私たちは、ミレニアムに戻るために、神界に来た。
ミ「ここが、神界......」
モ「ゲームの世界に来たみたいだよ。」
ア「アリス、冒険します!。」
初めての神界で盛り上がってるゲーム開発部を横目に聖哉は、G.Bibleの入ったゲーム機を調べていた。
「何かわかったの?」
「いや、パスワードを入力するくらいしかわからない。それともう一つ、気になることがある。」
「気になること?」
「あのコンピューターは、自分の中にG.Bibleがあるといった。つまり、このゲーム機の中に、あのコンピューター自体が入っているということだ。」
私は疑問に思った。
――別に普通じゃない?ファイルを開くためには、OSが必要なんだから……
「........専門的な知識についてはさっぱりわからん。やはり、早急にヴェリタスに行く必要があるようだ。」
聖哉は、何かに納得したように、首を縦に振った。
「お前ら。神界には今度、連れてってやる。今はヴェリタスの部室に行くぞ。」
聖哉の言葉を聞いたモモイちゃんとアリスちゃんは不服そうにしたが、ゲーム開発のためなので、納得してくれた。
ミレニアムに戻ってきた私たちは、早速、ヴェリタスの部室に行き、パスワードの解析を頼んだ。
ハ「知っての通り、ヴェリタスは、キヴォトス最高のハッカー集団だと自負している。そのうえで、単刀直入に言うね。」
聖哉以外(ごくり......)
ハ「モモイ、あなたのゲームのセーブデータを復活させるのは無理。」
「...........え?そっち!?」
モ「うわぁぁぁぁぁん!もうだめだーーーーー!」
「そっちはどうでもいい。」
モ「どうでもよくないよ、先生!私の努力が......」
ミ「それより!!G.Bibleのパスワードの解除はどうしたのさ!?」
コ「それなら、マキが作業中ですよ。」
どうやら、マキちゃんという子が、パスワードの解析をしているらしい。それを聞き、私は安堵した。
マ「あ、おはようミド!来てくれたんだね、ありがと。」
マキちゃんは、みどりちゃんに挨拶をすると、聖哉のほうに向いた。
マ「あなたが先生だよね!めっちゃ強いって噂の......あれ?モモはどうして落ち込んでいるの?」
ミ「気にしないで大丈夫........それより、G.Bibleはどうだった?」
思い出したように、マキちゃんは手をたたき、説明をした。
マ「うん、ちゃんと分析できたよ。あれはかの伝説のゲーム開発者が作った神ゲーマニュアル.....G.bibleで間違いないね。」
モ「よ、よかった~。」
ミ「そ、それでパスワードは.....」
それまで、元気に話していたマキちゃんが真面目な表情になった。
マ「実は、ファイルのパスワードについてはまだ解析できていないの。」
モ「えぇっ、じゃあ結局見られないってことじゃん!?ガッカリだよ!」
――ヴェリタスですら、解読できないパスワードってこと!?
「だが、そういうからには、解決方法があるのだろう。」
ミ「そうなの!?」
聖哉の問いに、マキちゃんは頷いた。
マ「あのファイルのパスワードを直接解析するのは、たぶんほぼ不可能。でも、セキュリティファイルを取り除いて丸ごとコピーするって手段なら、きっとできると思う。で、そのためにはOptimus Mirror System.....通称「鏡」って呼ばれるツールが必要なの。」
モ「全然、理解できなかったんだけど.....」
「つまり.......G.Bibleを開くためには、「鏡」というプログラムが必要ってことね。それはどこに....」
私がそう言うと、ヴェリタスの子たちがバツが悪そうな表情になった。
マ「実は、前まで持ってたんだけど、生徒会に押収されちゃったの、もう!」
コ「『鏡』もそうですし、いろいろと持って行かれてしまいましたね......私の盗聴器とかも。」
――ちょっと待って.....この子今、盗聴器って言った?
