デュエルマスターズのSS   作:不束な不審者

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レッドゾーンと想い

「ほくほくの芋とねっとりした芋がある。ねっとりはわかるんだがほくほくってなんなんだろうな」

 

 俺は隣にいる赤い上半身の半分くらいしか覆えない程の布地面積をもつバイクスーツを着た美少女に話しかける。

 彼女は芋を食べる手を止めずこう言った。

 

「私はどっちも好きだぞ。マスター」

 

 銀髪に赤い眼。炎のようなバレッタを銀髪に輝かせる彼女の名前は「レッドゾーンF」。

 愛称はレッゾFだ。ほぼ呼ぶことはないけども。

 謎組織に酷いことされそうになっていた彼女をたまたま旅行中だった俺が助け出したという過去を持つ。

 クールで素直それでいて食いしん坊な彼女は、人気カードゲーム「デュエルマスター」の擬人化クリーチャーだったりするのだ。

 

「そういう話じゃないんだよなぁ......」

「ならばどういう話なのだ」

「いや、いいんだ。気にするな」

「それは気にしろと言ってるようなものだろう。それとも、マスターは私に隠し事を...?」

「そういうことでもないけど...。まあでもお前に隠してることなんて沢山あるよ」

 

 言えないこととか沢山あるだろ。特に彼女が何をされてきたのかなどの詳細とか。

 

「酷いではないか。私を信頼していないのか?」

「信頼はしている。でも秘密くらいは誰でもあるもんだ。レッドゾーンだって秘密くらいあるだろ?」

「断言しよう。無い」

 

 彼女の炎のバレッタがいっそう煌めく。

 感情が高ぶっている合図だ。

 

「無いって事は......」

「私は自分の考えてることも、感情も、身体の状態も、予定も計画も全て包み隠さずマスターに伝えているつもりだ。それに、マスターは拒否するが私の身体の中まで見せたいほどた」

 

 そう言ってレッドゾーンFただでさえ短いミニスカートをたくしあげ、自分の下半身の大事なところを丸見えにする。  

 官能的な所作で行われる意識外の行動は、徐々にピンク色の割れ目と銀の茂みを露わにしていく。

 

「どうだ。マスター。今から私の秘密、受け取ってくれないか?」

「...パンツは履けよ」

 

 俺はそう答えるので精一杯だった。

 彼女のバレッタは荒ぶることなく平常だ。要するに、レッドゾーンFという少女は、平常心でこのような行為を行ったという事だ。

 

「バイクにまたがる姿が見たかったのか?案外マスターも変態だな」

「そんなわけないだろ」

「ならばぜひ、私の奥の奥まで見て触って舐めて欲しい」

「嫌だ」

「どうして...」

「どうしてって...。好きでもない人にやることじゃないだろ?」

 

 彼女のその行為はきっと、俺がレッドゾーンを救ったからこその忠誠心、恩返しって言うことなんだろう。

 だが、それを受け取ってしまえば彼女を捉えていた組織と何ら変わりはないのだ。

 

「...伝わってなかったのか...?」

「何が?」

「ならばもう一度伝えよう」

 

 彼女はずいっと赤い瞳をこちらに近づけ、豊満な胸部を押し付けてくる。

 こうされるとなんだかむず痒い気持ちと、嬉しい気持ちが混ざりあってくる。

 

「マスター。私はあなたが好きだ。あんなことをされていたところを救い出してくれたあなたが。そのあとも世話を焼いてくれるあなたが。これは私が恩返しの為に好きだと思ってるのではない。1人の女として、あなたを伴侶にしたいと思っているのだ。私は包み隠さずあなたに伝えたつもりだったが、どうやらあなたは気づいていなかったのだな......。だが、いま伝えた。私の想いを伝えた。この秘密は、受け取ってくれるか?」

 

 至近距離で伝わる、林檎の匂いと彼女の想い。レッドゾーンFからダイレクトに伝わる熱は、蕩けるほどに熱く甘美なものだった。

 

 

「...返事がないな。まだ伝わっていないと言うならこれで...」

 

 ちゅっと、俺の唇に柔らかい感触を感じる。唇と唇が触れ合うものだと認識するのに少々時間がかかるほどにその行動は唐突だったのだ。

 続いて、口の中に何かが入ってきて蠢く。

 りんご味のその物体は、ある一定の熱を持ち、口の中を隅々まで掃除をするかのように蠢いている。

 

「んむっ...くちゅ...」

 

 くちゅくちゅと甘美で溶けてしまいそうな程の官能的な音を立て、彼女の舌が俺の舌と絡み合う。

 息がだんだんできなく苦しくなっていくが、甘く熱い絡み合いがそんなことを忘れさせる

 

「......ぷはっ」

 

 もうそろそろ息ができなくなると思ったところで解放される。

 深く時を忘れるほどの接吻が唐突に終わったことに名残を思い出させる。

 

「マスター。私の気持ち、わかったか?」

「...何をするんだ急に」

「それで、答えは?」

 

