聖哉たちは校舎に戻って、今回の出来事を整理した。
ノ「先生のおかげで、火急の事案だったカタカタヘルメット団の件が片付きましたね。」
「いや、まだ油断できない。今回はカタカタヘルメット団だったが、この件を聞き、他の分派の組織が動くかもしれない。ヘルメット団は、悪徳業者などの依頼を受けているらしい。今回の件に黒幕がいると考えるのが普通。そうなると、アビドスの悪徳組織を予め、潰しておくのが得策だ。」
セ「そこまでしなくていいから!」
シ「ん。これで、借金返済に取り掛かれる!」
「借金返済?」
ア「そ、それは……。」
セ「ま、待って!!アヤネちゃん!」
ホ「セリカちゃん。隠すような事じゃないし、この問題に耳を傾けてくれる大人は先生くらいしかいないんじゃない?」
セ「でも来たばかりの大人よ。この問題はずっと私たちだけでどうにかしてきたじゃん!なのに今更、大人が首を突っ込んでくるなんて……私は認めない!
セリカちゃんはそう言って、教室を出た。
——やっぱり、結構、深刻な問題みたいね。
ノ「私、様子を見てきます。」
ホ「えーと、簡単に説明すると……この学校には借金があるんだー。」
「それは、知っている。この学校が砂を片付けるために借金を借りたということを……」
ホ「へぇー、先生、知ってるんだね」
「だが、いくら砂を片付けるからといって、この学校が崩壊するレベルの借金を背負う事はないだろう。大方、悪徳金融業者に頼ったのだろう?」
ア「私たちが言おうとしたことを先に言われました……はい。カイザーローンです。」
「借金の額は?」
ア「9億6235万円、です。」
リ「9億?!」
——何その額。子供に払える額じゃないわ!
「ふむ、悪徳金融業者カイザーローンか……」
「聖哉、なんか気になることあるの……」
「リスタ。この後、アリアを呼んでくれ」
「アリアを?もしかして……」
「あぁ、ある神と修行をする」
——もしかして、カイザーローンを潰そうとしてるんじゃないでしょうね
「後、リスタ。9億って用意できるか」
「イシスター様に頼めば、その世界の通貨をある程度もらえるのだけど、この世界をまだ把握できてないみたいで無理かも」
「はぁ、全く使えん婆さんだ。」
「オイイイィィィー。婆さんいうなあああぁぁぁ。」
聖哉たちが対策を練っていると、気がつけば、夕方近くになってきた。
ア「今日はここまでにしておきましょう」
ホシノちゃん以外の子達は帰ったようだ。
ホ「じゃあ、先生。約束通り。修行しようか〜」
「あぁ。」
2人は校庭に出た
ホ「じゃあ、先生。始めようか。?!先生。ショットガンを使うの?」
「あぁ、そのために修行をするからな」
ホ「なるほど……」
その瞬間、私の目に見えない速さで聖哉と距離を詰め、散弾銃を放とうとしていた。聖哉は散弾銃の銃身を手のひらで流し、自分の銃を撃とうとしたが、彼女は開脚をして、体を低くした。
両者、一歩も怯まない。そんな高レベルの戦いを私は見て、唖然としていた。
「ふむ、。やはり、的が小さくて当てづらいな」
ホ「先生〜。それって、遠回しに身長のことバカにしてる?…」
こんな感じの修行を私はずっと眺めていたが、聖哉に頼まれてたことをやることにした。
「アリア、聖哉が前回言っていた。戦略の女神のことなんだけど……」
「えぇ、事前に連絡したわ。戦略の女神「アレス」。呼んでくるわ」
そんなこんなで2人の修行が終わったようだ。
ホ「先生〜。今日はここまでにしようか」
「いや、まだできる」
ホ「先生〜。私はもう眠いから帰るね〜」
