探偵ものという縁で他局で制作会社も違う2つが交わった貴重な時間でしたよね。コナン側のコラボに関しては好き嫌い分かれますけど、たんプリ側のコラボは面白かったです!そんな中ですけど唯一残念だったのは蘭姉ちゃんの声を担当していた山崎和佳奈さんがこのコラボの前に亡くなられたことですよ⋯その役は岡村明美さんが継ぐことになったもののちょっとコナン側で参加した高山さんと小山さんはちょっと残念な心境ではないのではと思います。ただ、今年公開のハイウェイの堕天使の収録の時までは元気でしたからね?これが遺作になったことは救いではないでしょうか⋯本当に30年近く蘭姉ちゃんに命を吹き込んでくれた和佳奈さんに感謝を伝えたいです。
ちょっとしんみりしましたけど、また後書きにてお会いしましょう!
side信義
「キュアット探偵事務所の織田信義です、中に通してください。」
「おおっ、これはこれは名探偵の織田信義さんじゃないですか!ご無沙汰してます。」
るるかの風邪が治ってからしばらくのある日、ウソノワールの予言が記された宝生美術館にて事件が起きて、その際に館長からの依頼が来てから俺とるるか現場へと足を踏み入れることに。その際に俺が見張りをしていたお巡りさんに名刺を見せると、『ご無沙汰してます』と言われた⋯前にお世話になった人なのだろうか?
「あの⋯どちら様ですか?」
「どちら様も何もお覚えじゃないですか?私、まことみらい公園前派出所の巡査の内岩純志であります!」
俺が何者なのかを訊ねると、その正体は最初の事件の後に俺を捕まえた当時はまだ巡査だった内岩一課長である。彼は俺の前で力強く敬礼をして最大限の敬意を表す。
「内岩さん⋯お疲れ様です。」
「あなたのご活躍はあれからずっとテレビで拝見しておりました。そんな名探偵とお話しできたことが私の誇りであります!」
「信義、この人は?」
「俺の知り合いのお巡りさんだよ。それよりも現場に入れて頂けませんか?依頼人の館長と会いたいので⋯」
「申し訳ありません。どうぞお入りください!」
俺とるるかはようやく内岩(後の)一課長から通してもらい現場へと足を踏み入れる。その一室は館内の中にある展示予定の品が数多く管理されている部屋でその中で話によると警備員が殺害されたとのこと⋯
「これはこれは織田さん⋯どうもっす!」
「お疲れ様です。サルさん、色々調べられましたか?」
「はい。被害者は宝生美術館の警備員の羊宮光(ようみやひかる)さん、26歳⋯館長の宝生さんの話によると2ヶ月前に派遣先の警備会社に入ってここに配属されたばかりの新人の警備員だそうです。」
「新人の警備員ですか⋯それで、僕を呼んだ宝生さんはどちらに?」
「それが、今は展覧会の準備で忙しいと言って席を外しましたよ。何でもガラスアーティストとして有名な新堂美佐子さんの展覧会だからと張り切ってるそうで⋯まあ、じきに戻ってくると思いますけどね。」
俺が依頼人である宝生さんがどこへ行ったのかを訊ねると、展覧会の準備に行ったとサルさんが説明する。その展覧会で展示されると思われる新堂美佐子さんについては俺もよく知っている⋯現代でも有名なガラスアーティストだから。しかし、この時から有名だったとは驚いたものだ⋯
「それで、羊宮さんの死因は?」
「何でもナイフで刺されたとか。今はそのナイフを鑑識に回していますけどね⋯」
「そのナイフ、どういう形状なのか覚えてる?」
羊宮さんの死因をサルさんが話した直後、ご遺体の様子を見ていたるるかがナイフの形状についてを訊ねる。彼女はご遺体を見たり、話を聞いた上で何かが気になったのだろう⋯
「さあ、俺も実は現場に遅刻してて覚えてねえんだよ⋯ごめんな。もう来た時には既に鑑識に回されてて⋯俺はさっきまで主任から怒られてたところだったんだよ。」
