-追記-
次回予告の題名を変更させていただきました。
ナギサちゃんから補習授業部の真実を聞いた次の日、合宿する施設に行った。
ハ「ようやく着きましたね、ここが私たちの......。」
ヒ「はい、合宿の場所です。ようやく着きましたね、ふぅ.....。」
ハ「しばらく使われていない別館の建物と聞いたので、冷たい床で裸になって寝ないといけないのかと思ってましたが.....。」
「広いし、良いベットまであるからね。」
ハ「これならみんなで寝られそうですね、裸で❤」
コ「さっきから何でちょいちょい『裸』を強調するの!?それにベットの数もちゃんとあるんだから、皆で寝る必要ないでしょ!?」
みんな元気ね......あれ? いつの間にか聖哉とアズサちゃんがいないけど.....
私がそう思った途端、アズサちゃんと聖哉が帰ってきた。
ヒ「先生、アズサちゃん。何をしていたんですか?」
「無論、偵察だ。ここはトリニティが所有する施設とはいえ、俺たちの居場所は外部に漏れている。中の安全、完璧な防犯体制を確立させとかないと、安心できないからな。」
ア「トリニティの本校舎からはかなり離れているし、流石に狙撃の危険は無さそう。外の入り口が二つだけという所も気に入った。いざというときは片方の入り口を塞いで、襲撃者たちを1階の体育館に誘導したうえでの殲滅戦が有効になるかな。」
「いや、アズサ。敵が銃だけ携帯して、乗り込んでくるとは限らない。爆弾、いや.....戦車を用いる可能性はある。セキュリティ面では、俺が改修しよう。」
ア「なるほど、勉強になる。」
ヒ「アハハハ........」
ダメだ.....この二人を一緒にしちゃいけないわ...てかっ、戦車で乗り込んでくるってどんな状況よ!!
ヒ「あの二人とも私たちはここへ戦いに来たのではなく、勉強をしに来たんですよ。」
「いや、ヒフミ。ナギサが何をしてくるかわからない。警戒は必要だ。」
「!?」
ヒ「ナギサ様が?「わ――――!!!」
聖哉がとんでもないことを口走ったので、私は声を出して、誤魔化した。
『あんた、それをここで言ってどうするのよ!!』
『なぜだ、ナギサはこいつらにとって、敵も同然。』
『で、でも、この中に裏切り者がいるって.....あんた、誰か知ってるんでしょ!』
『あぁ、それもそのうち話す。それも込みで話していいと思ったのだ。』
『まぁ、あんたがそう言うなら、大丈夫なんだろうけど......』
「お前らに真実を話す。この試験、三回まで全員が合格できなかったら、退学だ。」
全「!?」
それもここで言うんかい!?
聖哉から放たれた衝撃の真実に、皆が唖然としていた。
コ「はぁ!? どういうこと?」
ハ「先生、そ、そんなこと、校則的に成り立ちません。退学はいろいろな手続きと理由が必要で、そんな簡単には......」
「ハナコ、お前だったら分かるはずだ。ヒフミも、あいつから聞いてるのだろう?」
ヒ「......はい。」
一瞬で重い空気になった合宿だが、私はどうにか戻そうと声を上げた
「まぁ、合格すればいいのよ。取り合えず、掃除をしましょう。」
「いや、体育館、部屋、外周りはメカタルテに掃除を任している。」
「じゃあ、後はプール掃除だけね。」
「む、なぜそんなところまで、掃除する必要がある?」
「さっき、プールを見てきたけど、あれを放置するのはさすがに......」
「なるほど、なら掃除するといい。終わったら、自由時間に入ることも許可する。」
ヒ「本当ですか!? 先生。」
ま、マジで!? 聖哉がそんなこと言うなんて.....これは、めっちゃ際どい水着きるしかないっしょ!!
「リスタ、お前はダメだ。やることがある。」
「あ、はいー。そうですかー。」
速攻で、私の水着お披露目を拒否されたショックで落ち込んだが、ひとまず、皆をプールに案内した。
そこには、ひどく汚れていたスイミングプールがあった。何年も使われていないようで、錆や泥、藻などがまるで、朽ち果てた楽園の抜け殻のようだった。
ア「だいぶ大きいな、どこから取り掛かれば良いのか?」
ヒ「こうして放置されてしまったプールを見ていると......なんだか寂しい気持ちになりますね。」
ア「このサイズだったし、昔は気っと使われていた時期もあったんだろう。元々は、にぎやかな声が響き渡っていた場所なのかもしれない。それでも、こんな風に変わってしまう。「vanitas vanitatum」.....それが、この世界の真実。」
ん? ヴァ二ー.....何だって!? 急にどうしたのアズサちゃん.....
