私たちは、聖哉とモモイちゃんの考えにより、謎の少女をゲーム開発部の部室に連れてきた
ミ「先生!!この子を部員にするって本当なんですか!?」
「そ、そうよ。いつものあなたなら、警戒して色々調べるのに、何もわからないで、連れてくるなんて.....」
モ「でもリスタ。あんな所に置いてたら、さすがに危なくない?先生もそれを加味して、この作戦を立案したんだと思うけど.....」
――まぁ、確かにこんな小さい子をロボットたちがいるところに置くのもね
(モグモグ)
「!?」
そんな話をしていると、少女がゲームのリモコンを口に入れていた
ミ「ああっ、私のWeeリモコンを口に入れないで!ぺってして!ぺって!」
「ふむ、やはり、乳幼児の行動に似ているな。だが、言葉....難しい単語などを呂律するということは、少女の形をしたロボットに人工知能を埋め込んでいるという事か。」
聖哉が、冷静に分析をしていると、ミドリちゃんが
ミ「先生、今からでも、連邦生徒会かヴァルキューレあたりに連絡したほうが良くないですか?」
「いや、ダメだ。」
「ど、どうして?」
「連邦生徒会の奴らは信用できん。連邦生徒会が出入りを制限したところで、そんなのが見つかったら、消される可能性もなくはない。」
――確かに、なくもないけど.....自分の所属している所を信用してないって.....
「モモイ、こいつの学生登録をすることはできるか?」
モ「任せといて、先生。あとは名前と武器だね。」
「名前.....何か良いのあるかしら....」
ミ「それなら、お姉ちゃんが間違えて呼んだ『アリス』いいんじゃない。」
「アリス.....いいわね」
ア「本機の名称、「アリス」。確認をお願いします。」
「お前は、それでいいか?」
ア「........肯定。本機、アリス。」
モ「よし、これで名前は決まりだね。」
こうして、廃墟で出会った謎の少女、アリスちゃんが仲間になった
「だが、一つ問題がある?」
「問題?」
「こいつをミレニアムの生徒。ゲーム開発部にするためには、人間らしく偽装しなければならない。現時点で、こんなロボットみたいな口調では、ばれるだろう。そのためには、人語....人間的な文法を学ばなけれならない」
ミ「うーん。でも、どうやって教えよう。」
みんなで考えていると、聖哉が
「とりあえず、モモイ。学生登録をしてきてくれ」
モ「OK。任せといて」
モモイちゃんはそう言い、部屋を飛び出した。
「ミドリ、アリスの教育係をしてくれ。」
ミ「私が、ですか!?」
「何でもいい。俺たちは少し調べることがある。」
「調べること?」
ミ「わかりました。また明日。」
「あぁ。」
聖哉に言われた通りに、私は聖哉と部室を出た。
「聖哉、調べることって?」
「無論、アリスについてだ。未知な部分が多い。調べるに越したことはない。だが、今日はもう遅い。一旦、シャーレに戻るぞ。」
私たちは、シャーレに戻った。聖哉は何かをしているようだったけど、私は構わず、寝ることにした
次の日、聖哉と一緒にゲーム開発部の部室に行った.
ア「パンパカパーン、アリスが先生と女神に合流しました。」
「す、すごい!!口調がユーモラスになっている。どうやったの?」
ミ「そのー......ゲームをやらしたんだけど、徹夜でやってたみたいで、ゲーム風な口調になっちゃいました。」
「それでも、すごいわよ。これならばれなさそうね。」
私が部室を見回すと、昨日までいなかった子がいた
「あなたが、花岡ユズちゃん?よろしくね!」
ユ「は、はい。よろしくお願いします。」
ユズちゃんに自己紹介していると、聖哉が
「モモイ、学生登録できたみたいだな。あとは武器だな。」
モ「それなら、エンジニア部だね。」
「エンジニア部?」
ミ「ハードウェアに特化した部活だよ。」
モ「たぶん使ってない武器があるかもしれないから、早速行ってみよう。」
私たちは、早速、エンジニア部に向かった。ふとっ、聖哉のほうを見ると、中くらいのアタッシュケースを持っているのに気付いた。
――アタッシュケース!?何に使うんだろう?