ミ「その『鏡』って.....そんなに危険なものなの?」
みどりちゃんの質問に、ハレちゃんが首を横に振った。
ハ「そんなことは無いよ。ただ暗号化されたシステムを開くのに最適化されたツールってだけ。元々は、私たちの部長が開発したものなんだけど......」
ミ「部長っていうと.....ヒマリ先輩?」
ア「ヒマリ.......」
ミ「アリスちゃんはまだ会ったことないよね、ヴェリタスの部長さんなの。ちょっと体が不自由で車いすに乗ってるから、見かけたらすぐわかると思う。」
ミ「すごい人でね。身体のことはあるけど、それであの人に同情したり軽視したりするような人は、少なくともこのミレニアムにはいない。」
やっぱり、聖哉の言う通り、とんでもなくすごい人なのね。
私が、ヒマリちゃんに興味を示していると、聖哉が口を開いた。
「要するに、『鏡』をセミナーから取り返せばいいのだな。」
ハ「うん、まぁ、そうだね。」
モ「セミナーから取り返す!?何で、ヒマリ先輩が作った装備を取られたのさ。」
モモイちゃんがそう言うと、少しの間、ヴェリタスの子たちが無言になり、
コ「.......わたしはただ、先生のスマホのメッセージを確認したかっただけです。そのために『鏡』が必要で......」
うん、うん。確かに聖哉のスマホをロックを解除するには、『鏡』必要......ってえぇ!?
「あんたのスマホの中身、見られてるわよ!?」
私が聖哉にそう言うと、なんとも思っていない表情で
「そうだな。」
「そうだなって、いつものあんたなら、もっと用心するはずじゃん。」
「お前は何を言っている。あれは俺のスマホであって、俺のスマホではない。」
全「..........え?」
聖哉の言葉でこの場にいる全員の思考が停止した。
コ「ど、どういうことですか、先生。」
「コタマ。お前がシャーレを盗聴してるのも、スマホの中身を見ようとしていたのも知っている。」
コ(ドキっ)
「そこで俺は、ダミーを作っていたのだ。そもそも、俺は携帯電話を持っていない。」
「いやいやいや、携帯持ってないでどうやってみんなと連絡とってたの?」
「生徒の連絡、情報収集はすべてアロナに任している。」
いや、こいつ、スマホまでもダミーだなんて、どんだけ用心深いのよ!
ハ「先生って、なんか会長みたいだね。」
マ「用心深いところとか、すごく似てるよね。」
コ「何かほかの方法を探さなければ......」
聖哉の用心深さに、一同は困惑していると、聖哉が
「つまり、ヴェリタスは『鏡』取り返したい。ゲーム開発部は『鏡』を使ってパスワードを解除したい。利害は一致している。」
ミ「先生.....もしかして、それは........」
モ「ヴェリタスと協力して、生徒会から『鏡』を取り返すんだよ!!」
ま、マジで!?さすがに、この学園のトップと争うのはやばいんじゃない?
私が不安を抱いていると、聖哉は
「よし、それで行こう。」
「えぇ!?マジでやるの?」
中立の立場であるシャーレに所属する人が生徒会を襲撃していいの?
聖哉の提案に、マキちゃんが顔をしかめていたことに気づいた。
マ「実は問題があってね。」
モ「問題?」
マキちゃんが少しの間無言になって
マ「『鏡』は生徒会の『差押品保管庫』に保管されているんだけど。そこを守ってるのが実は......メイド部なんだよね。」
「メイド部?」
何その可愛い部活は.....?なんでそのメイド部が警備しているの?
モ「あぁ、C&Cのことだよね?ミレニアムの武力集団、メイド服で優雅に相手を「清掃」しちゃうことで有名なあの.......」
!?メイド服着てるのに武力集団!?本当にこの世界って、おかしな部活が多いのね........でも、確かにこの世界の生徒は強いけど、些細な問題じゃないかな,.....
私がそう疑問に思っていると、突然、モモイちゃんが声を荒らげ
モ「諦めよう!!!ゲーム開発部、回れ右!前進っ!!」
「えぇ!?そんな強いの?C&Cって....」
モ「強いなんてもんじゃないよ!!あの部の『ご奉仕』によって過激団体や武装サークルは数えきれない。」
「ふむ、ゲヘナでいうところの風紀委員会のようなものか.......」
マ「でも、諦めちゃダメだよ。G.Bibleがないと廃部になっちゃうんでしょ。」
「!?どういうこと?既定の人数は達したんじゃ.....」
私がそう問うと、モモイちゃんが顔をしかめながら
モ「実は、ユウカにこのことを話すと、実績を示さないと、廃部になることが決まって.....」
「せ、聖哉。これは今回のことに協力したほうが......」
私が聖哉にそう言うと、彼は当たり前という顔で
「何を言っている。俺はどんなことがあろうとこいつらに協力すると決めている。」
ミ「せ、先生.....」
「そのC&Cがどれくらい強いのかわからんが、もしもの時は相手をしよう。」
やっぱり、いつのも聖哉なら、こんなはっきりは言わなかった。この世界に来てから変わったのかな?
