ソラユメ 餘部透 【タツタサンドな日々 (元ネタEver17)】 作:あまるーん
世界はいくつも存在している。
他の世界にはいない者。他所の世界では数が少ない物。世界はバラバラだ。
しかし、他所の世界のモノを諦めることができない者も存在する。
…皐月と餘部だ。2人は、Ever17をプレイしたことで、タツタサンドな日々を手に入れたいと心から願った。
そして、ヘリオトロープの力により、本来存在しない世界を手に入れた。
餘部「ただいま」
皐月「約束通り、使命を果たして還って来ました」
──
───
ここは神社の神主さんの家。ぶっちゃけ、餘部の家でもある。元神様だからね!
守永皐月はゲーム機であるPSPを起動し、プレイをしていた。
その作品は、Ever17というゲームだ。
あぁ、本日も平和な1日で何より。
餘部「さっちゃん、もうお昼だよー。ご飯だよ?ゲームに没頭しすぎ」
皐月「あともう少しだけ…。あっ!?」
餘部は彼女が持っているゲーム機を取り上げた。
セーブ機能をしておいた。
餘部「ダメだよ。生活に支障をきたすから、一旦やめておこうね」
皐月「分かりました!今から、タツタサンドを食べに行き、そして」
餘部「愛情溢れるお出かけ。つまり、デートだよ!」
──
───
オシャレなカフェ店内にて。
目の前には、美味しそうなタツタサンド。
それを幸せそうに見つめる若いカップルが、ここにいる。彼女らは、それに対し、きっちりと挨拶をする。
餘部「美味しそうだ!見た目も最高だよねー」
皐月「はい!ボリューミーでもありますし!それでは、…いただきます」
餘部「いただきます」
食べる……食べる……食べる……。
体内に入り、彼女らの生きる糧になる。
そう、タツタサンドは命綱だ。クジラ、マヨネーズ。忘れたりなんかしない。
餘部「美味しいな!さっちゃん、どうかな?」
皐月「同じく、美味しすぎます!」
餘部「うんうん。そうだよね。特にこのクジラとか!」
皐月「はい。新鮮なお肉ですね!あとはこのマヨネーズ。マヨラーになってしまいそうです!」
美味……美味……美味……。ひたすら美味しい。
クジラーとマヨラーになりそうな彼氏彼女。
餘部「クジラーもいいよ?あと、アマラーもね」
皐月「…クジラーは分かりますが、アマラーとは?」
突然出てきた謎用語。天の人は分かってるよ!
彼女は……。まぁ、今から彼氏が説明するとさ。
餘部「餘部だから、アマラーに決まってるじゃない?まったく、さっちゃんてば鈍いなぁ」
皐月「…何となくは分かってました。毎日アマラーですよ」
何となく?ホントに?鈍いから、どちらとも取れる。天は信じるけど。
餘部「……さっちゃん。嬉しいな。これからも毎日リピートしようね」
彼はテーブル越しの彼女の顔を、幸福そうな表情を浮かべ見つめる。
皐月「はい。もちろん!…サツラーはどうですか?」
アマラーのノリに乗る。新たな用語です。それはサツマイモと勘違いをしそう。
餘部「サツマイモ?好きだよ。焼き芋とか、焼き栗と一緒に食べたいよね」
マロンオタクな先輩は、また栗関連を言葉にした。
片手で、人差し指のみを上げるポーズをしながら。
皐月「違いますよ!……ホントに分からないんですか?」
餘部「え?皐月だからサツラーでしょう?分かるよ」
ニコニコしながらマロン先輩はおっしゃった。
皐月「あ、やはりいつもの冗談ですね。…焼き芋の話が出て驚きましたが」
予想していたサツマイモちゃんも、焼き芋には驚いたらしい。話がぶっ飛びすぎだ!