ウ「先生、初めましてだね。私は白石ウタハ。」
部室に行くと、エンジニア部の部長が出てきた
ウ「なるほど、新しい仲間に、より良い武器をプレゼントしたい.....と。それなら、そこににあるものを好きに持って行っていいよ。」
ウタハちゃんが指をさした場所には、様々なエンジニア部の作品があった。
モ「やった!ありがとう、先輩!」
そうして、みんなで手分けして、アリスちゃんに合う武器を探した。
私は、一つの拳銃に目が行った。
「何これ?銃に画面がある。」
ヒ「それを見つけるとは目がありますね、リスタさん。」
急に後ろから喋りかけてきた子は、ヒビキちゃんというらしい。
ヒ「初心者なら、やっぱり拳銃が一番だよ。それに、この銃にはミレニアム史上、今まで存在しなかった機能が搭載されている。」
モ「その機能って?」
モモイちゃんがそう聞くと、ヒビキちゃんは自信満々な顔で、言った
ヒ「『Bluetooth』機能だよ。」
「........え?」
ヒ「音楽鑑賞やファイルの転送まで可能な拳銃.......調べた限り、そんなものは今までに存在しなかった。」
「……。」
「ねぇ、モモイちゃん。ミレニアムって、こういう子が多いの?」
モ「ほとんどがそうってわけじゃないけど、エンジニア部は中でもね......」
謎機能が付いた拳銃の話をしていると、アリスちゃんと聖哉がある物体を凝視しているのを見つけた。
ア「これは.......?」
2人が見ていたのは、アリスちゃんと身長くらいあるデカさの物体だった。
「ビーム砲のようなものか......」
コ「ふっふっふっ......先生、お目が高いですね。」
聖哉の後ろから、眼鏡をかけた子が話しかけてきた。
コ「私は、エンジニア部のマイスター、コトリです。あなたがうわさに聞く勇者先生ですね。そしてあなたはアリスですね、ゲーム開発部、四人目のメンバー!」
ミ「あ、コトリちゃん久しぶり。ところで、2人が見てるこの大きいのは何?」
ミドリちゃんがそう聞くと、コトリちゃんは自信ありげな顔で答えた。
コ「いい質問ですね、ミドリ。これはエンジニア部の下半期の予算、そのうちの約70%近くをかけて作られた、『宇宙戦艦搭載用レールガン』です!」
「レールガンか.....俺のいた世界にもあったが、これほどまでに軽量化できるとは.......」
「やっぱり、この世界の技術力は高いわね。」
コ「エンジニア部は今、ヘリコプターや汎用作業ロボットに続いて、宇宙戦艦の開発を目標としているのです!このレールガンは、その最初の一歩です。大気圏外での戦闘を目的として開発された実弾兵器!これはミレニアム史上、明らかに類を見ない初の試みです。」
モ「かっこいい.......聞いただけでワクワクしてくる!」
ミ「今回はうまくいってるんだね!?」
コ「もちろん!.......と言いたいところですが、この企画は、今は中断してます。」
「なるほど、予算か。」
――確かに主砲で部費の7割も使ってるなら、全体を完成するのは、もっとかかるわね。
聖哉の言葉に、コトリちゃんが相槌をうつ
コ「そうなんです、先生。」
モ「そんなの計画段階でわかることじゃん!どうしてこのレールガン、完成まで持って行っちゃったのさ!?」
「その質問は愚問だな、モモイ。こいつらは職人だ。『作りたい』『挑戦したい』という好奇心を言動力に部活をしている。お前たちと同じだ。」
ウ「流石先生、わかってるね。」
エンジニア部のみんなは納得したように相槌を打つ。しかし、聖哉は急に無表情になり、
「だが、あまり実戦向きではないな。この武器は却....「アリス、これがいいです!!」
全「!?」
アリスちゃんのほうを見ると、初めて見る表情で目が輝いていた。アリスちゃんの問いにエンジニア部のみんなはバツが悪そうに話した
ウ「うーん、そう言ってくれるのは嬉しいのだけど.....。」
コ「申し訳ないのですが、それはちょっとできないご相談です。」
