そんな時事ネタはここまでとして今回から3話分に突入となりますが⋯今回でついにこの作品の鍵を握るあのキャラが初登場して信義と絡みがあります。それが誰なのかはもう分かるでしょう?みんなというか世間のみんなが大好きなあの子です!お楽しみに♪
それでは、また後書きにて!
side信義
(もう朝か⋯)
朝の日差しが漏れて目が覚める。その横であんなが寝ていた⋯そういえば夜中にあんなの部屋に入ってそのまま横で寝てたんだ。お互いの不安を解消するために⋯
(あんな、段々と叔母さんに似て美人になってるよな⋯ってか、みくるとも少し似てるような気もする。あんなは親の遺伝だけど、2人に似てるみくるって一体⋯?)
「んん⋯おはよう、ノブお兄ちゃん。そっか、一緒に寝てたもんね。」
「あんな、おはよう。お前の寝顔、見せてもらったよ⋯やっぱり叔母さんに似て美人だな。」
「そうかな⋯私、お母さんに似てきてる?ノブお兄ちゃんにそう言われると嬉しいな、ありがとう♪」
あんなは満面のはなまる笑顔で俺の素直な褒め言葉を受けて喜ぶ。俺は人を褒めるのも貶すのも素直だからな⋯こういうことでは嘘をつけないのだ。やっぱり、あんなにはいつまでも笑顔でいてほしいと心から思う。
「なあ、久しぶりにするか?おはようのキス。小さい時はお前からしてくれたけど、今日は俺からするよ。頬にだけど⋯」
「う、うん⋯ちょっと緊張するけど、大好きなノブお兄ちゃんからなら。待ってるね?」
あんなは俺の方を見つめてから俺からのキスを待つ。その時の彼女は髪を下ろしていることもあってかより叔母さんのような美人さが引き立っていて俺から言い出したのにドキドキしてしまう。ただ、自分から仕掛けた身だ⋯俺はあんなの頬に唇を寄せてキスを仕掛けようとした。
『おい、あんな。朝ごはんできたぞ、信義もどうせそこにいるんだろう?いい加減起きろ。』
キスまであと4cm、そんな時にジェット先輩がこの部屋の前まで来てはあんなのことを呼ぶ。そして、俺がこのあんなの寝室にいることも読まれていたという⋯俺の部屋に先に行ってたんだろうな。
「うん、ちょっと待ってて。ごめんね⋯ノブお兄ちゃん、続きはまた今度してくれる?」
「ああ、また今度な⋯とりあえず、行こうか。」
そして、俺達は服を着替えて身だしなみを整えてから食卓で朝ごはんを食べるのだった。目覚めのキスはできなかったが、笑顔のあんなを拝めたのは良いことだ。この時代に来てからファントムが起こした事件に巻き込まれたりで大変だったけど、今日こそは平穏な1日を過ごせるかもしれないな。
~~~~~~~~
それから朝ごはんを食べ終えた俺達は歯磨きとかも済ませた後に探偵事務所の掃除とかをすることに⋯こうして俺達が事務所所属の探偵になって事務所の活動が再開するとなれば内装もしっかり見映え良くしないとな!