ハ「古代の言葉ですね、
全ては虚しい......アズサちゃんに何が.....
「そんなことより、掃除だ。俺とリスタはやることがある。終わったら、自由時間にしていい。」
ハ「先生は、一緒にしないんですか?」
「あぁ、行くぞリスタ。神界への門を出せ。」
「えぇ~。私も遊びたかった~。」
遊びたい欲があったが、聖哉の表情が、いつにもまして、真剣だったので、従うことにした。
〈神界〉
「聖哉、何で神界に来たの?」
「誰かに聞かれると、まずい内容だからだ。補習授業部の裏切り者について話す。」
「それって.....」
あの子たちの中に裏切り者がいる。私はその真実を信じたくなかった。だが、こうして、この勇者が言葉にすると、そう思えざるおえなかった。
「まず、ヒフミは大穴だ。ナギサ自身も裏切り者ではないと思っているようだ。」
「確かに、この二人では無さそうね。あとハナコちゃんと、アズサちゃん。」
「ここで、この話の前提として、裏切り者はどこの学園の者なのか、ということだ。」
「どういうこと?」
「まず、トリニティの生徒が敵の学園と通じている説。もう一つはゲヘナなどのほかの学園からトリニティに転入し、スパイをしている説だ。」
「ま、待って、聖哉。敵の学園って?」
私の質問に聖哉は、真剣な表情で
「俺は、アリウス分校だと思っている。だが、ゲヘナのエデン条約反対派の可能性もあるだろう。」
アリウス分校.....それって、聖哉が言っていた「ベアトリーチェ」が支配しているっていう。
「それを前提にして、これから話す。浦和ハナコ、あいつは実力を隠して、今まで手を抜いていた。これだけで怪しいといえるだろう。だが、リスタ、これを見ろ。」
聖哉が出してきたのは、成績表だった。
「!? 何これ!! ハナコちゃん、一年生の時点で三年生の秀才クラスのすべての試験をオール満点じゃない。」
「あぁ、トリニティ開校以来の記録らしい。所謂、天才というやつだ。」
聖哉の口から天才って、なんか違和感あるわね。まぁ、聖哉の天才はベクトルが違うのだけど......
「この成績から、次期ティーパーティーの候補者としても上がっていたらしい。」
「そんな、凄い子だったなんて.......じゃあ、ハナコちゃんが一番可能性が高いんじゃ.....」
私の言葉に、聖哉は、首を横に振り
「確かにハナコは切れる奴だが、あいつが裏切り者だったら、1年生の時点で本気を出さない。」
「で、でも、後から手を組んだんじゃ....。」
「ヒフミやコハルがあいつの実力を知らないだけで、トリニティのトップは知っているだろう。そんな状況で実力を隠し、潜伏しても、怪しまれるだけだろう。現に今、ナギサから警戒されているからな。」
「た、確かに......。」
じゃあ、残るは.....アズサちゃん?
「で、でもあの子が....。」
「
「!?」
それって、アズサちゃんが言ってた......。
「リスタ、この言葉にピンとくるか?」
「え!? いや、聞いたとき意味わかんなかったよ!!」
「実はこの言葉は、ある学園の校章に記されているものだ。」
「ある学園.....それって?」
「......アリウス分校。」
「アリウス!? じゃあ、アズサちゃんはアリウスの子だっていうの?」
「あぁ。」
「証拠は?」
「なぜそんなものがいる。」
「っ!?」
聖哉の言う通り、証拠なんて必要ないことはわかっていた。でも、私はあの子たちの中に裏切り者がいるという事実を受け入れられなかったのだ。
私の様子を見て、聖哉がため息をついた後、タブレットの画面を見せてきた。
「聖哉、これは?」
「土蛇モニターだ。最初にあいつらに会った時から、土蛇を付けていた。」
「マジで!? そんな前から!?」
こんな状況でも、私を安心させてくれる慎重さに安堵していた。
聖哉が見せてきた映像には、電気もついてない廃墟が移っていた。そこにいたのは
「アズサちゃん......それにこの子は.....」
アズサちゃんと会っていたのは、マスクのようなものをした長髪の子だった。
「こいつは、アリウスの生徒だろう。そんな奴と密会しているということは、黒で確定だ。」
「そ、そんな.......」
「まぁ、黒というより、グレーのほうがあっているだろう。」
「?」
「リスタ、ここから話すことは鵜呑みにするな。アズサの発言の数々、おかしな点がたくさんある。」
「おかしな点?」