ミ「ま、待ってください、先生。これは私たちの問題です。いくらなんでも巻き込むのは......」
マ「それにいくら先生が強いからって、あのC&Cを相手するのはさすがに.......」
「参考までに、どれくらい強いかわかるか?」
コ「うーん、そうですねぇ。C&Cのリーダがゲヘナの風紀委員長と同格くらいでしょうか。」
ヒナちゃんと同じくらい!?それなら、皆が尻込みするのもわかるわね......聖哉の敵じゃないと思うけど
コ「ですが、私の盗ちょ.....情報によると、現在のメイド部は完全な状態ではありません。」
「完全な状態じゃない?」
ハ「確かにC&Cはミレニアム最強の武装集団。もちろん、メンバー個々の実力も去ることながら、『最強』と呼ばれる所以は、コタマがさっき言っていたリーダー。コールサインダブルオー.....美甘ネルのこと。」
美甘ネル!!聖哉が最初にアロナちゃんに調べさせたミレニアムの最高戦力!!
ハ「けど彼女は今、不在なの。」
「そうなの!?」
コ「ミレニアムの外郭に用事があって、席を開けてるようです。」
ミ「.......やってみよう、お姉ちゃん。」
みどりちゃんの言葉にモモイちゃんが動揺していた。
モ「えぇ!?でもネル先輩がいないからって、相手はあのメイド部だよ!?」
「待って、モモイちゃん。今回は聖哉がいるから、どんな敵が来たって......へぶっ」
全「!?」
突然、聖哉が私の頭にチョップしてきた。
「いつも言ってるだろう。油断をするな。」
「で、でもヒナちゃんと同格くらいなら、聖哉だったら大丈夫じゃん。」
私の言葉に聖哉は少し考え
「確かに、能力値的には、狂戦士化を使わなくても勝てるだろう。だが、目に見えているものがすべてではない。厄介な技を持ってるかもしれないだろう。」
「た、確かにそうだけど......」
皆が反応に困っていると、アリスちゃんが
ア「先生、大丈夫です。私たちならできます。」
モ「アリスちゃん!?」
アリスちゃんは、真っ直ぐな目で聖哉を見ていた。
ア「今ここには、勇者と女神、そして見習い勇者アリスの最高の仲間たちがいるんですから!!」
「アリスちゃん........!!」
アリスちゃんの言葉に、聖哉は天を仰いだ。
「.........そうだな。だが、そのためには、いくつかの準備が必要だ。情報に特化したヴェリタス。そしてもう一つ、勢力が必要だろう。」
ミ「もう一つの勢力ですか?」
「エンジニア部のところに行くぞ。」
確かに、ミレニアムなら電子技術に特化したエンジニア部は必須ね。
早速、私たちはエンジニア部の部室にお願いをしに来た。
ウ「なるほど、先生の言う通り、私たちが必要みたいだね。それと先生。頼んでたものができたよ。」
「流石だな。見せてくれ。」
ウタハちゃんは、銃の入ったアタッシュケースを持ってきた。開けるとそこには、黒を基調とした二丁の拳銃が入っていた。
モ「普通のハンドガンより長いね。」
「銃の反動を抑えるため、コンペンセイタ―をつけ、銃身は連射に耐えるため、肉厚にして、重厚感を出している。」
ウ「私たちも、久しぶりに腕が鳴ったよ。」
聖哉が銃を手に取って、体になじませた後、バックから何かを取り出していた。
「せ、聖哉、何してるの?」
聖哉は、バックから袋を取り出した。
「そ、それは!?」
「もちろん、ホシノの髪の毛だ。合成するのに使う。ホシノの髪の毛10本、 そしてリスタの毛を1本をこの銃に合成すると、さらに強度が増し、唯一無二の銃になる。」
出ましたあぁぁ!!毎度おなじみ、合成。私の髪の毛はレギュラーメンバーです。
私がいつもの合成に、言葉に出せない感情を抱いていると、聖哉が銃を見て、静止した。
ウ「どうしたんだい、先生?」
「なんだこれは......」
聖哉が見ている銃をよく見ると.....なんと、ゲーム開発部の刻印が彫ってあった。
モ「ふっふっふっ、先生気づいたね。私が彫ってもらったの!これで先生もゲーム開発部の仲間だね。」
「せ、聖哉、怒っちゃダメよ。子供のいたずらなんだから.....って」
聖哉が少し微笑んだような気がしたが、すぐにいつもの顔になり
「まぁ、良いだろう。戦闘に支障はない。それより、作戦会議をするぞ。だが、この会話を聞かれてる可能性がある。そこで会議は神界で行う。」
ウ「神界?」
ア「アリスはまた神界に行きたいです。」キラキラ
私は、神界への門を開き、皆を連れて入った。
――――――――――――――
ウ「ほう、ここが神界か」
マ「す、すごい!!」
モ「また来ちゃったね。」
ア「アリス、冒険したいです。」
「まぁ、待て。作戦実行は夜。つまり、あと2時間ある。この神界では、時の流れが緩やかになっている。5日ぐらい猶予があるだろう。」
聖哉はそう言い、皆を椅子に座らした。
「........おそらくだが、俺たちが『鏡』を取り返しに行くことを、把握している可能性がある。」
全「!?」
な、なんで!?盗聴されているなら、聖哉が対策するはず、どうやって情報を入手するの?