「⋯で、本当に信義はあんなの寝室に入って一緒に寝ただけなんだよな?」
「本当だって。俺もあんなも不安があったしそれを解消するために一緒に寝てたんだよ⋯どうせ見たものしか信じないとでも言うんだろ?」
「当然だ。それ以前にいくら従兄妹同士とてあんなは大人の身体になろうとしている時期で思春期なんだぞ?あんなは嫌じゃなかったのか?」
「全然平気だよ?ノブお兄ちゃんは優しいしかっこいいし私にとっては王子様みたいな存在だもん!ねっ♪」
「まあ、あんながこう言ってるんだからジェット先輩は何も気にすんなよ。あんたは童貞か?」
「な、別に良いだろ!?童貞で何が悪いんだ?僕は科学者だからな⋯恋よりも研究の方が僕の生き甲斐だから問題ない!」
「ポチポチ〜♪」
「2人とも、赤ちゃんのポチタンがいるんだから不適切な言葉は使わないの。ポチタン、お掃除が終わったらミルクにしようね?」
「ポチ〜♪」
「おい、やめろって!遊んでる暇はないって言ってるだろ!?」
俺とジェット先輩が赤ちゃんであるポチタンの前で『童貞』を連呼するとあんなから注意される。本当に赤ちゃんの前では言葉遣いも気をつけないとダメなのか⋯大人としての会話も気をつけないといけないとか息苦しすぎである。その直後にミルク待ちのポチタンは本を運ぶジェット先輩に目隠し攻撃をして楽しそうにしていた。
「ごめん、寮を出る手続きで時間かかっちゃった⋯って師匠、何か前よりも散らかってませんか?」
そんなごちゃごちゃの中、寮を出たみくるがキャリーケースを引いてからこっちに合流する。しかし、彼女が見た光景はもうジェット先輩とポチタンが絡んで部屋がすっちゃかめっちゃかになってる様子だった。
「あはは⋯まあ、気にすんなって。」
「みくるも来たし、みんなではなまる素敵な探偵事務所にしよう!」
こんな感じでみくるも合流し、俺達は散らかった事務所を掃除していくことに⋯みくるも加われば1+1+1が無限なら4人なら無量大数だろう。そんなこんなで事務所の掃除はひと段落した。
(30分後⋯)
「ここが俺達の住んでる部屋のある建物に繋がる通路だよ。」
「へぇ⋯思ったより広いんですね。庭も可愛い!」
「だよね〜♪」
掃除を終えてポチタンにミルクをやった後に俺はみくるが住むことになる部屋へと案内する。その道中でみくるは敷地の広さと庭の綺麗さに夢中の様子だ⋯それにしても、この探偵事務所って本当に立地が良いよな。28年後の俺とあんなが住んでた時代にも残っているのだろうか?
「うわぁ素敵!あと、何だか良い香りがする。」
「前にいた探偵さんがこの部屋を使ってたんだよ。ちなみに、向かい側はあんなの部屋で俺はその隣だ。これから一緒に過ごすことになるけどよろしくな?」
「あんなと師匠は向かい側なんですね?こちらこそよろしくお願いします!」
みくるは俺らと部屋は違えど同じ建物に泊まれることを喜び、俺に頭を下げてよろしくと一言。みくるも一緒となると余計にあんなも含めて弟子達の育成がやりやすいものだ⋯よろしくな、みくる。
「だから順番決まってるの!」
「え〜っ、色で分けた方が可愛いよ?」
「それじゃあ実用性なくなっちゃうだろ!?」
みくるの引越しが済んだことで部屋の片付けを再開した俺達だが、今度はジェット先輩とあんなが本の整理で揉め合いに。あんなは見栄え重視で進めるも、ジェット先輩は実用性重視⋯互いの価値観が衝突する。
「なあ、みくるは何を読んでるんだ?」
「調査時の確証バイアスの重要性を見てるんです。師匠はどう思われますか?」
「そこ、手が止まってるぞ!」
「は、はい!」
みくるが管理されてある本の1冊を読んでいると、ジェット先輩から怒られてしまう。俺も巻き添えを食らったが、こういう本を読んで考察することも推理の一環である。みくるは恐らく俺の門下生の中でもかなりの優等生かもしれない。おっちょこちょいのあんなより優れているように思えてきた。
「とりあえず、本や新聞を読むことであらゆる物事の考える力を身につけて推理力を身につける。これは大事だからな?それを大事にするように。」
「はい、師匠!もちろん心得ています。」
「良いことだ⋯」
「信義、すまないが買い出しに行ってくれるか?今日の事務所の再始動パーティーの食材を買ってきてくれ。」
「いや、まだあんなとみくるが整理とかしてるだろ。俺だけ抜けるのはちょっと⋯」
「あんなとみくるは僕がきっちり働かせておく。その間の任務は信義じゃないとできないんだ⋯お願いできるか?」
「分かったよ。あんな、みくる⋯俺はこの後のパーティーの食材の買い出しに行ってくる。整理とか掃除とか頑張れよ!」
「うん、分かった⋯行ってらっしゃい!」
「お気をつけて!」
「ポチ〜♪」
俺はあんなやみくるやポチタンに送られてパーティーの食材の買い出しへと向かった。とりあえず、あんなとみくるはジェット先輩の下なら大丈夫だろう⋯そう信じるばかりである。
~~~~~~~~
探偵事務所から歩くこと20分⋯俺は記憶を辿ってから住んでた時代にあるスーパーである『まことショップ』の前まで来たのだが、どうやら1999年当時も同じ名前で同じ場所にあった。あの店って歴史がかなり深かったんだな⋯
(とりあえず、ここで買い物⋯っと、あれは?)