「本当にお前は時間にルーズだよな?薫風がいた時からたまに遅刻しやがって⋯すみませんね、こいつは私が責任を持って締めときますので。」
「イクさん、勘弁してくださいよぉ⋯」
「そういえば、主任とは初めましてでしたよね?私、キュアット探偵事務所の織田信義と申します。この子は助手の森亜るるかです。」
「名乗らなくても分かりますよ?あなた達はここら辺の有名人ですからね⋯私は〇〇県警本部捜査一課4係の主任をしている本渡育三郎(ほんどいくさぶろう)です。猿田の世話係を担当してました⋯以後よろしくお願いします。」
そうして、サルさんを注意した『イクさん』こと主任の本渡さんは先ほどまでの睨みから笑顔に変わって俺と握手を交わす。これがこの当時の俺のポジションにいた人なのか⋯一見厳しそうではあるが、何だかんだで面倒見の良いところは昭和生まれの人情とも言える。サルさんが持ってる人情深さというのは世話係もしていたこの人譲りなのかもしれない。
「それで、主任さん⋯ナイフがどんな形状だったかは覚えてる?」
「もちろん。そのナイフは俺が拾ったからね⋯確か日本では見かけない洋風の細長いナイフだったな。とりあえず、誰のものなのかは鑑識が指紋から調べてるところだよ。」
「そう、ありがとう。信義⋯」
「ああ、犯人はあいつだな。」
「織田さん、もう犯人が分かったんですか?」
「ええ、私達には分かりました。」
「イクさん⋯織田さんは凄いんすよ?この人は事件現場を見て辺りの状況とかを知っただけで犯人が分かるっすから。刑事の俺達よりもヤバいんすよ?」
「なるほど。その犯人とは一体?」
「それは⋯「大変ですわ、早く来てくださいまし〜!」⋯宝生さん!?」
俺が今回の事件の犯人を本渡さんとサルさんに伝えようとすると、突如として席を外していた館長の宝生さんが割って入ってきた⋯何があったのだろうか?
「宝生館長、どうされましたか?」
「まさか、別の殺人!?」
「いえ、違いますの!織田さん、『12時のわすれもの』が、増えてしまって⋯と、そこの子はどなた?」
「えっ⋯」
「この子は私の助手です。決して怪しくはありませんよ?」
「そうですの。でも、見覚えがある気がして⋯」
「気のせいじゃないでしょうか?とりあえず、その現場に案内の方を⋯」
「とりあえず、そういう事件であればこちらからも刑事を派遣します。猿田、頼んだぞ?」
「俺っすか?分かりました。現場の方は主任にお任せしますね?」
「ああ。では、また後ほど犯人の方を教えてください⋯」
「はい。行くぞ、るるか⋯」
「うん。」
そうして、俺達は宝生さんに案内されて展覧会の会場のある一室へと案内されることに。この事件の捜査に関しては残った刑事達に委ねるとしてサルさんと共に向かうのだった。
「時計⋯時間が来ると靴が飛び出す仕組みになってたんだな。」
俺はルーペを使いながら部屋の片隅に置いてあった時限爆弾のような箱を見つめる。部屋の中には展覧品である12時のわすれものがいくつも散らばっていてどれが本物なのか分からない⋯これは一種のテロだろう。
「ええ、そのようね。るるかはどんな手口でやったと思う?」
「⋯」
「るるか?」
「あっ、ごめんなさい⋯犯人は恐らく偽物が沢山散らばっていてみんなが混乱している隙を突いて盗もうとしていたと思う。」
マシュタンから手口を問われたるるかだが、彼女は上の空だったか答えるのに一瞬ラグが発生してしまった。何を彼女は考えているのだろうか?そういえば、宝生さんが来てから彼女の様子がおかしい⋯もしかして、あの時物を盗んだことに罪悪感を感じているのだろう。
「るるか、何か悩み事でもあるのか?困ってるのなら俺やマシュタンに話して良いからな⋯」
「ありがとう、大丈夫。」
