマコトジュエルも回収だ!!」
「ネオハンニンダー!」
「「はああっ!」」
俺とアルカナ・シャドウは息を合わせてネオハンニンダーに飛び蹴りを浴びせる。飛び蹴りを食らったネオハンニンダーは防ぎようがなく吹き飛んでいく⋯これが短期間ながら積み上げてきた俺達のコンビネーションである。
「ネオ!?」
「なっ⋯やるじゃねえかよ、こんなにもコンビネーションを高めていたとはな。」
「俺達は伊達にコンビもカップルもやってないんだよ!なあ、アルカナ・シャドウ?」
「マスター、そう言われると恥ずかしい⋯」
「悪い悪い⋯まあ、これが俺達の絆ってやつだ。たとえ死んだとしても切れることはない!」
俺はジャックの前でアルカナ・シャドウとのコンビネーションの良さを誇る中で当の彼女は照れてしまう。どうにしても、アルカナ・シャドウは俺にとって色んな意味で大事なパートナーなのだ⋯こっちからすれば全然恥じることなどないんだけどな。
「なるほど。だが、こっちも本気を出させてもらうぞ?お前らの愛の力か何かは知らねえが現実の厳しさを教えてやるぜ、ネオハンニンダー!」
「ネオハンニンダー!」
ネオハンニンダーは立ち上がってから俺達に襲いかかっては猫パンチを仕掛ける。しかし、これは動きを見極めて冷静に避けていく⋯この程度なのかと思うが油断してはならない。
「アルカナ・シャドウ!相手はジャックがいつ時を止めてくるか分からない⋯しっかり身構えろ!」
「ええ、分かってる。」
「ケッ⋯ちょこまかちょこまかと!」
「マスター、アルカナ・シャドウ、頑張って〜!」
ネオハンニンダーが俺達を捉えられずでジャックが苛立ちを露わにする中、マシュタンは俺とアルカナ・シャドウに声援を送る。このまま勝ち切りたい⋯そう願うばかりだ。
「ネオハンニンダー!」
「なっ!?」
その時、ネオハンニンダーは俺に対して猫騙しを仕掛けてきた。猫の姿で猫騙しを仕掛けるとは予想外で俺は動きが止まってしまう⋯時を止めてからの奇襲を警戒していたのだが、裏をかいてきたのだ。
「マスター、気をつけ⋯きゃあっ!?」
「アルカナ・シャド⋯ぐあっ!」
アルカナ・シャドウから言われて次の攻撃に警戒しようとしたその時、注意を促した彼女の方から攻撃を仕掛けてきて猫パンチをモロに食らって飛ばされてしまう。それで俺が気を取られてる隙にまた猫パンチが飛んで俺も防げなかった。時を止めなくてもこういう奇襲があるとは⋯ジャックの策に翻弄されてしまった。
「マスター、アルカナ・シャドウ!」
「何とか大丈夫⋯ありがとう、マシュタン。」
「完全に奇襲に対応できてなかった⋯しかも裏をかかれるとは。」
「俺は生憎、正攻法って言葉が嫌いなんでね⋯いつも時を止めるとは思わないことだぜ?」
(そもそもこいつは卑怯なやつだから正攻法というか堂々と戦うことなんて期待できないか⋯)
「まあ、ここですぐお前達を倒すのも良いが今回もまた未来の話をしてやる。」
「未来の話⋯何を話すと言うの?」
「そんな怖い顔をすんなよ、アルカナ・シャドウ⋯今回の未来はマスターに深く関わる話だぜ?」
「俺に関わる未来か。何だよ⋯俺の結婚相手でも教えてくれるのか?」
「んな訳あるか!てめえが1番緊張感を持てっての!!」
「で、俺に関わる未来とは何だ?」
「ああ。2027年1月24日⋯お前は殺人事件の捜査をしていただろ?」
「何故お前がそれを⋯」
「その時の被害者を殺したのは俺だ。そして、その殺したやつの名前は分かるだろ?」
「泉、憲司⋯それがどうしたんだ!」
「その泉憲司というのはアンサー達と一緒に行動していた少年なんだよ。それを2027年に殺したってわけだ⋯」
「何、だと!?」
ジャックが未来を話したその時、俺は衝撃的な事実を知った。俺が1999年に来る前に捜査していたあの殺人事件の犯人はジャックであること⋯そして、あんな達と一緒に行動していた少年は被害者の泉憲司さんであったことを。
side out
~~~~~~~~
sideあんな
「にゃにゃ、ハンニンニャー!」
「め、目が回るぅ!?」