「ちょっと君、ここら辺に住んでるの?名前は?」
「良かったら俺達とお茶して行かね?」
「⋯」
これから買い物をしようとしたその時、スーパーの前で猫らしき生き物のぬいぐるみを抱いている亜麻色のセミロングヘアをしていてペンダントをつけていてお嬢様のような服装と雰囲気をまとった女の子がナンパしてるであろうチャラ男2人に絡まれてるところを見かけてしまう。こういう迷惑行為を見ていると警察の性なのか見過ごすことができない⋯そう思い俺は現場へと向かった。
「ちょっと、すみません。この子、嫌がってると思うんでこれ以上絡むのをやめてもらえませんか?」
「誰だおっさん⋯俺はこの子を遊びに誘っただけだぜ?邪魔すんじゃねえよ!」
「そうだそうだ、引っ込めよおっさん!」
「おっさ⋯お前!?オープン、プリキットブック!俺はキュアット探偵事務所の探偵の織田信義、年もまだ27でお前らよりは年上だがまだお兄さんだからな?初対面でおっさんとはどういう教育してもらったんだ、ああ?」
「探偵⋯ヤバっ、マジ?」
「これ、シャレになんねえよ⋯す、すみませんでしたぁ!」
俺がプリキットブックを見せてから探偵だと知ったチャラ男2人は快速の逃げ足を飛ばしてこの場からあっという間に消え去る。しかし、女の子をナンパするチャラ男って1999年当時からいたのか⋯28年後の今もいると思うとマコトミライタウンって昔から治安というか民度が悪すぎる。
「君、大丈夫?ごめんね⋯助けるのが遅くなって。」
「あなた⋯キュアット探偵事務所の探偵なの?」
「そうだけど⋯よく事務所の名前とか知ってるね?今日から再始動したばかりなんだけど、もしかしてかつて依頼した人の関係者とか?」
「ううん⋯ただ何となく。それよりも、さっきは助けてくれてありがとう。」
「気にしないで。俺は当然のことをしたまでだから⋯君、名前は?」
「森亜るるか。」
「るるかちゃんね⋯俺は織田信義、さっきも名乗ったけどキュアット探偵事務所で探偵をしてるんだ。それにしても、どうして一人でここにいたのかな?お父さんとお母さんは?」
「両親はいない⋯私はここを散歩してただけ。」
「そっか⋯(この子、どうも口数が少ないから会話のラリーが淡白になってしまう。困ったぞ⋯)」
るるかちゃんの口数の少なさに困惑していたその時、突如として彼女のお腹の音がぐーっと鳴る。お腹が空いたのだろうか?そろそろお昼ごはんの時間だろうし無理もないか⋯彼女は顔を赤くしてから俯いた。
「お腹空いた?」
「うん⋯ごめんなさい。」
「いや、それは空腹の時の生理現象だから仕方ないよ。折角の縁だし俺が君に好きな物を奢るから何でも言ってごらん?このスーパーにある物だったら何でも良いからね。」
「⋯アイス。」
「えっ?」
「アイス、食べたい。」
彼女に何が食べたいかを訊ねると、その答えとしてアイスと返ってきた。まさかの注文に俺は目を丸くして驚く⋯それもそうだ、お昼ごはんにアイスってのもそもそも信じられない注文である。春にアイスを食べることに関してはみんなも食べてるので問題はないんだが、そもそもの話でアイスはデザートだろうに⋯単体を頼むってあるのだろうか?