「それにしても、このような事件を起こしたのは誰なのかしら?ファントムの誰かがやったとか?」
「いや、ウソノワールが今回の任務を任せたのは俺達だ。その時に事件があってここに来た⋯そうなると、ファントムの誰かが邪魔をするとは考えられないな。そんなことをしようものなら奈落の底だぞ⋯」
「マシュタン、ファントムの誰かと決めつけるのは早いと思う。この事件の犯人は⋯あの殺人事件と同じ可能性もあるわ。」
「どういうこと?」
「話の流れから分かるだろ、マシュタン⋯あとはその証拠が出れば全てが分かるはずだ。」
「すみません⋯何か分かりましたか?」
そんな感じで事件の推理をしていると、作品を作った新堂美佐子さんが声をかけてくる。俺が知ってる彼女は正直失礼だが既におばあさんではあるが、本当にこの時は若々しくこの時から界隈の天下を握ってたと思うと息が長い人だと思わされる。
「犯人の見当はつきました。見たところあなたのバッグとかは荒らされた形跡はないですし、狙いとしては新堂さんの作品を盗んだのです⋯」
「何ですって!?それを盗もうとしたのは⋯」
「それはジャックでしょう。ただ、本物の作品は既にもう盗まれています。羊宮さんが殺された際に⋯」
「ジャックっすか!?またあいつか⋯」
「はい。」
「ええっ!?じゃあ、あたくしが今管理しているのは⋯」
「もうすり変わってるんですよ、触ってみてください。」
「これは、樹脂。まさか⋯!」
「まだ断定はできませんが犯人はこの中の誰かに変装しています。警備員さん、防犯カメラを見せてください。」
「分かりました!」
そうして俺達は警備員と共に根本的な事件である殺人現場の一室の様子を防犯カメラで確かめることに。もちろん、捜査していた本渡さん達も含めてだ⋯
「これが事件が発生したと思われる時間帯の映像です。羊宮が12時のわすれものをジュラルミンケースから出していました⋯問題はその後ですね。」
「黒いマントを覆った人が入ってきたぞ⋯」
そうして、映像を進めていくとジュラルミンケースから展示品を出した羊宮さんを黒マントで顔まで被った犯人と思われる男が背後からナイフで一突き。羊宮さんはそのまま倒れてしまい、12時のわすれものは奪われてそそくさと逃げていった。そこから先に映像の進展はないのだが、犯人はジャックで確定だろう。ただ、誰に変装していたのかまでは顔を覆ってる為特定できない⋯
「織田さん、これが噂のジャックですか⋯しかし、誰に変装してるか分かりませんよ?」
「ええ、やつは変装の名手です。どう炙り出すかはこれからの捜査次第ですね。変装を許した人の足跡が出れば確定ですが⋯」
「それよりも身体検査をした方が良いと思う。ジャックが持ってるのだったら服の中に隠しているはず⋯」
「それを調べれれば手っ取り早いけどな⋯女性の関係者もいるし身体検査は難しい。」
るるかはここで身体検査を提案してジャックを炙り出す策を提案するも女性が結構いることも考慮して頓挫してしまう⋯俺にしても刑事達がやっても倫理的にアウトだもんな。
「隠したところで外に出るのは不可能ですわ。」
「不可能⋯その根拠は?」
「以前、怪盗団ファントムに展示品を狙われてから警備を強化してますの!だからジャックとやらの泥棒さん⋯逃げられるとは思わないことね?オーホッホッホ♪」
本渡さんが宝生さんに外に逃げ出すのが不可能な理由を訊ねると、前の事件以降から警備を強化したとドヤ顔で誇る。皮肉にもるるかのやったことが防犯強化に繋がるとは⋯
「⋯」
「新堂さん⋯イクさん、俺は新堂さんをキュアット探偵事務所に連れて行きます。とりあえず、本拠地で待っといた方が良さそうですし⋯」
「そうだな。作った作品を盗まれてストレスもさぞ大きいことだろう⋯そういうことで新堂さん、猿田と一緒にキュアット探偵事務所で待って頂けますか?」