ブラキッドが出した猫のハンニンダーと戦う中、ミスティックが攻撃を仕掛けた中で捕まってしまいボールのように転がされている。猫は転がるものが好きだということがよく分かるけど、ミスティックはいつも大変な思いをしていて可哀想だ。
「ミスティック!」
「今、助けますからね。バイオレット・フラワリング!」
「ハン!?」
バイオレットが花びらの弾幕を繰り出すと、ハンニンダーが吹き飛ばされてしまう。その間に私とバイオレットはミスティックを助けに向かった。
「ミスティック、大丈夫?」
「すみません。助けるのが遅くなって⋯」
「いえ、バイオレットのおかげで助かりました。アンサーも心配かけてごめんね。」
「ううん、気にしないで!」
「おい、立つんだ!ハンニンダー、猫の恐ろしさを教えてやれ!!」
「ハンニンニャー!」
すると、ハンニンダーは猫らしく爪を出してから引っ掻き攻撃を仕掛けてくる。私達は何とか避けたものの動きがかなり素早い⋯そんな中でミスティックにまたやって来た。
「ミスティックリフレクション!」
「ハンニンニャニャニャ!」
「ミスティック!」
「乱れ引っ掻き⋯ちょっと1人では耐えれるかですね。」
ミスティックがミスティックリフレクションで凌ごうとする中、私とバイオレットは彼女のところへと向かって支えようと後ろに回っていくことに⋯
「ぐっ、ううっ!」
「さあ、いつまでそのバリアは耐えれるのやら⋯」
「ミスティック!」
「助けに来ました!」
「来ちゃダメ!」
「ハンニンニャ〜!」
「「「きゃあっ!?」」」
私達が来たその時、バリアが壊れてしまい尻尾での攻撃をまとめて受けてしまい飛ばされ返される。まずミスティック1人で防ごうにも無理があったようだ⋯少し任せてた部分もあり私の判断ミスである。
「よっしゃ〜、そのままプリキュアを圧倒しろ!」
「大丈夫ですか?」
「何とか。」
「すみません。私がもう少し早く動いていたら⋯」
「アンサーは気にしなくて良いです。それよりもあのハンニンダーはルシアちゃんということで猫⋯そうとなると、猫が好きなことを活かしてみるのはどうでしょうか?」
「好きなこと、ですか?」
「そうですよ、ミスティック。警察も探偵も観察力が大事です⋯さっきの動きを見て猫は何が好きなのか考えてください。」
「猫、そうか!」
「何をごちゃごちゃと⋯ハンニンダー、プリキュア達にトドメだ!」
「ハンニンニャ〜!」
「オープン、プリキットライト!いっくよ〜!」
猫のハンニンダーがこっちに来たタイミングで私はプリキットを使いライトの光からボールを作り出す。猫はボールが大好き⋯それを活かしての作戦である。
「ニャニャ!?」
「ボール遊びが好きなんだよね?」
「捕まえてごらん!」
「ハン!ハンニンニャ〜♪」
私がボールを投げ、ミスティックがスパイクを決めると放たれたボールを猫のハンニンダーがキャッチしてはそれを抱きかかえて寝転がる。やっぱりハンニンダーとて猫だったのだ⋯
「嘘だろ!?おい、遊んでる場合じゃねえって!」
「アンサー、ミスティック⋯ナイスです!」
「ありがとうございます。」
「あとは私が決めますね⋯オープン、プリキットミラールーペ!ポチタン!」
「ポチ〜♪」
そのままミスティックはミラールーペを出し、ポチタンが出したマコトジュエルを手にする。今回はミスティックが決める番だ。
「マコトジュエル!⋯キュアミスティックが解決!」
ピンクのハートのマコトジュエルをルーペにセットすると、ダイヤルを回していく。ミスティックの決め技がこれから繰り出されようとしていた⋯
「プリキュア・ミスティックストライク!⋯はああっ!」
ミスティックのルーペがレイピアに変わると彼女はそのままの勢いで猫のハンニンダーに対して剣を振り抜き、そのままミスティックが決めると光に包まれてハンニンダーが浄化されていった。
「キュアっと解決!」
「ハン、ニン、ニャ〜⋯」
「ポチポチ、キュアキュア〜♪」
そのままハンニンダーが浄化された後、ミスティックがポチタンにマコトジュエルを渡してそれをまた吸収していく⋯本当に日々成長していくポチタン、私が元の時代に戻れる日もそう遠くはないかもしれない。できることならノブお兄ちゃんと一緒に帰りたいけど⋯