 先程の彼女の告白の答えを求められた。どうやらそろそろ向き合わないといけないらしい。

 正直、彼女はかなりの美人、そして性格も可愛いと思う。俺と彼女か釣り合うなど到底思えないのだ。

 それに、レッドゾーンFは世界を知らない。俺とその近所しか知らないのだ。

 

 世の中には無数に男はいる。俺よりいい男はたくさんいるし、彼女にもっと優しくそれこそぴったりな人間はいるかもしれないのだ。

 

だから、俺の返答は...。

 

「すまないがその秘密は受け取れない。俺はお前が好きじゃないとかそういうんじゃない、それに俺はレッドゾーンのことは好きなんだ。だけど、お前は他を......」

「他を知らないだとか、俺よりいい人がいるだとかの言い訳なら聞く気はないぞ」

 

 理由を説明しようとしていたかところで待ったが入る。

 

「私にマスターよりいい人なんていない。マスターがいいんだ。他の人間など既に眼中に無い。あなたが、あなたじゃないとダメなんだ。だから、聞かせてくれあなた自身の答えを」

 

 彼女は真摯な目で見つめる。

 そこまで言われちゃ...。正直になるしかないな。

 

「わかった。俺は、レッドゾーンのことが好きだ。こちらこそ、よろしく頼む」

 

 炎のバレッタが燃え上がり、鮮やかな銀を輝かせる。

 

「ああ。ありがとう」

 

 彼女は紅潮した頬のまま微笑み、感謝を伝える。

 そしてそのまま、自分のバイクスーツのジッパーに手をかけ。

 バルン。そんな効果音とともに形のいい胸が解き放たれる。鮮やかなピンクと雪と見紛うような白い肌。見るからに柔らかく気持ちいいと思わせるその胸は、さっきのように俺に押し付けられる。

 

「では、早速...夫婦の契りを交わそうか」

 

 俺の肩にレッドゾーンFの手をつたい力がかけられる。

 そのままばふんとベッドに押し倒された。

 

 爛々と輝く紅の目。紅潮した頬。明らかに興奮しているらしい。

 

「では、マスターの遺伝子私に伝えてもらうぞ♡」

 

 

「今日もまた...」

 

 裸のままで拘束され、白い液体が入ったタンクに繋げられている機械が、私の腟内に入ろうとしている。

 

 クリーチャーと呼ばれる人とは異なる生命体をこねくり回し、人の形をして生まれた私は、生まれてから自我も芽生え、幸せに暮らしていたところで捕らえられた。

 

 どうやらクリーチャーを使い武力を生み出す研究をしている組織らしく、私は何度も実験という名の拷問をされ、少しすれば次代を作り出すという名目の元凌辱され種付けをされた。

 

 運がいいことに孕むことはなかったが、そんな生活の中、私は思考も感覚も、自我すら失いかけていた。

 

「...!...めだ!襲...る!」

 

 今日もまた始まる凌辱のための機械が止まる。掠れた頭で捕らえた言葉から察するに、どうやら外でトラブルがあったらしい。

 

「実験体は放棄だ!このままじゃこの施設は...!」

 

 コンクリートを壊す音がする。瓦礫と瓦礫がぶつかる轟音は、私には響かなかった。

 

 このまま死ねるのか...。

 地獄のような日々に打たれる終点。捕らえられる前の私とは見違えるほどに薄れた思考は、最悪な希望を見出した。

 

「くそっ!だが、命さえあれば...!」

 

 拘束されたまま、動くことさえできない私は、研究長らしい人間の言葉を聞いていた。

 

 音が近づいてくる。

 私の希望が、実行されることにらしくもなく心が踊っていた。

 

 瓦礫の奥から人影が見えた。ヒロイックな強化スーツと赤い炎が燃え上がるような複眼をした仮面。

 想像の中のヒーローのような姿をしたそれは、私をこのまま殺すのかと思えば 、1週間後だけ変身を解き。

 

「風邪ひくぞ」

 

 その一言で、自分が着ていたであろうコートを私にかけてくれた。

 その時、私は感じたのだ。これは運命だと。

 

 

「懐かしい夢を見たな」

 

 今となってはある意味幸せのきっかけ。

 この夢を見るということは、きっと今日がアプローチにはバッチリなのだろう。

 

 あそこから救い出された後は、彼の家に住まわせて貰っている。私は彼に身も心も捧げたい。だからマスターと呼んでいるのだ。

 

 勝負下着は自分自身。何もつけず、何も履かず、ミニスカートといつものバイクスーツだけで、彼のまつリビングへと足を運ぶ。

 

 

 マスターが何故か持っていた芋を食べながら、マスターの質問に答える。

 ホクホクとはなにか。よく分からないが私はどちらも好きなのでどちらも好きと答えておいた。

 

「俺にも秘密のひとつやふたつある」

 

 その言葉に心を打たれた。もちろん悪い意味でだ。

 まさかマスターが私に秘密を持っているとは......。少々独占欲が強くなるのを感じながら、私はマスターに話す。

 

「断言しよう。無い」

 

 本当のことだ。マスターは拒むが、私は自分の行動を逐一伝えたいくらいに思っている。

 

「無いって事は......」

「私は自分の考えてることも、感情も、身体の状態も、予定も計画も全て包み隠さずマスターに伝えているつもりだ。それに、マスターは拒否するが私の身体の中まで見せたいほどだ」

