一般通過脳焼きクソボケ大魔王   作:Nemusugi

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Q.「本当にあの宇宙に帰らなくて、大丈夫ですか?」

A.「キアナには、ブローニャや芽衣だけじゃなくて
  学園の皆とか支えてくれる人達が沢山いるから、
  俺なんかいなくても問題なし!ヨシ!」

尚、自分が消えた後の皆がお通夜状態であった事を
彼は知らない。





可憐で高貴で美しき大天才 ヘルタ

 

 

───宇宙ステーション「ヘルタ」

 

星神『ヌース』の配下、天才クラブの♯83『ヘルタ』が

「一切の怪異を星空に封印する」事を目的に

作り上げた、宇宙ステーション。

この場所には様々な遺物や奇物が管理されており、

多くの研究者の夢の地とも言われている。

 

 

そして、この宇宙ステーションには

ヘルタを筆頭に天才クラブのメンバーが

作り上げた、現存する宇宙と全く同じの人工宇宙

『模擬宇宙』が鎮座されている。

 

 

 

 

が、そんな模擬宇宙の中で───

 

 

 

 

「────そこっ!!」

《〜〜〜〜〜⁉︎!!》

 

カインはビームライフルを手に

反物質レギオンの大群を一つ残さず、撃ち抜いていた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

既に戦闘を開始してから3時間は経過している筈だ。

 

《ーーーーー》

「チッ、邪光波ぁっ!」

 

空いている手から衝撃波を放つ。

無理矢理に突撃して来るものは消しとばす。

本当なら、全部切った方が早いのだが

いかんせん、”彼女”の要望で縛りプレイ中。

虚数空間にしまってある剣は使えない。

ビームサーベル?さっき、敵に向かって投げました。

 

《ーーーーー!》

 

まだまだ、敵が湧いて来る。

余りの長時間、撃ち抜くのにも疲れてきた。

ていうか、いつまで戦わせるつもりだ。

 

「ああああ!!数が多すぎ!ライフルでちまちま

 やってたら、いつまでも終わらねえ!」

 

一通り叫んだら、すっきりした。

とりあえず、ビームライフルを虚数空間にしまう。

代わりに背丈より大きなハルバートを取り出す。

これで何とかしよう。

 

「眩め!」

 

掲げれば、目が潰れそうになる程眩い光を放つ。

レギオン達も混乱状態に陥っている。

────やるなら、今か。

 

地面を蹴り飛ばし、レギオン集団の前に飛び移る。

ハルバードにはエネルギーが集まり、紫に発光している。

そして───

 

「覇煌剣───ヴォルケイドぉぉ!!」

 

ハルバートを地面に叩きつければ

極熱の波動が放たれ、レギオン達を襲った。

この一撃で残っていたレギオン達は全て吹き飛び

放たれた方向は、何も残っていない状態になっていた。

 

 

 

だが────

 

 

 

「えっ、まだ湧いてくるんですか?」

 

何処からともなく湧き出て来るレギオン。

もうすでに千体は倒した筈なのに。

流石におかしいだろ。

 

「ちょっ!ヘルタさん、なんかミスってませんかねコレ!」

『別にミスじゃないよ。そういう設定だからね』

「先に言え!そういう事は!」

 

つい文句が出るが許して欲しい。

いつも通りに『来て』とだけ言われてきたのに

これだったのだから。

 

 

などと、文句を考えている最中にも

敵の数は更に膨れ上がっていた。

 

 

───これはハルバートでもキツい、か。

というか、余りの量にぶっちゃけキモいと思ってきた。

 

 

 

 

 

なので一旦、全てを一掃することにした。

 

「───滅びの雨よ」

 

手の中で術式を組む。

目標は現存している、敵や物全て。

 

 

「天より来たりて」

 

 

術式を空に放てば、空に巨大な術式が展開される。

そして、中心には莫大なエネルギーが集まり──

 

 

「地を洗え───!」

 

 

地を蔓延る、全てを消し去った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「お疲れ様」

「オァ-」

 

あれから数時間後、模擬宇宙から帰還したカイン。

オフィス内に戻ってきた彼だったが

戦い続けた影響か、返事も表情はお世辞にも大丈夫とは言えず

まるで感情が抜け落ちた(FXで大金溶かした)様な表情だった。

 

「相変わらず無茶苦茶な出力をしてるね。

 魔王を名乗るのも間違いじゃない、か。」

「オァ-」

 

そんな彼女の声を、聞いているのかいないのか

ただ、同じ返事を繰り返すのみのカイン。

本当に大丈夫か?