ウ「先生。どういうことだい。」
コ「私たちヴェリタスがやすやすと盗聴されるような真似はしません。ましてや、情報を売ることも......」
モ「こっちの行動が分かってるなんて、どうすればいいの!?」
「落ち着け、モモイ。少し気になることがある。なぜ『鏡』がセミナーの手に渡ったのかだ。」
全「........え?」
「せ、聖哉!何言ってんの!?それは、ヴェリタスの子がいけないことに使ったからに決まってるじゃん。」
「そこだ。お前たちの言う明星ヒマリがそんなに優秀なら、なぜセミナーの手に渡ることを許したのか。ましてや、こいつらの悪だくみに使われることを防ぐために行動をしなかったのかだ。」
モ「先生!もっとわかりやすく、言ってよ。」
「結論から言おう。今回のことは全部、明星ヒマリが企んだことだとしたら.....どうだ。」
全「!?」
ヒマリちゃんが!?どういう事?
コ「せ、先生。どういうことですか?部長が企んだことって.....」
「つまり、俺らは奴らの手のひらで泳がされているのだ。明星ヒマリはわざと『鏡』をセミナーの手に渡るようにしたのではないか。」
聖哉の言葉に一同が啞然となった。
「いやいや、聖哉。いったい何のために?そんなことする必要ないじゃん。」
「わからん。だが、頭に入れておいたほうが良いだろう。その上で今回の作戦を話す。」
聖哉が、淡々と作戦をみんなに話した。
――――――――――――――――――――――――――――
ミレニアム・オペレーションルーム
(ドカアアァァン)
ア「くっ!?....や、やられてしまいました!」
ユ「信じられない。どんな方法で来るのかと思ったら、寄りにもよって強行突破だなんて。」
聖哉の指示により、敵の本拠地へ、強行突破させられたアリスちゃんはあっさり、捕まってしまった。 その様子を聖哉が放った土蛇で監視していた。
モ「先生!アリスちゃんが捕まっちゃったよ。」
「問題ない。計画通りだ。これで、エレベータのセキュリティシステムを破壊することができた。奴らはシステムを直そうとするだろう。」
なんて、作戦......でもこれで、次のステップに行けそうね。
マ「先生。エンジニア部が『トロイの木馬を侵入させることに成功した』って連絡が来たよ。」
「上出来だ。次はステップ2だ。全員配置につけ!!」
全「了解!!」
時は遡り、神界にて
ハ「先生。『鏡』があるのは、ミレニアムタワーの最上階の西側。」
マ「調べたところ、入り口から保管所へたどり着くには、約400台の監視カメラと50体近い警備ロボット、それにブラック企業から押収した戦闘ロボット数十体を突破しなきゃいけないみたい。」
「な、何でそんなことまでわかるの?」
私の質問に、ウタハちゃんが説明してくれた。
ウ「それは、私たち、エンジニア部がセキュリティシステムの構築に協力したからだね。」
「ふむ、俺が依頼するなら、ブラフを混ぜたがな。」
「いや、まさか生徒会を襲撃するなんて思わないでしょ。」
ハ「一番の問題は、『エレベーター』を使わなきゃいけないということ。このエレベーターは、生徒会の役員とか限られた人にしか通過できない、指紋認証システムが付いている。」
指紋認証!!でも、それなら、聖哉の変化の術で生徒会の子たちになれば、開くんじゃ
「ねぇ、聖哉「ダメだ」
「え!?早くね!まだ私何も言ってないけど.....」
「お前が言うことくらい想像できる。変化の術でユウカになり、潜入することだろう。」
ウ「先生は、ユウカになれるのかい?やはり、現代の科学を超えているな。」
「あぁ、だが、こっちが来ることがばれている以上、ユウカもそこにいるだろう。ゴリ押すこともできるが選択肢は残しておきたい。それに今回は俺は司令塔として参加する。」
全「!?」
モ「えー、先生が一緒に来てくれたら、C&Cも怖くないのに......」
「奴らは俺が介入することを知らない。敵の隙を突くには隠密に遂行するほうが良い。もちろん、アシストはする。」
――まぁ、本当に危ないときは、介入するんだろうけど......