「くそっ⋯まあ、いい。今頃はマスターとアルカナ・シャドウが勝ってマコトジュエルを手にしてるはず。俺は負けちゃいねえからな!」
そう言ってブラキッドはお兄ちゃん達を残して先に退却した。今頃、お兄ちゃんとアルカナ・シャドウの方は大丈夫なのだろうか?私達はとにかく無事を祈ることにした。
side out
~~~~~~~~
side信義
「あっちの方は戦いが終わったか。ファントムも案外呆気ないな⋯プリキュアにマコトジュエルの奪還を許しちまっまてよ。」
泉さんを2027年で殺したことを俺とアルカナ・シャドウに明かした後、ジャックは空を見上げてから別空間で行われたアンサー達とブラキッドの戦いが終わったことを知る。ブラキッドは負けてしまったか⋯やはり、あの3人は着実に強くなっているようだ。
「ジャック、お前⋯本当に泉さんを殺したのか?」
「ああ。欲を言えばこの1999年の時で殺したかったのだがな⋯マコトジュエルが宿る頃が来ていた2027年じゃねえと殺せなかったんだよ。まあ、ルシアって猫を目当てにすれば良かったんだがな⋯猫を取り違えるなんてとんだ誤算だぜ?」
「ふざけるな!そんなマコトジュエルを集める為だけに何の罪もない人を殺すのか?お前のやってることはファントムよりも重罪だ!」
「マスター、落ち着いて。」
「アルカナ・シャドウ⋯」
「確かにジャックの行為は許されることじゃない。だけど、ここで冷静さを失ったら思うツボよ?」
「分かってる!でも⋯」
「本当にお前はアルカナ・シャドウに引っ張られて情けねえなぁ⋯ネオハンニンダー、終わらせてしまえ!」
「ネオハンニンダー!」
「私に任せて⋯アルカナスターレイン!」
「ネオ!?」
「マスター、今よ!」
「ああ!」
俺が気持ちを切り替えてアルカナ・シャドウの呼び掛けに応えると、俺の剣であるベガとアルカナ・シャドウのティアアルカナロッドが光り出す。
「これは?」
「もしかして⋯アルカナ・シャドウ、決めるぞ!」
「ええ!」
「何だか知らねえが見せてもらおうか⋯ネオハンニンダーに全てぶつけてみろ!」
俺達に新しい力が宿る気配を感じたジャックは思いっきり煽りを入れていく。こいつの余裕っぷりはマジで腹立つが、そんな余裕など俺達の絆でへし折ってみせる!
「「マシュタン!」」
「マシュ〜!」
俺とアルカナ・シャドウがマシュタンを呼ぶと、マコトジュエルがそれぞれ現れる。アルカナ・シャドウは黒紫のハートで俺のが銀のハートのマコトジュエルだ。
「「マコトジュエル!」」
俺達は出されたマコトジュエルをアルカナ・シャドウはティアアルカナロッド、俺はケイボード・ベガにセットしてから左手同士指を絡めて手を繋いだ。
「銀の輝きと⋯」
「黒き影。」
「「光と影が謎を明かす!これが私(俺)達のアンサー!プリキュア・ライトシャドウ・インセプション!」」
そうして、ロッドと剣の先をネオハンニンダーに向けていきそれぞれのビームを放つ。銀の光と黒の影が交わり1つになってネオハンニンダーへと向かっていって命中した⋯
「「キュアっと解決!」」
「ネオ、ハン、ニン、ダー⋯」
そうしてビームが命中したハンニンダーは浄化されていき俺の手の中にマコトジュエルが戻ってくる。とりあえず、これを後でウソノワールに届けて任務完了というところか⋯ひとまず、首輪の方は虎太郎くんに後で返すようにしよう。
side out
~~~~~~~~
sideすみれ
「これで良し⋯明智さん、小林さん、ありがとう。すみれさんと来栖先生もありがとうございました!」
夕方になり、私達が公園の噴水の近くに集まると泉くんはルシアちゃんに取り返した首輪を付ける。彼はルシアちゃんも何もかもが返ってきて嬉しそうな表情を浮かべた。
「良かったね、泉くん。」
「うん⋯それと、明智さん。」
「どうしたの?」
「本当にみんな最高の探偵だよ!僕の為にここまでしてくれるなんて⋯僕もいつかお礼をするからね。」
「そこまでしなくて大丈夫だよ。事件が解決して泉くんが喜んでくれたらそれで良いから⋯」
「ううん、これは僕の気持ちだから。その、僕⋯」
「おーい、憲司!ルシアは見つかったのか?早く帰ろうぜ〜?」
「渡辺くんが呼んでるよ?」
