この勇者が生徒相手でも容赦なさ過ぎる
私たちはアビドス高校に行く準備をしていた。
「聖哉、アビドス高校はどうやっていくの?」
「前回は車で行けたが、今回は砂漠地帯……空を飛んでいく」
「それって、飛翔のスキル!一体いつ?」
「無論、ヒナとの修行でだ。やつは少しだが飛べるからな。だが速度はゲアブランデより遅くなっているが……」
「これも、この世界の魔法体系の影響ね。早速行きましょう。」
「いや、少し準備がある」
聖哉はバックから大量の弾と銃器を取り出した。
「何?!この大量の銃器」
「前回、一晩中、作っていた。前回の捻曲イクスフォリア同様、魔力弾の制作もだ。
「ふーん。で何を準備するの?」
「昨日、ずっとあるものを遠心分離機にかけていた。」
「それってまさか……」
「あぁ、ヒナの髪の毛だ。遠心分離機を使って、髪とゴミに分けたのだ。これで純度100%のヒナの髪が使える。」
——こいつ、女の子の髪の毛を遠心分離機で分けるって、側から見たら、変態じゃないの……
「聖哉、いくら一晩中集めたからって、こんな量にならなくない?」
「あぁ、それはヒナに直接頼んで、もらったからだ」
「直接頼んだんかい!!」
「素直に渡してくれた。100本ほど」
「まぁ、この男に頼まれたら断れないよね……」
「俺が今回、メインウェポンとして使うのはSCAR -H。アメリカの軍用銃だ。そして弾は7.62*51mmNATO弾。弾には前回同様、魔力を濃縮還元して、溜めることが出来る。」
「で?髪の毛はどこに使うの?」
「勿論、弾にだ。魔力と一緒に髪を合成して、くみこむ。これで7.62*51mmバアル弾の完成だ。」
「バアル?それって何?」
「あぁ、ソロモン72柱のバアルからつけた。彼女の姿から似ていたからだ。この世界の仕組みと関係してるのだろう。それに火炎魔法を組み込んだ弾などを複数製作した。魔法の威力が減少するなら、物体に魔法を組み込めばいいという策だ」
「なるほど、これで魔法問題は解決ね」
「そして、念の為、プラチナソードを作った。いくら、遠距離武器が発達しているとはいえ、近接武器も持っていた方がいい」
相変わらず、武器の話になると顔が高調する聖哉を見ながら私は
「そういえば、聖哉。昨日アリアになんか探させてたようだけど……」
「あぁ、前回、冥界で手に入れたようなスキルは次の時手に入れられないと思って、ノートを作っていたんだ。」
「あんた、前回の時、すでに次を見越してそんなことをしていたの!」
「当たり前だ。冥界では便利なスキルが多かったからな。今回は透明化などのスキルを習得した。」
——やっぱりこの勇者、化け物ね。そんなことも見据えていたとは……
「準備はできたようね。」
「あぁ。
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聖哉はアビドス自治区の空を飛んでいた。しかも、見つからないように雲に隠れながら……
「リスタ、何かあるか?」
「特に何も……?!聖哉、女の子が自転車で走ってるわ」
「あぁ、俺も発見した」
「どれどれ……」
私はその子に能力透視を行った。
砂狼シロコ
役割アタッカー 状態正常
HP47935 攻撃力68735 防御力48794
素早さ24563 神秘34532………
「強い!ヒナさんまでとは行かないけど捻曲ゲアブランデのトカゲより強いわ」
「やはり、この世界は銃器や科学技術によりステータスも倍増してるのだろう」
聖哉が冷静に分析してると、私が聖哉に言った
「聖哉、あの子はアビドスの生徒の1人よ。接触する?」
「いや、まだやるべきことがある」
「やるべきこと?」
「今日もどうせ、ヘルメット団の奴らは学校に攻めてくるだろう。なら、学校で相対するより、直接基地を壊滅させた方が手間が省ける。」
「基地の場所がわかってるの?」
「あぁ、救援要請が出た時から、ドローンを飛ばしていた。これにより、奴らの主要基地はあらかた発見している」
「どんだけ、用意周到なのよ」
「だが今回は姿を見せて、騒ぎを大きくしてはいけない」
「なっなんで?」
「リスタ、この世界で一番危険なものはなんだと思う」