「分かりました。」
「あの、キュアット探偵事務所は⋯!」
動揺する新堂さんをキュアット探偵事務所に連れて行くような流れになろうとした時、俺はサルさんを足止めする。何しろ俺はもう事務所にいないからだ⋯
「どうしたんすか、織田さん?あなたの本拠地でしょ⋯やましいことでもあったりするんすか?」
「いや、それは⋯」
「とりあえず、今すぐにでも向かってくれ。新堂さんの安全が第一だ⋯それでよろしいですね?」
「⋯はい。」
必死に反論しようとしたが、本渡さんはもう譲る気配もなく俺はとうとう折れてしまった。警察としての本能なのだろう⋯どうしても縦社会に負けてしまう。
「それならあたくしもお連れしてくださる?新堂先生の作品を待つのはあたくしも同じですわ。」
「分かりました⋯宝生さんもご一緒にどうぞ。それでは、行ってきますね。頼みましたよ、織田さん!」
そうして、サルさんは新堂さんと宝生さんを連れてキュアット探偵事務所へと行ってしまう。身体検査もされかけたもののそれはもう宝生さんの権力で振り切った。着いた頃にはあんな達は何も知らされてないから困惑するのは間違いなしだろうな⋯
「頼んだと言われても⋯手がかりが全くないな。」
それから俺とるるかで事件の捜査を刑事達と協力して進めるも手がかりが全く見つからない。一体、誰がジャックの変装なのだろうか?仮に新堂さんとか宝生さんとかサルさんに変装を許していたらこの中の誰かの命が狙われかねない⋯ただ、手がかりも見つからないのだ。
「そうね。今回の謎は流石に迷宮入りしそうかも⋯」
「るるかでもこう言うぐらいだから今回の事件は難しいわね。」
「ああ⋯何か手がかりがあれば。」
「ねえ、お兄さん達⋯」
俺がルーペで足元を見てる中、男の子が俺に声をかける。顔を上げて誰かと確かめるとそこにいたのは青いジャケットを着ていて短パンに赤色の大きな蝶ネクタイをしていて丸眼鏡をかけていた。
「何してるの?」
「君こそここで何をしてるのかな?ここは事件現場だよ、子供が入って良い場所じゃないからね?」
「そうなんだ。でも、僕達⋯用があってここに来たんだよ?」
「えっ?」
「勝手にうろついてんじゃねえ!」
「コナンくん、迷子になったら大変でしょ?」
男の子と話をしていると、その保護者と思われるスーツを着た男性とその娘と思われる高校生ぐらいの女の子が合流する。その『コナン』と呼ばれる少年は男性から吊るし上げられた。しかし、この男性⋯どこかで見覚えがあるような気もする。
「ごめんなさい⋯探偵のお兄さん達が気になって。」
「探偵って⋯」
「信義が探偵だってどうして分かったの?」
「だって、変わった形だけど虫眼鏡でしょ?事件現場で虫眼鏡っていかにも探偵って感じだし、警官が沢山いる中で注意もされないし、きっと有名な探偵さんなんだよね?」
るるかがコナンくんにどうして俺が探偵だと分かったかを訊ねると、俺のプリキットミラールーペを見た上で周りの警察の動きも踏まえて答えた。るるかより明らかに幼いのにこんなにも勘が鋭いとは⋯るるか以上に勘の良い子供でどこぞの大人から『君のような勘の良いガキは嫌いだよ』って言われそうだ。(なお、その作品にも彼と声の似たキャラが出てくる⋯)
「探偵?ああっ⋯あんたはまさか、まことみらいで有名な名探偵と知られてる織田信義!?」
「はい。まあ、自分で名探偵と名乗るのは烏滸がましいのですが⋯私はまことみらいで探偵をしている織田信義と申します。この子は助手の森亜るるかです。」
「よろしく⋯」
「僕、江戸川コナン!」
「私は毛利蘭です。」
「俺は米花町では名の知れた名探偵、毛利小五郎だ!よろしく頼む。」
「よろしくお願いします。もしかして、あなたがあの毛利小五郎さんですか!?」
