そんな今回はアニメ本編をひと休みしてオリジナル回をお送りします。ついに信義とるるかちゃんが本格接触⋯サブタイトルにもあるように彼女は彼に依頼を出しますが、その気持ち探しのためにデートへと向かうことになります。果たして⋯信義とるるかちゃんのデートの行方は?同時にそれぞれの気持ちも動きます。
ちょっとオリジナル回をやることに不安はありますけど、ここまでの勢いが失速しないか祈りたいですね⋯それでは、また後書きにて。
side信義
「暇だ⋯」
明日がみくるの学校の始業式となる日のこと、俺はドギーと一緒に事務所で留守番をしている。何故こうなってるのかと言うと、あんなとみくるとジェット先輩はそれぞれ買い物に行ってしまったからだ⋯あんなとみくるは今日の夜ごはんの食材をスーパーで、ジェット先輩は新しい工具をホームセンターへと買いに行ったらしい。
『暇なら事務所の掃除とかしたらどうなんだ?』
「そんな活力も起きないんだよ⋯最近、非日常的な事件ばっかりで頭も身体も疲れてて。そう言うドギーが掃除しろよな?」
『俺は今、犬だから色んな意味で無理に決まってるだろ!できたとしても変な目で見られてしまう⋯そこは主任のお前がやれ!』
「面倒臭いな⋯」
俺とドギーが掃除の役目の擦り付け合いをしてると、探偵事務所の扉が開く。こんな時に依頼者か⋯とりあえず、俺は緩めていたネクタイを締めて依頼者を招き入れる。しかし、その依頼者とは⋯
「こんにちは。」
「るるかちゃん!?」
なんと、あの時ナンパされてるところを助けたるるかちゃんで今回もぬいぐるみのマシュタンを抱いてやって来た。あの日からずっと会いたいと思っていたのだが、まさか本人からやって来るとは⋯事務所のことを前から知ってたからおかしくはない話だとは思っていた中でまた会えたことが何よりも心から嬉しい!あの時から仲良くなりたいと思ってたからな。
「とりあえず、紅茶とか作るからちょっと待ってて。お菓子はアイスを何か用意するけど、何が良い?」
「紅茶はいらない⋯でも、ソフトクリームが食べたい。」
「分かった。そこのソファーに座っててね?」
そうして俺は冷凍庫からコンビニで買ってきたソフトクリームを持ってくる。本来だったらジェット先輩のアイスなのだがごめんな⋯るるかちゃんのためだ、許してくれ。
「バニラのソフトクリームね⋯召し上がれ。」
「ありがとう、頂きます。」
そうして、るるかちゃんはマシュタンを横の席に置いてソフトクリームを味わう。コンビニのやつだから物足りないと言われたらそれまでだ。
「美味しい⋯」
「そうか。まあ、コンビニのソフトクリームだけどね⋯気に入ってくれた?」
「うん♪」
「そうか、ありがとう⋯ところで、君が今回ここに来たのはもしかして事件の推理依頼かな?他の探偵は外出中だけど俺だけで大丈夫?」
「大丈夫、今回は織田さんに依頼があって来たから。」
「俺にか⋯そこまで頼りにされるのは嬉しいよ。何があったのか教えてくれる?」
「⋯私の気持ちを教えてほしいの。」
「えっ?」
すると、るるかちゃんは『私の気持ちを教えてほしい』というかなりアバウトな依頼を投げてくる。どういう気持ちも何も何があってこの質問をしたのかが分からないから答えようがない⋯
「えっと⋯るるかちゃんの今の気持ち?アイスが美味しいとか?」
「違う⋯そうじゃないの。」
「どういうことかな、詳しく教えて?」
「その、えっと⋯」
俺が詳しく訊こうとすると、るるかちゃんは言葉を詰まらせる。しかも顔を赤くして俺とは目を合わせようともせず⋯今日の彼女はどこかおかしいように思えてきた。
「大丈夫、正直に話してみて?俺はどんな些細な依頼でも受けるから。」
「本当?」
「本当だよ?俺は嘘をつかないから⋯どうか信じてほしい。」
「ありがとう。それで私⋯最近、織田さんのことが気になるの。」
「俺のことが?」
「うん、あなたのことを考えると胸がドキドキして⋯でも、どんな気持ちなのか分からない。」
るるかちゃんは俺の目を見て自分の悩みを伝える。俺のことが気になってドキドキしていることは確かだが、彼女の中では答えを出せていない様子だ⋯俺はその気持ちが何なのかは分かるが、それで当たってるのかは不安だし何よりも見た感じは俺よりもかなり年下で幼そうな雰囲気から未成年なのは間違いない⋯そんな子に手を出して良いのかという倫理的思考が働いて俺も判断に迷っている。しかし、俺は決断した⋯
「それじゃあ、俺と一緒に君の気持ちの答えを探しに行こうか⋯」