 

「次はこのデータ、あっちにしまっておいて」

「オァ−」

「…聞いてる?」

「オァ−」

「ねぇ…」

「オァ−」

「…」

 

同じ言葉しか繰り返さなくなったカイン。

それでもちゃんとしまいには行ってはいるが、

彼女は段々と腹立たしくなっている。

そして限界がきたのか、カインの耳元に近づき──

 

「聞いてる?」

「くぁwせdrftgyふじこlp⁉︎!」

 

そっと囁いたが、効果は絶大。

よく分からない声を上げながら、ゴロゴロと

転がっていき、壁に激突して停止した。

 

「な…、何事?」

「やっぱり効くね。そこは変わらないんだ」

 

ひっくり返ったカインを見ながら静かに笑う『ヘルタ』。

 

遅くなったが、彼女の名前はヘルタ。

天才クラブの♯83、宇宙ステーションの真の主。

人形の様な美しい美貌を持つ少女である。

実際に、”この”ヘルタは本人のリモート人形なのだが。

この日は『データが欲しい(意訳)』との事でカインを呼び出した。

 

「ほら、目が覚めたなら早く動いて」

「へーい」

 

ヘルタの言う通り、目が覚めたカインは背を向け

指示があったデータの片付け作業を行おうとする。

 

が────、

 

「……?」

「────」

 

突如、違和感があった。まるで空気が凍った様な。

振り向けば、ヘルタが固まっている。随分珍しい。

 

そして、ヘルタが無言でこちらを見つめている。

何も言わずにただ、じっとこちらを見ている。

ちょっと怖い。

 

空気感、視線に耐えられなくなったのか、

カインはたまらず、ヘルタに話しかけた。

 

「……何か自分、やっちゃいました?」

「…気づいてないの?それ?」

 

一体何の事だろうか。

何なのか聞こうと思ったが、ヘルタが怖かったので

諦めたカインは、試しにスマホで背中などを撮影した。

そして、数枚撮った写真を確認すると──

 

 

 

 

『銀狼予約済み』

 

 

「…へ?」

「……」

 

 

銀狼の文字で首裏に書かれていた。

付けられたのは、おそらくあの時*1

そしてかなり見えづらい位置にあった為

気づいていなかったが、先程転がったせいで

服が乱れ、振り向いた際にヘルタが気づいたのだろう。

 

「まったくあいつは…」

「………」

 

頭を揉むカインであったが、

ヘルタは未だ、仄暗い雰囲気で

カインを静かに見つめている。空気が再び冷える。

 

そして、「ねぇ」とカインに話しかけると

体が密着するほど、詰め寄った。

 

「あのお子ちゃまと何か、何かしたんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──本来なら、この後はまず謝罪をして経緯を伝えるのが普通だろう。

少なくとも、これ以上相手に刺激を与える様な言動をしないのが常識だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが───、

 

 

 

 

 

 

「…お前だって、その姿はお子様じゃないか?」

 

クソボケ(カイン)は空気の読めない男だった。

『何で機嫌が悪いんだ?』程度しか思っていなかった。

そして、それはヘルタの逆鱗に触れてしまった。

 

「…へぇ、口答えするんだ。」

 

どこまでも冷えついた声に、

自分がやらかした事に漸く気づくカイン。

しかし、既に手遅れだった。

 

「そう言うなら、私にも考えがあるよ」

 

そんなヘルタの言葉に戸惑っていると、

途端に体が後ろに引っ張られ、倒される。

立ちあがろうにも、何かが自分の上に乗っている。

顔を上げると、初めに目に入ったのは大きな帽子。

 

 

「私───だったら?」

「──それは狡いだろ」

 

 

顔のパーツはまるで人形の様に美しく、

その肉体は黄金比を思わせる。

まるで、先程まで話していたヘルタが

その美貌のまま、成長したかの様絶世の美女。

 

押し倒されたカインの上に

『マダム・ヘルタ』が跨っていた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ヘルタにとってカインは己の「従者」である。

カインはそうは思っていないが、彼女の中では

従者なのである。

 

 

始まりは、気まぐれで来た”仙船”。

その最中、何処からか噂を聞きつけてきた薬王秘伝と

突如として現れた豊穣の忌み物の大群に囲まれたヘルタ。

倒しきれないわけではないが、面倒だと思っていた場面にカインは通り過ぎた。

 

『うおおおお⁉︎何でこんなに集まってるんだ!

 お嬢さんもしかして、かなりの有名人⁉︎』

 

ヘルタを担ぎながら避けつつ、隙を見て

ライフルでカウンターするカイン。

ところどころに避けきれなかった傷がついているが、

それは少しずつだが再生されている。

 

 

そんな中───、

 

(普通の人間ではあり得ないほどの再生能力持ち。

再生能力に特化した種族はいないこともないけど

それは決して人間じゃない)

 

 

ヘルタは男の中にある”何か”を考察し続ける。

今、自分を守ってくれている者の正体について。

 

 

現在も戦っている最中、彼女は一つの結論に辿り着いた。

 

───間違いない、無限機関(・・・・)だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、大群の全てを倒し終わり

後で雲騎軍に引き渡す為、薬王秘伝を縛っているカイン。

そんなカインに、ヘルタは話しかけた。

 