「やっぱり、予算の問題よね。」
部費の大部分を使って作られたものをいくら友達だからといって、簡単にくれるはずがないと思っていたが
ウ「いや、悪いが予算の件ではなくて、先生の言った通り、個人の火器として使うには大きくて重すぎる。」
コ「なんと、基本重量だけで140㎏以上です!さらに高額照準器とバッテリーを足したうえで砲撃を行うと、瞬間的な反動は200kgを超えます。」
――200㎏!?聖哉なら持てると思うけど、この世界の基準からしてみれば重すぎるわね
「いや、俺が言ったのはあくまでも、大きさだ。携帯する武器としては、邪魔になるからな」
聖哉がそういうと、レールガンを軽々と片手で持ち上げた。
全「!?」
ウ「まさか、持てるなんて......」
コ「やっぱり、あの噂は本当だったんだ!!」
ヒ「強すぎる先生。この世界の常識から逸脱しているな。」
みんなが聖哉の力に驚愕していると、聖哉がレールガンをアリスに渡そうとした
ウ「先生!!さすがにこの子には……」
「聖哉!あなたは持てるかもしれないけどアリスちゃんには......」
「まぁ、見ておけ!!」
聖哉は、アリスちゃんの前に行き、レールガンを差し出した。アリスちゃんは、困惑した表情で問いかけた。
ア「先生!アリスには、これを持つ資格はあるのでしょうか?」
「資格とか関係ない。お前なら持てる。」
聖哉がそういうと、アリスちゃんは満面の笑みになり、レールガンを聖哉から受け取ろうとした。
ア「この武器を抜く者.......此の地の覇者になるだろう!」
全「!?」
「えぇ!?」
なんと200㎏ある物体を、こんな小さな子が軽々と持ち上げたのだ。それはまるで勇者が聖剣を抜いたように.......。みんなが驚きを隠せない中、一人。聖哉は、分かっていたような顔でこの光景を見ていた。
「やはりな。」
「う、うそ!?まさか持てるなんて......」
ア「えっと、ボタンは.....これがBボタンでしょうか.......?」
ヒ「ま、待って.....!」
ア「......っ、光よ!!!」
アリスちゃんがそう叫ぶと、レールガンから放たれた蒼光の一閃が天井を貫いた。
コ「ああああああっ!わ、私たちの部室の天井がぁっ!?」
「す、すごい。あの分厚い天井を一撃で......」
「うむ。やはり、エンジニア部はなかなかの技術力を持っているようだな。」
ウ「あ、あぁ。褒めてくれてありがとう、先生。」
――聖哉が褒めるなんて珍しいわね。
「これで当初の予定を始められるな。」
「予定?」
聖哉は、ウタハちゃんに一枚の紙を渡した。
ウ「先生、これは......拳銃の設計図!?」
聖哉が渡した設計図には、二丁の拳銃が書かれていた。
「連射力を高める技は、銃本体の負担が大きい。俺のARも使い物にならなくなってきた。そこで耐性のある銃が欲しい。」
「で、でも何で二丁拳銃なの!?威力ならライフルのほうが高いはずよ。」
「携帯性に優れているからだ。しかも、構えてから打つまでのタイムロスが少ない。そのためにアレスの銃の特技を覚えたのだ。」
聖哉は、理由を説明するとウタハちゃんのほうに向き直し、各種、細かいところを説明していった。すると、ウタハちゃんの表情がだんだんと崩れていった。
ウ「せ、先生......これは結構な予算がかかると思うのだが.....」
「問題ない。材料費もこちらで出そう。」
聖哉はそう言い、エンジニア部の部室を出ようとした。しかし、それまで黙ってみていた、モモイちゃんたちが、聖哉を呼び止めた。
モ「先生!!どこ行くの!?」
「無論、シャーレにだ。明日、明星ヒマリに会わせてくれ。」
モ「ま、待ってよ、先生。まだ依頼は終わってないよ!ミレニアムプライスに出すゲームを作るために『G.Bible』を見つけないと!!」
「なぜだ。アリスが加わったことにより、部の存続は確定。わざわざそんなものまで見つけて、ゲームを作る必要はない。これでお前たちとの依頼も終わりだ。早くヒマリに合わせろ。」