「えっ?でも⋯」
「言ったはずだよ?俺はどんな些細な依頼でも受けるって。君を悩ませてる原因の俺と一緒ならきっと何か分かるはず!だから、アイスを食べたら一緒にお出かけしよう。」
「依頼受けてくれるの?ありがとう。」
「こちらこそ。それじゃあ⋯」
「ワンワン!」
るるかちゃんがアイスを完食するのを待ってると、突然ドギーが吠え出す。こういう公の場では喋れないということもあり、何かを伝えようとしてるのだろう⋯俺はドギーに寄ってから話を聞くことにした。
「どうした、ドギー?(小声)」
『気をつけろ、こいつとそのぬいぐるみのマシュタンから悪い匂いを感じる。(小声)』
「悪い匂い?何もしないじゃないか⋯お前、犬の姿になったことを良いことにインチキ言うな!(小声)」
『本当だ!とにかく、そのるるかって子とマシュタンには気をつけろよ?(小声)』
「何でマシュタンまで⋯ぬいぐるみだから気をつけることないだろ?(小声)」
「織田さん、どうしたの?」
「いや、何でもないよ?とりあえず、俺は準備してくるから⋯ドギー、留守番頼んだぞ?」
『⋯』
こうして、俺はるるかちゃんがアイスを完食するのを待ってから彼女を連れて気持ちの答え探しのために出かけることに⋯ドギーの忠告の意味とは何なのか。その意味をこの時の俺はまだ知らなかった⋯
side out
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「今日もキュアアルカナ・シャドウはおらぬか⋯」
その頃、怪盗団ファントムのアジトでは会合が行われているところだが⋯もちろんこの場に今日もキュアアルカナ・シャドウことるるかの姿はない。首領のウソノワールはそれについて一言呟いた。
「本当にあの新人はマイペースなやつだ⋯肝が据わってやがるぜ、ガハハハハ!」
「ゴウエモン、君の方がよほどマイペースじゃないのかい?笑い事じゃ済まされないよ⋯」
ゴウエモンがるるかのマイペースさに感心して高笑いをする中でニジーは呆れた様子だ。しかし、そんなやり取りを気にもせずにウソノワールは淡々と未来自由の書を読んでいく。
「未来自由の書がマコトジュエルを示している⋯」
「はーい、今回こそアゲにお任せっしょ♪」
ウソノワールがマコトジュエルの気配を未来自由の書から感じると、そのタイミングでアゲセーヌが手を挙げ、ウソノワールの前まで来て名乗り出る。
「その任務、私が請け負いましょう⋯」
「あ、あんたは!?」
今回の任務がアゲセーヌに決まろうとしたその時、ある1人の男が背後から歩み寄る。その男は3人の幹部よりも顔つきは若く白いタキシードに青のワイシャツに赤のネクタイをつけていて幹部(るるかは除く)がつけているマスクをつけ、頭には白のシルクハットを被っていた。
「戻ってきたな、ブラキッド。」
「はい、イギリスの方から任務を終えて戻って参りました⋯それで、マコトジュエルを奪えばよろしいのですね?でしたら、ニジーやアゲセーヌやゴウエモンといった出来損ないの怪盗よりも私めに任せてみてはいかがでしょうか?」
「なっ⋯あんた、何を言ってんの?あたしの任務を奪うなし!」
「そうだ、君から出来損ないと言われる筋合いはないね!」
「俺も黙っちゃいられねえな⋯青二才は黙ってろい!」
「やれやれ⋯仕方ないな。俺もまだここに帰ってきて復活した名探偵プリキュアを見たことがないからね⋯やっぱり気が変わったよ。今回はアジトで高みの見物とさせてもらおうかな⋯アゲセーヌ、そんなに行きたかったら今回はあんたに任せるよ?よろしく。」
「ちっ⋯マジムカつく。」
ブラキッドという怪盗は周りからの批判を受けてアゲセーヌにマコトジュエル奪取の任務を譲る。しかし、彼女はイラつきを隠せなかった⋯それだけブラキッドという男の存在は組織の中では厄介な存在ということだろう。
「行かなくて良いのか、ブラキッド⋯」
「ええ、復活した新しい名探偵プリキュアの面々に初見で勝てる自信がないのでね⋯それよりもアゲセーヌが自信満々そうですから彼女に今日はお任せします。」
「分かった⋯アゲセーヌ、頼んだぞ。ライライサー!」
「「「「ライライサー!」」」」
こうして、アゲセーヌが正式にマコトジュエル奪取の任務を任されることに⋯アジトに帰還したファントムの一員のブラキッド、彼が戻ってきたことによりファントムの雰囲気が引き締まるどころかピリピリした緊張感が高まるのだった。彼は一体何者なのだろうか?