ホシノちゃんはそう言い、帰ってた。
「聖哉、これからは……」
「あぁ、アリアに頼んだ、戦略の女神と修行しながら、このアビドスの偵察もしたい」
「偵察?」
「あぁ、まず小鳥遊ホシノの観察。そして、カイザーについてもだ」
「カイザーって、悪徳金融業者の?」
「それも、カイザーだが、カイザーコンポレーションという企業の傘下だ。」
「カイザーコンポレーション……つまり、その企業が今回の襲撃に関係してるってことね」
「お前にしては、話が早いな」
「『お前にしては』ってなんだよ。ならまずは、偵察からね」
聖哉は透明化をし、空を飛んだ……少し飛行していると……
「リスタ……あれを見ろ」
「あれって……?!セリカちゃん!」
そこには柴関ラーメンという店から出てきたセリカがいた
「あの子、あそこで働いて、借金を返済しようとしてるんだわ……」
「…………。」
聖哉は何も言わず、偵察を続けていると見たことがあるピンクの髪の子を見つけた
「聖哉、あの子。」
「あぁ、ホシノだ」
「何してるんだろう?」
「多分、パトロールだ」
「パトロール?」
「あぁ、この近辺で少女に夜中助けられたという証言がいくつもある。ホシノが夜中1人でパトロールしているからだろう。」
「でも、さっき寝るって……」
「いや、奴は夜寝ていない。いや、寝付けないというのが正しいか。だから、学校であんだけ寝るんだろう。状態も睡眠不足だった。」
「寝付けないって……彼女に何が……」
「……今日の偵察は終わりにして、神々との修行に移ろう」
聖哉はシャーレに戻り、修行の準備をしていた。
「聖哉、アレス様に何を教えてもらうの?」
「銃の連射力が高いとしても、同時に発射することはできない。その方法を教えてもらう。」
「聖哉、連れてきたわ」
中に入ってきたのは、銀髪で長い髪を後ろで結んでいる、青紫の瞳をして、特殊軍隊のようなカッコの女神だった。
「ごきげんよう、リスタルテ。今日は勇者の育成と伺っていますが……その勇者はどこに……」
私はアレス様に水晶玉を見せた。
「まさか、ここから教えるのですか…」
「はい、すみません」
「おい、お前。銃を同時発射する事はできるか」
「……できません。ですが、連射力を高め、同時発射に繋げる技ならあります。」
アレス様は自身の銃を複数の的に向け、
「
その時、的が同時に撃ち抜かれたように見えた。
「す、すごい!」
「弾の発射の間を限りなくゼロにできます」
「ふむ、使えるな。早速教えろ。だが、夜明けまで時間がない。複数日に分けてしよう」
「わかりましたわ」
その後聖哉は夜明けまでアレス様と修行をしていた
アビドス2日目の朝
ア「皆さん、おはようございます。今日も会議を……ホシノ先輩、セリカちゃんは?」
ホ「今日は用事があるから、欠席するって。」
ノ「そういえばセリカちゃんって、たまに来ない時ありますよね。」
みんながそう話していると聖哉が
「昨日、セリカを見た。彼女は柴関ラーメンでバイトをしているらしい」
全「?!」
「どうだ、今からそこに偵察に行かないか」
聖哉の言葉にみんなが賛成をした
聖哉たちは柴関ラーメンにはいった
ガラガラ
「へい、いらっしゃい。」
そこには犬の姿をした店主とバイト服に身を包むセリカがいた
「お、先生じゃないか。昨日に引き続き来てくれてありがとうな」
「聖哉、昨日ここで食べてたの?」
「あぁ、久しぶりに美味いラーメンを食べた」
——まさか、こいつ。昨日、セリカちゃんを見てだんまりしてたのは、ラーメン食べたかっただけなんかい!