ミ「それはそうだけど......」
「ちょっと、聖哉!!」
冷たい言葉を浴びせる聖哉に、私は憤りを感じた。確かに、依頼の内容は完了しているけど、この子たちを放ってはいけないと思ったのだ。私は聖哉を止めようと、前に出ようとしたが、先に聖哉を止めたのはアリスちゃんだった。
モモミド「アリスちゃん!」
「アリスちゃん.....」
「.........。」
アリスちゃんの表情は、困惑の色を浮かべていた。だが、相変わらず聖哉は、無表情のままだった。
ア「先生はパーティーメンバーから抜けるということですか?」
「何を言っている。もとから仲間になった覚えはない。これは双方の要求に応える、いわば協力関係のようなものだ。」
「聖哉!そう言い方はないでしょう!!」
私と聖哉が口論になっていると、アリスちゃんが聖哉の裾をつかんだ。
ア「モモイたちから聞きました.....先生は本物の勇者と。アリスはまだ見習い勇者です。レベルも低く、特技もないひよっこです。ですから、アリスの師匠になってください!!」
ミ「アリスちゃん......」
「待ってアリスちゃん!こいつのことを参考にしちゃだめ!!すごく傍若無人な勇者なんだから.....」
アリスちゃんのお願いに聖哉は、めんどくさそうに
「断る。」
ア「!?」
聖哉の問いにアリスちゃんは、泣きそうな顔になり、さらに強く、裾を引っ張った
ア「な、何でですか?アリスはもっと先生と冒険をしたいです.....」
「.......リスタ、行くぞ。」
「せ、聖哉......」
私たちが部室を出ようとすると、突然後ろからモモイちゃんが叫んだ。
モ「.......わかったよ。もう先生のこと、頼らないから!!」
ミ「お姉ちゃん!!」
ア「先生.....」
部室を出た私は、聖哉を問いただした。
「聖哉!いくら何でも、あの言い方はひどいわ!!」
「........。」
私が聖哉にそう言うと、聖哉は言った。
「あいつらは、また『廃墟』に行くだろう。もちろん、援護はするが......あいつらだけで、攻略はできる。」
「そういう事だったら、はっきり言いなさいよ。いくら何でも言葉足らずじゃ.....」
「確かにな、反省しよう。」
――やけに素直ね。
「今は、ゲーム開発部は部室に戻ったらしい......一旦、神界に行くぞ。もっと職業を極めたい。」
「わかったわ。けど、ちゃんとあの子たちに説明してよ。」
「.........善処する。」
聖哉がそう答えると、私は安堵し、神界の門を開き、入った。
「聖哉、今度はどんな修行をするの?」
「今回もまた、神による修行ではなく自主練だ。」
聖哉はそう言うと、職業を転換した。
「『
「
聖哉が魔法を唱えると、魔法陣が浮かび上がり、そこからボルトアクションライフルが出てきた。
「聖哉、これは!?」
「機皇操士はロボットだけでなく、スキャンした物体も作り出せることができる。素材によって、消費するMPは変わるがな.....」
――す、すごい!!........ちょっと待って、この職業を使えば、大金持ちになれるんじゃ.....うふフフフっ
「何を笑っている。気持ち悪い。」
「だ、だって―――」
「何か勘違いをしているようだが、この職業で生成された物体は職業を変えても残るが、壊されるか、解除しない限りその分のMPを消費し続ける。だから、売ったりすることはできない。」
「えぇ!?そんな――」
「強力な職業だが、制限も多いということだ。」
「でも聖哉、ライフルなんか作ってどうするの?」
私がそういうと、聖哉は凛とした表情で答えた。
「無論、あいつらを援護するためだ。今回使うのはレミントンM700。様々な口径の弾丸を扱える、レミントン社の傑作だ。魔力弾により威力もある。1300ヤード離れたところから狙撃するために練習がしたい。」
結局、あんなに言ってたのに、あの子たちのために最善を尽くすみたいだ。
「2日は練習がしたい。それまでお前は待機だ。」