「俺のことを知ってるのか?」
「はい。メディアでは有名ですよ?『眠りの小五郎』って⋯そんな名探偵とお会いできるなんて光栄です!」
「そうか?なーっはっはっは!」
「お父さん、調子に乗らないの!」
「はい⋯(汗)」
俺が毛利さんと握手をして会えたことを喜ぶと、彼は思わず鼻が高くなって高笑いする。まさか『眠りの小五郎』も俺のことを認知していたとは⋯まさに光栄な話である。俺の住んでた現代ではもうレジェンド名探偵だから嬉しい以外の気持ちが見当たらない。ただ、娘の蘭さんからは調子に乗りすぎで怒られてしまったようだ⋯
「そんなあなた達がどうしてこのまことみらい市に?」
「るるか、相手は毛利さんだぞ!?失礼すぎるだろ⋯」
「気にすんなよ、俺は別に細かい礼儀とか気にしねえからさ。」
「恐れ入ります⋯もしかして、毛利さん達が追ってる事件もここで起きたのでしょうか?」
「ああ、何でも街に怪獣が出るらしくてな⋯」
「その正体を調査しに来たんです。」
「そうなんですね⋯ってちょっと待て、『怪獣』ってハンニンダーのことなのか!?」
「そもそも私達、それを生む側だから⋯バレてる?」
「そんな!色々明らかになってたら大変よ!?」
「ところで、何を探してたの?」
俺とるるかとマシュタンが慌てていると、背後からコナンくんが何を探しているのかを訊ねる。俺達は咄嗟にマシュタンを隠してなるべく自然にいようと努めるものの⋯ハンニンダーとかプリキュアのことが明らかになってるとしたらあいつらもだが俺達も大変だ。
「私達が探してたのはこれ、12時のわすれものというガラスの靴よ。」
「これが盗まれたのか⋯」
「ああ。しかし、ただの強盗ではなく強盗殺人。夜中にこれが管理されてる部屋にいた警備員をナイフで刺して奪ったんだ⋯それで本物が紛れてるように見せる為に犯人が偽物を沢山用意して散らばらせたんだよ。」
「それで持ち物とかはどうなったの?」
「俺達の持ち物は何も奪われなかったよ。なあ、るるか?」
「ええ。」
「なるほど⋯だけど、その全てが偽物だとは限らないんじゃないかな?もしかしたら、あえて本物を盗らずに散らばった時に紛らわせてその隙に持ち去ったとか⋯あるんじゃない?」
「その手もあるな⋯」
「信義、もう一度あの防犯カメラを調べてみましょう?今度は偽物が散らばった場面を⋯」
「そうだな⋯ありがとう、コナンくん。これで事件解決だ!」
そうして、俺達はコナンくんの指摘を受けてもう一度警備員と本渡さんに頼んだ上で防犯カメラの映像をチェックすることにした。今度は12時のわすれものの偽物が爆発して散らばった場面である。
「樹脂の靴を使ったのには壊れにくいというのもあるけど、本物と偽物を区別する為に使ってたんだ⋯」
「なるほど。ガラスは樹脂よりも冷たいから触れば分かりますよね⋯」
「でも、あそこに散らばっていたのは全部偽物のはず。」
「いや、そもそもの話本物の宝生さんのことだ⋯冷静に考えて新人の警備員なんかに本物を渡すはずがない。俺達はそもそもあの時点であれを本物と決めつけたんだよ⋯本物はきっとジャックが変装した誰かが持っている。すみません、止めてください!」
「はい。」
俺は警備員に指示を出して靴の偽物が散らばってみんなが拾い漁ったところで映像を止めさせる。そこで俺は犯人が分かった⋯この人になりすませば盗めるし殺せたということが。
(犯人になりすまされたのはあの人だ!)
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「久しぶりに足を踏み入れるな、ここに⋯」
そうして、ジャックがなりすました人を突き止めた俺達はキュアット探偵事務所の前までやって来る。さて、ここまで知ってきたことから謎明かしと行こうか!
