ソラユメ 餘部透 【タツタサンドな日々 (元ネタEver17)】 作:あまるーん
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皐月「じゃあ、行ってきます」
餘部「外に出るのはダメだよ」
彼女の身体を捕らえる。しっかりと、逃げられないように。
皐月(通用しなかった、どうしよう)
皐月「…っ!」
餘部「言ったでしょう?危機一髪の状況になるって」
皐月「何故ですか?」
餘部「……んー。教えられないかな。まあ、諦めてよ」
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皐月「どうしても?」
餘部「うん。どうしても、だよ」
皐月(……怪しい。だけど本編では、私を助ける為に、ストレートに事情を伝えることができなかった先輩のことだ)
皐月「分かりました。じゃあ、家にいますね」
餘部「そうそう!楽しくゲームをして過ごそうね」
彼女が自分の言うとおりにしてくれて、嬉しそうにしている。
…しっかりと捕らえたまま。
皐月「……そろそろ離してください」
餘部「えー。こんなにギュウギュウと捕獲されるなんて、レアだよ?喜んでよ。さっちゃんつまんないなー」
彼はふざけてみせた。いつもの調子だ。
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翌日、本日は皐月が大量のタツタサンドを作った。
愛おしい彼が喜んでくれるよう、たっぷりと愛情を込めて。
皐月「はい、どうぞ」
餘部「わー。さっちゃんお手製、餘部透大好きラブラブラブラブサンドだね」
皐月「あははっ…。そんな名称ではないですが。あと、ラブが多いですね」
餘部「うん!ボクが名付けたからね。それに、Ever17は同じ言葉を繰り返す場面が多いじゃない?」
ゲームからの要素も取り入れて、名付けたらしい。
そんな発想が浮かびやすいのも彼の特徴。
皐月「確かにこのゲームの特徴ではありますが」
彼女は、電源がオフになっているPSP本体をジーッと見つめた。
今から食事なので、その状態にしている。
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2人はタツタサンドを食べ終えた。
餘部「ごちそうさま。愛情が伝わって美味しかったよ!17個食べたけど、腹七分未満ってとこかなー」
皐月「割と足りてないんですね…」
餘部「うん。だから…食後の甘いお菓子も食べよっと」
パクッ。モグモグ。
皐月「た、食べないでくださいー!」
…なんと、皐月は髪を食べられていた。
ジタバタと抵抗をする。
餘部「どうして?甘みがあって美味しいからいいじゃない」
ニコニコとした表情を浮かべ、髪の毛を食べながら感想を言っていた。
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餘部「ごちそうさまー。さっちゃん食べたら眠気が……zzz」
食後、餘部は皐月という甘いお菓子を食べた影響か、寝てしまう。
んな訳あるかい。ありましたとさ。
皐月「…!?寝ちゃった…」
自分が甘いお菓子になれた。そして彼を眠らせた。我ながらすごいと実感した女子高生がそこにいた。
皐月「…寝ていることだし、外に出るんじゃなくて、この家の中から様子見を開始してみようかな」
作戦開始!
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外の様子を窓から伺った。
餘部によって、窓のほとんどは見えないよう、封鎖されていた。
だがしかし、隠し窓が皐月の部屋にはあった。
皐月「…あ、これは餘部先輩が正しかったかも」
皐月「家から出たら生きて帰れないよね」
外にはヘリオトロープに侵食されたであろう人々。
狂気に支配された存在だ。引きこもる前の町は、もうどこにもない。
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皐月「おはようございます」
餘部「んー。おはよう?」
眠っていた彼は、ようやく目が覚めた。
皐月「私、知りました」
餘部「ん。何を知ったのかな?」
皐月「家の外の世界です」
彼女は向こう側を指差す。
餘部「あー、バレちゃったか…。もちろん、外に出ないよね?」
外の世界を知った彼女に対して、少し驚くが、留まるようにしっかりと圧をかける。
皐月「はい。…だけど、どうにかしたいです」
餘部「どうにかできるなら…ね。どうする?」
皐月「どうしましょうか?」
餘部「どうにかしたいね?」
皐月「どうしましょう?」
質問が行き交う。
餘部「…実はさっちゃんも質問返しが好きなんだね」
皐月「…こういうのも悪くないですけど、ほんとに【どうしよう】そう思ってるだけです」
餘部「その言動しか出ない状況って訳なんだね。じゃあ、部活【会議】をしよう!」
皐月「分かりました」
天文部の会議活動開始。
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餘部「別の空間へ逃げ込むとか?」
皐月「コールドスリープして、外が滅ぶのを待つ…というのは?」
餘部「画面の向こう側に引っ越そうか?」
皐月「過去にタイムスリップはどうです?」
…通常ではありえない案ばかり、飛び交っていた。
傍から常人が見ていたら、その人は呆れているだろう。
餘部「…まぁ、いいや。実は、とりあえずはどうにかできるんだよね」
皐月「え?そうだったんですか?」
餘部「…だって、ボクの身体にもヘリオトロープがいるからさ」
突然、衝撃的なことばかりを告白してきた元神様。
流石、ソラユメでの重要人物。
皐月「え?そんな…」
彼女はとても驚いた。
餘部「引きこもる前、つまり外にいた時点で、避けられなかったんだよねー」
皐月「…先輩まで。それで、まさかヘリオトロープの願いを使う…とかですか?」
餘部「うん。だけど、願いを叶えると代償に狂人化しちゃうよね?」
皐月「…はい」
餘部「じゃあ、代償が小さくなるようにしてしまおう」
皐月「そんなこと、可能なんですか?」
彼女は疑問に思い、尋ねてみる。
餘部「うん。どうしてだと思う?」
皐月「うーん…うーん…うーん…」
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しばらく、会話が進まない状態が続く。
思考を巡らす彼女に対して、彼はその状態を突破しようと。
餘部「…中々、答えが出ないようだね。まだ頑張る?」
皐月「……」
餘部「あまり意固地になるのもよくないよ。ごめん、難しすぎたかな。…知りたい?」
皐月「はい。…解答をお願いしたいです」
彼女に出す問題が難しかったかと、彼は少し反省していた。
そして彼女も諦めたので、答えが判明する場面だ。
餘部「それは…」
彼は真面目な顔に切り替わる。
餘部「ヘリオトロープ、なんとかして!」
─瞬間、何かが起き始めた!
皐月「え?それが答えなんですか?」
餘部「うん。具体的に言わずらヘリオトロープに任せることで、代償を小さくする」
皐月「そんな仕組みが可能だったんですか!?」
餘部「二次創作だからね」
真面目な顔から一転、ニコニコした顔に切り替わる。
皐月「またそんな発言を!?」
餘部「いいのいいの。二次創作なんだから、ボクを原作以上に弾けさせてよ?」
皐月「先輩ったら…。まあ、その設定のおかげで、なんとかなりそうですが」
状況が突破できそうなので、なんやかんや彼女も嬉しそうだった。
餘部「あ、代償として少し狂気が」
ガブッ。彼は隣にいる彼女の首筋を噛む。
皐月「痛っ…くもないです」
餘部「うん、0.000017%ぐらいの狂気だもん」
皐月「それは狂気とも言えないんじゃ…」
さてさて、ヘリオトロープがなんとかしてくれるだろうか。
To Be Continued