「本当にアイスだけで良いんだね?パンとかおにぎりとかは買わなくて良いの?」
「アイスが食べたいの⋯他はいらない。」
「分かった。ここら辺のベンチに座って待っててね?」
とりあえず、俺はるるかちゃんの注文を受け入れて店内でアイスを購入する。味に関しては特に注文をしてなかったから気に入りそうなものを選んでみた⋯気に入ってくれると良いんだが。
「アイス買ってきたよ。とりあえず、ガリガリ君のソーダ味を買ってきたけど⋯気に入ってくれるかな?」
「ありがとう、いただきます。」
そうしてるるかちゃんは手に持ってたぬいぐるみを膝の上に置いてからガリガリ君の手にしてパッケージを開け、それを口にする。しかし、彼女って本当に可愛い子だなと思ってしまう⋯初めて見た時から無表情ながらあんなやみくると同じぐらい可愛いと思ってたけど、そんな彼女が豪快じゃなくてお淑やかに食べていくところもどこか愛おしく感じた。
「どうかな、アイスといえばこれって感じで選んだけど⋯気に入ったかな?」
「大丈夫。私、ガリガリ君も好きだから⋯気にしないで?」
「ありがとう。そう言ってくれると助かるよ⋯ところで、君が持ってるぬいぐるみは可愛いね。名前とかつけてるの?」
「この子はマシュタン、私のお友達。いつも一緒なの⋯可愛いでしょう?」
俺がるるかちゃんに持っているぬいぐるみについてを訊ねると、彼女は先ほどまでの無表情から打って代わり控えめながらも笑顔で俺の質問に答える。しかし、マシュタン⋯か。何となくウチにいる妖精のポチタンと響きが似てるような気も。気のせいだろうか?
「そうか。マシュタンか⋯可愛い名前だね。そう名付けたるるかちゃんも可愛いな♪」
「ありがとう⋯でも、そう言われると恥ずかしい。」
マシュタンとるるかちゃんが可愛いことを素直に褒めるとるるかちゃんの方が照れてしまいまた顔を赤くして俯いてしまう。それから彼女は無言でガリガリ君を完食するのだった。
「ごちそうさまでした。私のことを色々助けてくれてありがとう⋯」
「こちらこそ、さっきはごめんね⋯恥ずかしがるようなことを言っちゃって。」
「謝らないで。可愛いって言われて嬉しかったから⋯その、また会った時に今日のお礼をしたいけど、いい?」
「もちろん。俺はいつでもキュアット探偵事務所で待ってるよ⋯それじゃあ、俺は買い物をしてくるから。帰り道には気をつけてね?」
「うん、ありがとう⋯それじゃあまた。」
そうして、るるかちゃんはマシュタンを抱いてまた散歩を始めるのだった。そんな彼女の背中を見送って俺もまた買い物へと向かうことに⋯るるかちゃん、口数は少なかったけどとても可愛くて良い子だったな。またどこかで会えるとしたら探偵事務所で会いたいと願うばかりだ。
side out
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「未来自由の書を読み解くに、約束の時まであとわずか。マコトジュエルを得ねばならぬのにこの失態⋯」
ここは怪盗団ファントムのアジト、その首領であるウソノワールは未来自由の書を読みつつ名探偵プリキュアに2連敗してマコトジュエルの奪取に失敗したニジーを自分の前に呼び出しては彼を問い詰めていく。そんな彼らを取り囲むように幹部の大柄な男とギャルのような女性は椅子に座りこの2人の様子を静観している状況だ⋯
「ウソノワール様、申し訳ありません!まさか名探偵プリキュアが現れるとは⋯」
「未来自由の書は新たなるマコトジュエルを示している。」
「なっはは、今回はアゲが行くしかないっしょ♪」
「くっ⋯アゲセーヌ、何故お前が!?」