「信義、緊張してる?」
「いや、敵対してようが何だろうが平気だ。るるかも何も気にすんなよ⋯」
「ええ。」
「とにかく、スパッと解決させてジャックも懲らしめてやりましょう?」
「ああ!」
そうして、俺達はドアを開けてからキュアット探偵事務所の中へと足を踏み入れる。中に入ると、そこには新堂さんと宝生さんとサルさんに加えて唖然としていたあんな、みくる、すみれ、ジェット先輩、ドギーもいた。
「ノブお兄ちゃん!?」
「るるかさんも⋯」
「突然色んな人が押しかけたのはあなた達のせいですね?」
中に入って早速、あんな、みくる、すみれが俺達にそれぞれ反応を示す。それもそうだ⋯本来なら敵である人間が事務所に来たのだから。
「皆さん、犯人が分かりました!」
「織田さん、その人は一体!?」
「ジャックは誰に変装しましたの!?」
「それはあなたですよ、宝生ちなみさん⋯いや、もういい加減演技をするのは止めにしないか、ジャック?」
「ええっ、館長が!?」
「織田さん、何を言ってるんすか?」
俺が宝生さんに変装したであろうジャックを指差すと新堂さんとサルさんが信じられないと言わんばかりに驚く。それも無理もないかもしれない⋯
「織田さん、何をおっしゃいますの!?あたくしがジャックだという証拠がどこにあるというおつもりで?」
「俺は羊宮さんを殺されたあの時、ジャックが変装して殺したと勝手に決めつけていた。でも、殺した時は変装していなかったんだよ。ただ、お前が殺して盗もうとした時⋯12時のわすれものが樹脂でできた偽物だと気づいて宝生さんに変装すると共に本物を手にして偽物と紛らわせる工作を仕込んだ。」
「それで、あなたは12時のわすれものを触る時にただ1人だけ手袋をしていなかった。それで、あなたは自分のバッグの中に既に盗んでいた12時のわすれものの本物を入れた。」
「12時のわすれものはこの中だ!」
俺は宝生さんのバッグを開けてから中を探っていく。しかし、12時のわすれものの本物どころか偽物すら入っていない⋯どういうことなんだ?
「嘘だろ⋯入ってない!?」
「私達の推理に間違いはなかったはず⋯どうして?」
「あたくしを犯人扱いするとはあんまりですわ。織田さん⋯あなたのことは名探偵だと思ってましたのに。」
「ま、まあ⋯織田さんでもたまに失敗はあるもんですから。気にしない方が良いっすよ?また考え直しましょう。」
「すみませ〜ん?」
俺の推理の筋を間違えて悩んでいると、コナンくんと毛利さんとその娘の蘭さんがやって来る。どうやってキュアット探偵事務所に来たのだろうか?
「コナンくん!?」
「どうしてここに?」
「織田さんのことを街の人に聞いて、このキュアット探偵事務所にいるよって言われて来たんだ。」
「コナンくんがどうしても来たいって⋯」
「おじさんの事件も解決したしね。」
「結局、怪獣の正体は映画の撮影の着ぐるみ⋯ったく、人騒がせな。」
そんなこんなでコナンくん達はどうやら街の人の案内によってこの事務所にやって来るという⋯それと同時に毛利さんが追っていた怪獣の件に関してはどうやらここら辺であった映画の撮影の怪獣の着ぐるみとのこと。とりあえず、ハンニンダーじゃなくてひと安心だ。
「ハンニンダーじゃなかったのか。」
「とりあえず、安心ね⋯」
「まったく、心臓に悪いわよ!」
「まったく、次から次へと⋯何がどうなってるんだ?」
「そうだよ。これ以上入られると対応できないけど⋯何があったの?」
「何だ、探偵坊主(信義)が調査している事件の内容を把握してないのか?どうなってるんだ、キュアット探偵事務所とやらは⋯」
「あなたは⋯眠りの小五郎の毛利小五郎さん!」
「みくる、知ってるの?」
「知ってるも何も超有名人だよ!寝てる間に事件を解決する名探偵⋯そうですよね?」
「ま、まあな⋯」
「あなた達も探偵なの?」
「はい、明智あんなです!」