「まず、あいつが正義実現委員会に捕まった時、『拷問に耐える訓練を受けている』と言った。だが、トリニティやほかの学園にそんなカリキュラムは存在しない。」
「た、確かに、おかしいわね。」
「それに、今回の発言。まるで自分が異常な環境にいたと周囲に知らしているようじゃないか。アズサが裏切り者なら、そんなバレるようなことをするなんて、流石にアホすぎる。」
「いや、アホって.....? つまり、何が言いたいの?」
私の疑問に聖哉は、
「アズサは、俺たちに自分がアリウスの生徒だとわざとバレるようにしているとしたら。」
「!? いやいや、アズサちゃんはアリウスからのスパイなわけでしょ!! なのにバレるようにするなんておかしいじゃん。」
「そう、おかしいのだ。今回の件、複雑に絡まった糸のように、なっているようだ。そこで質問だ。」
「し、質問?」
そう言うと、聖哉は、
「その糸を対処するにはどうすればいいと思う。」
「え? いや、複雑に絡まっているなら、一つずつほどいていくという事?」
私の答えに、聖哉は不満そうな表情で首を横に振った。
「違う。複雑に絡まっているなら、ちまちまほどく必要はない。全部、断ち切ればよいのだ!!!」
「!? 断ち切ってどうすんだよ!!」
「アズサが裏切り者だろうが、誰が裏切り者だろうが関係ない。俺の敵になるやつは容赦はしない。それだけだ。全部、ぶっ倒す。」
!? ややこしいからって、全部倒すって、まるでマーク式テストで何もわからないから、全部丸を付けるレベルの愚行じゃん!!
自分でも例えが意味が分からなかったが、それ以上にこの勇者が分からなかった。
「取り合えず、あいつに感づかれないように、試験を乗り切る。話は終わりだ。戻るぞ。」
聖哉の話を聞いた後、私たちは合宿場に戻った。
戻ると、プールがきれいになっており、水が張られていた。
ヒ「先生、戻ってきたんですね。」
「あぁ、本格的な勉強は明日からやる。今日は休め。」
その夜、ヒフミちゃんとハナコちゃんが部屋に来た。
ハ「先生、今日の朝に言ったことは本当なんですね?」
「あぁ、全員、不合格の場合、退学になる。」
聖哉とハナコちゃんの話に、ヒフミちゃんが口を開いた
ヒ「ハナコちゃん。ハナコちゃんって、本当は成績がいいんですよね。どうして今は、あんな点数を......?わざと、ですよね......?」
ヒフミちゃんの言葉に、ハナコちゃんは沈んだ表情で
ハ「.......ごめんなさい。知らなかったんです。失敗したら、まさか「全員が退学」だなんて.....いえ、知らなかったと言って、許されるものではありませんね....。ごめんなさい、リスタルテさん、先生。ヒフミちゃんもごめんなさい。」
ヒ「い、いえ、その......。」
ハ「ヒフミちゃんの言った通り、あの点数はわざとです。」
ヒ「や、やっぱり......!?ハナコちゃん、どうしてそんなことを.......?」
ハ「ごめんなさい、言えません。」
「待て、ヒフミ。こいつが、わざと手を抜いていた理由は知る必要はない。」
いや、今この状況で言う!?それ!
ハ「でも、安心してください。今後は皆さんが退学にならないよう、今後の試験は頑張りますので。」
私はその言葉を聞き、内心、ほっとした。
私がそう思った時、ハナコちゃんが
ハ「そうなると、私が気になるのは、この補習授業部の存在そのものですね。」
ハナコちゃんは、少しの間、沈黙した後、何かに気づいたように、目を見開いた。
ハ「ミカさん......無理でしょうし、まあこんなことを企むのはナギサさんでしょうか。」
「!?」
「ほう。」
ハ「ですが、どうしてエデン条約を目の前にしてこんな.....。いえ、むしろ目の前だからこそ....?」
ハナコちゃんが少しの間、思考に浸り、何かに気づいたように微笑んだ。
ハ「.....なるほど。この補習授業部は、エデン条約を邪魔しようとしている疑惑がある容疑者たちの集い、という所ですか。」
「う、嘘!?」
「....。」
この子、まるで聖哉みたいな分析を!? やっぱり、ただ者ではないわね。
ハ「ナギサさんらしいと言いますか、相変わらず狡猾な猫ちゃんですね。」
ヒ「ね、猫?」
ハ「先生は、その様子だと最初からわかってたようですね。では、ナギサさんには一泡吹かせる必要があるようですね。先生、手伝いますよ。」
!? ハナコちゃんが加わったら、百人力じゃない!! これは手伝ってもらった方が.....