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side信義
それから俺とるるかちゃんは午前11時ぐらいに事務所を出てからデートをすることに⋯俺も最初は倫理的に抵抗はあったが、別にレイプとかそういうことをしなかったら何も問題ないと思って彼女の誘いに乗ったわけだ。
(とりあえず、デートの王道といえばまずは映画!しかし、1999年4月時点で公開されてる映画ってどんな感じなんだろうか?)
とりあえず、俺はるるかちゃんを映画館に連れて来てまずはどんな映画が公開されてるのか、入口の前にある上映スケジュールをチェックするもなかなか子供が楽しめそうな作品は見当たらず⋯今の時代で社会現象を呼んでるコ〇ンとか王道のクレヨ〇し〇ちゃんの映画はまだ公開されてないのか。悩むな⋯
「ドラ〇もん、観たい。」
すると、るるかちゃんは上映スケジュールのドラ〇もんのところを指差す。確かこの作品は主人公達が宇宙を冒険する話で俺が産まれる前に公開された作品とてCSで何回も観たことある作品だ。
「るるかちゃん、もしかして好きなの?」
「小さい時に毎週金曜日に観てた。最近は観てないけど、織田さんが悩んでたから。」
「まあ、悩んでたよ⋯俺、あんまり映画とか観ないし詳しくないからね。それで俺のためを思って?」
「うん。その、嫌だった?」
「いや、俺もドラ〇もんは好きだったから助かるよ⋯ありがとう、るるかちゃん。」
そうして俺は窓口で2人分のドラ〇もんの映画のチケットを購入。料金に関しては大人1200円でるるかちゃんは子供料金で半額の600円で手に入った。しかし、この当時の映画料金は今よりも安いよな⋯今は2000円払わないといけない時代だからそれを考えるとこの時代は高くなってる中とはいえ安い方に思えてしまう。それで俺と彼女は隣同士で映画を観ることに⋯
『あら、お湯が出ないわ。』
『ごめんなさい、私以外使わないものだから⋯』
(やばい、し〇かちゃんの入浴シーンに突入してしまった⋯当時のアニメは規制が弱かったからこういうシーンをあんなと一緒に観てて気まずかったな。俺らと一緒に観てた叔母さんの方は世代でこの時は当たり前だったから女の子の裸が出ることには慣れてたけど⋯)
そんなこんなでシーンが進むと裸のし〇かちゃんがガッツリと映る場面が出てしまう。ただ、その裸の表現に関しては見えてはいけない部分は隠れてはいるので大丈夫ではありそうではあるが⋯それにしても、昔のアニメはゴールデンタイムとかにこういうシーンを毎週放送してたとか今の規制時代を考えるとかなりぶっ飛んだ演出だと思ってしまう。今のドラ〇もんってし〇かちゃんの入浴シーンは放送NGだもんな⋯
(とりあえず、早く次のシーンに変わってくれ!こんなので興奮してるのがバレたら嫌われる⋯)
俺がとにかくし〇かちゃんの入浴シーンが終わることを祈り続けると、願いが届いたのかしばらくして終わりまたの〇太やらドラ〇もんを軸としたやり取りのシーンに戻る。それからは彼らが普通に冒険とかをして終わったものの⋯この気まずさとか何とやらは何度観てもあって怖かった。
「久しぶりのドラ〇もん、楽しかった⋯ありがとう、織田さん。」
「いや、俺も気に入ってくれて嬉しいよ。ただ、その⋯」
映画を見終わって近くのファミレスでランチでメニューを見ながら注文を決めようとする中でるるかちゃんは今回の映画が楽しかったと俺に伝えては感謝する。しかし、俺の中ではあのし〇かちゃんの入浴シーンを観ていた俺がどう思われてるのかが不安で仕方ない。
「どうしたの?」
「いや、何でもない⋯それよりもるるかちゃんは何を食べる?好きな物を頼んで良いからね。」
「ドラ〇もんの映画、今年のも面白かったよな!何が印象に残ったん?」