「な、なんでみんながいるの?てか、先生、昨日来てたの?」
「先生、見た感じアビドス高校の子達だね。セリカちゃんのお友達ならサービスするよ!」
その後、注文をすまし、ラーメンが到着した。
全「美味しい」
ふむ、やはり美味いな」
聖哉はラーメンを食べて、少し表情が緩んでいた
全——先生ってこんな表情するんだ。
聖哉たちはラーメンを食べて店を出た。
その夜
「黒見セリカだな……」
「あんたたち、まだこの辺にいたの?ちょうどいいわ、相手して…?!」
「すまないな。私たちはあの先生にやられて、気が立っているんだ。」
セリカちゃんが攫われた。
「ちょっと聖哉、なんで何もしないの!」
「ちょっと気になってな。あいつらがどこまでセリカを連れて行くのか見たい。」
私は物申したかったが、この勇者がここまでいうのだから何かあるのだろうと言わなかった。
「リスタ、追跡をするぞ。」
「わ、わかったわ。」
聖哉はヘルメット弾たちを追跡した……すると、奴らがついたのはアビドス郊外の砂漠に着いた
そこには戦車や荷車などが何台もあった
「聖哉、おかしくない。聖哉があれほど潰して回ったのに彼女らはどこにそんな資金があるの」
「リスタ。前も言ったが、ヘルメット団は誰かの依頼を受けて、犯行に及んでいる。あの戦車たちもそいつらが供給しているのだろう。」
「聖哉どうするの?」
「このまま、様子を見て、黒幕を炙り出したいが、セリカが危険にならないとも限らない。ここで奴らの戦力を削る。」
「そうね」
「しかも、この軍事力をすぐに調達できるほどの資金力。やはり、黒幕はカイザーと見て良さそうだ。」
「カイザーコンポーレーションがなぜアビドスに」
「それについては一つ仮説があるが今はセリカを救出することだ」
「おい、お前ら。うちの生徒を連れ去ったんだ。どうなるかわかってるか。」
「うん?なんだお前は…って、先生!!」
——なんで?透明化もしないでバレるようなことを
「聖哉、なんで姿を見せたの?」
「今回は別だ。姿を見せて威嚇したほうがいい」
「そ、そうなんだ。」
すると、彼女たちが
「今回はあの時のようにならないぞ。この卑怯な奴め!!」
「人質を作っておいて、どの口が言える。」
「うるさい。これでもくらえ!!」
彼女たちは聖哉向けて、戦車砲を撃った……だが、この勇者に剣であっさり斬られてしまった
「嘘だろ!戦車の弾を斬るなんて……」
「これぐらい簡単なことだ。それに覚悟しろ、ゼロ・カウント・オートマティック・バレット《零秒射撃・自動追撃弾》戦略の女神と修行して得た力だ」
「ぐふっ」
「もう覚えたのね」
聖哉の極限まで連射力を高めた弾丸により、彼女たちはほぼ同時に倒された
「聖哉、早くセリカちゃんを」
「いや、まだだ。まだ、起きるかもしれん。もう一発いっとくか」
「いや、これ以上やったろ死んじゃうだろうが!!」
「だが、戦車などは破壊しておこう」
聖哉はそういうとセリカちゃんが乗る車以外の車を破壊した
「聖哉、助けましょう」
「いや、リスタ。もしかしたら、この車に爆弾が仕掛けられてるかもしれない」
「確かにそれもそうね。連中が失敗した時に彼女を殺すために」
「そこで、あれを使う。
「何その技?」
「無論、アレスと修行して得た力だ。罠が見えるだけでなく、敵の位置なども見える」
「銃の女神なのにそんなものまで……で、どうなの?」
「ない……全く、不用心な奴らだ。俺なら、爆弾を仕掛けておくが……」
聖哉は彼女たちの計画に呆れていた
「セリカ、大丈夫か!」
「先生……なんでここに」
「そんな事は後だ。今すぐアビドスに戻るぞ」
聖哉は急いでいたがちゃっかり後始末をして、その場を離れた
全「セリカちゃん?!」
ノ「先生とどこに行ってたんですか、心配しましたよ」
みんながセリカが帰ってきたことに喜んでいると
セ「みんな、ごめん。カタカタヘルメット団に捕まったところを先生が助けてくれたの……」
聖哉とセリカが起こったことを話した
ア「そんなことが……」
ホ「セリカちゃんが無事でよかったよ。先生、ありがとね。」
セ「先生……その、前はごめんなさい。」
「そんなことより、これを見ろ」
セ「そんなことって……これは?」
聖哉が机に置いたのは金属の塊だった
「これは、奴らが使っていた戦車の一部だ。鑑定したところ、この世界では使用が禁じられてる代物らしい」
ア「違法なものですか……」
シ「先生、確かに気になるけど、奴らがそういうのも使ってるのは珍しくない」
「いや、気になるのは、この部品が奴らの手に渡った経緯だ。調べるとこの部品はブラックマーケットという所から来ているらしい」
ア「ブラックマーケット?!」
ホ「なるほど、ますます怪しくなってきたね」
「あぁ、だから調べに行く。ブラックマーケットに行くぞ。」
全「?!」
——そんな物騒な名前のところに行くの?