「必要ない。」
「えぇ!?」
「ハナコ。お前は補習授業部の生徒として、合格することだけ考えろ。それに、お前の力など、全くいらん。」
ハ「!?」
「ちょ、ちょっと聖哉!!いくら何でも、そんな言い方!!!」
私は、ハナコちゃんに対する聖哉の態度に憤りを感じたが、当のハナコちゃんは、いつも以上の笑みを見せていた。
ハ「........ふふ、ありがとうございます、先生。やっぱり、お優しいんですね。」
「何のことだ?」
ハ「ふふ、今はそういう事にしておきます。」
? どういうこと?
――なんで、ハナコちゃんが聖哉に感謝をしたのかわからなかったが、まあ、不快になっていないならよかった。
「取り合えず、ハナコの成績については俺がマンツーマンで教えたということにしておこう。今日はもう寝ろ。明日に神界に行き、勉強を再開する。」
ヒ・ハ「はい。」
そう言うと、ハナコちゃんとヒフミちゃんは部屋を出て行った。
次の日、補習授業部の教室に行くと、中から仲睦まじい話し声が聞こえてきた。
「みんな、おはよう。昨日はよく眠れた?」
ヒ「あ!リスタさん、先生。おはようございます。」
ア「昨日はよく眠れなかった。」
「まぁ、最初はそうよね~。」
「......。」
ふと、聖哉の方を見ると怪訝そうね表情をしていた。
――こ、こいつ!? そんな顔してたら、バレちゃうじゃない!! 確かに、昨日アズサちゃんが寝てないことは知ってるけど......
コ「そ、それより、今日はどうするの?」
「無論、神界に行き、勉強を再開する。5日後、模擬試験を行う。」
早速、私たちは神界に行き、勉強を再開した。
神界での勉強、5日目に模擬試験を行った。
「お前ら、この試験で60点以上になったものには褒美をやろう。」
全「!?」
せ、聖哉が、ご褒美を用意するなんて!? 一体、何を......
「だが、俺はお前らが欲しいものなんて知らん。今回はヒフミに選んでもらった。」
ヒ「せ、先生!!本当にいいんですか!?」
「あぁ。」
ヒ「やった――――!!」
ひ、ヒフミちゃんのテンションが、めっちゃ高くなったんですけど!?
ア「ヒフミ、ご褒美って?」
ヒ「これです!!」
聖哉が、段ボールから出したのは、ぬいぐるみだった。それも、前にヒフミちゃんが言ってた.....ぺろろだっけ? そのほかにも、猫などのキャラクターが多数いた。
コ「何これ?」
ヒ「コハルちゃん、知らないんですか? 『モモフレンズ』ですよ!!」
一人、物凄くハイテンションなヒフミちゃん。そして、その熱についていけない、ハナコちゃんとコハルちゃんがいた。けど、もう一人、ヒフミちゃんと同じ、目を輝かせていた生徒がいた。
――あ、アズサちゃん?
ア「か、かわいい!!!」
全「!?」
突然、アズサちゃんが、今まで見たことのない満面の笑みで、ぬいぐるみを抱きしめていた。
ア「か、可愛すぎる.....!何だこれは、この丸くてフワフワした生物は......!!この目、表情が読めない....何を考えているのか全く分からない.....!」
ハ「あ、アズサちゃん?」
ヒ「流石はアズサちゃん、ペロロ様の可愛さに気づいてくれたんですね!そうです!そういう所が可愛いんです!」
コ「う、嘘!?」
こうして見ると、年相応の女の子って、感じがするわね、アズサちゃん.....本当にこの子が裏切り者だなんて.....
『リスタ、惑わされるな。演技かもしれない。』
『!? あれが演技なら、それはもう、人間超えてるわよ!!』
『兎に角、あまり、私情を入れるな。客観的に見ろ。』
『じゃあ、何であんたは、ご褒美なんて用意したのよ!!』
『......ヒフミに頼まれたからだ』
『いや、親バカならぬ、先生バカかよ!?』
本当にこの勇者は......