ウソノワールとニジーがやり取りをしていると、そこに割って入ってきたのはギャルの怪盗、アゲセーヌである。ここで突然主張してきた彼女に対してニジーは食ってかかるのだった。
「あんたのギャルの変装?超下手、ありえない、チョベリバーw」
「聞き捨てならないな⋯」
「結構騒がしいこと⋯やれやれね。」
ニジーとアゲセーヌが喧嘩をしている中、遅れることもう1人の幹部が合流してはこの有り様に呆れる。そこにいたのは先ほどナンパされているところを信義から助けられていた森亜るるかであった⋯しかし、その様子を見て呆れていたのは先ほどまでぬいぐるみのフリをしていた相棒の妖精のマシュタンでるるかの方は無言で何も言わなかった。
「「キュアアルカナ・シャドウ!?」」
「新人め、遅刻しておいてウソノワール様や先輩に対して堂々としてるとは相当度胸があるなぁ⋯ガハハハハ!」
そのるるかとマシュタンを見たニジーとアゲセーヌは声を揃えて彼女のことを『キュアアルカナ・シャドウ』と呼ぶ。これが彼女のコードネームなのだろうか⋯このるるかの臆しない態度に大男の怪盗は高笑いする。
「キュアアルカナ・シャドウ、何故遅れた?」
「ごめんなさいね⋯少しトラブルがあって。でも、キュアット探偵事務所の探偵の1人とるるかが会って助けてもらったわ。これまで見てきた2人のプリキュアとは別の探偵の男に⋯」
「ほう、探偵は2人だけじゃないということか⋯それなら尚更油断はできぬな。それで、その男はアンサーとミスティックの2人と同じプリキュアなのか?」
「また分からないけど、マコトジュエルの気配は感じたわ。恐らく近いうちにあの男はプリキュアになるはずよ⋯あたしが占ったんだから間違いないわ。」
「そうか⋯マシュタンがそう言うなら間違いないだろう。とりあえず、男の調査の任務はキュアアルカナ・シャドウとマシュタンに任せる⋯頼んだぞ。」
「ライライサー!行くわよ、るるか。」
「うん⋯」
ウソノワールはマシュタンに信義がプリキュアなのかどうかを問うと、マシュタンは近いうちにプリキュアになるだろうと答えてそれを聞いたウソノワールは危機感を抱きつつマシュタンの占いの結果を信じ、るるか達に信義の調査というスパイ案件を指示を出して彼女達は一足先に任務へと向かうのだった。
「ウソノワール様、このニジーにマコトジュエルの奪取の任務を!」
「ふむ⋯行け、アゲセーヌ!」
「は?」
「華麗に優雅に奪ってくるのだ⋯」
ニジーはアゲセーヌに奪われかけてる任務を名誉挽回の意味で受け持とうとするも、ウソノワールが依頼したのはアゲセーヌの方だった。これにはニジーは拍子抜けというか驚きを隠せない。
「イェーイ♪」
「そ、そんな!?僕にチャンスを!」
「ライライサー!」
「「ライライサー!」」
ニジーはウソノワールの指示を受け入れられずに反論しようとするも首領の彼はニジーに反論の余地を与えず、ニジーも納得せざるを得ずアゲセーヌと共に返事した。るるか達の任務、そしてアゲセーヌの任務が始まる⋯
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sideあんな
「うわぁ⋯はなまる素敵!」
ノブお兄ちゃんがパーティーの食材を買い物している中で残った私、みくる、ジェット先輩はインテリアが売ってあるお店に入る。店のインテリアはとても綺麗で色んなインテリアグッズが売ってあり、どれを買えば良いのかと足を踏み入れた時点で悩んでしまいそうだ。ちなみに、ドギーも一緒ではあるけど犬なので店の外で待機してもらうことに⋯ポチタンも動物扱いされないか不安だけど、ぬいぐるみのふりをして問題を起こさなかったら大丈夫だよね?