「俺か?そりゃあし〇かちゃんの入浴シーンに決まっとるやろ!ホンマ⋯ウチはアダルトビデオを禁じられてる堅い家柄やからこうやって合法的に女の裸を見てるんよ。」
「お前、そんなん続けてたらホンマに親父さんにバレるで?まあ、昔のやつって凄かったよな⋯し〇かちゃん、平然と入浴シーンで〇首とか性〇とか見せとったし。何度もそれ観て抜いたんやろ?」
「何で分かったん?ホンマきっしょいで?」
「きっしょい言うなや、お互い様やろ?」
「「アハハハハ!」」
そんな中で隣の席では俺達と同じくドラ〇もんの映画を観ていた関西人と思われる若者2人組がし〇かちゃんの入浴シーンの話で下品に盛り上がっていた。もちろん、これを聞いてる周りのお客さんも良い顔はしていない⋯こういう直接的な話を聞いて俺はるるかちゃんから同じことを考えてないかと思われると不安である。
「織田さん、もしかしてお風呂のシーンで興奮したの?」
「えっ!?いや、何を言ってるの?俺は別に⋯」
「隣のお客さんがお風呂のシーンの話をしていて織田さん、ソワソワしてた⋯」
「まあ、興奮はしてなかったけど⋯その、るるかちゃんはアニメの女の子キャラの入浴シーンを真剣に観てる男の人って嫌い?」
「別に。流れてたシーンを観てただけだから⋯その人のことをこれだけで嫌いにはならないと思う。」
るるかちゃんは何も気にしてないような表情で俺の質問に答える。しかし、まさか俺の仕草だけでし〇かちゃんの入浴シーンを観て動揺していたことを見抜くとは⋯この子は人間観察力がかなりありそうだ。
「それなら良かったよ、助かった⋯とりあえず俺は何を頼むか決めたけど、るるかちゃんは?」
「ハンバーグステーキを食べたい。あと、食後はチョコとバニラアイス。」
「ハンバーグステーキとアイスね⋯とりあえず、ハンバーグステーキはセットで頼むか。」
るるかちゃんはスパッと注文を決めたものの俺の方はかなり迷っている。ファミレスに来るのが久々だからなぁ⋯捜査一課の刑事になってからは昼休みに県警本部の近くにある定食屋さんのワンコイン(500円)定食か弁当屋さんから支給された幕の内弁当しか食べてこなかったから何を食べれば良いのか迷ってしまう。
(とりあえず、かっこつけて1番高いステーキでも頼むか?いや⋯俺が相手より贅沢するとか失礼すぎるだろ!だからといってここまで来て安い定食というのもダサい。とりあえず、るるかちゃんとお揃いのハンバーグステーキにしようかな⋯)
そして、俺は注文するものを決めてから店員さんを呼ぶボタンを押した。無難な選択かもしれないが、変な選択をして嫌われるよりはマシだろう⋯そうして店員さんがすぐにやって来た。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「えっと⋯ハンバーグステーキの洋食セットを2つ、あと食後にチョコバニラアイスを1つお願いします。」
「お飲み物はどうされますか?」
「とりあえず、るるかちゃん⋯飲み物はどうする?」
「ホットコーヒー。」
「ホットコーヒーね⋯じゃあ、俺もコーヒーにしようかな。2つでお願いします。」
「かしこまりました。ハンバーグステーキの洋食セットを2つ、ホットコーヒー2つ、食後のアイス1つ⋯以上でよろしいですね?」
「はい。」
「かしこまりました、少々お待ちください。」
そうして注文を取った店員さんは裏のキッチンへと消えては注文を伝える。これでしばらく待ち時間ができたのだが、どう過ごそうか⋯ドラマとかだと新聞読んで待つサラリーマンがいるらしいのだが、新聞は持ってきてないしるるかちゃんもいるしな。
「ねえ、るるかちゃん⋯」
「何?」
「るるかちゃんは俺のことが気になってると言ってたけど、具体的にどこが気になってるの?具体的に聞きたいな⋯」