餘部「あはは、そこは予測の範囲外だったんだね」
皐月「そうですね…。ところで、サツラーはどんなです?」
餘部「そりゃ既に……重度のサツラーだよ。毎日毎秒摂取しても飽きないんだ」
皐月という意味での、サツラーは重症だったらしい。
皐月「毎秒!?…嬉しいですけど」
皐月「じゃあ、サツラーも継続してくださいね」
彼女はニコニコしている彼の顔を眺める。そして、喜び溢れる表情で自分の気持ちを伝えた。
餘部「もちろん!永久継続券を持ち続けるよ!キミもね?」
皐月「はい!」
餘部「…あ、タツタサンドおかわりしよう。あと10人前は食べるけど、キミは?」
皐月「あはは、あと1人分ぐらいなら」
──
───
カフェ店外にて。
タツタサンドを食べ、ゆっくりしたのでお店を出た。
そして、学校の近くの木の上。
2人はデートをしていた。のんびりと町の景色を眺める。平和そのものだ。
皐月「素敵な風景ですよね。それに…」
餘部「うんうん。どうしたの?」
何かを伝えたそうにしている彼女。
皐月「ここから見える景色は、餘部先輩が教えてくれました」
皐月「私、先輩と出会えて世界が広がった気がします」
大切な人に出会う前、そして出会った後。どちらも自分の世界。
それでも、世界が違って見えることもある。
餘部「そっか。それは嬉しいな!…ボクもキミと出会ったことで、世界の内側に来ることができたのだから」
元神様だから、町という世界を外側寄りに全体的に見ていた。
だが、具現化した状態で、彼女と出会ったことにより内側にいる。
皐月「餘部先輩…」
餘部「あ、そうだ!また新たな世界を見せてあげるよ。サツマイモで火遊び。つまり、焼き芋プレイをしようか」
突然、とんでもないことを言い出した焼き栗先輩。
先程までは良いことを発言するモードだったのに、切り替わってしまったのか。
皐月「!?…しません」
餘部「ちぇ。つまんないのー。……まぁ、この作者の都合上、何処かの時空でやるかもしれないね。この話はもうすぐ完結だし、ボクもしないよ」
皐月「メタ栗先輩」
そうだね。もうすぐ完結とか言ったら駄目よ。
皐月「一生愛します」
餘部「サツちゃん、毎秒愛するよ」
クジラー、マヨラー、アマラー、サツラー。
不思議なワードを持つカップルは、木の上で愛の言葉を語り合う。
──
───
ここは餘部守永家。今日も平和である。
餘部「さっちゃん、もうお昼だよー。ご飯だよ?ゲームに没頭しすぎ」
皐月「あともう少しだけ…。あっ!?」
餘部は彼女が持っているNintendo Switchを取り上げた。
セーブ機能をしておいた。
餘部「ダメだよ。生活に支障をきたすから、一旦やめておこうね」
皐月「うん。分かったよ!今から、タツタサンドを食べに行き、そして」
餘部「愛情溢れるお出かけ。つまり、デートだよ!」
○○、●●「行ってらっしゃいー」
皐月、餘部「行ってきます」
あの使命を果たしてから、かなりの時が流れた。
先程、彼女が手にしていたのは、PSPではない。もちろん、それも未だにプレイしている。
名字が変わった。というより、生産したのである。
…神籍降下だ。元神様だから、特別に、それを行うことが可能という特例中の特例。
餘部守永透と、餘部守永皐月が今の名前だ。
Ever17のキャラ名程では無いが長い。
籍を入れる場合、どちらかの姓名にするのが普通だが、常に当時を忘れたくないということで、現在の姓に至る。
皐月「デート先のタツタサンド、○○と●●も食べたいかな?」
時の流れにより、彼女は敬語をやめた。時々、戻ることもあるが。
餘部「んー、そうだね。独り占めするのも悪くないけど、持って帰ろうか?」
皐月「はい!そうしましょう。……あ」
つい、遥か昔の会話の癖が出る。
焦る……。焦る……。焦る……。
餘部「敬語はダメだよ?…なんてね。昔を思い出すから、それも好きだなー」
皐月「…あはは、それは何よりです」
これはこれでよきかな。
餘部「でもさぁ、たまには夫婦水入らずでってことで、送り出してくれて、感謝だよね」
皐月「うん!久慈(キュウジ)と真夜(マヨ)は、ホントにいい子達だよ」
2人は大切な存在に感謝しながら、タツタサンドの元へ向かった。
歩いてる最中、その手は恋人繋ぎで温もり溢れていた。
──
───
真夜「ニンニン、これが名作ゲームなのね」
久慈「うん!全ルート、最後までプレイしてこそらしいでござる」
久慈「ニンニン、オイラ達も、やってみよう」
真夜「そうでござるね」
真夜「…クリアしたら、PSP版も」
久慈「うん!そうしよう」
2人はSwitchの画面をつけ、ゲームソフトを起動した。
少し経ち、『Ever17』のタイトル画面に切り替わる。
名作ゲームに終わらない。ありとあらゆる人により、無限に繰り返される。
真夜「タツタサンド、買ってきてくれるでござるよね?」
久慈「ニンニン、信じて待とう」
みんな大好きタツタサンドを待ちながら。
Fin
END∞ ○○年後、名作な日々。タツタサンドは無限