「はいー、いつもの奴ですね.......わかりましたよ。」
聖哉は、そう言うと早速、修行に取り掛かった。
1日たった時、私は差し入れを私に行こうとした。
「あれ?聖哉ってどこで修行してるんだろう。」
待機しろと言って、どこかに行ってしまったから、場所が分からなかった私は聖哉に連絡した。
『聖哉。どこで修行してるの?』
聖哉による返信は、予想してたより早く来た。しかしそこに送られてきたのは、神界のとある場所の座標だった。
「ここって確か......ミティス様の......ミティス様!?」
そう、聖哉の送ってきた座標はあのかつて、聖哉を性的に襲おうとした、弓の女神『ミティス』様の森だった。
「た、確かに射撃ならミティス様だけど.......まぁ、あの勇者なら大丈夫よね」
一瞬、冷や汗が出たが、あの勇者のことだから大丈夫だろうと思った。
「と、とりあえず、行ってみましょう。」
そう思い、早速、神界の森に行った。するといたのは、四足歩行をしているミティス様だけだった。
「ひ、ひいいいい!!ミティス様!?」
私が叫ぶとこちらに気づいたようにミティス様が向かってきた。
「あら?リスタルテさんじゃありませんかー!!ご機嫌麗しゅうございます。」
相変わらず、興奮しているミティス様に寒気を覚えたが、今は聖哉のことについて質問した。
「み、ミティス様。聖哉はどこに....」
「あぁ、聖哉さんでございますか.....今は修行中でございます。」
「しゅ、しゅぎょうでどんな.....」
私がそう言うと、ミティス様はニヒルのような口になり、言った
「聞きたいでございまするか?」
「ま、まさか......!?」
「それは.......ぐふっ」
「..........へ?」
突然、喋らなくなったミティス様を見ると、頭に穴が開いていた。それを見て私は、驚愕した。
「ぎゃああああああ、神界で殺人事件が....いや、女神だから殺神事件が.......ん?」
倒れたミティス様の弾痕を見て、すぐに誰が撃ったのか、分かった。
「ま、まさか、聖哉!!」
「よくわかったな。」
いつの間にか、私の横にライフルを持った聖哉がいた
「せ、聖哉!!いくら変態女神で死なないからって、頭に撃つのは.....」
「何を言っている?これも修行だ。」
「いや、ミティス様、動かないけど......」
聖哉は動かないミティス様に見向きもせず、今回の修行を説明した。
「今回の修行は銃による射撃能力向上のために森で練習することにした。実際、廃墟もビルなどが密集している。遮蔽物がある中の射撃は難度が高い。」
「な、なるほど、だからたくさん木が密集してる森で......ちょっと待って、それとミティス様を撃ったことと直接関係はないじゃない。」
「いや、もう一つは動いてる物体を当てる練習だ。敵が止まっていることはほぼあり得ないからな。ミティスに頼み、いわばかくれんぼのようなものをしていた。」
――いや、女神とかくれんぼって......鬼を撃ち抜くかくれんぼなんて聞いたことがないのだけど.....
聖哉が当たり前のように説明していて、疑問に思ったことがある
「で、でも聖哉には自動追尾する特技があったはずよ。」
「あぁ、それか....言い忘れていたが、
「う、嘘!?あんなに便利なのに......」
「便利な技ほど制限が多い。仕方がないことだ。だからこそ、ほかの技で欠点を補うことが大事なのだ。」
聖哉と今回の修行について話していると、それまで倒れていた、ミティス様が起き上がった。
「話している最中に撃ち抜くとは、それじゃあ、修行にならないじゃないですか、聖哉さん。」
「当たり前だ。お前が途中で修行をやめているから、撃っただけだ。早く再開するぞ。リスタ、終わったら、そっちに向かう。」
「わ、分かったわ。」
聖哉はそう言うと、修行を再開した。
――だいじょうぶかな.....いつか、ミティス様、本当に死ぬんじゃ.....