 

 身体の中。是非とも私の性器の中の奥の方まで隅々まで知って欲しい。

 だから、今日も下着を身につけず生活をしている。

 マスターに教えるため、スカートをたくしあげ、私の性器を露出させる。

 室内の風が初めて直に流れ込み、感じさせる。

 

 私をマスターの物にして欲しい。そんな気持ちを込めて、見せた光景の返答は。

 

「せめてパンツは履け」

 

 だった。

 オマケにそういうことは好きでもない人にやることではないときた。

 ああ。やはり、伝わっていなかったのか。私の想いは。

 ならば、率直に言った方がいいだろう。

 

 自分の胸を彼に押し付け、目を合わせる。

 息を吸い込み、決心する。

 

「マスター。私はあなたが好きだ。あんなことをされていたところを救い出してくれたあなたが。そのあとも世話を焼いてくれるあなたが。これは私が恩返しの為に好きだと思ってるのではない。1人の女として、あなたを伴侶にしたいと思っているのだ。私は包み隠さずあなたに伝えたつもりだったが、どうやらあなたは気づいていなかったのだな......。だが、いま伝えた。私の想いを伝えた。この想いは、受け取ってくれるか?」

 

 言ってしまった。私の感情。マスターへの劣情。

 

 その告白から時間が経ってもマスターの声は聞こえない。

 どうやら、思考がフリーズしてしまったらしい。

 ならば、私がとかしてやらなければ。

 

 そうして私は唇を奪った。まずは彼の唇を。舐めるように確かめていく。

 舌を移動させるだけで下半身が喜びに打ちひしがれているのがわかる。

 私はここまで彼に気持ちを抱いていたのかと、苦笑しかけるが、そんなこと次の瞬間に忘れてしまっていた。

 

「んむっ...くちゅ...はぁ...」

 

 くちゅくちゅと喜びの音を立て、彼の口をまさぐる。

 並びのいい歯を1本1本掃除するように舌を這わせ、自分の快楽にする。ある意味怪物のようなその行為は、やはり楽しく、幸せそのものだ。

 

 今度は舌だ。歯とは別の、肉感を感じる器官を絡ませ唾液を送り込む。

 彼が私の唾液を、一部を身体に流し込んでいるという事実だけで絶頂しそうになる。

 

「ぷはっ」

 

そろそろ息も続かなくなってきたので、本当に名残惜しいが唇を離した。

 久々の空気に肺が喜ぶが、私は名残惜しくてしょうがない。

 だが、これから彼の返事が聞けると思うと、期待と不安が膨らんでゆく。

 

「マスター、私の気持ちが、わかったか?」

「...何をするんだ急に」

「それで、答えは?」

 

 マスターの動きが止まる。きっと熟考しているのだろう。沈思黙考、その言葉が似合うほど、静かに彼は頭を悩ませていた。

 

 私への答えは即答できるものじゃないのかという寂しさは、すぐに不安でかき消された。

 

 そうして、マスターの答えは。

 

「すまないが、その告白は受けられない」

 

 すぐにどうしてと思った。

 私はこんなにも尽くしているのに、愛しているのに。

 そんな一方的とも言える思考がぐるぐると頭を回る。

 どうしてという要領を得ない疑問も浮かんでくる。

 

「俺はお前が好きじゃないとかそういうんじゃない、それに俺はレッドゾーンのことは好きなんだ。だけど、お前は他を......」

「他を知らないだとか、俺よりいい人がいるだとかの言い訳なら聞く気はないぞ」

 

 そんな理由かと思わず組を挟む。

 私にはマスターさえいればいいのだ。マスターさえ。

 私にマスター以外の選択肢などありえない。私が捧げたいのはマスターなのだ。なのにあなたは自分よりなどと...。

 

「私にマスターよりいい人なんていない。マスターがいいんだ。他の人間など既に眼中に無い。あなたが、あなたじゃないとダメなんだ。だから、聞かせてくれあなた自身の答えを」

 

 だから、思うことをそのまま伝える。

 そこに素敵な文も言葉もない。ただの私の我が儘であり、私の願望。

 

 彼は面食らったように笑い、私にこう伝えた。

「わかった。俺は、レッドゾーンのことが好きだ。こちらこそ、よろしく頼む」

 

 心が満たされる。叶ったのだ。

 心が満たされると同時に股間も蜜で満たされる。

 

「ああ。ありがとう」

 頬が紅潮しているのがわかる。私の口角も、上がっているだろう。

 

 それに、我慢できない。

 バイクスーツを脱ぎ、胸をさらけ出す。

 

 彼に胸を押し付け、腕に力を入れる。ぼふんと音がして、マスターがベッドに倒れた。

 

 押し倒してしまった......。ここまで来ればストッパーなんて邪魔なものはもう無い。

 

「では、早速...夫婦の契りを交わそうか」

 

 興奮してきた。私の股間も、口も、思考すらもが全てはやく彼と交わることだけを待ちわびているのだ。

 

「マスターの遺伝子、伝えてもらうぞ♡」




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