「いらっしゃいませ。」
「可愛いもので溢れてる!」
みくるも私と同じでお店に売られている物を見ては興奮する。ノブお兄ちゃんにもこの店内を見せたかったなぁ⋯でも、もしもノブお兄ちゃんのお買い物が早く終わって私達を見かけたらきっと合流してくれるはずだろう。
「ポチ〜♪」
そんな時にポチタンはある売り物を見ては目を光らせる。そこにあったのはガラス細工の亀⋯とても可愛いし透き通っていて綺麗だ。
「これ可愛い!」
「本当だ♪」
「亀か、これ?」
「ポーチー♪」
「ダメ!ガラスだから割れたら大変でしょ?」
ポチタンは思わずそのガラスの亀を好奇心から触ろうとするも、私がそれを止める。こういうガラスの商品は割ってしまったら弁償になってしまうし、まだ赤ちゃんとはいえしっかり教えないとね⋯ダメなことはダメだと。
「ジェット先輩、この子欲しい!」
「え〜っ⋯」
「ごめんなさい、それ売り物じゃないんです。」
「えっ?」
「この店のシンボルなんです。」
私がジェット先輩にガラスの亀を買ってほしいと強請ると、眼鏡をかけた女性の店員さんが売り物じゃないと言ってからこのお店のシンボルだと説明する。そう言われたら流石にワガママはこれ以上は言えない⋯
「シンボル?」
「はい、店のみんなで大切にしてて⋯亀みたいに歩みは遅くても1歩ずつ前に進んでいこう、そしていつかもっと広くて素敵な店にしようって。この亀の置き物を見る度に頑張ろうって!」
「素敵〜!」
「これはお売りできませんけど、他の物ならご案内します。」
「「お願いします!」」
「ちほさん、僕が戻しておきますよ。」
「ありがとう、卓也くん。何かお探し物はありますか?」
店員さんと話していると今度はその人よりも年下そうな男性の店員さん⋯卓也さんが亀の置き物を元の位置に戻す。女性の店員さんはちほさんって言うんだ⋯そんな彼女が私達を案内していく。
「えっと⋯」
「新しい部屋の飾り付けがしたいんです。」
「でしたら、こちらはいかがでしょうか?」
「「うわああ、可愛いソファー!」」
ちほさんにまずはソファー売り場に案内されてとても可愛いデザインのものを紹介される。これには私もみくるも急に欲しくなってしまいテンションが上がってしまった。
「口を開けば可愛いだな⋯ソファーならあるだろ?」
「でしたら、クッションはいかがですか?ソファーに合わせてみては?」
「まあ、クッションなら⋯」
「今、お持ちしますね?」
ジェット先輩は素っ気ない態度でちほさんからのオススメに答えるとちほさんはクッションを探しにその売り場へと向かう。ただ、何だかんだでジェット先輩はクッションが気になってそうな表情をしていた⋯本当に素直じゃないよね。
「あっ、このカーテン良くない?」
「白に金って⋯派手じゃないか?」
「なら、これはどう?名探偵って感じじゃない?」
「うんうん!」
「お前ら、楽しそうだな⋯」
ちほさんがクッションを探している間、私達はカーテンを見つけてはそれに夢中になる。特にみくるは名探偵らしくブラインドを見つけてはそれを開いて遊んでいて、ジェット先輩は呆れていた。
「ポ、ポチ〜!」
「もしかしてまた事件!?」
「はああっ!?」
ポチタンが突然何かを感じて叫び出し、その直後にちほさんの叫び声が聞こえてきた。これを聞いた私達は店頭へと向かうと、そこにはしほさんが1人⋯何があったのだろうか?
「どうしたんですか?」
「ないんです、置き物が!」
「「「ええっ!?」」」
何といつの間にかさっきまであったガラスでできた亀の置き物がなくなっていたのだ。ティアラ、ペンに続きまたもや盗難事件⋯まさか、またファントムの仕業!?
「さっきまであったのに⋯」
「たちゅけて⋯」
「これが事件?」
「置き物にマコトジュエルが宿ってるのかも。ほら、今までもポチタンが連れて来た時って⋯マコトジュエルが危険な時、盗られた時だったでしょ?」
「なるほど、有り得るな。」
卓也さんが困っている中でポチタンは助けを求める。やはり、これまでの傾向からしてマコトジュエルがあの亀の置き物に宿っていてそれがファントムから盗まれた可能性が高い⋯ジェット先輩も納得する。
「私達に任せてください!」
「「えっ?」」
「「オープン、プリキットブック!」」
私とみくるはちほさんと卓也さんの前でプリキットブックを展開する。これを見ていた2人は驚いていた⋯これはジェット先輩の工夫でノブお兄ちゃんも同じものを持っている。
「小さくして持ち運べるんだ。天才だろ?」
「「私達、キュアット探偵事務所の探偵です!」」
「た、探偵?」
「「事件を解決してみせます!」」
「ええ、お願いします。」
私達が探偵である証を見せて名乗ると、ちほさんは事件の解決を託した。ノブお兄ちゃんはいなくても2人でも何とかやってみせる!この前は自分でも解けたんだ⋯きっと上手くいくはず!