「そ、そうだね。また月曜日⋯それじゃあ!」
そうして、泉くんは彼のお友達の呼び掛けに応えて一緒に帰って行った。泉くんはあんなさんに何を伝えたかったのだろうか?でも、終始彼はあんなさんのことが気になっていたからもしかして⋯内心どころかで応援したい気持ちも芽生えてきた気がする。
「首輪を取り戻すなんて凄いよ!流石、名探偵だね♪」
「エリザさんこそ!」
「泉くんの気持ちに寄り添ったからルシアちゃんを見つけることができましたし⋯」
「今回は来栖先生のおかげでもありますからね?ありがとうございました!」
「いえいえ、それに気づかせてくれたのは3人ですから。諦めない気持ちが真実を刻む⋯そのページにいたのはルシアちゃん、笑顔の泉くん、そして名探偵の3人です。今日の経験を活かして探偵エリーの続編、書いてみますね!そして、日本中⋯いいえ、世界中の人を幸せにします。」
「エリザさんならきっと良いアイデアを思いつきますよ!」
「えへへ、実は思いついてるの⋯これ!」
そうして、来栖先生は私達にメモしていた新作のアイデアを先行して見せた。それは今回の体験を元にした事件と推理⋯彼女の新作が私も楽しみになるばかりだ。また未来は変わっていくかもしれないけど、きっとその方向は良い方向に行くと私は信じている⋯
side out
~~~~~~~~
side信義
「はい、ミーコの首輪⋯取り返してきたよ。」
「ありがとう、織田さん!」
「良かったね。」
河川敷の近くにて、俺から首輪を受け取った虎太郎くんはお礼を言ってからすぐに装着する。その時の彼は本当に笑顔だった⋯これを見てると正義の立場も捨てたものじゃないと思うばかりだ。るるかも思わず笑みを浮かべていた⋯
「織田さん、るるかさん⋯ありがとう!」
「またね、虎太郎くん!」
「それにしても、虎太郎くんの愛の強さが伝わるわね。パティスリーにいた時に彼から撫でられた時から思ってたけど、るるかとあたしみたい⋯」
「そうね。」
「俺もるるかとそこまでの関係になりたいもんだよ。本当にマシュタンとの付き合いは長いよな⋯」
「ふふっ、それほどでも♪」
俺がマシュタンに対して付き合いが長いことを羨ましむと、マシュタンはドヤ顔でそれを誇る。俺とるるかの関係もマシュタンとるるかぐらい続くと良いものだが、それだけ積み重ねるとマシュタンとの仲も深まるから差が余計についてしまう⋯
(それにしても、泉憲司さん⋯まさかあの時の殺人事件の被害者の1999年当時と会うなんて。彼は2027年で殺されたけど、1999年の彼も危ない⋯もしも過去を改変することが許されるのなら守るべきだろうが。どうすれば⋯)
「信義?」
「ええっ、いや⋯何でもない。」
「変なの。とりあえず、今日は帰りましょう?ウソノワール様も待っていることだし⋯」
「ああ⋯帰ろうか、るるか、マシュタン。」
「うん。」
俺はるるかから心配されるも、マシュタンの進言に従ってアジトへと帰ることにした。泉さんのことに関してはまた後で考えれば良い話である⋯でも、もうこれ以上はジャックの好きにはさせられない。俺は今回のことを受けて強い覚悟を胸に刻むのだった⋯
空間隔離(エリア・サグリゲーション)
ジャックが使う空間を切り離す力。これによってそれぞれ干渉できなくなるが切り離した先の行動は把握できる。
プリキュア・ライトシャドウ・インセプション
マスターとアルカナ・シャドウの共同浄化技。マスターの銀の光とアルカナ・シャドウの黒の影が交わり、それを受けた敵は浄化される。
いかがでしたか?今回は新技を2つお送りしました。次回からは17話分に突入します!途中でオリジナル展開並びに変更点もありますので違った話の印象もあるかもしれません。
ちなみに、先週の土曜日に映画を宣言通り観てきました。ネタバレ回避の為に詳しくは話せませんが本編では最近空気と世間から言われてたあんなちゃんが主人公を全うしてましたね。そして、予告から期待してたアレは期待通りでしたね⋯もう予告にも出てますけども。
感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをして次回もお楽しみに!