「えっと、答えなきゃ⋯ダメ?」
俺がるるかちゃんに具体的に俺のどこが気になるのかを訊ねると、彼女は顔を赤くして困ったような表情をしては俯く。これだけ俺のことを意識してるのだろうか?そうだったら嬉しいことだ⋯
「答えられる範囲で良いよ?ほら、言ってみて。」
「じゃあ、1回しか言わないからよく聞いて?⋯かっこいい顔と優しいところ。うう、恥ずかしい⋯」
るるかちゃんは恥ずかしがりながらも勇気を振り絞ったかポツリと俺の気に入ったところを正直に答えて恥ずかしさのあまり悶絶する。しかし、何という可愛さだろうか?俺は褒められた嬉しさの中で思わず心臓がドキッとしてしまった。
「ありがとう。こうして家族以外の異性からかっこいいとか優しいって言われたのは初めてだよ⋯ちょっと照れるな。」
「そ、そう。私が⋯初めて?」
「うん。君が初めてだよ⋯俺、学生時代は地味だったからね。そんなに俺ってかっこいいのかな?自分に自信を持てた気がするよ。」
「それなら嬉しい⋯」
「お待たせいたしました。ハンバーグステーキの洋食セット2つでございます⋯アイスはまた食後にお持ちしますね?」
「はい、ありがとうございます⋯それじゃあ食べようか、頂きます。」
「頂きます。」
ハンバーグステーキセットが来てから俺達はフォークとナイフを使ってハンバーグを切って一口⋯すると、口の中でデミグラスソースと肉々しい肉の味と肉汁が広がって三重奏が奏でられる。これがファミレスのハンバーグの出来なのか?
「美味しい!ファミレスの出来とは思えないな⋯甘く見てたよ。」
「ここのハンバーグ、私も好きかも。美味しい⋯」
「でしょ?この店に来て良かったよね!(俺も初めて来たけどな。でも、このお店って28年後にはないのか⋯コロナ禍で潰れたんだろう。)」
それからも俺達はハンバーグを味わいつつるるかちゃんは食後のアイスまで味わうのだった。思えばこのお店は28年後の今ではなくなっていたのだが、こんなファミレスがあったのかと思うとこういう形で行けたのは嬉しい話である。とても美味しかった⋯
「美味しかった⋯織田さん、ありがとう。」
「いやいや、るるかちゃんが気に入ってくれれば俺は満足だよ。それで、自分がどういう気持ちなのかとかは分かったかな?」
「少し分かってきた気がする⋯でも、まだ織田さんと一緒にいたい。」
「俺と同じだよ。じゃあ、次はゲームセンターに行こうか⋯ゲームセンターは行ったことある?」
「ううん、行ったことない。でも⋯楽しいところだとは聞いたことある。」
「それじゃあ⋯」
ゲームセンターの近くまで来たタイミングで俺のジュエルキュアライセンスフォンが鳴る。こんな時に一体誰なんだ?連絡先はあんなやみくるのボイスレコーダー以外なら警察本部しか登録していないのだが⋯
「ちょっと、ごめんね⋯もしもし、織田です。」
『ノブお兄ちゃん、どこにいるの?』
「ドギーから聞いてないのか?俺、依頼を受けて外に出てるんだよ⋯ごめんな、事務所を急に空けて。どうしたんだ?」
『実は公園の方に出てるたこ焼きの屋台で盗難事件があって⋯たこ焼きをひっくり返すたこ焼きピックが盗まれたんだけど、それにポチタンが反応してたからマコトジュエルが宿ってるんじゃないかって思うの。だから、すぐに向かえる?』
「悪い、俺は今の依頼から逃げることはできない。お前とみくるでその謎を解いてくれ。今のお前らならきっと解けると思うから⋯期待してるぞ。それじゃあな?」
『あっ、ノブお兄ちゃん!?』
あんなから事件が起きたという知らせが来てたものの俺はるるかちゃんからの依頼を優先してあっちの捜査をあんなとみくるに託した。何よりも俺はるるかちゃんを放置できないし、今のあんなとみくるの2人なら何とかなると思っての判断である⋯仮にファントムが現れたとしてもプリキュアになれる2人ならきっと大丈夫だろう。