修行の邪魔になるといけないので私はアリアの部屋に行った
「リスタ。帰ってたの.....また聖哉の修行?」
「そうなの......またミティス様と意味の分からない修行をして......」
「えぇ、聖哉はまたミティスと修行しているの!?」
アリアが紅茶をこぼし、前のめりになりながら言った。
「まぁ、修行って言っても、ほぼ、暗殺みたいなものだけどね。」
「確かに、聖哉なら大丈夫だと思うけど......それより、リスタ。水晶玉見た?」
「水晶玉?.......!?」
アリアが言うものだから、あの子たちに何かあったと思い、私は急いで水晶玉を覗いた。
そこには、再び『廃墟』に行く、ゲーム開発部の姿があった。
「大変!!早く聖哉に知らせなきゃ。」
私はそう思い、再び森に向かった。
「聖哉!!モモイちゃんたちが『廃墟』に向かったわ。」
私がそう叫び、聖哉を探していると、ふとっ、何かを踏んだような気がした。私は恐る恐る、下を見ると、そこには
「ぎょえええええええ!!み、ミティス様!!」
そこには、全身穴だらけでぐったりしていた、ミティス様がいた。
「予想より早かったな。」
「せ、聖哉!!」
いつの間にか私の隣に聖哉がいた。
「み、ミティス様。大丈夫なんでしょうね!!」
「安心しろ。女神は死なない。ちょうど、修行が終わったところだ。廃墟に門を出せ。」
倒れているミティス様を心配しながら、私は『廃墟』に門を開いた。
「
-――――――――――――――――――――――
『廃墟』雑居ビル屋上
「うむ、ここが一番見晴らしがよさそうだな。」
「えぇ、それより、あの子たちは.....」
そこには、廃墟に向かっているゲーム開発部のメンツがいた。
「ユズちゃんも来てるわ。」
「そのようだな。」
モ「なんか前来た時より、ロボットの数多くない?」
ミ「アリスちゃん。引き付けたから、やっちゃって!!」
ア「光よ!!」
アリスちゃんが放った攻撃により、ロボットたちを一掃したかと思われたが、ロボットたちは攻撃を耐えていた。
モ「う、嘘!?」
ミ「アリスちゃんのスーパーノヴァでも、倒れないなんて......」
ユ「これは本格的にまずいんじゃ......」
あまりの敵の強さに、モモイちゃんたちは慌てていた。
「せ、聖哉!!助けないと。でも、アリスちゃんの攻撃を耐えるなんて、どうすれば........」
「無論、ここでスナイプする。奴らの装甲がどれだけ硬かろうと、魔弾の威力は凄まじい。一発で倒せる。」
聖哉はライフルを構え、スコープを調整した。
ミ「や、やっぱり、先生を連れてきたほうがよかったんじゃ.......」
モ「ミドリ!先生の話はしないで!!どうせ頼んでも、来なかったでしょ!!」
ユ「で、でもこの状況どうすれば.......」
(バンッ)
全「!?」
聖哉の放った弾丸は、ロボットたちを一撃で沈めた。
それを見たモモイちゃんたちは、何が起こったのかわからない様子だった。
モ「な、何!?何が起こったの?」
ミ「突然、ロボットたちが倒れて......」
ユ「この弾痕.....ライフルだね。」
モ「ライフル!?いったい誰が.......」
ア「モモイ!あそこ見てください!!」
モ「あそこ?」
ア「先生です!!」
モ「先生!?」
ミ「やっぱり、助けに来てくれたんだ。」
アリスちゃんがこちらのほうに向いて、手を振っていた。
「せ、聖哉!アリスちゃんにばれたわよ」
「ふむ、この距離で見つけることができるとは........やはり......」
聖哉が先に突破するようにモモイちゃんたちに合図をした。
ア「!?モモイ、突破しましょう。」
モ「何が何だかわからないけど....なんだかんだ言って、手伝ってくれるんじゃん。」
その後、モモイちゃんたちに立ちふさがるロボットを、聖哉がほとんど倒していった。
「取り敢えず、オールクリアだ。あいつらと合流しよう。」
私たちは、ゲーム開発部と合流した。
ア「パンパカパーン!!先生が再び、パーティーメンバーに加入しました。」
モ「先生!!私たちのことは、どうでもいいんじゃなかったの?」
「勘違いするな。俺は、廃墟が気になっただけだ。」
「モモイちゃん。これも聖哉なりの照れ隠しだから。」
私がそう言うと、アリスちゃんが納得したように
ア「先生はいわゆるツンデレというやつなんですね。」
「ツンデレ?なんだそれは!」
ミ「あんなに強いのに、ツンデレという言葉を知らないんだ......」
この仲睦まじい、光景をずっと見てみたいが、私は話を戻そうとした。
「それより、みんなここは......?」
私たちが、入ったのは、前回、アリスちゃんがいた所と構造が似ている場所だった。
ア「.........。」
モ「どうしたの?アリス。」
それまで元気だった、アリスちゃんが突然、黙ってしまった。
ア「わかりません.....ですが、どこか見慣れた景色です。こちらのほうに行かないといけません。」
「ちょ、ちょっと、アリスちゃん!?」
アリスちゃんがそう言うと、どこかに向かってしまった。聖哉が一瞬、顔をしかめたが、ついていくことにしたようだ。
ア「アリスの記憶にはありませんが......まるで『セーブデータ』を持っているみたいです。」
「なるほど、お前の体に刻まれた深層意識というものか.....」
その言葉にピンときた。かつては聖哉も前世の記憶をなくしても、その記憶に刻まれた信念を貫いたことを......