「お前ら、試験を始めるぞ。」
ア「絶対に手に入れる。本気を出すぞ!!」
コ「何この、温度差......。」
いつも以上に、熱を持ったアズサちゃんとヒフミちゃんは、ついていけない二人と試験を始めた。結果は.......
ハナコ69点
アズサ73点
コハル61点
ヒフミ75点
!? 全員合格点に届いたわ!!
ヒ「や、やりました?」
コ「ほ、本当っ!?嘘ついてない!?」
ア「これで、ゲットだな。」
ハ「あらら❤」
「みんな、やったわね!!聖哉、これだけすれば、合格できるんじゃ.....」
「.......。」
私が聖哉の方を向くと、そこには、テスト結果を見ながら、考え込んでいた。
「せ、聖哉?何か気になることでも?」
「.......いや、勉強は続ける。継続こそ大切だ。約束通り、そいつは貰ってけ。」
聖哉はそう言い、モモフレンズの方を見た。
ヒ「ぐぬぬ....やっぱり私は、限定ペロロ様で!!」
ア「ど、どうしよう.....私は、私は.....!ダメだ、この中から選ぶことなんてそんな難しいこと.....!」
仲睦まじく、アズサちゃんとヒフミちゃんが、ご褒美選びをしていた。その光景を見ている二人、ハナコちゃんとコハルちゃんは.....
ハ「私は、遠慮しておきますね。」
コ「わ、私もいいや。」
「む、そうか。なら、お前らにはこれをやろう。」
聖哉がそう言うと、道具袋から、禍々しいく、柄の方に一つ目がある、まるで生物のような剣を出した。
コ「な、なんなのこれ!?」
ハ「これは.......!」
「せ、聖哉、これは?」
私の質問に聖哉は、その剣を一本、持ち
「新しく合成で手に入れた。『デビルソード』だ。」
「で、デビルソード!!!」
私は鑑定スキルで、その剣を見た。攻撃力がプラチナソードより高く、光属性に特効のあるレア度Sの一振りだった。
「こ、こんなの、どうやって作ったの?」
「教えてやろう。まず、ベースにプラチナソード。」
「ま、まさか、今回も私の髪の毛を使ったの!?」
私の言葉に聖哉は、首を横に振った。
「いや、今回の合成には、リスタの毛は1本しか使ってない。」
「え、じゃあ、何を......ま、まさか!?」
「ヒナの髪の毛100本だ。」
「!? マジか、お前!! ヒナちゃん、短髪になっちゃうわ!!!」
ま、まさか、また、貰ったんじゃないでしょうね!!
「それと.....」
「まだあんのかい!?」
「それと、ヒナの唾液を数滴、ヒナの角を少々だ。」
私はそれを聞き、思考が停止した。
――........は? 今、なんて言ったこいつ!?
「いや、やばすぎだろ、あんた!? ヒナちゃんの角って、折ったんじゃないでしょうね!!!」
「安心しろ。表面を削っただけだ。本人にも、了承を得ている.......そうだな。こんだけ、ヒナから取れた素材を使っているんだ。この剣は、『ヒナソード』と命名しよう。」
「いや、そういう問題じゃねーわ!!」
私たちのやり取りを傍で見ていた、2人は......
コ「せ、先生って、そんなヤバいやつなんだ.....」
ハ「噂では、生徒の家に侵入して、髪の毛を取っているという情報もあるくらいですからね.....」
いや、もう、先生というか、変質者だわ、この勇者.......
ミ「ねぇ、リスタ。その手に持ってるのは何なの?」
「うん? これはね、リスタル毛人形!! 聖哉のために頑張って、抜いたんだから!!」
ミ「う、うん。よ、良かったね.......で、でも、先生、こういうのが欲しいんだ~。」
「そうよ!聖哉は合成に使うためなら、女の子の毛だって、引き抜くんだから!!」
ミ「そ、それ、誇らしげに言う事じゃないと思うけどな~。.....じゃあ、私も先生に髪の毛、プレゼントしようかな✨」
「うむ、それはありがたい。髪の毛とセットでその翼も付けといてくれ。」
「いたの!? あんた!!」
ミ「次回『キヴォトスの異変』」
ミ「じゃあ、私もリスタに対抗して、翼の羽毛で枕でも作ろうかな~。」
「いや、別に私に対抗しなくてもいいけど.....。」
読んでくださり、ありがとうございます。
聖哉がヒナの髪の毛をたくさん多用しているのは、生徒の中で特段、信用しているからです。
ヒナの剣があるってことは、ホシノも?