「お前ら一人一人に土蛇を付けておく、万が一の時に身代わりになるだろう。」
聖哉がそう言うと、みんなの頭の上に土蛇が乗った。
モ「な、何これ?」
ミ「へ、蛇?」
ウ「す、すごいなこれは......」
「そして、セレモニクの時同様に、土蛇による視覚共有。土蛇モニターにより、監視を行う。」
ハ「こ、これは......」
聖哉がモニターに映し出したのは、ミレニアムタワー最上階の映像だった。そこには、ユウカちゃん率いるセミナーの子たちがいた。
「どうやら、俺たちが『鏡』を取り返しに行くという情報を持っているのは、確定だな。」
コ「横にいるのは、コールサインゼロスリーだね。」
あれが、C&C!!メイド服を着ているのは本当のようね。
そして、現在。オペレーションルームにて
ユ「.......来た。」
オ「監視カメラにて対象を発見しました。一番ゲート、ポイントA1にターゲットを確認。」
ア「そこまで入れば、もう脱出はほぼ不可能と見て良いのですよね?では、私が行きましょう。」
ミレニアム・廊下
モ「えーっと、この辺で良いんだっけ?」
ミ「すごく奥のほうまで来た感じですが......恐らく間違っていないかと。」
ア「ええ、合っていますよ。」
モモイちゃんとミドリちゃんを出迎えたのは、アカネちゃんだった。
ア「こんばんは、良い夜ですね。お二人のここまでの行動は、監視カメラですべて見せていただきました。あなたたちの計画はもう失敗しています。お早めに投降することをお勧めしますよ。」
ミ「あ、アカネ先輩!」
モ「あぁ、あの最近、体重を気にしてるアカネ先輩?」
ア「ちょっと待ってください!その情報漏洩はさすがに問題がありますよね!?....って、そんなことより、姿を見せてもらいますよ、モモイちゃん、ミドリちゃん!」
だが、そこにいたのは、モモイちゃんとミドリちゃんだった。
モ?「どんな質問にも答えをご提供!エンジニア部の説明の化身、豊見コトリ」
ミ?「ヴェリタスのデジタルアーティスト、マキだよ。」
ア「.......え?」
モモイちゃんたちの姿で急に、マキとコトリと名乗る子たちを見て、アカネちゃんは呆然と立ち尽くした。
ア「ん?....モモイちゃんとミドリちゃんですよね。」
モ?「ん?私はコトリですよ。」
ミ?「私はマキだよ。」
ア「ゆ、ユウカ....これはどういうことですか?」
ユ「監視カメラには、アカネとモモイとミドリ、三人とも映っているわよ。」
ア「そ、そんな!?カメラに細工もしてないのに何で?」
そう、カメラに細工はしてない。
「うむ。騙されてくれてるな。奴らの正体はコトリとマキであっている。だが、俺が変化の術で見た目をモモイとミドリそっくりにしている。監視カメラをハッキングする手も考えたがエンジニア部やヴェリタスを超えるハッカーがセミナー側にいるかもしれないからな。」
「本当にそっくりね。でも、モモイちゃんたちはどうするの?」
「モモイとミドリには透明化を施している。これにより、カメラには映らない。」
――なんて、魔法の悪用。でも、これで、C&Cを分断することに成功したわね。
ミレニアム・廊下
モ「そろそろ、マキとコトリがバレた頃かな。」
ミ「先生の魔法にはびっくりしたよ。まさか私たちそっくりにできるなんて.....」
モ「私たちは、透明になってるから、バレないで、ここまで来れてるし.....先生、着いたよ。」
『わかった。透明化を解く。くれぐれも慎重に行け。』
そう言うと、聖哉が透明化を解いた。
「な、なんで透明化を解くの?」
「見てれば分かる。」
モモイちゃんとミドリちゃんはエレベーターに乗った。すると、セキュリティシステムが反応した。
S「侵入者を発見。緊急時のため、セミナー専用フロアの各セクションを閉鎖します。」
ア「これは.....シャッターが!?」
マ「これで一緒に閉じ込められたね。」
ア「いつの間にか、マキさんになってますね。いったいどうゆうことでしょう....そんなことより、私は指紋認証ができます。」