───この男、興味深いね。

 

『あなた、私と一緒に来なさい』

『何故…?』

 

 

これが彼女達の出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後はあまねく星々を共に旅をした。

 

道中で、ヘルタに無茶振りをさせられる事もあったが

なんだかんだ、可能な限りカインは応えていた。

 

“カンパニー”の披露宴などにも共に参加したが

ヘルタの隣にいるという事で、好奇の視線に

晒されることもあったが、特段気にせず

自分とヘルタが食べる用の料理を回収していた。

 

…その際、銀の髪に赤いメッシュが入った少女

金の髪に独特な配色の目をした青年に頭を下げられていたのは余談だが。

 

 

時には、彼が旅してきた世界の話を聞いて

未知の世界への興味を示した。

その際に、彼から自分の真名がカインであると聞いた。

 

様々な場所、星を旅したが

最後までカインは、ヘルタに付き添い続けた。

 

その後、互いに別れた後も度々連絡は取っており、

模擬宇宙の件や何かあった際には、駆けつける様にしている。

 

 

 

 

 

 

…長くなったが、つまりヘルタは

『カインにとって、自分はその身を捧ぐ存在(主人)たる存在』

だと感じていた。

 

それが今回の銀狼に刻まれたあの言葉によって、

狂わされる事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、カイン本人は

別にそんな事はまったく思っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「ねぇ、カイン」

「…何でしょうか」

 

2人きりのオフィスの中、倒れたカインの上に

跨ったヘルタは問いた。

 

「貴方は私の従者でしょ?」

「いや、従者なんて初めて聞いたが」

「は?」

「何でもないです貴女の従者です」

 

あまりの圧につい、従者だと認めてしまったカイン。

その答えに満足したのか、ヘルタは次の質問に移る。

 

「そうだよね、私の従者だよね。じゃあ何で

 こんなもの、付けられてるの?」

「いや、ちょっと銀狼と一悶着が…」

「へぇ、やっぱり何かあったんだ。

 ふふっ、ふふふふっ」

「ヒエッ」

 

突如笑い出すヘルタ。口元は笑っているが

目は見開かれており、光は灯っていない。

そして、そんな状態のヘルタを見て慄くカイン。

お前が始めた物語だろうが。

 

暫くの間、笑っていたと思うと

途端にその美麗な顔をぶつかる寸前まで近づける。

 

「貴方は私の従者なの。貴方は他の女に媚を

 売る必要は無いの」

「それなのにいつも呑気に媚を売ってる。

 少しは見逃してたけど、もう駄目」

 

そんなヘルタの言葉に、流石に危険を感じたのか

何とか脱出しようと体を動かそうとするカインだが、

何故か体を上手く動かせない。

 

そんな彼の様子を見て、僅かに口角を上げるヘルタ。

そして───

 

「ヘルタっ──むごっ⁉︎」

「………♪」

 

何か喋ろうとしていたカインの口を塞いだ。

カインは何とか剥がそうとするが、ヘルタの方が

力が強く剥がすことができない。

 

暫くして、離れた互いの口には唾液の橋がかかる。

その状態のまま、ヘルタはこう言った。

 

 

 

「貴方みたいな従者には──お仕置き、しないとね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────野生のカインは、逃げ出した!

*1
前話





カイン
体内に無限機関がある元魔王。死ねない要因の一つはコレ。
これでも弱体化している。
普段からビームライフルや素手で戦うのは
普通に戦ったら、周りが壊れる為。バ火力男。

ヘルタの事は普通に友人だと思っていた。
旅は普通に楽しかった。
従者?何それ…知らん…。

この後、”チキチキ!ステーション「ヘルタ」からの
大脱走!”が始まる。常にギリギリでR-18を躱している。

もし、学園の皆に生きている事がバレたら?
世の中には共有物というものがありまして…



ヘルタ

綺麗で華麗で天才で可愛らしい「知恵」の魔法使い。
カインに無限機関が宿っていることをいち早く見抜いた。

自分の気まぐれでの旅に、ずっと着いてきてくれてた。
自分の期待に応えてくれた。自分を守ってくれた。
そんな『お気に入り』で『従者』のカインに裏切られた。

私の所有物が裏切るなんて、許さない。
反省、させないとね。

この後、逃走するカインを捕まえようとするが
ルアンに妨害される。



























カイン「えっ⁉︎皆の前でヘルライジングホッパーに⁉︎」
3rd勢「(死屍累々)」
スタレ勢「(阿鼻叫喚)」
やりません────。




    

そういえば、お気に入り1000人突破記念を書いてなかったので

  • 一般降臨脳焼きクソボケ崩壊戦士
  • 「女性遍歴が分かる奇物?」「そうだよ」
  • もしもキアナ達が、彼の始まりを知ったなら
  • 大魔王は逃げられない!!(捕食ルート)
  • 早く、本編を進めろ
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