「小林みくるです!」
「織田すみれです。もし良かったら中にお入りしても構いませんよ?」
「そういうことだからコナンくんとお父さんも中で話しましょう?」
「ああ⋯」
「お邪魔しまーす。」
そうして、みくるが毛利さんに夢中になる中ですみれが3人を事務所へと招き入れる。本当に事務所の中がカオスな感じになっているが、物語を起こした1人の俺としてはかなり申し訳なくて肩身が狭い⋯その分だけジャックを何としても警察に差し出すまでだ。ちょうどサルさんもいることだし。
「それで、調査の方はどうなの?」
「それが⋯容疑者候補と思われる宝生さんのバッグの中には入ってなかったんだよ。」
「作品はバッグの中になかったのか⋯」
「そうですの!人を犯人呼ばわりするなんてあんまりだと思いません?」
「宝生さん、落ち着いてください!」
「これ、展覧会に使うんですか?」
サルさんが怒る宝生さんに変装しているであろうジャックを宥める中、蘭さんは水を貼った金魚鉢を見ては展覧会に使うものなのかを新堂さんに訊ねる。本当に新堂さんの創作の発想は本当に素晴らしいものだ⋯若い時からこれは恐れ入ったの一言に尽きる。
「はい、その予定でしたけど⋯」
「とっても素敵ですね。」
「透明に宿るストーリーか⋯随分と独創的だな。」
「透明?そうか⋯!」
「信義、もしかして?」
「ああ、謎がやっと解けたんだ⋯るるかもか?」
「ええ。溶けない(解けない)アイスと謎はない⋯」
「何か分かったんですの?あたくしが犯人でない証拠とか?」
「いいえ、犯人はあなた。それは変わらない⋯」
「何ですって!?証拠はあるんですの?」
「証拠ならここにあるよ。その金魚鉢⋯あんたでも聞いたことあるだろ?サラダ油の中にガラスを入れたら見えなくなるって。」
「サラダ油?」
「確かに⋯聞いたことあるかも!」
「ですが師匠⋯それ、中に入ってるのは水じゃないですか?」
「あっ⋯」
俺が閃いたトリックを説明するが、みくるから金魚鉢の中に入ってるのは油じゃなくて水だと指摘される。確かにトリックの理論は当たっているはず⋯だが、そこに辿り着く道筋が見えない。俺、理数系があんまり得意じゃなかったんだよな⋯
「とりあえず、ここは私が⋯ふぎっ!?」
「るるか?」
「「るるかさん!?」」
すると、るるかは突然と何があったかよく分からない中で突如としてふらつく。その際にマシュタンを落としかけるもこれは俺が何とかキャッチした⋯
「ふにゃあ、アイスクリーム⋯」
そうして、るるかはそのまま椅子に座るような形で寝てしまった。何が起こったかはよく分からないが⋯肝心な推理を披露すべき存在が眠ってしまい、俺は困惑するばかりだ。
「るるか?」
『確かに、水槽の中にサラダ油を入れて隠した⋯普通ならそう考えるでしょう。』
(るるかが寝たまま喋った!?しかもらしくない口調で口数も多い⋯)
俺がるるかを起こそうとしたその時、突如として彼女は寝たままの状態で喋り始めるのだった。これはまさか、眠りの小五郎のるるかバージョンなのか⋯?そうして、彼女の推理ショーは幕を開けるのだった。
本渡育三郎(ほんどいくさぶろう)
脳内CV:関智一
身長:178cm
体重:64kg
誕生日:9月8日
年齢:当時32歳(現在満61歳)
県警本部捜査一課4係の主任で猿田の世話係。少々厳しくも頼りになる刑事で『イクさん』と呼ばれ慕われている。当時の階級は『巡査部長』で最終的には『警部』まで上り詰めた。
いかがでしたか?今回に関しては原作からかなり変更した点が多かったです。信義とるるかちゃんを軸に組み立てたので違うテイストになったのではないでしょうか?
楽しめたという方は感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをよろしくお願いいたします!
次回はコラボ回の後編です。お楽しみに!