アカネちゃんは、自身の手のひらで、指紋認証をしたが
S「データ不一致、未登録の指紋です。」
ア「そ、そんなっ!?」
セカンドシャッターが閉まり、アカネちゃんはマキちゃんたちもろとも、閉じ込められた。
「奴らが新しく取り付けたセキュリティシステムは、俺が作成し、エンジニア部が細工をした物を偽装したものだ。」
「す、すごい!!これで、抜けられそうね。」
S「才羽モモイ、才羽ミドリ、2名の承認が完了しました。」
モ「そう言えば、アスナ先輩は?」
『そのアスナというやつだが、探知スキルにより、保管庫前に生体反応がある。おそらく、そいつが待ち構えている。』
ミ「アスナ先輩が保管庫の前にいるなんて,.....」
『奴は俺が何とかしよう。それより、そのまま進め。』
「誰だ!?」
モモミド「!?」
生徒会の子たちがモモイちゃんたちに気が付き、向かってきた。
モ「わ、わ、まだ生徒会がいたなんて」
ミ「お姉ちゃん、行くよ!!」
モモイちゃんたちが、銃を構えたが、突然、ロボットが生徒会の子たちを襲い始めた。
モモミド「!?」
「な、何で急ににロボットが......ま、まさか...」
「無論、俺だ。機械をハッキングする能力。これが『
「そ、そんな前から.......」
「出来れば、ミレニアムにあるロボットすべてをハッキングしたかったが、時間があまりなかった。」
な、なんなのこの勇者!?でもこれで、セミナーのロボットはすべて私たちの味方ね。
モ「多分、先生の仕業だけど、これなら突破できそう。」
ミ「これで最後のシャッターを解除できるね。」
『お前ら、伏せろ!!』
「!?」
(バンッ)
突然、モモイちゃんの頭上にライフルのようなものが通過した。
モ「びっくりした!!」
ミ「お姉ちゃんの背があと5㎝高かったら、おでこにクリーンヒットだったよ。」
『C&Cのスナイパーだな。だが、ここで撃ってくるのは、予想済みだ。これで位置が分かった。』
ウ『先生。私が止めるよ。』
『いや、お前は最後まで取っておく。今は俺がやる』
『せ、聖哉!何するの?』
聖哉が両手を前に持っていき、勢いよく合わせた。
『
(ドカンッ)
全「!?」
カ「!? ぐっ.....なんだ.....これは.....」
聖哉が唱えると、スナイパーがいた地点が爆発した。
ウ『先生、これは.....』
『あらかじめ、透明の爆弾を仕掛けていた。威力も十分。足止めにはなるだろう。』
『ちょ、ちょっと待って、聖哉。カリンちゃんがどこで射撃するかなんてわからないはずよ。どうやって、仕掛けたの。』
私が聖哉にそう質問すると、何食わぬ顔で
『あぁ、どこでスナイプするかわからないなら、全部、仕掛けてしまえばいい。』
全『.......は?』
『C&Cの中にスナイパーがいることはわかっていた。なら、絶好のスナイプ地点はどこか.....ミレニアムタワーの最上階が見える地点に目星をつけ、すべての建物の屋上に爆弾を仕掛ければいい。』
『いや、すべての建物に爆弾を仕掛けるって、何なの!?あんたテロリストなの?』
『今、俺たちがやっていることも変わらないだろう。』
――てかっ、場所が分からないからって、全部仕掛ければいいって、何その子供みたいな思考は!?
聖哉の相変わらずの慎重さにより、私たちが圧倒的有利に事が運んでいた。
だが、私たちは知らない。この作戦には、黒い影が潜んでいるということに.....
『
次回予告
「ねぇ、聖哉。ミレニアムって、すごい優秀な子が多いわね。」
「あぁ、ヴェリタスやエンジニア部の技術力は個人的にも欲しい。その力を使って、ミレニアムの全システムを掌握したい。」
「いや、そんなことしてどうするのよ。」
「ロボット兵を量産して、軍隊学校にする。」
「言ってることが、国家転覆罪なんですけど.....」
「冗談だ。本気にするな。」
「あんたが言うと、冗談に聞こえないのよ!!」
「次回、『この魔王軍四天王がいやらしすぎる。」