「そうね、科学技術が進んでいるし、やっぱり銃や爆弾など……それと生徒たちの強さね」
聖哉は首を横に振り
「違う、通信技術だ。イクスフォリアの時も敵と通信する技術があったから、苦戦をした。もし、騒ぎを大きくして、俺より強い奴が出てきたら、そこで詰む。しかも、奴らの規模は大きい、俺が他の基地を潰している間にあの学園が襲われるかもしれないだろう。それを見越して隠密に遂行し、通信手段も断つ。」
「なんか忍者みたいだね」
「そのために透明化を習得した。土魔法でも良かったが洞窟の穴がそこまで広くできなかった。」
「聖哉、これからは」
「そう、不良生徒狩りだ。手始めにアビドス地区全体のヘルメット団を壊滅させる。だが、時間との勝負だろう。ちんたらやってたらリスクが増える。1日でけりをつけたい。」
「なんだか、物騒ね」
聖哉は最初にアビドス高校から30キロ離れた一番近いところから攻めた。
「なんで一番近いところからなの?」
「近い所から倒していくのは、もし通信された時に学校がおそわれる可能性を少しでも、減らすためだ」
——なんだかんだ言って、生徒を守る先生らしくなってきたわね
聖哉は透明化を発動し、身を潜めた。
「聖哉、これからどうするの?」
「ヒナとの修行であるものを身につけた」
「それって……」
「サイレントショット・オートマティック・バレット《無音射撃・自動追撃弾》発射時の音を無くし、弾頭を制御できる技だ。これにより、隠密射撃ができる」
へ「うぅ?!」
聖哉はそう言うと、ヘルメット団の子達を1人残らず、気絶させた
「本当は俺の一撃を当たったら死ぬのだが、今回は威力を減少させている」
——いや、いくら不良生徒だからって生徒殺しちゃったらダメでしょう。何、当たり前のことを言ってるの?この人……
「とりあえず、クリアだ。ここからはリスタ、お前が周囲に敵がいないか確認しろ」
「わっわかったわ」
聖哉にそう言われ、私は隅々まで調べた
「居なかったわ」
「そうか、だが、ここを落としたとなれば、すぐ他の基地も気づくだろう。まず、こいつらを完全防音の地下に閉じ込める。」
「地下?!そんなところどうやって」
「さっきの戦闘中に
「そんなことしてたの?!」
聖哉は生徒たちを一点に集め
「
生徒たちは沈んでいった
「聖哉!!核まで落として、蒸発させるつもりじゃないでしょうね」
「さっきの話を聞いていたか!洞窟を作ったと言っただろう。そこまで落とす。」
「でも、聖哉、少ししたら起きるんじゃ」
「それも対策済みだ。睡眠薬入りのガスが一定時間おきに噴射されるように設置しておいた」
「容赦ないわね。聖哉、それだと、餓死で死んじゃうんじゃ……」
「人間は水は3日、食べ物は7日間くらい耐えれる」
「でも、聖哉それはいくらなんでも……」
「安心しろ、俺も人を痛めつけるのは本望ではない、地下に食料と水の備蓄もしてある。それより、他の基地への通信だ。何時間もないのは不自然すぎる。」
「どうするの?」
「無論、フェイクだ。ここの基地のリーダーの声は覚えている。それを使って、奴らに偽の情報を送る」
「リーダーの声って、まさか、変化の術!」
「あぁ、声を変えて、フェイク情報を流す。」
聖哉はそういうと他の基地に通信した
『こちら、アビドス高校近く、前哨基地。応答を願う』
『どうした?』
『今からアビドス高校を攻める』
『応援は?』
『いや、あたいらだけで十分だ。それより、違う基地の応援をしてほしい』
『わかった。何かあったときは知らせてくれ』
『了ー解。』
聖哉は通話を切った。
「これで大丈夫だろう。念の為、次に通信が来た時の録音もしておこう」
「すごいわね」
聖哉の見事な声真似に圧倒されながら、私は次の基地に目をつけた。
「聖哉、次に一番近いところはここよ。」
「あぁ、これからは透明化をしながら、空を飛んでいく」
その後、さっきと同じようにアビドスにある基地を次々と壊滅していった
「これでとりあえずは最後ね」
「あぁ、他の自治区から来るかもしれないがここまで補給路が絶たれたら、奴らも諦めるしかないだろう」
「さすが聖哉ね!」
「いや、最後に仕上げがある」