ア「先生、正気ですか?!あそこは連邦生徒会も手を出せない場所なのに……」
「対策はしてる。それに今回はお前らもいるから、無策ではいけない」
ホ「まあ、この先生がこう言ってるんだから、行くしかないよね〜」
聖哉たちはブラックマーケットに行こうと校門に行くと、そこには、この前、聖哉がゲヘナにいる時、懲らしめた、便利屋68がいた
アル「待ってたわよ。アビドス高校の人たち……今日は観念なさい……?!なんで、先生がここにいるの!!」
カ「先生、久しぶりだね。」
ア「先生、知り合いですか」
「あぁ、便利屋68という不良たちだ。便利屋という事だけあって、違法な依頼にも手を染めているらしい」
アル「先生がいるって、知ってたらこんな依頼、受けなかったのに……」
ム「どうするのアルちゃん。逃げる?」
アル「いや、一度引き受けた依頼を放棄するなんて、アウトローじゃないわ。先生、行くわよ」
アルたちが聖哉に銃を撃とうとした時、彼女たちの足に何かが絡みついた。
アル「これは?!」
「
カ「いつの間に……」
「お前らがちんたら話している時だ。戦闘は始まる前から始まっていることを覚えておけ!」
ム「でも先生、私たちが同じような轍を踏むと思わない方がいいよー」
ムツキがそういうと、土蛇を引き剥がした。
——聖哉の土蛇が破られるなんて……いや、この世界の魔法体系により強度が下がってるんだわ
アル「じゃあ、先生、覚悟なさ「それも、想定済みだ。」
便利屋「え?」
「
聖哉の快進撃により、便利屋は正座させられていた。
ア「あなたたちは誰から依頼されて、こんなことを?」
セ「そうよ!洗いざらい、はきなさい」
アル「い、言えないわ。依頼者との契約があるもの」
ノ「そうですか〜。先生、やっちゃって大丈夫みたいです。」
「そうか」
ノノミがそう言うと聖哉は腕を鳴らし、拳骨の体制になったかと思いきや、アルたちの頭に手をおいて
「お前たちに頼みがある」
便利屋「?!」
セ「先生!この子達に頼むことなんかないわ。私たちの学校を乗っ取ろうと考えている人たちに」
「待て、セリカ。こいつらにアビドスを襲えと命令してるなら、俺に負けてる時点でその依頼は失敗している。奴らとはもう繋がりがない。それに黒幕の見当はついている。」
全「?!」
ア「先生、それって……」
「カイザーコンポレーションだ」
——やっぱりそうなのね。
ノ「待ってください、先生。なんでそんな大企業が……」
「だが、実際に関係してるか裏付けがあるわけではない。なのでブラックマーケットにいって確認する。」
ホ「なるほど〜。カイザーか。それならヘルメット団の軍事力も納得できるね」
アル「先生、私たちに何を……」
「お前たちには、後で協力してもらう。それ相応の報酬もやろう。」
アル「わかったわ、先生。
アルたちはそう言われると帰っていった
ア「先生、良かったんですか?」
「奴らに依頼をしておけば、そこまでこの自治区で悪さをすることもないだろう。そんなことより、ブラックマーケットに行くぞ」
聖哉たちはブラックマーケットを目指した
読んでくださり、ありがとうございます。今回の出来事は聖哉なら1人で解決すると思い、書きました。
-追記-
この後の構成を考えたいので、次回の更新は遅くなります。