「誰から?」
「俺の事務所の探偵からだよ。大丈夫⋯特に何もないから心配しないで?」
「そうなんだ。でも、変わった携帯電話⋯」
「そう?変わってる?とりあえず、ここのゲームセンターに入ろうか。」
るるかちゃんは俺の携帯であるジュエルキュアライセンスフォンに違和感を覚えるも、俺はそれを流してファミレスから徒歩すぐのゲームセンターへと導く。ここは28年経った今でも最新機器を揃えた地元でも大きなゲームセンターとして存在していて、警察になる前(大学生時代)はあんなや叔母さんと休みの日はここに結構遊びに行ったものだ。しかし、中に入ってみると今からすればレトロになるであろう当時の最新のゲームが並んでいた。
「プリクラがある⋯この時代からあったのか。」
「時代?」
「いや、何でもないよ。とりあえず、まずはプリクラでも撮っていかない?」
「プリクラ⋯うん♪」
そして、俺達はプリクラに入っては一緒に写真を撮ることに⋯しかし、昔のプリクラは今と比べたらエフェクトとか色々シンプルではあるけども一緒に写真を撮る楽しみを味わうという観点は28年前から何も変わっていない。それで、ツーショット写真に加工とか色々して楽しむのだった。(時代と言ってしまったけど俺が未来人ってバレてないよな?)
「どうかな⋯めちゃくちゃ加工したけど。」
「可愛い⋯特に織田さん。」
「そう?るるかちゃんは加工したとしても凄く可愛いよね⋯まあ元からだけど。」
「もう、恥ずかしいこと言わないで⋯でも、嬉しい。」
俺がるるかちゃんを褒めると彼女はまた照れてしまう。しかし、表情はどこか嬉しそうで出会った時のような無表情でミステリアスな雰囲気はどこへやら⋯すっかり俺に対して心を開き、口数は少ないながらも表情豊かになったような気がする。
「次はクレーンゲームだ!欲しい物があったら何でも言ってみて?俺はこれでもクレーンゲームは強いからね!かかってきなさいって感じたよ。」
「それじゃあ、あのテディベアが欲しい。」
「テディベアか⋯でも、ぬいぐるみならマシュタンがいるけどお友達を増やしたいの?」
「うん。テディベアも欲しいと思ってたの⋯」
「よし、俺に任せて!こんなの一発でゲットするから。」
俺はテディベアが置いてあるクレーンゲームに100円を入れてゲームを開始する。俺は自慢ではないがあんなが和歌山に来てた小さい時にぬいぐるみを100円玉1枚でゲットしたことがあるのだ。それだけクレーンゲームの腕前には自信がある⋯ここは一撃でゲットして男を上げようではないか!
「⋯」
「さあ、捕まえた⋯このまま引き上げて、おわっ!?」
100円1回目はバネの弱さにアームがテディベアを落としてしまって失敗⋯しかし、まだ100円玉1枚だ。こんなの痛くも痒くもないし1回のミスぐらい気にはしない!もう100円入れてリベンジする。
「今度も釣り上げ⋯うわああっ、マジかよ。」
それからも俺は100円、100円、また100円を投入して永遠にチャレンジする。今日は神様のいたずらかなかなか取れない⋯100円のストックがなくなったら1000円札を両替して生成し、続けていく。しかし、この泥沼から抜け出せずに気がつけば2000円がこのクレーンゲームに消えていた⋯
「2100円⋯まだ行くぞ。」
「織田さん、もう大丈夫だから。これ以上使ったらあなたのお金が⋯」
「心配しないで。俺は探偵だから諦めが悪いんでね⋯るるかちゃんのために俺はテディベアを何としてもゲットするから、見てて!」
「⋯ 」
そうして俺はコンセントレーションを高めて狙いを定めボタンを押す。掴めるコツはこの2000円の中で見えてはいる⋯あとは運を引き寄せるのみだ!