「仕上げって?」
「スイッチオン」
聖哉がそういうとアビドスの各地で爆音がなった
「何これ?」
「無論、俺が基地に仕掛けた爆弾だ。最後に同時に爆発させることで敵に復活の余地を与えないためだ。」
「容赦ねー。聖哉、埋めた子たちはどうするの?」
「爆発の炎が消えた後、浮上させる」
「いや、その子達、上がったら絶望しかないけど……」
「それくらい懲らしめてもいいだろう。真面目に生活してる子達の邪魔をしているのだからな」
「聖哉……」
なんか、ますます、先生らしくなっているこの男を見直した
「よし、アビドス高校に行くぞ。」
その頃、アビドスでは……
ア「今日はヘルメット団の人たちは来ませんね」
セ「来ないならこちらとしても好都合よ」
シ「ん。奴ら、潰す」
ノ「シロコちゃん、今の弾薬数じゃ無理なんじゃ……」
その時、アビドス中から爆音が鳴り響いた。
全「?!」
ノ「一体何が?」
ホ「みんな!今のは」
セ「わかんないわ、突然、爆発して……」
ア「ホッホシノ先輩!アビドス地区にいるヘルメット団の基地が爆発したようです」
ホ「うへぇ?!」
セ「誰かがやったってこと?」
ア「わかりません。……?!皆さん、校庭に人が…」
シ「ん。行ってみよう」
アビドスの子達は校庭に移動した
「聖哉、アビドスの子達が校庭に来るわ」
「あぁ」
ア「?!大人の方?」
みんながこちらの様子を観察してると
「聖哉、まずは自己紹介しないと」
「待て、リスタ。こちらの情報をべらべら話してはいけない。フェイクを混ぜるんだ」
「この子達にフェイクを流してどうするの!それに聖哉、この子達に会うために、今日まで頑張ったんじゃないの、慎重を期してまで、それだけ、たった5人でも学園を守ろうとするこの子達を助けたいと思ったんでしょ?」
「……ふんっ」
「俺は竜宮院聖哉。シャーレの先生のようだ。お前らの救援要請を聞き、ここまできた」
ノ「アヤネちゃん、シャーレの先生って……」
ア「やっと救援要請が受理されたんだよ」
シ「ん。これであいつらとも戦える」
彼女たちが喜んでいると聖哉が口を開いた
「いや、その必要はない」
ホ「先生〜。さっきの爆発とも関連してるんでしょ。」
ア「どう言うことですか、先生」
「ヘルメット団の基地。少なくともアビドスにある基地は壊滅させた」
全「?!」
ア「先生、それって?」
「あぁ、この学校にきて、奴らと戦闘するのはあまりにも2度手間だ。だから、基地を破壊して、根源を断つ」
聖哉の言葉にみんな驚いているとピンク髪のとろんとした生徒が話しかけた
ホ「へぇー。先生はすごく強いみたいだね。でも、おかげで、おじさんたちの手間が省けて良かったよー」
——おじさんって、まだ高校生でしょ……
私はこのピンク髪の子が気になり、能力透視を行った
小鳥遊ホシノ
役割万能 状態睡眠不足
HP289267 攻撃力207859 防御力267697
素早さ385643 神秘128753
耐性:貫通・爆発・神秘・毒・麻痺・即死
特殊スキル:神秘特攻LvMAX
特技:
「強い!ヒナさんに負けず劣らずじゃない。しかも素早さが30万越えって、聖哉を超えている」
「あいつは力を隠しているようだ。あまり、無闇に信じない方がいいのかもしれない。それに鑑定スキルで俺のことは信用してないらしい……」
「聖哉、でも、きっと理由があるんだよ。信じてあげよ……ってえー」
「ホシノ。俺と修行をしろ」
聖哉はホシノの近くに行っていた
ホ「うへぇ?!ちょっと待ってよ、先生。おじさんなんかと修行しても」
聖哉はそう言われると、耳元で
「お前が強いと言うことを知っている。お前に射撃技術、コンバットスキルを教えてほしい。」
ホ「わかるんだね、先生。いいよ、今日の夜にアビドス校門前集合ね」
シ「ん。ホシノ先輩ばかりずるい私も混ぜて……」
セ「シロコ先輩が入って、どうするの……とりあえず、先生をアビドスに迎え入れましょう」
聖哉は彼女たちに連れられ、校舎に入った。
読んでくださり、ありがとうございます。聖哉の用意周到さには、私も見習わなきゃいけませんね。次回はアビドスの秘密とホシノとの密会です。