ミ「あっ、あそこにコンピューターが一台.....あれ?」
そこには、電源のついたコンピューターがあった。すると、突然、コンピューターから音が鳴った
?「Divi:Sion Systemへ、ようこそお越しくださいました。お探しの項目を入力してください」
モ「おっ、まさかの新設設計。G.bibleについて検索してみよっか?」
「な、なんか怪しすぎない?アリスちゃん、ちょっと待って。」
私の忠告を聞く前に、アリスちゃんがキーボードに打ち込んでいた。
「アリス。もっと慎重になれ、罠かもしれないだろう。」
聖哉がアリスに、アドバイス?をしたとき、突然、コンピューターが意味の分からない音を発した。
?「......#$%#$"%$%&$%#&~!#$$&%」
モ「こ、壊れた!?アリス、いったい何を入力したの!?」
ア「まだエンターを押していないはずですが......」
?「あなたはAL-1Sですか?」
全「!?」
「お前ら一旦、離れろ!!」
聖哉がそう言い、みんなを後ろに下がらせた。
ア「あなたはAL-1Sについて知ってるのですか?」
?「...........。」
ミ「反応が遅い?」
アリスちゃんが質問した時、突然、画面がぼんやりしてきた。
?「そうで.......@!#%#@!$%@!!!!」」
ミ「え、え?何これ、どういう意味!?」
?「緊急事態発生。」
?「電力限界に達しました、電源が落ちると同時に消失します。残り時間51秒」
モ「だ、ダメ!せめてG.Bibleのこと教えてからにして!!」
?「G.Bibleが欲しいのであれば、提案します。データを転送するための保存媒体に接続してください。」
どういうこと?このコンピューターの中にG.Bibleがあるっていうの?
モ「そうはいっても急に保存媒体なんて......あ、「ゲームガールズアドバンスSP」のメモリーカードでも大丈夫?」
?「............まぁ、可能、ではあります。」
――あれ?このコンピューター、急に機械らしくない口調になったわね。例えるなら、アリスちゃんと最初に会った時みたいに....」
モ「な、なんだかすごく嫌がっている感じがするんだけど....気のせい?」
ユ「データケーブル......連結完了!」
?「転送開始.....保存領域が不足、既存データを削除します。残り時間9秒。」
モ「もしかして私のセーブデータ消してない!?ねえ!?」
?「容量が不足しているため、確保します。」
モ「だ、ダメ!お願いだからセーブデータは残して!そこまで装備揃えるのすごく大変だっ」
?「残念、削除。」
――また口調が.....まるで中に人間が入ってるみたいに......
モモイちゃんが嘆いていると、ゲーム機は電源を落とした。
しばらくすると、電源が付いた。
?「データ転送完了。」
聖哉が、ゲーム機を確認した。すると何かに気づき、画面をみんなに見せた。
「これを見ろ」
そこには、G.Bible.exeと書かれたファイルがあった。
モ「これだよこれ!早速開いてみよう。」
モモイちゃんがファイルを開くと、パスワード入力のポップアップが出てきた。
モ「パスワードが必要!?何それ、どうすればいいのさ!?」
ミ「大丈夫。普通のパスワードくらいなら、ヴェリタスが解除できるはず......!」
「ヴェリタス?」
モ「ミレニアムでも優秀なホワイトハッカーの集団だよ。」
モモイちゃんの言葉を聞き、今まで黙っていた聖哉が口を開いた。
「ほう、それなら、俺も興味はある。」
ミ「そうと決まれば、早速戻ろう。」
「いや待て、ここから神界を経由して帰ろう。そのほうが安全だ。リスタ、門を出せ。」
聖哉にそういわれ、私は門を開いた。
モ「こ、これが神界への門!!」
ユ「ほ、本当に行くの?」
「安心して、神界の神様は、人間には敵意はないわ。」
ア「アリス、ワクワクします。」
私たちは、神界への門をくぐった。
聖哉の援護射撃は、バイオハザードレクイエムのレオンに看過されて、書いてみました。どっちのキャラも安心感があるので、書きやすかったです。
次回は、ヴェリタスで作戦会議です。