「釣り上がった、そのまま⋯行けえええ!」
釣り上がったテディベアはそのまま穴に落ち、こうして無事に確保できた。俺の魂の祈りは届き、ついに勝ったわけである⋯やはり勝つのは正義なんだ!これが探偵の力である。
「るるかちゃん、ほら⋯諦めなかったら取れるんだよ。どうぞ!」
「ありがとう。織田さん、凄くかっこよかった⋯」
「そうかい?嬉しいな。るるかちゃんが喜んでくれて俺も何よりだよ!」
るるかちゃんは俺から袋に入れたテディベアを受け取ると今まで1番自然な笑顔でお礼を言う。無表情でも可愛いのに笑顔は超絶天使とかもう最高すぎだ⋯彼女が未成年じゃなかったらすぐに結婚したくなるぐらいキュンとした。
「それじゃあ、このまま沢山ゲームをいっぱいしようか。お金も時間も沢山あるしね!」
「うん♪」
それから俺達はこのゲームセンターでの時間を満喫することに。車のゲーム、ダンスのゲーム、メダルの競馬ゲームにメダルのミニゲーム等々⋯時間を忘れるぐらい楽しんだ。俺はこの時だけ子供の時に戻ったような気分である⋯警察になってからここまであんなとゲームセンターで遊んだ記憶はなかったし、こんなに遊んだのは和歌山に住んでた時に兄貴と遊んだ時以来だろう。ましてや家族以外の異性ともここまで遊んだことはない⋯今日だけで学生時代に感じられなかった青春を謳歌できた気分である。やっぱり、俺はこの時代にタイムスリップしてきて良かったと心の底から思うのだった。
ブラキッド
(脳内)CV:山口勝平
身長:174cm
体重:55kg
誕生日:6月21日
年齢:不明
怪盗団ファントムの一員。ニジーやアゲセーヌやゴウエモンより後輩でるるかよりは先輩もイギリスでの任務の間に入ってきた関係で面識はない。出自は謎が多いものの怪盗としての英才教育を受けてきたことは確かでウソノワールからは高い信頼を得ているものの先輩怪盗に対しては生意気な態度を取っていて周りからは煙たがられている。モチーフは『名探偵コナン』の怪盗キッド。(黒羽快斗→黒羽→ブラック+キッド)
いかがでしたか?信義とるるかちゃんのデート⋯まだまだ前半ですけど、楽しんでましたね。自分の気持ちを教えてほしいるるかちゃん⋯その答え探しに協力しつつ好感度を上げようとする信義、それぞれが目的を持って時間を過ごしているわけですけどもるるかちゃんは徐々に自分の気持ちを分かってきたみたいですね。原作に比べて表情豊かな気もしますけど、僕のこの作品はるるかちゃん推しホイホイとしてやっていきますんで⋯ついていってください!
しかし、ドラえもんの映画を観る中でまさかしずかちゃんの入浴シーンで気まずい展開になるとは⋯しかし、当のるるかちゃんは気にしてなかった模様。ただ、隣の客はそれで下品に盛り上がれるもんなんですね⋯こんな客が近くにいたら結構地獄に思えてきます。
その中でファントム側に現れた新幹部キャラのブラキッド⋯彼はまだ謎多きキャラですけど、プロフィールにもあるように厄介なキャラとして今後の出番も作っていくので楽しみにしててください。キッドを意識したキャラなのでまあ確実に言えるのは彼は魔術師であることでしょう⋯これだけは今のうちに言っておきます。
次回はデートの後編ですけど、その結末はちょっとモヤモヤする形になるとだけ今のうちに言っておきます。そして、その次からシリアスというか重めの5話分に入っていく予定ですね⋯しんどいでしょうけど、どうかお付き合いください。
最後に⋯今日、4月4日は僕の誕生日です!おかげさまでちょうど30歳になりました。アニメなら名探偵コナンと同級生なんですよね⋯こんな感じな僕ですけど、引き続き執筆とか頑張りますので引き続き応援よろしくお願いいたします!
プレゼント代わりの感想、お気に入り登録、高評価の3点セットはいつでも待ってますね。それでは、また次回!