side out
~~~~~~~~
「ありがとうございました♪」
その頃、信義の調査をウソノワールから託されたるるかは移動販売の店でアイスを購入する。信義からはガリガリ君を奢ってもらったが、今回買ったのはストロベリーとバニラのダブルだ。
「るるか、やることは分かってるわよね?」
「分かってる。織田さんの調査⋯でしょ?」
「はぁ、それなのに悠長にアイスをまた食べて。先が思いやられるわ⋯」
マシュタンは任務中にも関わらずアイスを悠長に食べているるるかに呆れる。それだけるるかがアイスが好きなことはパートナーとして分かっているとはいえ、こればかりは流石にフォローのしようがない。
「ねえ、マシュタン⋯」
「何かしら?」
「もしも織田さんがマシュタンの占い通りにプリキュアになったら⋯戦わなくちゃいけないの?」
「そりゃあ、あなたはファントムの人間でキュアアルカナ・シャドウだから戦わなくちゃでしょ⋯もしかして、ウソノワール様に反逆するつもり?」
「ううん。だけど、私⋯本音を言うとあの人とは戦いたくない。織田さん、凄く優しくて私を助けてくれたから⋯」
「気持ちは分かるわ。あなたは本当に優しい子ね⋯だけど、あの男はプリキュアになったら敵なのよ?その時は覚悟を決めなさい。」
「うん、なるべくそのつもりでいる。」
「そう⋯じゃあ、調査を始めましょう。」
そして、るるかはマシュタンと一緒にアイスを片手に信義の調査の任務を始めるのだった。彼女に生じた心の迷い⋯るるかの中では信義への気持ちとファントムとしての矜持がやがては衝突していく。彼女の出す答えとは果たして⋯黒の足音は歩み、銀の覚醒はすぐそこまで迫るのだった。
いかがでしたか?ついにこの作品のメインヒロインであるるるかちゃんが登場!そして、信義と絡みましたけど⋯ナンパから助け出すというちょっとキミプリの方と被る感じになりましたけど、まあこういう形じゃないと絡みが生まれませんもんね。しかし、奇遇にも蓮が助けたメロロン(人間態)も黒キュアで信義が助けたるるかちゃんも黒キュア⋯こんな偶然はあるのでしょうか?そんな彼女は空腹でアイスまでもを奢るという⋯頼んだのはガリガリ君でしたけど気に入ってくれて良かったです。
しかし、その前には従妹のあんなちゃんに目覚めのキスをしかけようという⋯ちょっと女誑し疑惑が出てきている信義ですがあんなちゃんは何も気にしてないので問題はない模様。ただ、そこでジェット先輩と揉める展開になり『童貞』と吐き捨てるという⋯これはあんなちゃんも言ってた通りポチタン相手にしても子供の読者に対しても不適切発言です。原作ならまず出てこない台詞かと⋯みくるちゃんも寮を出て3人暮らしになり、師弟関係もより強固になっていきますね。それで信義とは別行動で買い物もありましたけども⋯そこで事件が起きて大変なことに。とりあえず、ポチタンのヘルプコールに応えてみくるちゃんと共に謎の解明と犯人特定へ向かいます。
そんな中で悪役会議も行われ、マコトジュエルの奪取はアゲセーヌに任せて信義の調査とか懐に飛び込む役割はるるかちゃんに任せました。それぞれの任務の中ですけど、るるかちゃんには迷いがあり⋯この先プリキュアになると占われた信義が敵になることに不安があったのです。マシュタンからは覚悟を決めろと言われましたけど、そりゃあ辛いですもんね⋯自分を助けてくれた人に恩を仇で返すことですから。ここに関しては新しいアイスを手に入れたところのシーンのオリジナル補足という感じで書きました。いかがでしたかね?
次回は3話分の後半戦でついに信義がプリキュアに⋯!?感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをしてお待ちください。それではまた!